狩人提督、着任ス    作:サバ缶みそ味

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宿痾(しゅくあ)長く治らない病気のこと
タイトルはとあるモンスターのクエスト名からとりました

*注意‼

この提督たちは一式装備です。「一式装備なんて嫌い」「そんな装備でそれはありえない」という方、ごめんなさい!

台本形式となっております!

独自展開があります!


55 眠れ宿痾よ目覚めは遠く 『混沌に呻くゴア・マガラ』 前

in執務室

 

提督「ついに来てしまったか…」ため息

ジン「…ルルカ、ウイルス対策は用意できているか?」

ルルカ「もちの論よ。はいこれ」

アーロ「なにこれ?ポーション?」

 

ルルカ「ふふふ、ドンドルマにある狂竜ウイルス研究所が開発した感染を抑制する『超元気ドリンコ』‼」

ベル「なにそれ。なんか危なそう…」

ルルカ「まあ一定時間抑えるだけなんだけどね」

アーロ「ないよりかはましだぜ。サンキュー!」

 

提督「…」

霞「司令官、どうかしたの?」

提督「…今回の件でな。これから戦う奴の姿を元帥殿と孫娘提督殿に見て頂こうと思う」

全員「!?」

 

アーロ「それ、マジでか!?」

ベル「危なくない?」

提督「‥‥どうしても見てもらわなくちゃならない。ルルカ、ベル、元帥殿の護衛を頼めるか?」

ベル「できるけども…なんで?」

提督「‥‥」

 

ルルカ「…わかったわクロード。護衛は任せてちょうだい」

提督「助かるよ…」

ジン「…アーロ、すぐに準備にかかるぞ」

アーロ「うぃーっす」

 

提督「…俺って考えすぎかなぁ」

ルルカ「考えすぎよ。確かに貴方が躊躇うのは納得はいく。でも、生態やその島に棲む生物、そして艦娘達を守ることを第一に考えなくちゃ」

提督「だよな…よし、行くとしますか」

 

___

 

inリランカ島

 

孫娘提督「なんで私達まで呼ばれなくちゃいけないのよ…早くイベント海域の泊地に戻って連合艦隊の指揮をしなくちゃいけないのに…」ムスー

元帥「クロード君は私達に見てほしいものがあると言っていたが…『狂竜ウイルス』の発生させる『ゴア・マガラ』という生物を見てもらうことかね?」

 

ルルカ「ええ…そのゴア・マガラのすべてを見て頂くためにお呼びしました」

孫娘提督「『ウイルス』をばら撒く恐ろしい生物でしょ!?だったらその死骸を見せればいいじゃないの‼」

ルルカ「…その方が早いかもしれませんが、それでは意味がないのです」

元帥「意味とは?」

ルルカ「ゴア・マガラの生態系を知ってもらうことですね」

孫娘提督「意味ってただ『ウイルス』をばら撒いて生態系を壊すだけでしょ?そんなやつさっさと絶滅させなさいよ。それに私達に被害を及んだらどうすんの」

ベル「俺達がいますからそこらへんは大丈夫ですよ」ニコニコ

孫娘提督「そこらへんって…ほんっとハンターといいあんた達って呑気なんだから」

黒丸「被害が及ばないよう安全な場所を確保しておりますニャ。ここでご覧くださいニャ」

元帥「ああ、ありがとう…クロード君、君は一体何を見せるのかね…」

 

inリランカ島奥地

 

ジン「いつの間にか黒い霧がこんなに広がっていたとはな」

アーロ「しっかも結構濃いな。こいつはシャガルかもしれんぜ?」

提督「ポイント地点へ追い立てるぞ。準備はいいな?」

ジン「ああ、三方向へ分かれていく」

アーロ「ヒャッハー‼こやし玉祭りじゃーい‼」つこやし玉

 

モクモク

 

ジン「…煙になるこやし玉とは久しぶりだな」

アーロ「くっさ!?黒い霧と黄色い煙が混ざり合って色々とやばい」

提督「むっ!?いたぞ…追い立てろ‼」つこやし玉

ジン&アーロ「オッケー!」

 

ドドドドドッ

 

提督「よし、ポイント地点に着いたぞ」

アーロ「さあ、シャガルかゴアかどっちだ?」

ジン「…!?これは…」

 

ゴア・マガラ?「(▼皿´ )」グルルル・・

 

ジン「…どうりで提督が躊躇うわけか」つ飛竜刀【朱】

アーロ「提督、戦ってる時は情に流されんなよ?こいつは倒すしかねえんだ」つディア=ルテミア

提督「わかってるさ…やるしかないんだ…」つ輝王剣【リオレウス】

 

ゴア・マガラ?「(▼皿´ )」グォォォォッ‼

 

_

 

孫娘提督「」

元帥「…あれはなんだ?あれがゴア・マガラなのか?いや…確か彼が講堂で見せた資料にはあんな姿のゴア・マガラはいなかったはず…」

ルルカ「ええ、あれはゴア・マガラです」

元帥「だが…右半身の頭部、翼脚、背面は脱皮したシャガルマガラの部分だ…」

ベル「その通りです。あれは『シャガルマガラに成りきれなかった不完全体』です」

 

元帥「『不完全体』?つまりあれは脱皮しきれなかった個体なのか?」

ルルカ「はい、私達のギルドでは『混沌に呻くゴア・マガラ』と称しています」

元帥「しかしなぜあのような個体がいるのかね?」

ルルカ「すべては『狂竜ウイルス』が原因です」

孫娘提督「『狂竜ウイルス』!?あいつがばら撒いているウイルスなんだからヘッチャラじゃないの?」

 

ルルカ「…まずはゴア・マガラの成体、シャガルマガラから説明したほうがいいですね。脱皮したシャガルマガラは『天空山』にある『禁足地』へと帰ります。その際に上空から各地へ、そして故郷である禁足地から各地へ『狂竜ウイルス』をばら撒きます…何故かわかりますか?」

孫娘提督「生態系を自分のものにするためでしょ?」

 

ルルカ「まず一つは子孫を残すためです。シャガルマガラの『狂竜ウイルス』には生殖細胞があり、狂竜化して衰弱死した生物を苗床にして幼体のゴア・マガラを発生・成長させます」

孫娘提督「うげ…なにそれ気持ち悪っ!?」

ルルカ「もう一つは…同種の幼体であるゴア・マガラを殺すためです」

元帥「!?どういうことかね…?」

 

ルルカ「シャガルマガラの『狂竜ウイルス』には幼体のゴア・マガラをシャガルマガラへと脱皮を阻害するはたらきがあります。シャガルマガラがばら撒いた『狂竜ウイルス』に感染したゴア・マガラは成熟した後、脱皮することができずあのような個体になります」

ベル「その個体は本来シャガルマガラが持つはずの『古龍の力』をコントロールすることができず暴走します。そして衰弱死します」

孫娘提督「‥‥」

ルルカ「ギルドからは『異形の者』、『この世に生きとし生けるものと、決して相容れぬ存在』とも言われており、『古龍』として討伐されますね」

 

元帥「…故郷に帰ることもできず、すぐに死ぬこともできず、病に蝕れ苦しみ彷徨い続ける、か…生き残るために『狂竜ウイルス』を撒き、生存競争に負けたゴア・マガラの末路…クロード君が見てもらいたい理由が分かったよ」

孫娘提督「‥‥」

 

霞「…司令官、だから『ゴア・マガラやシャガルマガラが、狂竜ウイルスが恐ろしい』って言ってたのね…」

 

孫娘提督「『混沌に呻く』か…あのゴア・マガラ、苦しそうに呻いてるように聞こえるわ…まるで深海棲艦と同じように……」

 




もう夏イベが始まってますね!

E-1は潜水艦か‥‥よし、めんどくさいので休もう‼

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