2番煎じかもしれませんがご容赦ください(焼き土下座
オイラはザボアザギル。名前はフカ丸。見た目は足の生えたサメの様な成りをしているけど、れっきとした両生種なのだ。
以前は北方の氷海で暮らしていたが、今は『鎮守府』というなんとも不思議な所に暮らすことになった。ただのんびりと泳いでたらハンターに釣られ、捕獲されたのだ。捕獲されたら解体されるのかと死を覚悟してたけどどういう訳かここで飼われることになったのだ。
ハンターなんかに飼われるなら今すぐここから逃げ出してやる‼と、思ってたのだけど‥‥
ヴェールヌイ「‥‥」ナデナデ
先程からオイラのお腹をナデナデしてくれているこの女の子はヴェールヌイという。『艦娘』という海上を走るなんとも不思議な存在だ。オイラよりも遥かにちっこいのだが、この子は見た目によらず肝っ玉が据わっている気がする。オイラを怖がることなく、寧ろ積極的お世話してくれるのだ。
ヴェールヌイ「フカ丸、お散歩いこう」
毎朝早くにオイラを連れて浜辺へ散歩へ。浜辺を歩いて行くとヴェールヌイは途中で足を止めていつも朝日が昇る海の水平線の先をじっと眺める。この子が言うにはこの海の先に『提督』という人とその仲間達がいて、その仲間の一人でリオレウスに乗ったライダーの親友がいる。あの海の先で今日も頑張っているのだろうと、自分もその親友に負けないくらい頑張りたいとオイラだけに話してくれた。
この子は物静かに見えて人一倍の頑張り屋さんなのだ
ガングート「Доброе утро‼同志ヴェールヌイ、いい朝だな!」
鎮守府に戻ると響き渡るくらい元気すぎる声で挨拶するのはガングート、艦娘の中で『戦艦』という艦娘というのだ。他にも『駆逐』、『軽巡』、『空母』等々色々といるのだがオイラにはよくわからない。艦娘とやらは『鎮守府』を拠点に海を守る為に戦っているらしいのだ。
ヴェールヌイ「おはよう、同志ガングート。フカ丸のお散歩が丁度終わったところだよ」
ガングート「ご苦労、フカ丸の御飯は私がやっておくから第六駆の皆と朝ご飯食べに行ってこい」ナデナデ
ヴェールヌイ「スパシーバ、それじゃ後はよろしく」
ヴェールヌイはオイラを撫でて戻っていく。この子とガングートは姉妹に見えるのだがどうやら違うのだ。むぅ、見た目が似ているのだが‥‥
ガングート「さあ同志フカ丸、竜舎に戻ったら大好物の釣りカエルをやろう‼」
ヴェールヌイと一緒にお世話してくれるガングートは爽快というか豪快快活というべきか。勢いあまって持っているウォッカというお酒を飲まされそうになったこともあった。その後はヴェールヌイに正座させられ怒られてた。
ガングート「1,2,3,4‥‥む、御飯の量が多すぎたか?アーロさんは与えすぎに注意と言っていたが、まあいっか!今日は私のサービスだ‼」
そ、その、嬉しいのだけど‥‥釣りカエルはああ見えてかなり栄養価が高い。食べすぎると膨張形態になる必要がないくらい太ってしまうのだ。ま、まあ好意は素直に受けるけど、次から気をつけて欲しいのだ。
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朝から鎮守府は賑わう。訓練を行う者、出撃準備をするもの、遠征に出る者と様々だ。出撃がない者は自主訓練や座学等々自分で何かすることがないか見つけて自主的に行うようだ。
午前中の間はオイラは涼しい木陰で日陰で休んで彼女達の活動をじっと見るのが主だ。あの子達の賑わいはみてて飽きない
初雪「ん~ぷにぷにしててひんやり~」プニプニ
あらら、いつの間に。オイラのお腹に寝そべって寛いでいる子は初雪という。オイラに出会ってお腹をプニプニしたその時『最高のクッションを手に入れた!』と物凄く嬉しそうにしてた。
曙「こらー‼まーたそんな所でサボろうとして‼」プンスカ
初雪「だって凄く居心地がいいもん」グデー
曙「ダメでしょうが‼今日は山城さんによる陣形の訓練なのよ‼遅刻厳禁なんだから‼」
初雪「そうかっかしないでさー、曙もフカ丸のお腹をプニプニしてみなよー」
曙「うっ…だ、ダメったらダメよ?」
山城「そうね‥‥誘惑に負けちゃダメよねー」ニッコリ
曙「や、山城さん‥‥‼」
初雪「ヒッ…」
山城「それとも‥‥練習しなくても余裕ってところなのかしらー?」ニッコリ
初雪「い、い、今から行きますー‼」猛ダッシュ
曙「ちょ、速っ!?待ちなさいよー‼」ダッシュ
山城「はぁ…フカ丸、ごめんなさいね。ゆっくりしてちょうだいね」ナデナデ
いえいえ、退屈しませんから構いませんよ。というか山城さんという人は恐れられているのだろうか?時折『鬼の山城』と聞くけどそうは見えない‥‥
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鎮守府近海の海域はオイラにとって少し暑い。なのでオイラは日陰でのんびるするか母港の海を泳ぐかで代替を過ごす。
しかし油断することなかれ、オイラのお腹をプニプニしたいのは初雪だけじゃない。
鈴谷「はぁ~、フカ丸のお腹ー、ひんやりしててプニプニしてて気持ちい~♪」プニプニ
加古「あぁ~これガチで寝れるぅ~」フカブカー
北上「ごくらくごくらく~」
とまあ、このように隙あらば時間あらばオイラに寄りかかってくるのだ。これだけの人数なら別に気にもしない。
大淀「長門さんっ‼ダメですって‼」ググググ
夕張「せめてダイブするなら艤装を外したほうがいいですって‼」ググググ
長門「うおおおおっ‼わ、私もあのプニプニしたお腹に飛び込みたぁぁぁいっ‼」ググググ
‥‥さすがにあの重たそうな装備をつけたまま飛び込んできたらオイラもあれはつらい。
愛宕「私も飛び込んじゃおっと!パンパカパ~ンっ‼」ダイブ
ポヨヨンッ
愛宕「うふふ~、ほんとプニップニねー」ポヨヨンッ
龍驤「くっ‥‥‼」
なんだろうか、何故か因縁をつけられたような気がする‥‥まったくの濡れ衣である
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お昼になると艦娘達は訓練を終えてお昼ご飯をとる。その間にオイラはひと気の少ない母港の海でひと泳ぎ。潜ったりひと回りしたり、うむこの海も中々いい。
シオイ「わっ!?フカ丸だ‼」
イク「サメみたいだからいっつもビックリしちゃうのね!」
この子達は『潜水艦』という艦娘達なのだ。水中を息継ぎすることなく縦横無尽に泳ぎ回れるというなんとも不思議な子だ。まあハンターも水圧に耐えるし長時間潜り泳げるのだからあまり不思議ではないような気がするが…
ろーちゃん「ガルルー、フカ丸一緒に競争しよ!」
イムヤ「今日こそ追い越すんだから!」フンス
ごーや「まさかサメと一緒に泳げるとは思いもしてなかったでち」
イク「アーロさんが言うにはカエルなの」
シオイ「アーロさん達の故郷のカエルって凄まじいのかなぁ…」
こちらのカエルと艦娘達が知っているカエルとは何か違いでもあるのだろうか?こちらにはオイラの亜種で砂漠棲むのとやたら顎がでかいカエルがいるのだから仕方ないか。
シオイ「それじゃ位置についてー‥‥」
ろーちゃん「よーし、負けないですって!」フンス
イムヤ「コーナーが勝負の分かれ目ね‥‥!」
イク「よーい、ドンっ‼」
____
はしゃぎすぎた‥‥潜水艦の子達も泳ぐのが意外と速い。あの『スクール水着』という装備の効果なのだろうか。あの装備はラギアクルスかガノトトスの素材でも使っているかな?泳いだ後は少し日向ぼっこして一休み。
アイオワ「‥‥」ジーッ
な、なんだろうか?物凄い期待の眼差しでこちらを見てきている。彼女はアイオワという『海外』とやらの出身らしい。
アイオワ「Sorry、お口を開けてくれませんカ?」
フカ丸「‥‥」アー
アイオワ「フフーン♪」つ【カメラ】
パシャリ
アイオワ「Yes!中々いい見栄えネ!ジョーズより迫力あるワ!」ウキウキ
彼女はかなりのサメ好きのようだ。彼女が言うには自分の故郷には竜巻の中で飛ぶサメの大群やら、三つの首を持つサメやら、何故か湖で泳ぐサメやら、幽霊になったサメやら、サメが出る映画という物が多々あるという。色々とツッコミどころが多い。
雷「いた!フカ丸、見つけたわよ」ノシ
電「アイオワさん、こんにちはなのです」
アイオワ「Hai‼一緒にジョーズごっこでもする?」
電「ごめんなさい、この後遠征に行かないとけいないのです」ペコペコ
雷「ジョーズごっこはまた今度ね!」
いやジョーズごっことはなんぞや?この二人は第六駆逐隊、ヴェールヌイの姉妹艦なのである。雰囲気は似ているのでさすが姉妹といものなのだ。
アイオワ「OK!また後で、ジョーズごっこかメガロドンごっこでもしましょうネ!」
電「そ、それじゃあ失礼しますなのです」ペコリ
雷「フカ丸、一緒についてきて!」
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in鎮守府近海
フカ丸「三三( `ω´)」ザザザザ
雷「さあどんどん進んでいくわよ!」フンス
電「はわわ、遠征にフカ丸を連れてっても大丈夫なのかなぁ…?」
どういう訳かオイラまで遠征に出撃することに‥‥第六駆逐隊だけの編成任務とやらのようだが、オイラもその枠に入ってて大丈夫なのだろうか。
暁「お、怒られても知らないわよっ!」プンスカ
雷「問題ないわよ。フカ丸も私達第六駆逐隊のひとりなんだから!」
暁「いつ決まったのよ!?」
ヴェールヌイ「私が決めた」ドヤァ
電「はわわわ、ひ、響ちゃんがフカ丸の上で仁王立ちしてるのです‥‥‼」
ヴェールヌイもどうやら結構楽しんでいるようだ。それはなにより。ならばもっと楽しんでもらわなくては
フカ丸「三三三(* `ω´)」ザザザザッ
ヴェールヌイ「ハラショー」
暁「ああっ!?フカ丸の泳ぐスピードが上がった!?」
雷「よーし、私も負けないわよー‼」
暁「あっ、ま待ちなさーい‼レディを置いていくなんてダメよ‼」
電「に、任務を忘れちゃダメなのですー‼」
この後遠征任務が失敗したので大淀さんに軽く怒られた
___
in中庭
フカ丸「とまぁ、こんな事があって大淀さんに怒られちゃいましたよー」
ペッコ「任務って意外と難しいみたいですもんねー」
ムラサキ「お二人とも一緒に行けれて羨ましいですよ。ボクなんか泳げないし飛べないから行けれないですし‥‥朧がどうしても連れて行きたがってるみたいで」
アルちゃん「あっしは長距離飛べないですもんで、けれども乗って楽しんでもらえれば構いませんよ」
中庭でペッコさんやムラサキさん、アルちゃんさんとオイラよりも前から鎮守府で暮らしている方々とのんびりおしゃべりして時間を過ごすのも日課だ。
ペッコ「おや?あそこにいるのはグレイさんですね」
ムラサキ「ザラさんとご一緒のようで、仲睦まじいですねー」
あのティガレックス亜種の素材で作られた装備一式を着ているハンターはグレイという。ハンターとしての腕だけではなく、書士隊の一人として生態調査や研究が得意な男だ。その隣で一緒にいるのはザラという艦娘だ。オイラがここに来る前からあの二人はいい雰囲気なのだ。
グレイ「それで燃料や鋼材、資材の在庫はこんなもんで‥‥遠征で手に入る分を含めると今週は大本営から支給される分の量の申請はしなくていいかな?」テキパキ
ザラ「はい、これなら‥‥あ、でも赤城さんや戦艦の艤装の改装や今後改ニへと改装できる子の分が必要となりますので申請はいるかもしれません」
グレイ「そうか‥‥超弩級深海棲艦の調査の長距離出撃もあるから申請分の資材の数も数えておこう。さてザラ、ちょっと休憩しないか?」
ザラ「は、はいっ!」
グレイ「へへー、今日はリットリオさんに教えてもらったんだぜ?ピザドックとかいうやつだ」
ザラ「グレイさん、ありがとうございます!」キラキラ
グレイ「どうだ?うまいか?」ワクワク
ザラ「とっても美味しいです!」
うんうん、なんとも微笑ましいことか。見てるだけでもこっちもなんだかほんわかとしてきた。だがペッコさん達曰く、この鎮守府にはこんないい雰囲気になると『フラグブレイカー』とやらかが存在するという。果たして一体‥‥
島風「今日も駆けっこ負けないよー‼」ドドドドドッ
天津風「こ、こらー‼ちゃんと前をみなさーい‼」ドドドドドッ
長波「ま、まってくれー‼」トトトト…
時津風「は、速すぎるよー‥‥」トテトテ
島風「へへーん、みんなおっそーry」
グレイ「あわびゅっ!?」.∵・(´ε゚((=
長波「グレイさんが吹っ飛んだーっ‼」
天津風「ご、ごめんなさーい‼」
時津風「いつもよりも高々と飛ばされてるねー」
ザラ「ぐ、グレイさーーーん!?」(;´Д`)
ペッコ「また跳ね飛ばされちゃいましたねー‥‥」
ムラサキ「なんというか、まあ日常茶飯事ですもんねー」
アルちゃん「今日も鎮守府は平和です」
うん、二人に幸あれ‥‥というか頑張れ。
____
日が暮れると艦娘達は遠征や出撃から帰ってくる。そしてその疲れを癒すように美味しい晩御飯を食べ、お風呂に浸かる。この時間帯になるとそろそろ騒がしくなる頃だ‥‥
大井「アーロさん‼逃がしませんよ‼」
アーロ「はっはっはー‼強走薬グレートを飲んだ俺に追いつけるかーっ‼」ダッシュ
あのザボアザギル亜種の素材から造られる装備を着た男はアーロ。ここの鎮守府の提督代理を務めているという。見た感じからして今日もやらかしたんだろうなー
大井「だから何でいっつも入渠に入ろうとしてるんですか!?ユクモじゃないってあれ程いってるじゃないですか!」
アーロ「慣れって怖いね!」
大井「やかましいわ‼」
アーロ「ふはははは‼今の俺を誰にも止める事はできーん‼」猛ダッシュ
龍田「加賀さん、お願いしますねー」
加賀「‥‥」ステンバーイ、ステンバーイ‥‥
ヒュッ
アーロ「あふん」スコーン
龍田「お見事♪」
加賀「狙いははずさない」ビューティフォー
大井「まったく、これに懲りたらもうやらないでくださいね」
アーロ「えぇー‥‥秋雲の持ってたウスイ本とやらじゃ一緒に入ってる鎮守府もあるとか」
大井「うちはうち‼他所は他所です‼」
アーロ「そんなー」(´・ω・`)
天津風「秋雲、ちょっと後で話があるわ」
荒潮「秋雲ちゃんなら今物凄い勢いで逃げてったわよー」
アーロ「あと加賀さんって狐の尻尾が生えてたとか」
大井「なんですかそれ!?」
アーロ「他にはツンデレだとか。俺にデレてもいいんだぜ?」
加賀「寝言は寝て言ってください」スパーン
アーロ「あべしっ!?」
なんともおちゃらけていることか。この男が本当に提督代理で大丈夫なのだろうかと時々思えてくる‥‥
____
in竜舎
夜も大分深くなると艦娘達は寝て、賑わっていた鎮守府は静かになる。今日も騒がしく楽しい一日だった。
アーロ「うぃーっす、ちゃんと休めてるかー?」
アーロは毎晩、寝る前にオイラ達の様子を見てくる。オイラ達の生態管理をしっかり管理しており、艦娘達にも指導している。先程のようなおちゃらけた様子はなく、真面目な様子だ。こっちが本当の顔なんだろう
アーロ「お前は氷海生まれだかんな、慣れるまでもうしばらく辛抱してくれや」ナデナデ
フカ丸「‥‥」
アーロ「‥‥ほれ、これをつけてやろう」
これは‥‥ヴェールヌイが帽子につけている飾りと同じものだ。鞍につけると我ながら自信作だと自慢気に頷いてる‥‥
アーロ「お前も暁やヴェールヌイ、雷や電と同じ第六駆逐隊の一人で、俺達鎮守府の家族の一員だ‥‥あの子達は任せたぜ」ポンポン
フカ丸「‥‥」
アーロ「‥‥実はな、近々大本営から導蟲により超弩級深海棲艦の探索が終えて俺達に報告があるみてえだ。これからすんごい戦いになるかもしれん‥‥クロードがいない間、俺はあの子達を守れるか、しっかり指揮できるか、ちょっとプレッシャーなんだ」
ああ見えて、アーロはあの子達が不安にならないよう人一倍頑張っているのだ‥‥
フカ丸「‥‥」ツンツン
アーロ「お?励ましてくれるのか?フカ丸、いかつい顔して意外と優しいなぁおい」ナデナデ
フカ丸「‥‥」コクコク
アーロ「よし、明日も頑張れる!じゃあ明日もよろしくな‼」ノシ
この鎮守府には艦娘達やオトモン達、そしてハンター達と色々な人達がいる。そして明日のために頑張って、共に励み共に笑ってと賑わっている。
だからオイラはここから出て行こうとは思わない。寧ろここに住みたいとおもうのである。
ついについに‥‥天龍改ニ、白露改ニが来ましたね(感涙
かれこれ5年‥‥いつくるかいつくるかと待ちわびていましたが漸く悲願は達成されました
さてさっそく天龍を‥‥え?レベル?あと4足りぬぅぅぅぅぅぅ‼