遊戯王が当たり前?→ならプロデュエリストになる! 作:v!sion
前回は書かなかったけどカエル強化超うれしいですね!バハムートからじゃなくてちゃんとカエルから持ちカエルだそうね!?このまま六部衆再強化こないかな…
プロローグ投稿しなおしました。特に今後に影響しないのでこのままでも問題ありませんがよろしければどうぞ
「ちくしょう!皆木さんっ俺はまだあきらめないからねっ!?」
敗者である松橋がそう言い残し、その場を後にした。誤解はとけていないが、
(結局何のことだったんでしょうか??)
思考するが答えを導けず、アナウンスがそれの区切りを作った
「…はい!ただいますべての
ー
├ー
皆木 ー │
├ー
秋天堂ー │ │
├ー │
ー │
├ー
ー │ │
├ー │ │
渡邉 ー │ │ │
├ー │
ー │ │
├ー │
平松 ー
Bブロック優勝
関根 ー
├ー │
ー │ │
├ー │
ー │ │ │
├ー │ │
西条 ー │ │
├ーー
櫻井 ー │
├ー │
ー │ │
├ー
及川 ー │
├ー
ー
「勝者は指定されたスペースへ移動お願いします!」
(特別枠との
第一戦を突破した詩織の次の相手は特別枠4年生の秋天堂だ。格上と言って問題ないが、詩織もそれで諦めるわけには行かない。己の立ち位置で覚悟を決めると、間もなく秋天堂が現れた
「やあ、詩織ちゃん。よろしくね」
「はい!よろしくお願いします!」
「うん、そう言えばさっき松橋くんが猛アプローチしてたけど…大丈夫だったのかい?」
「はい?アプローチですか?」
「…いや、どうやら大丈夫みたいだ」
(そもそもの話だったようだね…可哀想に松橋くん
…)
「まあすごくしつこかったですけど…村上さんがいるので!」
「ははは…相変わらず村上君ラブなんだね〜」
「あ!…い、いえそんなんじゃあ〜…///
「いまさらいいじゃないか、女同士なんだからさ」
その一言で詩織は硬直した
「えっ…秋天堂さん、女性だったんですか…?」
「もう出会って一年ぐらい経つんだけど…」
中性的な顔立ちで声も少年のようなハスキー・ボイス。女性ファンも多いため誤解されがちだが、1年も気付かなかったのは詩織だけだろう
「あ、いやその…ごめんなさい!!」
「はははwいいさ、よくある事だよ」
笑って許す秋天堂。他にも誤解している生徒はいるだろう。しかし、今はそれを気にしているときではない、
「…お待たせしました!Bブロック第2回戦を行います!
「「
詩織 LP 8000
秋天堂 LP 8000
「先攻は僕だね、手札から永続魔法[炎舞-「天璣」]を発動するよ。効果処理としてデッキから獣戦士モンスターをサーチする、[妖仙獣
サーチしたのは妖仙獣と名のつく獣戦士モンスター
効果は自身が召喚成功時に手札から新たな妖仙獣を通常召喚する効果だ。さらに共通効果で召喚したターンのエンドフェイズに手札に期間するデメリットともとれる効果がある
それだけではさほど強力でない効果だが、問題はここからだ
「[妖仙獣
[妖仙獣
[妖仙獣
「[炎舞-「天璣」]の効果で僕の獣戦士族モンスターの攻撃力が100ポイントアップするよ、そして...カードを2枚伏せる」
「あっ...まさか?」
「うん、[命削りの宝札]を発動するよ、手札が3枚になるようにドローする!」
3枚まで手札を回復する効果だが、[命削りの宝札]は発動ターン特殊召喚が出来なくなり、エンドフェイズに手札をすべて捨てなければない。
妖仙獣は通常召喚であり、手札を捨てる処理を行ってからデメリット効果の“召喚したターンのエンドフェイズに手札に戻る“を行えばハンドレスを免れる事が出来る
「ふむ、[妖仙獣
[妖仙獣
「さらにもう2枚伏せてターンエンド、エンドフェイズに[命削りの宝札]の処理を行い...妖仙獣を手札に戻すよ」
秋天堂 手札:2枚 LP 8000
モンスター/ なし
魔法・罠 / リバース4枚
/ [炎舞-「天璣」]
スケール / [妖仙獣
「ドロー...さて、どうしましょうか」
リバースカードが4枚。
[命削りの宝札]の調整のためだけに伏せた可能性もあるが、妨害札の可能性も捨てられない。結果、詩織はこの4枚すべてを警戒しながら行動しなければならない
「まずは、[エッジインプ・ソウ]を通常召喚します!」
[エッジインプ・ソウ] ATK 500
「[ソウ]の効果発動します!手札のファーニマルモンスターを捨てて2枚ドローし、手札1枚をデッキトップかデッキボトムに置きます。[ファーニマル・ウイング]を墓地に送り、ドロー...このカードをデッキボトムに置きます...」
「いいカードは引けなかったのかな?」
「ま、まだですッ![融合]を発動します!!」
詩織は後攻、秋天堂の場にはモンスターがいないためいつもの様に連続融合し、攻撃が通ればワンターンキルも夢ではない
[エッジインプ・ソウ]のドロー効果はさほどよろしくなかったようだが、気にせずいつものスタイルに戻して見せた。
「僕は[次元障壁]をチェーン発動するよ」
「そ、そのカードは!?」
「宣言した召喚方法が出来なくなり、その召喚方法で召喚したモンスターの効果をエンドフェイズまで無効にするカード。宣言するのはもちろん“融合召喚”だ」
今日でたパワーカード、融合や儀式などチェーンブロックを作る召喚方法ならノーコストで無効にできる罠カードだ。
お互いに影響するが、秋天堂の場にはモンスターはいない。[融合]の発動にチェーンされたため、詩織には只々1枚カードを失うだけだった
「むむむ...だったら、[エッジインプ・ソウ]でダイレクトアタックですよ!」
[エッジインプ・ソウ]は宣言後、なれない動きで秋天堂の元までゆっくりと近づいた
場にモンスターがいないためそのままダメージが入るが、その数値は微量な物だった
秋天堂 LP 8000→7500
モンスターのダイレクトアタックにしては低い数値だ。
そもそも攻撃に参加するようなモンスターでは無く、攻撃モーションがソリッドヴィジョンに組み込まれているという事実そのものが意外と言えた
低ダメージか、その攻撃モーションに対してか分からないが、秋天堂も苦笑いを浮かべている
「カードを2枚セットしてターンエンドです!」
詩織 手札:2枚 LP 8000
モンスター/ [エッジインプ・ソウ] ATK 500
魔法・罠 / リバース2枚
「ドロー、まずはセットしておいた[強欲で謙虚な壺]を使うよ。デッキトップは[妖仙獣
「三兄弟揃いましたね...」
「うん。[
[妖仙獣
[妖仙獣
[妖仙獣
(さて...[エッジインプ・ソウ]をバウンスしてダメージを与えるか...?いいや、それでデッキを掘り進められる方が厄介だね)
静かに自問自答を終えると、秋天堂はバトルフェイズに以降した。攻撃力が低く、性根成功時にのみ効果を持つ[エッジインプ・ソウ]に対しての処理は、戦闘破壊に決めたようだ
「バトルフェイズに入るよ、[
[
捉えていたはずの[エッジインプ・ソウ]は姿を消し、代わりに3つの同じハットが姿を現した
「リバースカードオープン、[マジカル・シルクハット]![エッジインプ・ソウ]を裏守備にし、デッキのモンスター以外のカード2枚を裏守備でモンスターとして特殊召喚します、その後に[エッジインプ・ソウ]とシャッフルしますよ!」
詩織の場にマジシャンがかぶるようなハット3つが現れた。外見からはどれが[エッジインプ・ソウ]なのかは分からない
狙いは[エッジインプ・ソウ]の戦闘は気を免れるためか、それとも別の目的だろうか
「バトルを中断するよ、[
「せっかくのハットが意味を...キャッ!?」
話終える前には[
詩織 LP 8000→7050
「[
「メイン2に入るよ、[妖仙獣
[妖仙獣
「カードを1枚セット...エンドフェイズに妖仙獣達を手札に戻してターンエンドだよ」
「こちらもエンドフェイズに[マジカル・シルクハット]で特殊召喚したモンスター達を破壊します...ここで!破壊され、墓地に送られた[トイポット]2枚の効果をチェーン発動します!デッキから[エッジインプ・シザー]と[ファーニマル・オウル]を手札に加えます!」
秋天堂 手札:3枚 LP 7500
モンスター/ なし
魔法・罠 / [炎舞-「天璣」]
/ リバース3枚
スケール / [妖仙獣
/ [妖仙獣
「うん...詩織ちゃん、やるね」
「何言ってるんですか!まだこれからですよ!!」
「私のターンです、ドロー!」
「まずは[ファーニマル・オウル]を通常召喚です!」
[ファーニマル・オウル] ATK 1000
「効果でデッキから[融合]を手札に加えます!」
「くるね...」
[融合]は1枚無駄に墓地に落ちてしまったため2枚目を用意せざる得なかった。ここから連続融合が行われるのだろうか
「[融合]を発動します!手札の[エッジインプ・シザー]とフィールド上の[ファーニマル・オウル]を融合、愛らしい姿はやがて悪魔と化す、来るものを鋏の錆にしろ!融合召喚!現れ出ちゃってください![デストーイ・シザータイガー]!」
[デストーイ・シザータイガー] ATK1900→2200
「[シザータイガー]の効果発動します!伏せカード2枚を破壊します!」
「させないよ![ブレイクスルー・スキル]発動、[シザータイガー]の効果を無効にするよ」
被害を抑える秋天堂、[シザータイガー]は場に一体しか存在できない効果があるため2体目を召喚するには少し時間を要してしまう
[デストーイ・シザータイガー] ATK2200→1900
「だ、だったら!リバースカードオープン、[
再び[融合]を手札に加えた詩織。どうにもスムーズに進まないが、これでまた融合召喚ができる
「[ベア]の効果を発動します!このカードを捨てて、デッキから[トイポット]をセットします、そして[トイポット]を発動です!手札の[エッジインプ・チェーン]を捨ててドロー![ファーニマル・マウス]だったので手札からモンスターを特殊召喚します![ファーニマル・マウス]を特殊召喚!!」
[ファーニマル・マウス] DEF 100
「[エッジインプ・チェーン]の効果でデッキから[デストーイ・ファクトリー]を手札に加えます!さらに[ファーニマル・マウス]の効果を発動します!デッキから同名モンスターを2体特殊召喚します!」
[ファーニマル・マウス] DEF 100
[ファーニマル・マウス] DEF 100
「[デストーイ・ファクトリー]を発動します!墓地の[
[デストーイ・シザー・ウルフ] ATK 2000
(3回攻撃か...)
「墓地の[ファーニマル・ウイング]の効果を発動します!自身と[ファーニマル・マウス]を除外してドローします!その後、[トイポット]を墓地に送り、さらにドロー!墓地に送られた[トイポット]の効果でデッキから[エッジインプ・シザー]を手札に加えます!」
「手札が減らないね」
「まだですよ![
[デストーイ・チェーン・シープ] ATK 2000
「...墓地の[エッジインプ・シザー]を手札を1枚デッキトップに置いて特殊召喚します!」
[エッジインプ・シザー] DEF800
「バトルフェイズです![チェーン・シープ]でダイレクトアタックです!!」
相変わらず不気味なおもちゃが詩織の命令で動く、相手に有無を言わさず、[チェーン・シープ]は自らの肉体を秋天堂にぶつけた
秋天堂 LP 7500→5500
「さらに[シザー・ウルフ]でダイレクトアタックです!!」
3回攻撃の内の初撃が繰り出される。
このままいけばゲームエンドに持っていけるが、守るモンスターが存在しない故にと言えるカードが詩織を拒んだ
「[波紋のバリア-ウェーブ・フォース-]を発動するよ。ダイレクトアタック時、攻撃表示モンスター全てをデッキにバウンスする!」
「あっ!」
津波に近い大量の水がデストーイ達を飲み込む。
攻撃宣言時にあらゆる発動を抑制する[チェーン・シープ]には発動出来なかったカードだが、これで全て消えてしまう
しかし、詩織が今握っているカードによって、[エッジインプ・シザー]を特殊召喚しておいた意味が生まれた
「て、手札から速攻魔法[瞬間融合]を発動します!フィールド上のモンスターで融合します!」
「へー、通らないのか」
「[エッジインプ・シザー]と[ファーニマル・マウス]と[デストーイ・シザー・タイガー]を融合、現れでちゃってください![デストーイ・サーベル・タイガー]!!」
[デストーイ・サーベル・タイガー] DEF 2000
守備表示のため[ウェーブ・フォース]によってバウンスはされない。波は[サーベル・タイガー]をすり抜けていった。しかし詩織のデストーイ達の攻撃も中途半端に終わり、[サーベル・タイガー]も攻撃に参加出来ない。
秋天堂のバリアは役目を果たしたと言っても過言ではない
「カードを1枚セットしてターンエンドです、エンドフェイズに[瞬間融合]の効果で特殊召喚したモンスターを破壊しますが、[サーベル・タイガー]は3体以上を素材としていると効果破壊されません!」
([エッジインプ・シザー]を特殊召喚しておいて良かったです...!)
詩織 手札:2枚 LP 7050
モンスター/ [デストーイ・サーベル・タイガー] DEF 2000
魔法・罠 / リバース1枚
/ [デストーイ・ファクトリー]
「僕のターンドロー、まずは[強欲で貪欲な壺]を発動するよ、2枚ドロー!」
灰田も採用していた、ある意味では全てのデッキに適合するドローカードだ
[命削り]と違い、デメリットと言えるのはコストで支払うデッキトップ10のみ。決して軽くはないが、その後の展開には干渉しないカードだ
「...うん、永続魔法[修験の妖社]を発動するよ。妖仙獣モンスターが召喚される度に妖仙カウンターを1つのせ、任意の数取り除いて効果を発動できるよ...[
「連続でカウンターを...」
[妖仙獣
[妖仙獣
[妖仙獣
[修験の妖社] 妖仙カウンター0→1→2→3
「[妖社]のカウンターを3つ取り除いてデッキら妖仙獣モンスター、[魔妖仙獣
「あっ...そのカードは...!?」
「[
[妖仙獣
レベル4から11までペンデュラム召喚可能になった。
既に手札の妖仙獣を戦地に送ったため、先ほどサーチした[
「ペンデュラム召喚を行う。おいで、[魔妖仙獣
[魔妖仙獣
[修験の妖社] 妖仙カウンター 0→1
「[
[
このままでは消えてしまうその震えるカードを、詩織はチェーンと言う形で表に返した
「リバースカードオープン![デストーイ・マーチ]!デストーイを対象にとる効果を無効にし破壊します!」
その宣言により、辺りから数々のデストーイ達がフィールドにあらわれた。楽しげな音楽で各々あらぬ方向に行進を始めだし、混沌とも言える玩具が犇めき合う空間と化した。
それに連れ[サーベル・タイガー]の振動は治まり、今度は[
「[デストーイ・マーチ]の効果はまだありますが使いません...」
「だったら[
「ふぇ!?その子もですか!?」
対象は減ったが、他の妖仙獣によりエクストラデッキに帰った[サーベル・タイガー]。破壊耐性こそあったのだが、バウンスには何も出来ない。そのままバウンスを受け入れた
「バトルフェイズだよ、[
「あっ...きゃあっ!?」
小柄なカマイタチ達が各々詩織に刃物を浴びせる。バウンスで場を開けたためそのダメージは重なり
大きなものとなってライフを傷つけた
詩織 LP 7050→5350→3750→1850
「[
「に、2枚目...」
「カードを1枚セット。妖仙獣達を戻してターンエンドだよ」
秋天堂 :手札4枚 LP 5500
モンスター/ なし
魔法・罠 / リバース2枚
/ [炎舞-「天璣」]
/ [修験の妖社] 妖仙カウンター1
スケール / [妖仙獣
/ [妖仙獣
現在の状況から、[妖社]の効果でサーチによる3体の[
[大刃禍是]は自身のペンデュラム召喚を無効化されない効果を持つため、例えバウンスを防いだとしても戦闘ダメージまで耐える事は難しいだろう。故に詩織にあたえられたターンはこれが最後と言ってもいい。しかし手札は少なく、秋天堂の場にははじめのターンからずっと伏せられている謎のリバースカードもある。
「うぅ...」
(厳しいですね...でも、負けたく...ありません...!)
「さぁ、詩織ちゃんのターンだよ」
「はい...私のターン、ドロー!」
(村上さん...っ!)
思わず能力に浮かんだのは想い人の顔だった
何故今思い浮かんだのかは分からないが、それを考えている必要も無さそうだ
なぜなら、その引いたカードはその慎也に憧れてデッキに採用していたカードだったからだ。思わず引けたそのカードは、出し惜しみする必要も無くすぐに発動処理に突入した
「私が引いたのは[
「っ!
慎也の紋章獣に感化されたのか詩織もデッキに組み込んでいた強力な
今回は[エッジインプ・シザー]の効果を操作に使用していたようだ
しかし、秋天堂もそうやすやすと見逃せるカードでは無い。彼女もまた出し惜しみせずにカードを表替えして見せた
「それは通すわけにはいかないね...[妖仙獣の秘技]を使わせてもらうよ。その発動を無効にし破壊する!」
「あっ...」
長い間温存しておいたカウンタートラップ
発動条件はフィールドに妖仙獣カードが存在し、妖仙獣以外のモンスターが存在しない時と、妖仙獣のスケールにより発動条件を満たしている。詩織の逆転の一手を防ぐことに成功した
秋天堂の残りのライフは5500であり、デストーイなら融合さえできれば届く数字だが、秋天堂のカードによって尽く通らない
新しく取り入れたギミックが失敗した以上、今は本来の融合に頼るしかない
「...[貪欲な壺]を発動します。[エッジインプ・シザー]、[ファーニマル・オウル]、[ファーニマル・マウス]2体、[デストーイ・シザー・タイガー]をデッキに戻して2枚ドローです!」
「おや」
「さらに[融合回収]発動です!墓地の[融合]と[エッジインプ・チェーン]を手札に加えます!」
「なるほど、そのカード達はデッキトップを維持するために使えなかったんだね...でも今いくら手札を稼いで融合素材はいないはず.....っ!?」
「そうですね、このカードは素材にはならないですよね...?」
「[魔力の泉]...?はは...ちゃんとドローカード積んでたんだね...」
「もう[
[
その結果、手札を補充し、さらに[エッジインプ・チェーン]を墓地に落とすことに成功した。こうなってしまったらデストーイの反撃はとめられない
「墓地に送られた[エッジインプ・チェーン]の効果でデッキから[
反撃の狼煙、[
「[
墓地に眠る大量の融合素材から、[シザー・ウルフ]を召喚し、連続攻撃を狙ったのだろう。
しかし秋天堂は残りのリバースカードを発動させていた。見たはずの警戒すべき1枚だった
「[次元障壁]...もちろん融合召喚だよ」
再び姿を見せた障壁は詩織と秋天堂を包むように、薄く、淡い紫色に生成された。
詩織にはその障壁がとてつもなく大きなものに見えた
また融合を失ってしまったのだ
「まさかここで...に、2枚目...そんな...」
「[シザー・ウルフ]を狙っていたんだろうけど...悪いね」
反撃はとめられた
「...[ファー二マル・ドッグ]を通常召喚です、効果でデッキから[ファーニマル・シープ]を手札に加えます...」
[ファーニマル・ドッグ] ATK 1700
「[シープ]はフィールド上にファーニマルモンスターが存在す特殊召喚できます、来て!」
[ファーニマル・シープ] DEF 800
「[シープ]の効果を発動します、[ドッグ]を手札に戻して、墓地のエッジインプモンスターを特殊召喚します!来て、[エッジインプ・チェーン]!」
[エッジインプ・チェーン] DEF 1800
「そして...カードを3枚セット!ターンエンドです!」
詩織 手札:1枚 LP 1850
モンスター/ [ファーニマル・シープ] DEF 800
/ [エッジインプ・チェーン] DEF 1800
魔法・罠 / リバース3枚
/ [デストーイ・ファクトリー]
「壁モンスターにブラフかい?...らしくないね」
「まだ...私のLPは、あります...っ!」
そう力強く宣言すると、詩織はディスクを高く構え直した。融合召喚に失敗し、苦し紛れに並べたカード越しに秋天堂はそれを観察した
バウンスでも、戦闘破壊でも突破は難しくないだろう。そう考えてが、その詩織は未だディスクの構えを解かない。まだ諦めていないのだろうか
「ドロー...[
[妖仙獣
[妖仙獣
[修験の妖社] 妖仙カウンター1→3
「[修験の妖社]のカウンター3つ取り除いて[
「きますか...っ!」
スケールとペンデュラムモンスターが揃った
フィールドにも空きが3つある
説明が無かろうと召喚されるモンスターが分かるだろう
「ペンデュラム召喚、おいで[魔妖仙獣
[魔妖仙獣
[魔妖仙獣
[魔妖仙獣
[修験の妖社] 妖仙カウンター0→1
「[
1体で2枚バウンスを行う[
詩織が前のターンで集めたカード全て手札に返却させる枚数だが、詩織が諦めていなかったのはそのカードがチェーン発動出来るからのようだ
それぞれどの[大刃禍是]に対象取られたのかしっかり確認すると、詩織はチェーンを重ねた
「こちらもチェーンして[スキル・プリズナー]を[シープ]対象に発動!対象をとる効果モンスターの効果を無効化します!さらにチェーンして[ドロー・マッスル]を[シープ]対象に発動!1枚ドローして対象のモンスターの戦闘破壊をふせぎます!」
「...なんだい、ちゃんとサポートカード入ってるじゃないか」
「攻めてばかりじゃダメなんです![シープ]はこのターンバウンスされず、戦闘破壊もされません!」
複数のチェーンを経て[シープ]がほぼ完全体になった。[シープ]を対象にした[
「このターンには無理そうだね、[
「まだ大丈夫です...きゃっ!」
詩織 LP 1850→900
「効果でデッキから[妖仙獣
初めから発動しなかったのは[大刃禍是]のみで決着を付けられると判断したからのようだ
それでも結果的詩織は生き残っている
慢心を少しだけ反省すると、引いた2枚をそのままディスクに預けた
「カードを2枚セットして僕は妖仙獣達を手札にもどしてターンエンドだよ!」
秋天堂 手札:6枚 LP 5500
モンスター/ なし
魔法・罠 / [炎舞-「天璣」]
/ [修験の妖社] カウンター2
/ リバース2枚
スケール / [妖仙獣
/ [妖仙獣
「私のターン、ドロー!...まずは[ファーニマル・ドッグ]を通常召喚します!」
[ファーニマル・ドッグ] ATK 1700
「うん...いいよ」
(ここでは無いね...)
「何もなければ効果でデッキから[ファーニマル・キャット]を手札に加えます!」
前のターンに回収していたファーニマルモンスターからターンが始まった。それを見据えている秋天堂には2枚のリバースカードがあり、詩織もその発動の有無を確認しながら
「[シープ]の効果発動です![ドッグ]を手札に戻して墓地の[エッジインプ・シザー]を特殊召喚します!」
[エッジインプ・シザー] DEF 800
「[デストーイ・ファクトリー]の効果発動です!墓地の[
[デストーイ・シザー・タイガー] ATK 1900→2200
「[シザー・タイガー]の効果と素材にされた[キャット]の効果をチェーン発動です!その2枚のセットカードと[デストーイ・ファクトリー]を破壊し、墓地の[融合]を回収します!」
「くっ...2枚はあげられないね、[ブレイクスルー・スキル]を[シザー・タイガー]を対象に発動!その効果を...」
発動せざるを得ない状況に追い込まれた秋天堂は、自然と先のターンに用意していたリバースカードを発動させた
しかし、処理の一環にあるその発動対象を選択中にあるカードを思い出した。詩織の上がった口角が目に入ると、嫌な予感が強まってしまった
「対象に取りましたね!?」
「...まさかそのリバースカード!?」
「さらにチェーンして[デストーイ・マーチ]を発動します!デストーイを対象にとる効果を無効にして破壊します!」
再び開催される不気味な玩具たちの行進。その間に効果の処理が完了され、場に残ったモンスターはその時いなかったモンスターだった
[デストーイ・マッド・キマイラ] ATK 2800
「...いつの間にそのモンスターを...」
「[デストーイ・マーチ]はその効果後に対象となったデストーイをリリースしてエクストラデッキからレベル8以上のデストーイ融合モンスターを融合召喚扱いで特殊召喚できます!」
「な、なるほど...簡単に突破されてしまった」
「まだ終わりませんよっ、墓地に送られた[デストーイ・ファクトリー]の効果を発動します!除外されている[
あの布陣をいとも簡単に突破し、戦場を整える詩織。だがまだ
「[
[デストーイ・チェーン・シープ] ATK 2000
「さらに[融合]を発動します!手札の[ファーニマル・ドッグ]とフィールド上の[デストーイ・チェーン・シープ]を融合、あらゆるもの喰らう猛獣紡ぎし時、次なる
[デストーイ・サーベル・タイガー] ATK 2400
「[サーベル・タイガー]は融合召喚に成功すると墓地のデストーイ融合モンスターを特殊召喚できます!来て[デストーイ・チェーン・シープ]!」
[デストーイ・チェーン・シープ] ATK 2000
「とまらないね…これは...」
[デストーイ・サーベル・タイガー] ATK 2400→2800
[デストーイ・チェーン・シープ] ATK 2000→2400
[デストーイ・マッド・キマイラ] ATK 2800→3200
遂にかなった連続融合を終えると、詩織は満足そうに笑みを浮かべ、秋天堂は自身のリバースカードを確認した
[ブレイクスルー・スキル]は上手くかわされてしまったが、この残りのリバースカードにどう対処するのかを考えていた
そんな事は露知らず、詩織は自信満々にバトルフェイズに移った
「バトルフェイズです![チェーン・シープ]でダイレクトアタックですよ!」
「くっ...っ!?」
秋天堂 LP 5500→3100
「そ、そうか...この子達は...」
「[チェーン・シープ]も[マッド・キマイラ]も攻撃中に相手に魔法・罠・モンスター効果を発動させません!!」
「はは...まいったな、せっかくサーチした[
「はい![マッド・キマイラ]でダイレクトアタックです!”ミッシング・フィアー”!!」
[
(ここに来て序盤の[エッジインプ・ソウ]の500ダメージが響くとは...やられたね...)
巨大な
3100→0
秋天堂LOSE
ーーー
ーー
ー
「負けた...やられたよ詩織ちゃん」
「ありがとうございました!...ってあれ?」
「...ん?どうかしたかい?」
「ソリッドヴィジョン切りましたよね...?」
「っ!?.....詩織ちゃん、次も頑張ってね。僕は観客席から見てるから...」
「あ、はい...えっと...?」
「...」
詩織との会話も程々に済ませると、その場から足早に離れだした。
秋天堂その表情はとても硬かく、
(たしかに村上君は見えると聞いてたけれど...まさか村上君との接触が原因なのか!?)
秋天堂はディスクに残っていた[ウェーブ・フォース]のカードをデッキに押し込むと、徐々に加速し始めた
そして彼女が人目のない通路までたどり着くころには、それは駆け足に代わっていた
実はこの決闘1回もモンスター同士の戦闘がなかったんですよ、全部ダイレクトアタックなんです
ぶっちゃけどうですか?
-
読みたいからやめて欲しくない
-
読みたいけど無くなったら読まない
-
普通
-
無くてもいい
-
読むのが億劫