楽しく平和な時間はあっとゆう間に過ぎてしまう。諏訪で過ごし始めて13年経っていた。これといった事件や戦争などなにもなく平和が続いていた。変わったことといえば玲奈に子供が産まれたことかな、名前は東風谷希。よく俺とユキの修行をみていろいろ真似して遊んでる。実際霊力の制御やらを教えてるのは俺だがな。こんな日々がずっと続けばいいと思っていたが…そう長くは続かなかった。
「時雨さん時雨さん、諏訪子さんが先ほど探してましたよ。ユキさんも一緒に連れてきて欲しいと」
「わかったすぐ行くが…あいつが呼び出すとは珍しいななんの話かは聞いてるか?」
「いえとにかく急いで呼んできてくれとしか言われてません」
「そうか、ありがとう玲奈」
玲奈にお礼を言ったあと縁側で希と稽古をしているユキと一緒に諏訪子のところに向かった。部屋に入るといつものおちゃらけな雰囲気を出している諏訪子がすごく真面目な雰囲気を纏っていたのでただ事ではないと感じた。
「どうした諏訪子いきなり話があるだなんて、しかもお前にしては真面目そうな雰囲気纏って、変なもんでも食ったか?」
「違うよ!ほんとに大事な話があるから2人を呼んだんだよ!この国にかかわる問題なんだよ!」
「問題ですか?ま、まさか今年は不作で米が全くないとかですか!?私米がないと嫌ですよ!」
「それも違うよ!先に人の話を聞いてよ!下手するとこの国がなくなっちゃうんだよ!」
「…どんな問題だ、国が無くなるってなにがあった」
それを聞いて時雨の顔から笑顔が消えた。
「実はね今日の朝に大和から使者が来てこれを押し付けられたんだよ、なにかと思ったら大和からの宣戦布告、つまり戦争の申し立てがあったんだよ!しかも書いてある内容が酷いんだよ!」
時雨達に諏訪子がその紙を見せると流石に唖然とした。
「なんだこれ、「信仰を全て大和国に渡せ、さもなければ武力を持って奪い取る。」……これ脅迫文かなにかじゃないか?しかも全て信仰をよこせって…そんなことしたら諏訪子が消えちまうじゃねぇか。全く呆れる文章だな」
「全くですね、大国だからって少し調子に乗ってるんじゃないですか?時雨さんとりあえず滅ぼしますか?」
「待て待てなぜ話し合いもせずにとりあえず滅ぼすって怖いわ!とりあえず大和のお偉いさん達と話すしかないんじゃないかな」
「う、うんそうだよねけどわたしはこの地を離れれないし玲奈と希には行かせられないし…時雨お願いしてもいいかな?もちろんユキにもこんなこと頼めるの2人ぐらいしかいないし…お願い!」
「しょうがないな行くか。ユキ急いで準備しろー、さっさと行って大和国のお偉いさん方の顔でも拝んでくるぞ。」
「わかりましたー、直ぐに支度してきまーす!」
「もしかしたらこいつらの出番くるかもな」
時雨は2本の刀を手に取った。時雨自身が作った刀、炎月星と雷月星だ。名前の通り炎と雷を司る刀、その他にも使用者に有利に働く能力がつけられている。
「時雨さんー!準備できましたよー、この刀も持っていっていいですよね!」
ユキが手にしているのも時雨が作った刀、氷月刀と砕月刀。氷の刀ともう一方は砕く…破壊に特化した刀、あまりにも強力なのでいくつかストッパーをかけてあるが任意で解除できるようにはしている。
「じゃあそろそろ行くか。ちょっくら言って話し合いしてくるわ、できれば戦争を回避できるよには話してみるが期待はするなよ。」
「うん…ごめんねこうゆうこと頼んじゃって」
「あんま気にするな、大丈夫だ。じゃ、行ってくる。」
2人は諏訪の国を出て大和へ向かい出発した、外に出るのは久しぶりだな。
「時雨さん、さっさと大和へ行きましょう」
「そうだな、能力使って距離をすっとばすか!掴まってろよ!」
能力を使い距離を少しづつ詰めていく。すると目の前に諏訪の国とは比べられないほどの大きさの国が見えてきた。空からお偉さん達が居そうな建物を探す。すると明らかに他の建物とは違う物が見えた。俺はその建物の前に降り立った。
「貴様何者だ!ここになにをしに来た!」
「俺は諏訪の国の使者だ。信仰のことについて話に来た。」
門番は少しニヤニヤしながら通れと言って通してくれた。ちなみにユキは俺の中で待機してる。寝てなきゃいいけど
案内されたのは少し大きな部屋だった、そこには見た目からして神様らしき人物がいた。
「よく来たな諏訪の国の者よ、なにをしに来たんだ?」
「単刀直入に言う今朝届いたものについてだ。この宣戦布告状…いや脅迫文についてだ。あんたらふざけているのか?なにが全ての信仰をよこせ、さもなければ武力を持って奪い取るだなんてお前らは信仰を自分のものにすることしか頭にないのか?こんな神様なんかが信仰を得ているのが不思議でしょうがないな。民のことを考えて行動しろよ!それが神様ってもんじゃねぇのか!」
思ったことを全部言ってやった、話を聞いていた神様達が苛立って言ってるのが見ているだけで直ぐにわかった。それはそうだ、敵国からやってきた使いの者に言われたい放題されているのだから。
「では諏訪の者よ、貴様はなにを望む戦をしないだなんて選択肢はないぞ。」
「簡単なことさ一騎打ち、そちらの代表とこちらの代表で決着をつけてもらう。これなら民や農作物などにも影響が出にくいだろう。もちろんこちらの代表は諏訪子で行く。悪い条件じゃないと思うが?」
「図にのるなよどちらの方が立場がわかっていないのか?お前らに選択肢などない!人間風情が調子に乗るのも大概にしろ!」
(やっぱりか…人間風情ね…じゃあ人間じゃなきゃいいのな)
おれは力を開放し始めた。神力霊力を徐々に開放していくにつれ髪の色が水色に変化していった
「人間風情…俺は人であり人ではないが?今ここで全てを消し飛ばしてやってもいいんだぞ?力の差を見せつけてやってもいいんだぞ?なぁユキ」
「そうですね〜正直やり方が気に入りませんからね、潰してあげましょうかね?」
2人で威圧をどんどんかけていくこうゆうのは引いたら負けだからな、力を開放し続ける。
「まぁまぁお二人とも落ち着いてくださいな」
扉を開けて1人の女性が入ってくる。
「あんたは?」
「私は天照大御神、アマテラスで構いませんわ。時雨さんユキこちらの無礼は認めますから力を抑えてください。」
「あんたがアマテラス…?あの件についてはありがとう、おかげで今を楽しんでるよ」
「あらお母様?こんなところに居たんですね、お久しぶりです」
「お二人ともようこそきてくれましたね、私の部屋で話しましょう?」
他の神達を差し置いて俺たちはアマテラスについて行く、後ろから野次が聞こえたが無視だ無視。
「お二人とも改めて申し訳ありません、話は聞いていたのでなにがあったのかの説明は構いません。一騎打ちの申し立てを受けましょう、日時は1ヶ月後でどうですか?」
「提案を受けてくれるとはありがたい、てかあのままいってたらどうなってたかわからなかった。ありがとう」
「一騎打ちはお母様が出るんですか?」
「いえ私はあまり戦いが得意ではありませんので軍神の八坂神奈子に任せようと思います。」
「軍神ね、強そうだなとりあえず諏訪子に報告に戻るか。いきなり邪魔して悪かったな。」
アマテラスに挨拶を済ませ諏訪に戻る、出て行く時に門番に睨まれている気がするが気にしない。
「お母様がいたおかげで簡単に話がついてよかったですね」
「そうだな穏便にすんでよかったわ」
話しながら諏訪に帰る、早く帰って諏訪子に報告しなくちゃな。なんて考えている間に諏訪に戻ってきた。
「時雨ー!大丈夫だった?話はどうなったの?」
「そうだな…とりあえず一騎打ちとゆう形に持って行けた、日時は1ヶ月後。一騎打ち出るのは諏訪子お前だ。俺は観戦しておくよ、次は諏訪子の番だ頑張れよ」
「う、うん頑張ってみるよ!また修行つけてね」
「あぁ、とりあえず飯にしようぜ。腹減ったわ」
玲奈と希も呼んで飯にすることにした。あと1ヶ月で諏訪子をもっと強くしてやるか。俺も念のため準備をしておくか。
仕事の休憩時間とかを使ってなんとか早めに書き上げることができました。疲れましたけどねw