遊戯王が当たり前？→ならプロデュエリストになる！ 作：v!sion
分けたくせにめっちゃ長くなっちゃいました。まぁ幹部同士の戦いなので熱戦は不可避ですし...個人的になかなかレベルの高いものがかけたので満足はしてます
ただ長い
このデッキ達だとリアルでもこうなるんじゃないかと←
◑聖帝大学 / 午前2時
大神 手札:0枚 LP 8000
モンスター/ [オベリスクの巨神兵] ATK 4000
魔法・罠 / リバース2枚
「私のターンでス！」
7枚目の手札を迎え、何処か嬉しそうなジャヴィだ
実に危険
何をされるか未知数も未知数
除去よりもドローさせない事を優先すべきとも考え直させられる所だが、大神も何も構い無しにドローさせた訳では無かった
「ではフィールド魔法«цпкпошп»を発動シ、«цпкпошп»をサーチしまス。さらニ«цпкпошп»を通常召喚！効果をチェーンし、«цпкпошп»をサーチしテ、デッキから«цпкпошп»を装備させマス」
«цпкпошп» ATK ?
「永続魔法«цпкпошп»を発動！手札から«цпкпошп»を特殊召喚しまス！まだマダ行きマス！墓地の3体の«цпкпошп»を除外シ、«цпкпошп»を融合召喚！」
«цпкпошп» DEF ?
«цпкпошп» ATK ?
「«цпкпошп»の効果を発動シマす、そのセットカードを除外デス！」
「これかね？ではチェーンだ、[貪欲な瓶]。墓地の[トレード・イン]、[強欲で貪欲な壺]、[戦線復帰]、[連撃の帝王]、[帝王の烈旋]をデッキに戻して1枚ドローする」
「ナルホド、ではサラに自身をリリースしテチェーンしまス！除外されていル«цпкпошп»3体を特殊召喚しマス！」
既出だがセットカードを対象に取ることはチェーンによる回避が予想される
しかし[オベリスク]を対象に取れない事から、セットカードの2分の1に掛けるしかなかったのも事実
奇しくも同じパターンが繰り返された
今度は大神が交わす番だったのだろう
«цпкпошп» DEF ?
«цпкпошп» DEF ?
«цпкпошп» DEF ?
「どうヤラ外レてしまったヨウデすね、では私モ«цпкпошп»！墓地の«цпкпошп»五体をデッキニ戻しテ2枚ドロー！」
「...」
大神へちょっかいを出しつつも手札は依然6枚残っている。本人曰く«цпкпошп»にまだ慣れていないジャヴィの言動からこれもまた[貪欲な壺]かと推測しやすいカードを使っていたが、既にデッキを大方把握済みの大神にとってはそれの真髄まで見える
リリースした融合モンスターをデッキに戻すのが真の狙い。あれだけサーチを繰り替えしていたが、2体分の素材が既に墓地に溜まっている事は目で追っていた
故に焦りが生まれた
1ターンに2枚ものカードが除外されては[オベリスク]以外の手を準備する事すら叶わなくなる
そしてそれを成す為の手札も充分に敵は握っている
「墓地の«цпкпошп»3体ヲ除外してもう一度«цпкпошп»を融合召喚！」
«цпкпошп» ATK ?
「«цпкпошп»3体を装備させマス。そしテ効果を発動！最後のセットカードを除外しマス！」
「チェーンしよう」
大神がセットした2枚のカードは何れも発動タイミングに困らないカードだったらしい
再びジャヴィのエースモンスターにあらゆる効果耐性が付与されたこの不利な盤面に置いて発動したそれは、逆転の一手を担う事も可能な1枚
満を持して発動したカードは帝でもアドバンス召喚のサポートでも無いドローカードだった
「[裁きの天秤]だ。君のフィールドのカードの合計より、私のフィールドと手札を合計した数が少ない場合その数だけドローする事ができる」
「ナンと！やはりタダの帝デッキではありマセんでしたね？」
「何も無ければ6枚ドローするよ」
「オヤおや...」
モンスター3体、ユニオン4体、永続魔法1枚にフィールド魔法1枚
対して大神のカードは[オベリスク]、[裁きの天秤]と手札の1枚を合わせた3枚のみ。
その差は6枚。[貪欲な瓶]を初めに貫いた事により、ジャヴィの中に大袈裟な疑心感が生まれてしまった結果だろう
折角のエースモンスターがその発動をトリガーに大神の何らかのカードによって被害を蒙ることを避けたかったジャヴィはモンスターの維持、効果耐性を付与する事を優先させてしまった
クレバーな戦術と言えるが、結果的に大神へ手札を与えてしまった。気がつけば両者手札枚数が5枚と並んでいる
勝負はまだ分からない
「仕方ありマセん。私は2体の«цпкпошп»でオーバレイを！«цпкпошп»をエクシーズ召喚！」
«цпкпошп» ATK ?
「墓地に送ラレた«цпкпошп»の効果で墓地の«цпкпошп»を手札ニ加えマス。バトルデす！«цпкпошп»で[オベリスク]に攻撃！」
「まさかっ！」
「その通リです！手札から«цпкпошп»を発動！攻撃力をさらにアップサセますよ！」
«цпкпошп» ATK ?→?
«цпкпошп» ATK?→?
大神 LP 8000→7600
「ぐぅっ...君も色々と手数が多い
「貴方程ではありまセンよ！さらに«цпкпошп»でダイレクトアタックっ！」
元の攻撃力が分からないモンスターの為、どれくらいの攻撃力が変化したかは現状不明
[オベリスク]との差で現在が4400だと言うことは分かり、2体のモンスターが同時に攻撃力が上がっていることから、この攻撃力3000のモンスターのダイレクトアタックを貰えば正確な数字も分かる
だがそれは危険すぎる
だが今そのモンスターはあらゆる効果を受けない状態故に、止める手立てもなかった
大神 LP 7600→1600
「ぐぐぅっ...っ！」
「バトルフェイズ終了時！«цпкпошп»の効果発動シマす。エクストラデッキから«цпкпошп»をエクシーズ召喚シます！」
«цпкпошп» ATK ?
「«цпкпошп»の効果発動デス！ORUを2つ取り除いて相手ニ2000ポイントのダメージを与えてマすよ！」
「くっ...手札の[クリアクリボー]の効果を発動する！ダメージを与える効果を無効にしよう...っ！」
[天秤]で引くことが出来た防御のカードにより一命を取りとめた。とても苦しい一手だが、ジャヴィの悪癖によって色々と分かったこともある
2000ポイントのバーンダメージに至っては最早あのモンスターしか当てはまらない。そして攻撃力の倍加もあの速攻魔法。次のターン使用出来る手札1枚と[オベリスク]は失ってしまったが、何とか今は生きている
「エンドフェイズに«цпкпошп»の効果を受ケたモンスターは破壊サレますが、«цпкпошп»の身代わリに«цпкпошп»を墓地に送りマス。カードを3枚セットしてターンをエンドしまショウ」
ジャヴィ 手札:2枚 LP 7000
モンスター/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» ATK ?
魔法・罠 / «цпкпошп»
/ «цпкпошп»
/ «цпкпошп»
/ リバース1枚
フィールド/ «цпкпошп»
「カードを...ドローする」
「スタンバイフェイズに発動シテ起きます。«цпкпошп»！墓地の«цпкпошп»5枚戻して1枚ドローシマス！」
何らかのドロー効果が使われたが、ジャヴィの手札は結果3枚と変わらないため、次のターンからまた融合召喚されることだけを念頭に入れて置くに収まった
そして墓地に送られた[オベリスク]に視線を移すと、やはり相手に取って厄介な存在になっていた事を再確認した
これに至っては勝手な推測だが、恐らく相手には対象にとる除去は多くともそれ以外は比較的少ないのかもしれない
故にこのターンまで堪えてきた
加えて今は7枚も手札もある
相変わらず相手のボートアドバンテージは見事なものだが、それを超える必要も自信も彼にはあった
「ここが正念場だな。[強欲で貪欲な壺]を発動し、2枚ドローする」
「2枚目デスと！」
静かに脳内シミュレーションを建てた
今まで得た情報を元に、最善且つ最も考えられるパターンを
裏側で除外された20枚ものなかには欲しかったカードもあったが、今は仕方ない
「では手札から[ワン・フォー・ワン]を発動。手札の[風帝家臣ガルーム]を捨て、デッキから[イデア]を特殊召喚する」
[天帝従騎イデア] ATK 800
「勿論効果を発動する」
「...ドウぞ」
「ならデッキから[エイドス]を特殊召喚する」
[冥帝従騎エイドス] DEF 1000
「効果を発動」
「[イデア]に魔法・罠を回収サセては困りマス、«цпкпошп»の効果を発動！[イデア]を除外シマすよ」
[イデア]は墓地へ行くと除外されている帝王魔法・罠を回収する効果を持つ。それも合わせて帝には書かせない優秀一言な下級モンスターなのだ
故に敵は執拗に[イデア]を墓地へ送らせない
既に[汎神]やそれによって持ってきたい[深怨]、[烈旋]も揃っている。効果を無効に出来ない以上このタイミングでの除外は相手に取ってごく自然だ
だからこそ大神も分かっていた
「さらにチェーンだ速攻魔法[サモンチェーン]。チェーン3以降に発動可能、このターンの召喚権が3回になる」
「[イデア]を犠牲にシテまで...」
[エイドス]の着地を狙ったチェーン除外は既に見た。これは先も言った通り相手に取って魅力的な効果対象であり、大神は確信に近いそれでこの発動に至った
無論[イデア]の回収効果は失ってしまったが、これで見えている範囲での妨害は終わった
«цпкпошп»に置いて見えているも何も無いのだが
「[エイドス]をリリース、手札から[氷帝メビウス]をアドバンス召喚する」
[氷帝メビウス] ATK 2400
「[メビウス]の効果を発動する。君の2枚のセットカードを破壊するが」
「勿論チェーンしマスよ！«цпкпошп»、貴方の[メビウス]の効果を無効にシマす」
「ふむ、通らないか」
単純なモンスター効果を止める罠だろう。幾つか候補はあるが、モンスターを破壊しない辺り[ブレイクスルー・スキル]辺りが有力だろうか
「墓地の[エイドス]の効果を発動する。自身を除外する事で墓地の帝王の使いを特殊召喚する事が出来る。私は墓地から[ガルーム]を特殊召喚する」
[風帝家臣ガルーム] DEF 1000
「今度こそだな、永続魔法[帝王の開岩]を発動する。[アイテール]はアドバンス召喚したモンスター1体でアドバンス召喚が可能。[氷帝メビウス]をリリースし、手札から[天帝アイテール]をアドバンス召喚する！」
[天帝アイテール] ATK 2800
「[天帝アイテール]の効果発動だ、デッキから[汎神の帝王]、[真帝王領域]を墓地に送り、デッキから帝を特殊召喚する。さらにアドバンス召喚の為に墓地に送られた[ガルーム]の効果によりデッキから最後の[イデア]を手札に加える。さらに[開岩]の効果でデッキから[魔帝アングマール]を手札に加える」
「いいでショウ...」
「では[クライス]を特殊召喚するよ」
[光帝クライス] ATK 2400
「効果でその装備されているユニオン2体を破壊する」
「クッ...2枚ドローします。墓地に送られた«цпкпошп»の効果デ墓地の«цпкпошп»を手札ニ加えマス」
荒い消費を繰り返したが、大神にはまだ4枚も手札が残っている。さらに残る召喚権は2回と充分に蓄えていた物を発散出来る数値と見える
対してジャヴィの手札は6枚とまた差をつけられている
既視感も覚えるが、これは大神が脳内で描いたシミュレーションと全く同じだった。
「こ、コレは...」
「気がついたようだね。もう遅いが」
長い間様々な生徒を見てきたからだろうか、些細な会話で性格や癖を読み取るのは最早特技でもなんでも無かったのだ
今までの苦戦とも取れる大神のプレイングは全てこのターンの為のもの。
ジャヴィはこの瞬間初めて大神の恐ろしさを味わうことになった
「[イデア]を通常召喚する。効果はターン1だがね」
[天帝従騎イデア] ATK 800
「そしてこれが最後の召喚権だ、[天帝従騎イデア]をリリース。[魔帝アングマール]をアドバンス召喚！」
[魔帝アングマール] ATK 2400
「墓地に送られた[イデア]の効果とアドバンス召喚に成功した[魔帝アングマール]の効果をチェーン発動する。墓地の[アドバンスドロー]を除外し、同名カードを手札に加え、除外されている[連撃の帝王]を手札に加える」
「グッ...コレは...」
ライフ、ボート、ハンドアドバンテージ
それらに加えて情報面のアドも全てジャヴィにあった
何時からだ
気がつけば大神の優勢に変わっている
「さらに墓地の[汎神]の効果だ選び給え」
「...っ！」
[進撃の帝王] [進撃の帝王] [進撃の帝王]
提示されたカードは有無を言わさないものだった
あれだけ防いできた[イデア]の効果も2つとも成され、帝の強みである制圧力の強いカードも確実に握られてしまう
選ぶしかなかった
「[アドバンスドロー]を発動する。[アイテール]を糧に2枚ドローする。加えて[貪欲な壺]。[クリアクリボー]、[メビウス]、[ガルーム]、[イデア]、[オベリスク]をデッキに戻してさらに2枚ドローする。ついでに[星呼びの展儀台]だ、[クライス]をデッキに戻して2枚ドローする」
これで[進撃]、[連撃]と合わせまた7枚の手札となった
あの厄介な融合モンスターの効果耐性も剥いだが、恐らく攻撃力が下がった様子はない
攻撃力4400のモンスターは別のモンスターに変化しているが、6000のモンスターは依然として残っており、それを戦闘で破壊するには些か無理がある
だが大神が思い描いていた
「永続魔法[進撃の帝王]を発動。これによりアドバンス召喚したモンスターは効果の対象にならず、効果で破壊されない」
「クゥ...」
「フィールド魔法[真帝王領域]を発動。私のアドバンス召喚したモンスターから攻撃をする時、攻撃力が800ポイントアップする」
破壊耐性を与えていたユニオンモンスターはもう居ない。除外効果も使用済みのため、厄介なフィールド魔法と永続魔法どちらも除去ができない
加えて連なった上級モンスター達
今このターンを凌ぐ事すら難しい状況に変わっていた
「バトルフェイズに移行する。[アングマール]でそのモンスターに攻撃」
[魔帝アングマール] ATK 2400→3200
バーン効果を持つモンスターへの攻撃宣言。今の[アングマール]には充分な攻撃力があり、大神の予想通りなら戦闘破壊も可能なはずだった
ジャヴィ LP 7000→6800
「カードを3枚セット。私はこれでターンを終了する」
大神 手札:2枚 LP 1600
モンスター/ [魔帝アングマール] ATK 2400
魔法・罠 / [帝王の開岩]
/ [進撃の帝王]
/ リバース3枚
フィールド/ [真帝王領域]
「ワ、私のターン..«цпкпошп»を通常召喚！」
«цпкпошп» ATK ?
「マズはその邪魔なカードを...«цпкпошп»の効果を発動！[真帝王領域]を除外シマす！」
「ふむ、チェーンしよう」
これでエクストラデッキからの特殊召喚は可能となった。あの融合モンスターが3積みである事は既に明確であり、墓地に素材が貯まっていることから融合召喚を狙っていることはすぐに分かる
そして除外効果もリリース効果もフリーチェーンだ。大神は優先権まで考慮したプレイングを続けるようだ
「[トゥルース・リイン・フォース]。デッキからレベル2以下の戦士族モンスターである[イデア]を特殊召喚する。さらにチェーンし、手札の[アイテール]の効果も発動する。墓地の[真帝王領域]を除外し、[アングマール]をリリースしてアドバンス召喚する」
[天帝アイテール] ATK 2800
[天帝従騎イデア] DEF 1000
「さらに効果をチェーンする。[開岩]の効果でデッキから[怨邪帝ガイウス]を手札に加える。[アイテール]の効果でデッキから[開岩]と[真源]を墓地に送り[クライス]を、[イデア]の効果で[エイドス]を特殊召喚だ」
[冥帝従騎エイドス] DEF 1000
[光帝クライス] DEF 1000
「まだ効果は続く。特殊召喚に成功した[クライス]の効果だ。私の[エイドス]と君のそのモンスターを破壊する」
今は一切のユニオンモンスターを装備していないため、[クライス]の破壊も可能だ。既出だがリリースによる逃げは不可能。効果は使ったものの、ここで攻撃力6000のモンスターを除去出来るのは大きい
「チェーンしマス！セットしていた«цпкпошп»！墓地の«цпкпошп»を装備さセマす！」
「さらにチェーンする。[連撃の帝王]、[イデア]をリリースして手札から[虚無魔神]をアドバンス召喚する」
「ぐっ...くっ！」
[虚無魔神] ATK 2400
「では...[クライス]の効果で破壊し、1枚ドローする。後は[イデア]の効果で除外されている[烈旋]を手札に戻す」
「私のモンスターは«цпкпошп»ヲ装備した事デモンスター効果を受けマセん！」
別のカードを用いてユニオンを装備させたのだろう。効果耐性が永続効果故に[クライス]の破壊を免れたが、無論ドローも叶わない
だがジャヴィはそもそもドローが必要ないほどに潤っている。だが攻撃力6000のモンスターが残っている事は事実。[虚無魔神]による新たな制限は厳しいものの、殴ってダメージが入るなら大神の敗北に変わりはない
「バトルフェイズです...っ！«цпкпошп»で[虚無魔神]に効果！」
その差は3600。
残りライフ1600では到底受けきる事の出来ない数値に、誰しにも敗北が過ぎるだろうか
だが大神にはまだセットカードがある
除外効果の対象が[真帝王領域]や[進撃]に誘導されていたからこそ守られた1枚だ
「セットしていた[スピリット・バリア]を発動する。私のフィールドにモンスターがある限り私は戦闘ダメージを受けない」
「グゥッ...どこマデも！」
[虚無魔神]を失った事は事実だ
バトルフェイズに突入してしまったものの、[真帝王領域]と[虚無魔神]を突破した事はジャヴィにとって非常に大きな展開だ
「コレで特殊召喚が...メイン2、墓地の«цпкпошп»合計6枚除外！」
サーチとリクルートを繰り返し、ターンが巡ってきた。エクストラデッキにそのモンスターが存在し、墓地に素材が貯まっており、特殊召喚を制約するカードが無くなった今でこそジャヴィのデッキの真骨頂が姿を見せた
3積みの恐ろしさとでも言うべきか
「«цпкпошп»2体を融合召喚！」
«цпкпошп» ATK ?
«цпкпошп» ATK ?
「コノモンスターは名称指定デはありマセん！手札を2枚捨て、貴方の[進撃の帝王]と[連撃の帝王]を除外シマス！」
「むっ...」
大神から与えられた手札の内3枚を効果コストに変えてしまった。だがその結果は甚大と言える。帝をサポートする永続魔法とフィールド魔法は全て除外ゾーンへと送られ役目を失った
そして何よりも次のターンに持ち越されてしまうのだ
1ターンに3枚までものカードがフリーチェーンで除外されるなど、どんなデッキでも息苦しいはずだ
「形勢逆転デス...私はターンをエンドします！」
「エンドフェイズに[クライス]が手札に戻る。さらに墓地の[真帝王領域]を除外し、[真源]を特殊召喚しておこう」
[真源の帝王] DEF 2400
ジャヴィ 手札:3枚 LP 6800
モンスター/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» ATK ?
/ «цпкпошп» ATK ?
魔法・罠 / なし
フィールド/ «цпкпошп»
「さて...ドローしよう」
大神の手札はこれで5枚となった
今までは随分と異端なドローも見えたが、いよいよそれに頼るのも無理が現れ始めた
「スタンバイフェイズに«цпкпошп»の効果ヲ発動！[開岩]を除外しマス！」
「ふむ」
まるでお返しと言わんばかりのプレイングだ。相手が特に何も出来ないタイミングで剥ぐことができる所を確実に奪う。大神にしてやられたばかりの行動をジャヴィは再現するかのように成した
除外効果の数が減ったのは有難いが、[開岩]に頼れないのは少し痛い
「...墓地の[エイドス]の効果を発動。墓地から[イデア]を特殊召喚する」
[天帝従騎イデア] DEF 1000
「効果を発動する」
「...」
何時もならイジワルとでも言うタイミングだが、ジャヴィは真剣な眼差しで考える素振りを見せている
除外効果はあと2回使用可能だが、使い所を見定めなければならない
このまま通した所でアドバンス召喚後、[イデア]の墓地効果により[進撃の帝王]の回収と発動が目に見えている。
その場合は帝を制するために一度[進撃]を除外しなくてはならないため、残り2回の仕様箇所は固定化される
帝らには攻撃力3000を超える手段もあり、この盤面を維持するためには[イデア]の除外が最も早いと思われるが、ジャヴィの考えるは違った
（...今はリリース効果が使えマス）
墓地からモンスターを回収する効果があった。3体の融合モンスターの意地よりかは、次のターンも除外効果を使用できるよう手札を集める方が望ましいのでは無いかと過ぎった
そもそも[開岩]の除外に焦ったのも悔やまれる。永続魔法故にアドバンス召喚が見えてからの除外でも間に合ったはずなのに
「...いいでスよ」
「ではデッキから[雷帝家臣ミスラ]を特殊召喚する」
[雷帝家臣ミスラ] DEF 1000
またしてもジャヴィに選択が迫る
[ミスラ]はアドバンス召喚に使用されるとそのターンのアドバンス召喚権を増やす効果がある
手札に少なくとも[クライス]がいるため、[イデア]か[ミスラ]どちらかなら確実に効果が使用できる。そしてジャヴィにはそのリリース要因を除外し、無力化する事が可能だ
そうすれば場には[真源]と[アイテール]の2体となり、アドバンス召喚こそされようとも追加でなにか潤う事は無くなる
[開岩]も無いため、それがベストにも思える
「除外効果を使用するのかね？」
「...」
[開岩]を先に除外したため、取れる手段は殆ど限られている。
[イデア]を許してはいけない
サーチが行えない以上、[クライス]以外に帝が存在し無ければ[ミスラ]の効果により追加アドバンス召喚権を獲得しても意味をなさない
それにかけるしかなかった
確実に[イデア]に帝王カードを回収されるよりマシだと選択したのだ
「«цпкпошп»の効果で[イデア]を除外シマス」
「ふむ、やはり[イデア]を狙うかね」
「何を...っ！」
やはり
その言葉が嫌に刺さった
何がわかると言うのだ
相手の手札に依存する賭けに近いプレイングだ、寧ろ普段とは異なっている
そう、いつもと違うプレイングなのだ
「...」
無意識だった
今までの堅実さは何処へ行ったのだろうか
無論出来る行動そのものが限られていたのも関係しているが、それ以上に心境の変化に戸惑いが隠せなかった
不安そうな顔を上げると、大神はどこか落ち着いた笑みを浮かべている
「君は嘘を付いている」
「突然何ヲ...」
「その眼、囮を担う者には無い意地が見える。何か隠しているね」
「...」
「沈黙は勝手に工程と取らせてもらう。私は[雷帝ミスラ]をリリースし、手札から[光帝クライス]をアドバンス召喚する」
[光帝クライス] ATK 2400
「[ミスラ]の効果にチェーンし、[クライス]の効果を発動する。アドバンス召喚権を増やし、君の融合モンスター2体とも頂く」
「何度も...っ！«цпкпошп»の効果をチェーン発動！貴方の[クライス]ヲ除外する！」
道連れのように[クライス]を沈め、効果耐性の無い融合モンスター2体とも墓地へと送られ手札に還元された
これにより大神は[クライス]3体全て除外ゾーンに溜まってしまい、使用は不可能となる
だが対するジャヴィの方もモンスターゾーンの関係上リリースによる逃げが叶わなかったため、無残にも場を荒らされてしまった
そしてまただ
今の除外は必要だったのだろうか
[クライス]でドロー出来るとはいえ、次のために手札を温存する手もあった。モンスター効果へのみだが体制持ちの攻撃力6000の融合モンスターは残っているのだから焦る必要もそれほど無いはず
熱くなっていた
夜風が冷たいが、ジャヴィは自分でも分からないうちに熱い闘志に燃やされている最中だったのだ
それに自覚を持ち、数秒冷静になったこの瞬間思い出した
「2枚ドローしまス...っ！」
「これの事かね？」
ジャヴィがあれだけ恐れていた[イデア]の効果は既に発動されていたのだ。大神がわざわざ提示してきた[烈旋]が答え合わせをするかのように知らしめている
散々カードが除外されている大神のデッキにはもはや[汎神]も[深怨]も[開岩]も[烈旋]も存在しない
故に除外されているそれらに意識を向けていたはずなのに、気がつけば既に大神の手の中にあった
[真帝王領域]と[進撃の帝王]。さらには[虚無魔神]とマストターゲットが多すぎた。挙句に[クライス]の効果を避けるためにモンスター効果の耐性を選んでしまっている。
「墓地の[帝王の轟毅]の効果を発動する。フィールド全てのモンスターの属性を私が指定した属性に変更させる。私は”闇”を選択する」
「そのカードは...」
先人を切った[アイテール]が糧に落としていた速攻魔法。速攻魔法の利点を無視したメインフェイズに発動可能な墓地効果だが、帝のサポートは十分に果たす内容だ
闇と化したフィードに、雷帝家臣が見繕った召喚権により新たな帝が姿を表すのだ
「手札から速攻魔法[帝王の烈旋]を発動する。君の融合モンスターと[真源の帝王]をリリース、手札から[怨邪帝ガイウス]をアドバンス召喚する」
[怨邪帝ガイウス] ATK 2800
「[怨邪帝ガイウス]の効果を発動する。君のカード1枚を除外し、1000ポイントのダメージを与える。そのフィールド魔法を除外しよう」
「ぐっ！...墓地に送られた«цпкпошп»の効果デ墓地の«цпкпошп»を手札に加えマス...」
ジャヴィ LP 6800→5800
何度目かの[クライス]のドロー効果により、再び手札が潤い始めたジャヴィだが、フィールドに一切のカードが無くなってしまった
そしてライフアドバンテージももう時期無くなるだろう
最早語る必要も無い
大神の圧倒的優勢だ
「バトルフェイズに移行する。[怨邪帝ガイウス]と[天帝アイテール]でダイレクトアタックだ！」
「ぐっ...ぐわぁぁっ！」
ジャヴィ LP 5800→3000→200
「形勢逆転、だ。私はカードを1枚セットしてターンエンドする」
大神 手札:2枚 LP 1600
モンスター/ [天帝アイテール] ATK 2800
/ [怨邪帝ガイウス] ATK 2800
魔法・罠 / [スピリット・バリア]
/ リバース1枚
「私のターン...っ！」
4枚目の手札を迎えた
ユニオンの墓地効果とフィールド魔法の誘発効果
そして融合体のフリーチェーンの除外とユニオンの特殊召喚効果。
さらには名称指定でないそのモンスターを3体の展開する
彼のデッキの強みという強みは出てきた
それでもなお大神を抑えられていない
逆転の繰り返しの果に今を生きているが、通常ドローで引いたカードは今を塗り替える強力なものだった
「フフ...先程は闇にサレてしまいましたが、私のモンスターは光でス。今再び輝かせマス！«цпкпошп»を発動！墓地の«цпкпошп»3体を特殊召喚！」
口振りから[烈旋]と[轟毅]のコンボでリリースした融合モンスターを蘇生させようとしているのは用意に理解出来た
「...なっ！？」
「[ダーク・アドバンス]をチェーン発動する。残念だが闇の先はまた闇だ」
...だが、蘇生対象が分かろうと«цпкпошп»だろうと複数体であろうと大神のプレイが変わることはなかった
ここで大神が再び制圧しに出向いたのだ
「墓地の帝ステータスのモンスターを手札に加え、アドバンス召喚を行う。私は墓地の[メビウス]を手札に加え、[アイテール]をリリースして手札の[虚無魔人]アドバンス召喚する！」
[虚無魔神] ATK 2400
「なっ...あ、«цпкпошп»が不発に.....」
ジャヴィの目的は融合モンスター3体の蘇生
そしてそこから残り手札全てを使用して[スピリット・バリア]を初めとした大神カードの除去と戦闘ダメージを通す事だった
帝王魔法・罠は随分と消費していた上に、[怨邪帝ガイウス]の存在により墓地の[虚無魔神]に意識が向かなかった。そしてこれもまた大神の手の中だったのだろう
「くっ...」
「まだ続けるかね？」
少し冷たい風が音を鳴らして二人の間を通過した。それが酷く響く程に静寂があった
「何が言いたいのですか」
「ユニオンモンスターは除外されたまま、フィールド魔法も無い、特殊召喚すら出来ない。次の攻撃で私の勝利だ」
「...だから諦めろと？」
「...」
今まで見せてこなかった表情が大神の瞳に映る。率直な怒り、諭すような口調の大神に噛み付いて来そうな程に、その発言に反応した
丁寧だった声も気がつけば熱い感情の乗った人間らしいそれに変わっている
「私は...私ハ最後まで諦めませません！」
「...そうか」
「墓地の«цпкпошп»の効果ヲ発動！貴方ノ[虚無魔神]の効果を無効にシマす！」
「それは...」
[メビウス]の効果を交わした罠だろうか、それは墓地での役目を残していた
となるとやはり[ブレイクスルー・スキル]だったか
[進撃]の存在から発動出来なかったのだろうが、それが高じて大神の注意から少しだけ削がれていた
これでこのターンは特殊召喚が可能だ
無駄にした1枚は痛いが、そんな事を言っている暇は無い
「私は手札を1枚捨て、«цпкпошп»ヲ発動！墓地の«цпкпошп»をデッキに戻しマす...マダ...まだデス！墓地の«цпкпошп»3体を除外し、«цпкпошп»を融合召喚！」
«цпкпошп» ATK ?
怒涛の速さで戦況が変わりつつあった
またあの融合モンスターだ
流石の大神も余裕を見せていられず、緊張の糸を貼り直す。たった1体のモンスターの有無で優劣が簡単に傾くこの終盤戦は両者共に気が抜けない
些細なミスは相手に攻め入るチャンスを与える
手札切れやモンスターが続かなくなれば同様にだ
また双方隙あらば制圧を狙いに動いている。
鍔迫り合いの最中に脇差へ手を伸ばすようなもの。刃こぼれが目立つが、切っ先は喉元を捉えている
刹那も油断出来ないハイレベルな戦いと言えるだろうか
「効果を発動！最後の手札を捨てて貴方の[スピリット・バリア]を除外シマス！」
「通すしか無いようだ...」
ここでモンスターの数を減らす選択をしたのは長期戦の構えだろう。ジャヴィはユニオンモンスターの墓地効果と、融合モンスターのリリースによる逃げの効果が合わさり[虚無魔神]のような特殊召喚そのものを封じる効果でない限り受けに回る事が可能
除外効果もあるため、1枚1枚ゆっくりと確実に除去も可能。
対して大神はアドバンス召喚という上級モンスター故の重さがある。速さならジャヴィに分があり、要の家臣や[クライス]を初めとした帝は除外ゾーンへと溜っている
これまでの軌跡が物を言う展開だ
「バトルデス！«цпкпошп»で[ガイウス]に攻撃！」
「ぐっ...」
大神 LP 1600→1400
[スピリット・バリア]を失った事で、微量なダメージが通った。だがダイレクトアタックなら通るため、[スピリット・バリア]を除去するのでは無くモンスターを剥いで直接攻撃を狙うプレイングの方が正しいのかもしれない
無論それは現在誰にもわからない事だ
ジャヴィは少しでもライフを削れるよう罠を狙った。[真帝王領域]がない限りは帝にジャヴィのモンスターの攻撃力を超える事は出来ないからだ
ジャヴィ 手札:0枚 LP 200
モンスター/ «цпкпошп» ATK ?
魔法・罠 / なし
「ドローする」
大神には手札3枚のみが残った
攻撃力では負けているため、このままでは突破出来ない。加えて[烈旋]は使い切ってしまい、[イデア]も除外された
帝デッキに置いてそれは手足に怪我を負っているようなもの。アドバンス召喚をサポートする手立て全てを失っているのだ
「まずは[トレード・イン]を発動しよう。手札の[アイテール]を糧に2枚ドローする」
これで3枚の手札全て未知のものになった
勿論それはジャヴィにとってだ、大神自信に己のカードが見えているのは当たり前であり、何が引きたいのか、何を引いたのか等分かっていて当然だ
そして目当てのカードは手札にいる
やっと引けたのだ
「手札の[地帝家臣ランドロープ]の効果を発動する。特殊召喚し、君のモンスターを裏守備にする」
「マタ新しい帝を召喚スルつもりでしょうが...墓地の«цпкпошп»ノ効果を«цпкпошп»を対象に発動シマス！«цпкпошп»を対象にとるモンスター効果を無効にシマすよ！」
「よりによってそれか...」
[ランドロープ]は少し特殊な効果処理を行うモンスターだ。あくまで自身の効果は特殊召喚を行う効果であり、対象のモンスターがチェーンのさなかで消えようと、裏側守備に出来なくとも特殊召喚自体は可能。どちらかと言えば除去に強いカードだが、帝の家臣だ
だが今回はモンスター効果そのものをとめられてしまったため、消火不全のまま[ランドロープ]は墓地へと落ちていくだけに終わった
「なら、手札から装備魔法[再臨の帝王]を発動する。墓地の[怨邪帝ガイウス]を特殊召喚し、このカードを装備させる。装備モンスターの効果は無効化されるが、2体分のリリース要因となる事が出来る」
[怨邪帝ガイウス] DEF 1000
「やはり帝がアリましたか」
「まあね、私は[怨邪帝ガイウス]をリリースする」
予測できるのは召喚成功時に発動するなんらかの帝の除去効果。攻撃力では勝っているため、ジャヴィが警戒すべきはそれだけだ。
そして手はすでに打ってあった
大神の死角の中で
ここに来て«цпкпошп»の使い方を熟知したような発動だったと自分でも評価したい墓地効果だったのだ
だがそれを上回るモンスターを、大神は放った
「彼の絶望の幕、我絶望で覆う。消えゆきし星の彼方へ未来を渇望せよ、我らその果てに嗤おう。希望を捨てさり、終わりを希え！[Ｔｈｅ
[Ｔｈｅ
「ここに来てマタ...っ！」
なぜ忘れていたのだろうか
大神という
[オベリスクの巨神兵]までもがメインデッキの中に鎮座しているのだ、帝以外が現れてもおかしくないとあの時まで警戒していたはずだった
「[
「くっ...」
大神は執拗に選択を強いる
今回もまた余力の残した態度で相手の選択を待っているだけだ
対するジャヴィは心底疲れている様子
無理もない、瀬戸際の二択をずっと渡ってきたのにも関わらず大神は相変わらず難問を提示するのだ
教師らしいと言ってしまえばそうかもしれない
試練は乗り超えられない者に遅い掛かりはしない。という言葉もあるが果たして
（永続罠を選ぶト...[虚無空間]があったらダメです...次のドローだけデノ突破はいよイヨ不可能...[進撃の帝王]だト非常に強固ナ布陣とナリますし...）
[強欲で貪欲な壺]を発動した後に[汎神]から3枚の[進撃]が提示された。つまり今も尚残り2枚の[進撃]がデッキに残っていることは確実である
そしてジャヴィは選ばなかった
罠と言えない以上選択も何も無かったのだ
「ではデッキから[進撃の帝王]をセットし、そのまま発動する。[
[Ｔｈｅ
そして[
ジャヴィの融合モンスターではどちらも対象に取れないため、複数体居たとしても突破できなくなってしまった。
「バトルフェイズに移行する。[
次のドローフェイズに新たなカードを引いたとしても、たった1枚。
メインギミックは全て墓地にある
シンクロ召喚は大神も驚いたが、1枚では対象を取らない2枚の除去はまず叶わない
最早何も出来ることは無い、正真正銘の積みだ
故にジャヴィがとった行動は
«цпкпошп» DEF ?
«цпкпошп» DEF ?
«цпкпошп» DEF ?
「...まだ粘るか」
「私の...本来の任を全うするまで......デス！」
「......そうか」
囮の事を言っているのか
目の色の変わったジャヴィの瞳を見ると、大神に思う事があった
彼が囮作戦を嘘だと指摘したのはその余裕のなさ。数十人の部下を連れ、本命の部隊を送ったのなら彼自身が負けたとしても間違いなく大神は残る部下に時間を取られる。
無論ジャヴィが勝利すれば足止めは完了するが、兎に角”負けても良い”という状況下にある
何かに焦る様な、勝利に貪欲なその様に違和感を覚えていたのだが、この時間稼ぎに取れるリリース効果とこの言動から少しだけわかる事があった
「どうやら囮と言うのは本当だったらしい、勝利を諦めてまでまだ続けるその姿勢は...忠誠心と言うべきか」
「少し違いマス」
曇りのない真っ直ぐな瞳が見ているのは大神。そしてその奥にあるかもしれない勝利だった
勝利するためではなく、負けないためのプレイングに移っても尚、彼はまだ勝負を諦めていないのだった
「私自身が...貴方に勝ちタイと言っているノデス！」
ーーー
ーー
ー
◑聖帝大学 / 午前2時25分
蛭谷・藍原side
「トドメだぁ...[ヴェノミナーガ]でその«цпкпошп»に攻撃！」
「ぐおぉぉっ！」
LP 5100→0
«цпкпошп» LOSE
「フゥ...藍原さん、こっちも終わったっす」
「ご苦労様です」
大神らとは少し離れた別の通り
時も同じにして別の
しかしそこは既に終焉が見えている
若き戦士らも«цпкпошп»という不条理に慣れ始めたという頃だ、個人の戦い方に照らし合わせ各々対«цпкпошп»用の戦い方を作り出している
そして今回は待機が間に合った事と、予め情報があった。いつまでも
「おぅ、藍原さん！無事か！？」
「えぇ鬼禅さん。こちらに居たガルナファルナの部隊は丁度殲滅完了しました」
「こっちもだ。思ったより早くて安心したぜ」
スーツの部下達が黒服の
それはガルナファルナの敗北、聖帝大学の防衛成功、そして第三次日食に勝利した事になる
だが大神からの連絡が未だなかった
他に黒服姿が見えないため、大神が敗北した事は無さそうだ。つまり今も尚戦っているという事か
「大神さん大丈夫かね...」
「確認に参りましょう。蛭谷君か東野君、場所は分かりますか」
「俺が行くっす」
「いんや、俺が行こう。藍原さんはここで若もん共の指揮を頼みますよ。蛭谷、道案内頼むぜ」
鬼禅と蛭谷を見送った後、藍原は手持ち無沙汰に陥った。
自分のような老輩者に出来る事は責任者を担うぐらいか、そう自称気味に思い至ると、東野の視線が気になった。何か複雑な事でと考えて居るような表情で倒れる
「何かありましたか」
「あ、藍原さん...もしかしたら......！」
「...っ！」
東野が見つけた変異が何を意味するかは本部で秋天堂の話を聞いた者なら誰でも分かる
だが考えもしなかったそれに早急な対応が求められている。
恐らく通話に出ないと思われるが、大神の端末へ連絡を入れ無いわけにはいかなかった。
だが、藍原の端末からは人の声など帰ってこない
「...誰か、本部に連絡をお願いしますっ！」
「は、はい！」
痺れを切らし、大神を諦めて本部への連絡を急がせた。だが部下の返答とほぼ同時に藍原の手に持つ端末から声が聞こえた
紛れもない大神の声だ
ーーー
ーー
ー
手札:0枚 LP 200
モンスター/ [Ｔｈｅ
魔法・罠 / [進撃の帝王]
/ [帝王の溶撃]
「...こちらはたった今
肩で息をする大神は地に伏すジャヴィを目で捉えたまま通話に応じた。
どちらが負けてもおかしくない戦いだった
故に疲弊し、故に高揚している
だが忘れてはならないのは未だ黒服らに取り囲まれているという事。大神が足止めを食らっている今は打破出来ていない
たまたまタイミング良く藍原から通信があったから対応出来たが、いつ誰がアンカーを射出するか分からない
慣れないが要件を急かすと、藍原は東野が推測した有り得ない現状をそのまま説明した
普段の落ち着いた彼女の声ではなく、焦りが直接伝わるようなそれだった
《我々が戦っていたのはガルナファルナではありませんでした...っ、こちらも囮です！》
まじで、この2人の
ぶっちゃけどうですか？
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読みたいからやめて欲しくない
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読みたいけど無くなったら読まない
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普通
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無くてもいい
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読むのが億劫