2人の天狗にあって以降特に誰とも接触することもなく屋敷の近くまでたどり着けたが少し問題が発生していた。屋敷の警備が予想以上に多かったことだ。
「これどうやって突破するよ」
「私は多分大丈夫だと思うけどあんたのこと全く考えてなかったわ」
「おいおいまじかよ、無理やり突破してもいいけどそうなると戦闘が避けられなくなりそうだしな」
「んーそうね…せめてあんたが妖怪だったら私の友人って言って通れたかもしれないけど人間を通すとなるといろいろ問題が」
少年少女考察中・・・・
「ん、待てよ妖力さえ纏ってたらこの姿でも大丈夫だよな?」
「あんたみたいな人型の妖怪はけっこういるしできたら苦労しないわね、無理だから困ってるわけだけども」
「ふふっ…いい方法思いついたぞ」
俺はしまっておいた妖力の瓶を取り出してそれを自分自身に振りかけそれを能力で自分は纏わせるようにし妖力の膜を張った
「これならどうかな?少なくとも霊力は消せたと思うけど」
「あんたなんでそんなもの持ってるのよ?まぁいっかそれならなんとかなるかも!いちようこれを羽織って」
希からスカーフみたいな物を渡されとりあえず頭に羽織っておくことにした。そして希にあんないされるように屋敷に向かって行った。
「希様!今までどこに行ってらしたのですか?教育係の者が探しておりましたよ」
「あーまぁいろいろあってね〜友人と会ってたのよ」
「友人というのはその後ろの男のことですか?いけませんよ年頃の男と密会みたいなことをするなんて大天狗様に知られでもしたら大目玉くらいますよ?」
「あんなお堅い人なんて知らないわよ友人は友人よじゃ彼も倒してもらうわよ、行きましょ時雨」
後ろに視線を感じながらも希について行き希の部屋らしきところまで付いて行った。
「希様いままでどこに行っておられたのですか!毎日しっかりやっていただけないと…」
「あーそれ後でやるから下がっててもらっていい?ちょっと友人が来てるのよ」
「はぁ…ちゃんと後でやってくださいよ、また逃げたりしたら」
「わかってるわかってるから!後でね」
「今の人は?」
「私の教育係みたいなもんよ、毎日勉強勉強ってやになっちゃうわ」
「大変なんだないろいろと」
「ま、それは置いといて案外うまく行ったわね、あの門番そんなに厳しくない人だからよかったわ」
「俺はあいつらからの視線がすごかったけどな、なんていうかこう妬ましい…みたいな?」
「あーまぁあんなのはほっとけばいいのよ、それより時雨ここからどうするか改めて確認したいんだけどいいかしら?」
「そうだな・・・この山で一番偉い大天狗様?ってのと話がしたい、今の村の状況とこんなことを指示してやらせているのか知りたいってのができればいいな〜とは考えてるかな」
「普通なら山の者以外で会うことなんて無理に近いことだけどそこはなんとかしてあげるわ、けど会えたとしても話を聞いてもらえるかは別よ。最近いろいろあってね山全体がピリピリしてるの」
「いろいろって?」
「この山は主に4種類の種族がいるんだけどね、烏天狗、白狼天狗、河童、その他妖怪達って分かれてるんだけど最近この山に介入して来た奴がいてこの山の力関係をひっくり返しちゃったの。その介入して来たのが鬼…しかもその中のたった2人に天狗達は敗北。この建物の付近は大丈夫だけど逆の方は完全に鬼の住処とかしてるの、しかも鬼は戦い戦いそして酒酒酒。戦いや酒飲みに付き合わされてる天狗達は満身創痍なのよ」
「うわぁ……めんどくさいことになってるんだな」
「大変なのよ鬼って連中は」
「ところで気になってたけどその大天狗とも会えるって言ってたけど普通の天狗だったらとても合わせることなんてできるとは思わないんだけど君は一体?」
「んーまぁ隠すことじゃないか、私は大天狗の娘なのよ。みんなからは天魔とも呼ばれているわ!」
「へーそうなのか」
「リアクション薄いわねーそこはもっと驚くところでしょ!」
「いやだって他の天狗達の対応とか見てればなんとなくわかるよ」
「つまんないのーじゃ行きましょお父様のとこに案内するわ、行きましょー」
再び希の後ろをついていき他とは明らかに違う扉の前に着いた。
「お父様ーちょっといいかしらー?」
「…希か?入れ」
「はいはーい、あ私の友人も入れるからよろしく〜」
そのまま希は扉を開け入って行き希に催促されるようにそのあとに続く。
「希よ、勉学の方は進んでおるか」
「まぁまぁよ、それより紹介したい人がいるんだけど」
「その後ろの男の子とか?まさか恋人とゆうわけではないだろう?」
「恋人なんていないわよ!私の友人の時雨よ、お父様にお話があるって言ったから連れてきたのよ!」
「ほう…その時雨とやらこの山に何の用だ」
「えーっと…どうも希さんの友人の時雨です。今日はお話があって参りました。早速本題なんですがここから少し行った所にある村で天狗達が略奪を働き抵抗すれば危害を加えているのです、それはあなたの指示なのですか?それを聞きにまいりました」
「………それでもしそうだったら?」
「その時は為すべきことをするだけです」
「ふっ…面白い奴よ、いいだろう質問に答えてやろう。まずそんなことを指示した覚えはない、一部の天狗が勝手に行った物だろう。私等天狗は人間には干渉しない…それがルールだからな、それを破ったものがいるなら謝ろうすまない。」
「いや別に謝って欲しくてここまで来たわけじゃないですし…あとはわかりますよね?」
「あぁその犯人は私が見つけ罰を与えよう」
「それは任せます。それともう一つこの山は今不安定なそうで」
「あぁ希から聞いたのか、その通りこの山は今荒れておる。鬼達がかなりの勝手をしておるからな、元は私が鬼に負けてしまったのが悪いんだがな」
「その鬼の長がいるのはどこらへんですか?」
「ここから西の方に行けば鬼達の溜まり場があるからそこにいると思うがなぜそんなことを聞く?」
「…なんでもありませんよ、ちょっとした興味です。ではこれで失礼します。」
「あぁ村の者達にもう手出しはしないと伝えてくれ」
「伝えておきます、では失礼します」
俺はその部屋を後にし希もその後に続く。
「待って時雨!」
「ん、どうかした?」
「いやどこに行くかなって?」
「いや西の方へ行くつもりだけど」
「なんで⁉︎そっちの方は鬼がいるってさっき聞いたでしょ?」
「聞いたけどそれが?」
「いや、危ないって!人間なんてすぐやられちゃうよ⁉︎」
「まぁなんとかなるよ、さて行くぞ」
希の警告を無視し西の方に向かうが希も俺の後をついて来ている。他の天狗達も不思議そうな目をしながらこちらを見ている。なんだかんだ言われてるうちに鬼達がいる集落についていた。その周りは酒臭く周りにたくさん天狗が倒れている。俺は希の制止を無視してその中に突っ込んで行くと俺に気づいた鬼が近づいて来た。
「なんだあんた、天狗じゃなさそうだな。人間か?人間なんかが来る所じゃねぇよ、帰んな帰んな」
「鬼ってのは喧嘩と酒が好きって聞いてね、この天狗達の代わりに相手をしてやろうと思ったな」
「人間は面白いことを言うなー冗談はよせよ」
「え?なに人間に負けるから戦いたくないの?」
「じゃあほら試しに一発殴ってみろよ!自分の愚かさがよくわかるぜ!」
「じゃあ遠慮なく♪」
私が介入する間も無く無く時雨は言われた通り鬼の腹に一発入れていた。次の瞬間鬼が視界からきえた…?いや鬼は遥か後方に吹き飛んでいた。
「ふぅ案外飛ばないもんだな」
「な、何をしてるの時雨⁉︎」
「いや言われた通り一発入れただけだけど?」
「そうじゃなくて!大変なことになるよ!鬼に喧嘩売るなんて…」
「平気平気希は後ろで見てな!久々にやりあいますか!」
少しして吹き飛ばした時の音を聞きつけたのか鬼達が集まって来た、吹き飛ばした鬼も戻って来たようだ。
「いってぇな…てめぇ本気でやるつもりか、手加減しないぞ!」
「は!ほら他の鬼達も来いよ!やろうぜ!手加減してやるから本気でかかってきな‼︎」
いつの間にか1500UAを超えお気に入りも17件いただけました。来年度からも完走目指して頑張って行きますのでよろしくお願いします。では良いお年を〜
次は2月中には上がります