遊戯王が当たり前?→ならプロデュエリストになる!   作:v!sion

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夏休みの間にどんどん書きます!
予想以上に«цпкпошп»の受けが良いので嬉しいです!まだまだやりますよ!


第四十七話 乾いた望

無駄に長い廊下、屹立するは2人の男

 

1人は守るべ(詩織)き者のために戦う青年(慎也)

 

1人は目的すらもわからない謎の男(ц п к п о ш п)

 

 

お互い分かることは敵対関係であること、それだけで決闘(デュエル)する理由になっている

そしてそれは既に始まっていた

 

 

「俺のターンだ...」

「どうぞっ」

 

 

先攻を手にしたのは慎也だった。

詩織を待たせる気は無いようだ、すぐにカードをディスクに通した

 

「[SR(スピ-ドロイド)電々大公]を通常召喚!」

 

[SR(スピ-ドロイド)電々大公] ATK 1000

 

「そして[スピードリフト]を発動!俺のフィールドにチューナーが一体のみの時に発動可能。デッキからSR(スピ-ドロイド)モンスターを特殊召喚する。行け、[SR(スピ-ドロイド)ベイゴマックス]!」

 

[SR(スピ-ドロイド)ベイゴマックス] DEF 800

 

「ふぅん?君はSR(スピ-ドロイド)かっ」

「...[スピードリフト]の特殊召喚成功時にはお互いに効果を使えない。手札から[SR(スピ-ドロイド)タケトンボーグ]を特殊召喚!」

 

[SR(スピ-ドロイド)タケトンボーグ] DEF 1200

 

 

慎也のフィールドにモンスターが並び出した。シンクロ召喚を行うテーマ故に、これから召喚されるモンスターに注目したい

 

 

「俺はレベル3の[SR(スピ-ドロイド)ベイゴマックス]にレベル3の[SR(スピ-ドロイド)電々大公]をチューニング!星砕き、荒風はその輝きで舞う。星屑の戦士よ、次なる突風を担え!シンクロ召喚、現われろ[スターダスト・チャージ・ウォリアー]!」

 

[スターダスト・チャージ・ウォリアー] ATK 2000

 

「[スターダスト・チャージ・ウォリアー]の効果発動、シンクロ召喚成功時にデッキから1枚ドローする」

「そうかっ続けて!」

 

カムイに変化は無かった。相変わらず余裕...最早楽しんでいるようにも見える。対する詩織はやはり不安そうに眺めている。しかし、それは敵が未知の«цпкпошп»であるからでして、慎也の実力を疑っている訳では無い。

 

現に慎也はここまで1人で数え切れないほどの«цпкпошп»と渡り合ってきたし。慎也も負ける気は無い

 

 

「墓地の[電々大公]の効果発動!除外し、手札から[SR(スピ-ドロイド)赤目のダイス]を特殊召喚!」

 

[SR(スピ-ドロイド)赤目のダイス] DEF 100

 

「[赤目のダイス]の効果発動、[SR(スピ-ドロイド)タケトンボーグ]のレベルを1にする。レベル1の[SR(スピ-ドロイド)タケトンボーグ]にレベル1の[SR(スピ-ドロイド)赤目のダイス]をチューニング、駆け巡るミニ四駆、シンクロの限界を見せろ!シンクロ召喚、現われろ[フォーミュラ・シンクロン]!」

 

[フォーミュラ・シンクロン] DEF 1500

 

「効果で1枚ドロー。さらにレベル6の[スターダスト・チャージ・ウォリアー]にレベル2の[フォーミュラ・シンクロン]をチューニング、神聖なる光蓄えし翼煌めかせ、その輝きで敵を撃て!シンクロ召喚!いでよ[クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン]!」

 

[クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン] ATK 3000

 

「んー、そのモンスターは...困ったねっ」

「その余裕面、剥がしてやるよ。カードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

 

慎也 手札:2枚 LP 8000

 

モンスター/ [クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン] ATK 3000

 

魔法・罠 / リバース1枚

 

 

「さぁ、ボクのターンだねっドロー!」

 

カムイがカードを引いた。それは彼のターンが始まることを意味している。敵が何デッキを使用するか気になる所だが、今までの経験上十中八九«цпкпошп»で隠されているだろう。なるべく被害が出る前に使用テーマを把握したい

 

 

「手札から«цпкпошп»を発動するよっデッキから«цпкпошп»を除外するっ」

「.....」

 

「まぁ驚かないよねっ?«цпкпошп»の効果だよ、デッキから«цпкпошп»を手札に加えるっ!」

 

 

手札は減らなかった。まだ慎也の[クリスタルウイング]は睨みを効かせており、己の出番を待っている。未知のカードに対し、無効化効果をどこに使うかが重要になる

 

 

「じゃあ«цпкпошп»を発動、手札の«цпкпошп»を除外して2枚ドローっ!」

「...随分除外するな」

「まあねっ、さらに«цпкпошп»の効果だよ、デッキから«цпкпошп»を手札に加えるっ!」

「っ...手札が増えた」

 

慎也の言う通り、敵の手札は7枚にまで増えた。内2枚はサーチしてきたカードだ。慎也は一層警戒を強めた

 

 

「まずはキミだっ手札の«цпкпошп»の効果発動っ!«цпкпошп»と一緒に捨てて、キミの[クリスタルウイング]を破壊するよっ!」

「仕方ない...[クリスタルウイング]の効果発動!その効果を無効にして破壊する!」

 

シンクロ龍が咆哮を放った先は墓地だった。既に墓地に落ちているため、自然な風景だが、モンスターは破壊できなかった。当然攻撃力も上がらない

 

「だったら«цпкпошп»の効果だ、手札の«цпкпошп»と一緒に捨ててデッキから«цпкпошп»を特殊召喚っ!」

「す、すごい勢いで手札を.....」

『あのままでは次のターンには手札は無いでしょう』

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

先ほどまで7枚もあった手札は既に3枚まで減っていた。シエンの言う通り、このまま行けば敵は手札を消費し続けるだろう。だが、慎也はまだデッキの把握に追いついていなかった

 

 

「墓地の«цпкпошп»の効果発動!«цпкпошп»と«цпкпошп»を除外して特殊召喚っ!」

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「さらに除外された«цпкпошп»の効果発動っ!デッキから«цпкпошп»を手札に加えるよっ!」

「またサーチ...何デッキだよ.....」

「さぁっ!何でしょうねーっ?«цпкпошп»2体でオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚するよっ!」

 

«цпкпошп» ATK ?

 

「«цпкпошп»の効果発動っ!キミの[クリスタルウイング]のコントロールを貰うよっ!」

「なっ!?」

『殿のモンスターが!?』

 

「村上さん!」

『慎也の旦那!』

 

 

慎也のフィールドにいたはずのシンクロ龍は姿を消し、相手フィールドに移った。相手フィールドにいるはずだが、何故か慎也のモンスターも«цпкпошп»化し、姿を確認出来なくなってしまった。

兎に角、相手にモンスター効果無効持ちのモンスターを渡してしまった。フィールドもガラ空きになってしまった

 

「大事に使わせてもらうねっ?バトル、«цпкпошп»でダイレクトアタック!」

「くっ...リバースカードオープン![王魂調和]!直接攻撃を無効にし、墓地でシンクロ召喚を行う!レベル6の[スターダスト・チャージ・ウォリアー]とレベル2の[フォーミュラ・シンクロン]を除外し、シンクロ召喚!現われろ、[クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン]!」

 

[クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン] ATK 3000

 

「ふぅん、じゃあメイン2!«цпкпошп»を発動してエンドフェイズに入るよっ!」

「.....攻撃してこない?」

 

相手モンスターのコントロール奪取。ダメージを受けなかったことに安心している暇はない。一刻も早くカードの特定を済ませなければならない。慎也は熟考しだした

 

 

(.....コントロール奪取、[クリスタルウイング]に攻撃してこなかったって事は...攻撃力がそれより低いか、そもそも攻撃ができない制約か。くそっ!俺の[クリスタルウイング]かそのコントロール奪取どっちが攻撃して来たかよく見るべきだった.....[超銀河眼(ネオ・ギャラクシ-アイズ)光派龍(フサイファ-・ドラゴン)]だとすると......)

 

「...おーい?エンドフェイズに«цпкпошп»の処理するよっ?」

『殿、奴はエンドフェイズに入りました』

「...ん、あぁ」

 

 

慎也がコントロールを奪取したモンスターの特定に勤しんでいる中、カムイは構わずエンドフェイズの処理を始めた。結局特定に至らないままそれを見届ける事になった。軽く舌打ちをすると慎也も視線をカムイに戻した

 

そのカムイから驚くべき言葉が告げられた

 

 

「さっき発動した«цпкпошп»の効果でカードを4枚ドローするねっ」

「...はぁ!?」

 

ただ、ただ単純な4枚ドロー。エクシーズ召喚まで多くの手札を捨てていたカムイに突然の4枚ドロー。今はエンドフェイズだが、最終的な手札は7枚。手札制限に触れる程の枚数だ。

 

 

「よ、4枚.....っ![超再生能力]かっ!?」

「そんな顔したって教えてあげないよっ?手札制限で1枚すてるね、ターンエンドっ!」

 

 

カムイ 手札:6枚 LP 8000

 

モンスター/ «цпкпошп» ATK ?

 

     / «цпкпошп» ATK ?

 

魔法・罠 / なし

 

 

「さっきまで捨ててたのはドラゴン族って事か...ドロー!」

『エンドフェイズにドローの処理があったので、[超再生能力]とドラゴン族テーマというのは間違いないでしょう...』

 

2回目の自ターンにやっと相手のデッキの種族が分かった。それがわかった所で、今ドローしカードを含め、慎也の手札は3枚。さらに敵のフィールドには奪われた[クリスタルウイング]が残っている。たった1ターンで既に厳しい状況だが、今の慎也は突き進むしかない。

すぐ後ろにいるシエンにも焦りが見え始めた

 

 

だが、メインフェイズに入る途中でカムイがまた動いた

 

 

「スタンバイフェイズに墓地の«цпкпошп»の効果を使うねっ墓地から«цпкпошп»を特殊召喚!」

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「俺のスタンバイに?...まさか.....」

「ふふふっ!」

 

 

子供のように笑うカムイは何も語らない。

だが、過去に慎也は同じ効果を見た事がある。今は確認する手段は無いが、今慎也に課せられている制約は大体分かっている。詩織も気がついたようだ

 

 

「あの効果は...」

『主人、分かったのかガウ?』

 

 

慎也はいきなりバトルフェイズに移った

 

 

「バトルだ、[クリスタルウイング]でその«цпкпошп»に攻撃だ!」

「あらら、バレてるのかなっ?」

 

 

[クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン] ATK 3000→5750

 

2体目の[クリスタルウイング]が«цпкпошп»を貫いた。 攻撃力アップの効果が発動した事から、戦闘したモンスターのレベルは5以上だと分かる。最初のダメージはカムイが受けた

 

 

カムイ LP 8000→5000

 

 

「うわっ!流石に3000ダメージは応えるねーっ!」

「...」

 

カムイがディスク越しに感じる痛みに反応している中、慎也はカムイの墓地を確認した。勿論«цпкпошп»しかなく、大した情報は得られなかったが、枚数が変わっていない事は分かった

今破壊したモンスターは墓地に行かなかったのだ

 

 

「.....やっぱりな、[イリテュム]だったんだな」

「バレたーっ!そうっ、正解!」

 

「やっぱりそうなんですね...と言うことは[アークブレイブ・ドラゴン]の効果で特殊召喚したんですね」

『なるほどガウ!灰田の旦那も使ってるギミックガウ!』

 

 

大学での友人である灰田もこのギミックを使用している。それとの戦いを経験していた慎也と詩織には«цпкпошп»で隠されようと容易く理解出来たようだ

 

 

「...[SR(スピ-ドロイド)ドミノバタフライ]をスケールにセットする。効果発動、手札の[音響戦士マイクス]を捨て、除外されている[電々大公]を手札に加える」

 

本来だったらバトルフェイズに入る前に行いたかったものだ。カムイが認めたように、[イリテュム]がいる限りエクストラデッキからモンスターを特殊召喚出来ない。バトルフェイズは使わされてしまったと考えるべきだ

 

 

「[SR(スピ-ドロイド)バンブー・ホース]を通常召喚。効果発動だ、どうする?」

「いいよっ!」

「効果で手札から[電々大公]を特殊召喚!」

 

[SR(スピ-ドロイド)バンブー・ホース] ATK 1100

 

[SR(スピ-ドロイド)電々大公] DEF 1000

 

 

慎也の場にも[クリスタルウイング]が存在しているため、双方同じ龍が睨み続けている事になる。それは、先に効果無効を使用した方が朽ち、あとに発動した方が生き残る。そのため、慎也の残り手札がないと分かっていても、カムイは[クリスタルウイング]の効果を使う訳にはいかない。

 

「俺はレベル4の[SR(スピ-ドロイド)バンブー・ホース]にレベル3の[SR(スピ-ドロイド)電々大公]をチューニング、輝く翼、神速となりて天地を揺らせ!シンクロ召喚、現われろ![クリアウイング・ファスト・ドラゴン]!」

 

[クリアウイング・ファスト・ドラゴン] ATK 2500

 

 

「ふむ、もうボクの[クリスタルウイング]は使えそうにないね?」

「俺のだ、ターンエンド」

 

 

慎也 手札:0枚 LP 8000

 

モンスター/ [クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン] ATK 3000

 

     / [クリスタルウイング・ファスト・ドラゴン] ATK 2500

 

魔法・罠 / なし

 

スケール / [SR(スピ-ドロイド)ドミノバタフライ](8)

 

 

 

『よし!慎也の旦那のフィールドには2体目の[シンクロ・ドラゴン]がいるガウ!』

「でもあちらのフィールドには...」

 

「ボクのターンだねっ!ドローっ!」

 

 

詩織は双方の手札を確認した。

 

慎也はハンドレス状態にあり、対するカムイは7枚のカードを手にしていた。

シザー・タイガーの言う通り、2体の[シンクロ・ドラゴン]の制圧力は侮れないが、それが敵に有効かどうかはまだ分からない。ひとまず、今現在のフィールドにいるモンスターは止められる

 

 

 

「まずは«цпкпошп»の効果発動!キミのもう一体の[クリスタルウイング]頂戴っ!」

「だめだ、[ファスト・ドラゴン]の効果発動!その«цпкпошп»の効果を無効にし、攻撃力を0にする!」

「さらにチェーンっ![クリスタルウイング]の効果発動!その発動を無効にして破壊する!」

「おっけー!」

 

 

チェーン処理が済むと、残るモンスターは最初に効果を発動した敵のエクシーズモンスターと慎也の[シンクロ・ドラゴン]だ。さらに[クリスタルウイング]に攻撃力が加算された

 

 

[クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン] ATK 3000→6000

 

 

ここからは、慎也は何も出来ない。手札7枚からの手数を前に、2体のシンクロ龍は耐えきれるか

 

 

「よしっ行くよー«цпкпошп»の効果発動、«цпкпошп»と一緒に捨てて、デッキから«цпкпошп»を特殊召喚!さらに墓地の«цпкпошп»と«цпкпошп»を除外して墓地から«цпкпошп»を特殊召喚!」

 

«цпкпошп» ATK ?

 

«цпкпошп» ATK ?

 

「«цпкпошп»を通常召喚!«цпкпошп»に«цпкпошп»をチューニング!«цпкпошп»をシンクロ召喚!」

「次はシンクロ召喚か...」

『シンクロにエクシーズ.....レベルは統一されていそうですな』

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「まだまだっ!墓地の«цпкпошп»の効果発動!デッキトップを墓地に送って特殊召喚!」

 

«цпкпошп» DEF ?

 

「«цпкпошп»に«цпкпошп»をチューニング!«цпкпошп»をシンクロ召喚!」

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「...」

(.....今特殊召喚されたモンスターもチューナーだな。...シンクロ召喚とエクシーズ召喚両方が出来るドラゴン族デッキか.....っ!?)

 

『どうしました?殿?』

 

このターンはシンクロ召喚が行われた。チューナーの存在も確認できたが、やはりテーマの特定には至らない。

が、慎也の中に良からぬ推理が立て始められていた。

それはシエンの声が届かないほど恐ろしいものだった

 

 

「さらにさらにーっ!«цпкпошп»と«цпкпошп»でオーバレイ、«цпкпошп»をエクシーズ召喚!」

「...」

 

«цпкпошп» ATK ?

 

「«цпкпошп»の効果発動!ボクの[クリスタルウイング]居なくなっちゃったからさ、新しいの頂戴っ!」

「くっ!...またコントロール奪取かっ!?」

 

「む、村上さん!」

 

 

詩織の叫びは虚しく、再び[クリスタルウイング]は敵に奪われた。

慎也は歯ぎしりぐらいしか出来ない。悔しそうに見つめるだけだ

 

 

「まだまだっ!«цпкпошп»の上に重ねて、«цпкпошп»をエクシーズ召喚っ!」

「重ねた......?」

 

«цпкпошп» ATK ?

 

「効果発動!ボクのデッキから«цпкпошп»3枚を墓地に送り、キミはデッキからモンスター三種類を除外してっ!」

「...[マイクス]、[ジェット・シンクロン]、[スノウ・ベル]を除外する」

 

 

「あ、あの効果も見覚えがあります!たしか...[ダーク・マター]?」

『もしかしあいつは青眼(ブル-アイズ)デッキガウ?

 

「いや...[ダーク・マター]はあってると思う。でもわざわざシンクロ召喚をしてから[ダーク・マター]に繋げたってことは...レベル8では無いな。でも.....そんなまさか......」

 

 

シザー・タイガーの発言に対し、背中越しに慎也は自身の見解を語った。断定的な発言は、詩織達に慎也が相手のデッキを特定できたかと錯覚させる。

 

不安のまま、詩織は慎也の顔をのぞき込んだ

 

 

「...っ!?」

(村上さん...あんなに冷や汗を.....)

 

 

その表情は、詩織が過去に見たことの無いものだった

明らかに慎也は動揺しきっていた

 

 

「まだ終わらないよっ!«цпкпошп»を発動!墓地の«цпкпошп»5枚を除外し、«цпкпошп»を融合召喚!」

「今度は融合召喚.....それに5体融合だと......嘘だ!?」

 

 

«цпкпошп» ATK ?

 

 

「除外された«цпкпошп»の効果でデッキから«цпкпошп»と«цпкпошп»も«цпкпошп»と«цпкпошп»を手札に加えるねっ!」

「ま、不味いですよ!また手札が!?」

 

 

詩織が危機に感じたのはさらなる手札の回復だった。シンクロ召喚、エクシーズ召喚、融合召喚と繰り返されたフィールドには3体の«цпкпошп»が存在した。

だが、慎也が焦っている理由はそれらでは無い

 

 

「...あれっ?もしかして何デッキか分かった?」

「嘘だ...まさか...そんな.....」

 

 

今までにまた事ないくらいに慎也の様子はおかしかった

それほどまでに相手のデッキは強力なものなのだろうか。

 

そんな慎也を置いていくかのように、フェイズはバトルに移った

 

 

「バトルだ!«цпкпошп»で[ファスト・ドラゴン]に攻撃!」

 

「村上さん!危ない!」

「...えっう、うわぁぁ!?」

 

 

慎也 LP 8000→5500

 

 

多大なダメージが慎也を遅い、意識を決闘(デュエル)に戻させた。しかし、それも慎也の推理を後押しする材料になった

 

「こ、攻撃力5000.....」

『殿!しっかりしてくだされ!』

 

「ふふーんっ!効いたでしょっ?カードを1枚セットして、«цпкпошп»を守備表示に変更!ターンエンドだよっ!エンドフェイズにキミの[クリスタルウイング]をかえすねっ」

 

 

カムイ 手札:6枚 LP 5000

 

モンスター/ «цпкпошп» ATK ?

 

     / «цпкпошп» ATK ?

 

     / «цпкпошп» ATK ?

 

魔法・罠 / リバース1枚

 

 

 

慎也にターンが帰ってきた。

が、慎也はドローフェイズの処理すら行わない。瞳孔を開き、カムイを見据えているだけだ。

まるで答えを求める迷い人のように

 

 

「...もう気づいてるんでしょっ?声に出してみたらっ!?」

「...」

「村上さん.....デッキが分かったんですか?」

『旦那?』

『殿...?』

 

 

周りの視線に耐えられなくなったのか、それとも自分自身が導き出した答えを認めたくなかったのか。慎也は瞳を閉じ、俯いてしまった。

 

やがてそれすらにも耐えられなくなったのか、ゆっくり語り出した

 

 

「あいつのデッキは......」

 

 

慎也から語られたテーマは、誰しもが納得のいかないものだった

 

 

 




この話だけで何デッキかわかる人は少なくないと思います。というかわかっちゃいますよね。

既に分かった方に向けて言いますが、ちゃんと後から理由も書きますのでしばしお待ちください

ぶっちゃけどうですか?

  • 読みたいからやめて欲しくない
  • 読みたいけど無くなったら読まない
  • 普通
  • 無くてもいい
  • 読むのが億劫

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