ARIA 〜cavaliere storia〜   作:ソール

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遂に愛野アイが登場です


第十八話 マンホームの料理

まだまだ暑い夏が続く季節

 

先週起こった事件『鹿波矢家・歩行方不明事件』を無事解決させた愛人とアテナ

 

その事件の活躍により、二人の評価がますます上がる

 

それと同時にネオ・ヴェネチア中に誤解をも生んだ

鹿波矢家の子供。鹿波矢・歩が愛人とアテナの子だと、誤解を受けた

 

事件は解決したあとは、すぐに誤解だと街の人々も理解しすぐさま誤解を受けた

 

だがオレンジ・ぷらねっとのウンディーネたちは出来たらこのまま

アテナと結婚してと世迷言を言う人も居た

 

だが一週間過ぎると、もうそんな話は誰もしなくなった。さすがに言い過ぎるのも限度だとわかってくれたのだろうか、もう誰もそういう話をしなくなった

 

 

今日のい愛人はあの事件の日は本来なら3日間の連休を貰っていたのだが、その事件のせいで3連休が無駄になってしまったので、今日という今日はその取れなかった3連休を今日もらった

 

残念ながら、今日はアテナは休みではない。他のみんなも仕事で忙しいため、今日は一人で出かけようと愛人は考えていた

 

よくよく考えていると、彼はこの街『ネオ・ヴェネツィア』を観光したことは一度もないまま、彼はこの街で働いていたのだ。

 

マンホーム(地球)に居た頃は、アクア(火星)に行こうなど、これ微塵も彼にはなかった

 

だから今日は私服に着替えて、騎士の仕事を忘れて、観光客になった気分で今日を過ごそうと思っていた

 

 

 

 

彼はとりあえず私服に着替えて街に出た

 

そして前回と同じく。目的地も無いままただ街を歩く。

 

街の人に出会えば挨拶が必ずやってくる。もうこの街で彼を知らない人は誰もいないだろう。

街の人には『愛人さん』や『愛人にいちゃん』や『七海ちゃん』や『愛人ちゃん』と呼んでくる人もいる

 

本人はできれば『七海ちゃん』はやめてほしいと言ってる。理由は呼び名が女の子ぽいから男で女の名前で呼ばれるのは男としても嬉しくないからだ

 

とまあ言ったようにこの街で彼は人気者というわけだ

 

 

「さて、外に出たはいいものの。なにしようか」

 

目的がないだけでで、こうも暇になるとは彼も思っていなかった

 

だが

 

彼はどこを歩いても彼はまたこの前の事件のように、また巻き込まれるだろう

彼が暇になることは絶対にない

 

どんな平凡な暮らしをしても彼はまたいろんな騒動に巻き込まれる『トラブルメーカー』なのだから

 

 

 

そして今日も

 

「あ!愛人さん!!」

 

「灯里?仕事か?」

 

そしてまた偶然と灯里と出会う

 

「今日はおやすみですか?」

 

「ああ、あの事件で取るはずだった3連休をな?」

 

「そうですか。今日はどちらへ?」

 

「いや、ただ街を出歩いているだけなんだ?」

 

「ほへ?せっかくのおやすみなのにですか?」

 

「ああ、休みを取れたのはいいが、どうも・・・・・・やることが無くてな?」

 

「あの・・・・・・」

 

「ん?」

 

突然小さな女の子の声がした。よく見たら、灯里の後ろに小さな女の子が引っ付いていた

見た感じ10歳近くの女の子だった

 

「そいつは?」

 

「この子はアイちゃん。私の友達です」

 

「初めまして、愛野アイです。マンホーム出身で、アクアに遊びに来たんです」

 

「へえ〜、わざわざこのアクアに来るなんてな・・」

 

「もしかして?七海・愛人さんですか?」

 

「そうだけど?」

 

「やっぱり!ネオ・ヴェネツィアを守るエンジェル騎士の堕天使!ジャスティス・ルシファーこと七海・愛人さんだ!本物だ!」

 

「何?俺マンホームでも人気者なのか?」

 

「雑誌見てないんですか?」

 

「雑誌?あいにく俺は新聞は読まないんだよな?」

 

「じゃあこれ読んでください?」

 

「ん?」

 

灯里が持っていた雑誌を愛人は受け取る。

内容は

『ネオ・ヴェネツィアを守る堕天使騎士・七海愛人

彼はマンホームの大財閥の『鹿波矢家の子』を救出するなど数多くの事件を解決

さらに多くの人たちの災害から救出させるなど、騎士として最高の戦力を持っている

マンホームの人々から、彼を『スーパーヒーロー』と言う者もいる』

 

「おいおい、誰がスーパーヒーローだ。相変わらずだなマンホームのクソ共目、余計なことしかしない」

 

「愛人さん?これからよかったら私たちと遊んでくれませんか?」

 

「あ?灯里も休みなのか?」

 

「私は愛ちゃんの付き添いだけど。アイちゃんが・・・」

 

「ダメですか?」

 

 

アイが可愛い小動物のような眼差しで見る。

目が言っている『是非、遊んでください』と

マンホームの人々からすれば、愛人は有名人、そんな人と遊んでみたいはず、

これではまるで愛人がネオ・ヴェネツィアのアイドルになった気分だ

 

 

「わかったよ?二人に付き合ってやるよ?」

 

「やった!!」

 

「ありがとうございます!!愛人さん!」

 

「どうせ暇だしな?でもどこへ行く?」

 

「でしたら、このまま街を観光します?」

 

「別にいいけど、俺にとってこの街は俺の庭みたいなもんだから、まあ観光客になった気分で遊ぶか?金も多くあるしな?」

 

というわけで、愛人は灯里とアイと一緒に街を観光することになった

どうやらアイは愛人のファンらしく、会ってみたかったらしい

 

と言っても、行き先は全然考えていない

 

アイをどうにか楽しいところへ連れて行きたかったが、あまりの急な話で行き先を考えていない。

 

というより元からないが

 

「とりあえずどこ行こうか?」

 

「あの愛人さん?」

 

「何灯里?なんか面白いとこでもあるの?」

 

「いや、そうじゃなくて?」

 

灯里は彼のやっているある光景に質問せずにはいられなかった

 

それは

 

「アイちゃんの首に、どうして犬の首輪をしているんですか?」

 

愛人はアイの首に犬の首輪をさせて歩いていた

無論愛人が飼い主になっいたかのように首輪にはちゃんと紐も付いていて、愛人が紐を持っていた

 

「え?迷子になったら困るじゃん?」

 

「そういう理由!?そんな理由でアイちゃんに首輪させたんですか!?」

 

「大丈夫だ。この首輪は人間用だ」

 

「愛人さん?ちょっと私と人権の話をしませんか?」

 

「仕方ない。では俺も首輪しよう。そうすれば迷子にならずに済むぞ。紐はお前が持て?」

 

「そういう問題じゃあありませんから!?愛人さんがペットになるんですか!?愛人さんが私のペットになってくれるのは嬉しいですけど、これはダメですから!?」

 

迷子にならない対策としては手を繋ぐって言うのが一般的なのだが、あいにく愛人には常識などあるはずもなく。アイの首に首輪をさせていた

 

ついでに自分も

 

これでは二人は灯里のペットだ。これはもはや人権問題になる

アイなんて、何もわからないままされるがままに、首輪していた

否定しても構わないのに

 

いや、否定するべきなのだが

 

「まあどうでもいいや。それよりどこに行く?」

 

とりあえず首輪を外して、どこへ行きたいかを聞く

 

「そうですね。もう少しでお昼ですし、お昼を過ごす間に行き先を考え流のはどうです?」

 

「そうだな、とりあえず昼を確保するか?」

 

愛人は行き先のことしか考えてなく、もうお昼の時間になっていたことなど忘れていた

 

「そうだ。実はこの先で最近知り合った人の定食屋があるんだけど。そこでお昼を過ごすか?俺奢るからさ?」

 

「いいですよ!!そんな悪い!」

 

「いいって?最近仕事ばっかで全然お金を使う余裕がなくてお金がありあまるんだよ。だから今日は俺にに奢らせてくれ?アイもせっかくの旅行だ。お金は自分が本当に欲しいものに使え?」

 

「す、すいません愛人さん」

 

愛人の言う知り合いの定食屋へ行く。愛人はお金は家賃や水道代やガス代など、必要最低限しかお金を使ってないため。遊ぶ分のお金は全然使う余裕も仕事の忙しさで使ってなかった

 

「それでその定食屋はお手伝いの時に知り合ったのですか?」

 

「ああ、前にフライパンを直して欲しいって言う依頼があってな、それを受けて知り合ったんだ」

 

「何の定食屋なんですか?」

 

「丼ぶり系の定食屋だ」

 

「丼ぶり系の?このネオ・ヴェネツィアにですか?」

 

「ああ、実はその定食屋の店長さんな、ネオ・ヴェネツィアでマンホームの日本の食べ物を再現したいって言ってこの街で店開いたのさ。このネオ・ヴェネツィアに日本の食べ物を知ってもらいたいためにな?」

 

「へえ〜、そうなんですか」

 

「今の日本は機械で料理も家事もなんでもしてくれるだろ?その店長さんはそれを自分で作りたい理由もあって店を開いたのさ」

 

ネオ・ヴェネツィアでは、ピザやパスタなど、洋食店しかあまりないこの街にマンホームに日本という国にある料理『丼ぶり系』の定食屋がすぐ近くにあった

 

定食屋の名前は『丼弁屋』

 

「ここがですか?」

 

「ああ」

 

「丼弁屋?」

 

「ここの定食屋、その丼ぶりの持ち帰りの弁当もやってるから、名前が『丼弁屋』なんだ」

 

「へえ〜」

 

「でも、まだやってませんね?」

 

「まだもう11時ですけど、まだ開店してないみたいですね?」

 

灯里達は愛人の言う店の前に着いたが、もう少しで昼なのに店は開店していない

 

「おかしいぞ?もう10時半くらいには開店しているはずだが」

 

「え?そうなんですか?」

 

「なんかあったのか?中に入るぞ?」

 

「え!?まずいですよ勝手に入るなんて!!」

 

「でも鍵が空いてないんじゃ・・・・・」

 

「いや・・・・空いているぞ?」

 

愛人はあまりにも店が開店してないことに不自然に思い。勝手に玄関に入る。鍵は空いているらしく。そのまま店に入る。

 

「おい丼のおっさん!!いねえのか!」

 

「お、お邪魔します」

 

「中は暗いですね?」

 

店の中に入ると、明かりは付いておらず。更に料理の仕込みもしていなかった。音もまるでしない。まるで廃棄のようだった

 

だが

 

店の奥から

 

「お!愛人の旦那!」

 

厨房から、この定食屋の従業員らしき人が出てきた。どうやらここの店長さんらしい

 

「どうした丼のおっさん?もう11時だぞ。あんたの店はもう開店しているはずだろ?なんで開店してないんだ?」

 

「それがトラブルを起きちまって、今日から店じまいにしようと思うんだ?」

 

「トラブル?なんかあったのか?」

 

「実は・・・・・・」

 

どうやら店長さんはトラブルを起こしてしまい。今日はだけは店をお休みするらしい

 

果たしてそのトラブルの内容とは・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「食材の仕入れ先の配達船が壊れた?」

 

「ああ、今朝仕入れ先から連絡あってな?今朝接触事故があってな、なんでも今朝の海はすごい波が強かったらしく海に出るには危険すぎるほど強かったらしい。でもウチの店の遅れないために出向してくれたんだが・・・」

 

「あまりの波の強さに。他の配達船と接触事故を起こしたわけだ」

 

「その通りだ旦那」

 

「それなら、シルフに頼むのはどうです?空なら海の波は関係なしに配達できますよ?」

 

「ウンディーネの嬢ちゃんもそう思うだろ?だが問題はそこじゃあないんだ」

 

「どういうことですか?」

 

配達ならシルフに任せればいいのに、他になんのお問題があるのだろうか。その問題が店を休みにする原因なのだろうか

 

「実はその接触事故で食材のほとんどがダメにしちまったんだ」

 

「そんな!」

 

「じゃあおじさん!店をお休みにさせたのも」

 

「ああ、そうだよ嬢ちゃん。食材不足でお休みにしたんだ」

 

店をお休みさせたのは、食材不足で休暇にしたことだった

確かに食材がなければ始まらない

 

休んだ原因を3人は納得した

 

愛人は更に店長さんの先ほどの言葉が気になり再度質問する

 

「そういや、さっきあんた『今日から休みにする』って言ったよな?今日からってことは、まだこの休みがかなり続くのか?」

 

「「え!?」」

 

「ああ、配達船の修理はかなりかかるらしく。更に今日の配達一週間分の食材だったんだ。それを調達するのにも時間がかかる。シルフのエアバイクでもそんなに多くの食材を運びこむのは不可能だ。すまんがワシには休みする以外方法がない」

 

「そんな・・・」

 

「それじゃあ、おじさんが・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

愛人はこのまま見過ごせないと頭を考える

灯里やアイもなんとかしてあげたいと一緒に考える

 

なんとか方法はないかと、愛人はある質問をする

 

「確か?ほとんどの食材がダメになったんだよな?ってことはなにか他に残っている食材はないのか?」

 

「ああ、あるよ?ただ・・・・・・・・あんなの食材として使えるか・・・・・・・」

 

「なんだ?その食材は?」

 

「うなぎだよ」

 

「「「うなぎ!?!?!?」」」

 

なんと残った食材はうなぎだった

 

ネオ・ヴェネツィアでは、うなぎはあまり料理に使われていない、マンホームの日本にしか存在しない『うなぎ丼』を知らないため、ネオ・ヴェネツィア出身である店長さんはその料理があることなど知らない

うなぎもほとんど料理として使うことが少ないため、調理で扱うのも難しいほど、あまり料理に出されていない

 

だが

 

ここにいる愛人と灯里やアイはマンホームの日本出身であるため、うなぎと聞かされた時は、頭の中ですぐに『うなぎ丼』を作れると頭に閃いた

 

だから愛人は

 

二人に協力を求めた

 

「灯里、アイ、俺に考えがあるんだが、協力してくれないか?」

 

「もちろやります!」

 

「私にできるなら!」

 

2人も、愛人が何をしようかわかった上で、返事をした

愛人もせっかくの休日をまた潰してしまうが

 

店長さんのためにまた手伝いをしようとしていた

 

「よし!丼のおっさん!店やるぞ!」

 

「え?でも!」

 

「いいから!こっからは・・・・・・・」

 

「「「俺たちに(私たちに)任せて!!!」」」

 

果たして三人はどうやって『丼弁屋』を開店させるのだろうか・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へえ〜、マンホームの日本という国の伝統料理『丼ぶり系』か〜」

 

「もうお昼だし行ってみないか藍華?」

 

「はい!行ってみたいです!」

 

道の途中で藍華と晃があるチラシを見て、歩いていた

 

持っていたチラシは。マンホームの日本という国の料理が食べられる定食屋のチラシだった

マンホームに行ったことがない二人は、その日本の料理が気になり、定食屋のの丼弁屋に向かっていた

 

そして道の途中で

 

「あら?藍華ちゃん?晃ちゃん?」

 

「アリシア!」

 

「あ!アリシアさん!」

 

道の途中、アリシアと偶然出会う

 

「もしかしてこれからお昼ですか?」

 

「ええ、どこかで外食しようろ思ってね?」

 

「だったら私たちとどうだ?これから新しいお店ができたって言う定食屋に行こうとしたんだ」

 

「あら?それって丼弁屋?」

 

「なんだ?知っていたのか?」

 

「ええ、さっき多くのチラシが街にばらまかれているわよ?」

 

「これですよね?なんでも新しいメニューができたそうですよ?」

 

「とりあえず向かってみて確かめようか?」

 

「そうね」

 

三人はチラシの書いてある地図を見て店の居場所を探す。

 

そして三人は着くと、店の前では

 

「うわ!すっごい行列!」

 

もう店の前では行列ができていた

 

「それだけ人気なのかしら?」

 

「すっごい行列だな・・・・少し待てば入れるし、少し外で待ってようか?」

 

「そうね?」

 

そこまで長い行列はなかった。せいぜい十人ほど並んでいた

アリシアたちが並ぶと、後ろからどんどん行列ができる

 

その行列の人たちもチラシを持っていた。どうやらみんな。このチラシを見てこの店に来ているらしい

 

「新メニューってなんですね?」

 

「私もマンホームの日本の料理は知らないの、灯里ちゃんなら分かると思うのだけど」

 

「そういえば、灯里ちゃんはどうしたんだ?」

 

「今日実はアイちゃんが来ているの?」

 

「え!?アイちゃんが!?」

 

「そうなの、夏休みに入ったから久しぶりにアクアに遊びに来たみたいなの、だから今は灯里ちゃんと一緒にどこかで出かけているわ」

 

「灯里達も来ればいいのに」

 

「たぶん、このチラシを見てここに向かってくると思うわ」

 

「そうですね、それにしても随分香ばしい匂いがしますね?」

 

「ええ、美味しそうな匂いがするわ」

 

店の前では、香ばしいタレの匂いが外に続いていた

 

「お?そろそろ私たちも入れるぞ?」

 

話をしている間にもう晃たちは玄関の前で店の中に入ることができた

 

そして中に入る

 

「「いらってしゃいませ!!」」

 

中から三人の知り合いである灯里とアイが丼弁屋の制服を着て、出迎えてくれた

 

「アイちゃん!?灯里!?あんた達なんでここにいるの!?」

 

「ちょっと理由がありまして」

 

「愛人さんと一緒にこのお店を手伝っているんだよ?」

 

「え!?ってことは・・・・」

 

「へい?らっしゃい・・・・・・・ってあら?藍華に晃にアリシア?食べに来たのか?」

 

「お前!こんなとこで何やってるんだ!!?」

 

「ま、いろいろ理由あってな、とりあえず入れ?話はそれからだ」

 

とりあえず三人を中に入れて、アイが代わりに三人に事情を話す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだったの、配達船の事故で食材がダメに・・」

 

「ですから、私たちで残った材料でこのお店のお手伝いをしているんです」

 

「だから愛人もここで手伝いをな・・・」

 

事情は三人も理解したが、問題は・・・

 

「それでどうやって店を開店させたの?まともな食材がなかったんでしょう?」

 

「それなんですけど・・・・」

 

「アイちゃん!悪いけどまたソースを作ってくれ!もう無くなりそうなんだ!!」

 

「はい!では!私は行きますので新しいメニューを待っててください」

 

「う、うんわかった」

 

アイは愛人に呼ばれて厨房に戻りソースを作る。

事情を聞いた三人は

 

「二人もどう思います?灯里たちが何を作ってると思います?」

 

「さあ?何だろうな、確か野菜も肉もダメにしてしまったって聞くけど、それ以外でどうやって・・・・」

 

「ここの定食屋はマンホームの日本という国の料理を作ってるって聞いたわ。愛人くんや灯里ちゃんはマンホームの日本という国の出身だから、何か考えのあってのことなのよ」

 

三人はあの二人のことを信じて見守る

 

そんな中厨房で

 

「よし!!丼のおっさんそのまま香ばしいタレの匂いをお客の連中に嗅がせてやれ!」

 

「任せてくれ!それ!!」

 

愛人が店長に合図を送ると、店長はある焼いてる食べ物にアイの作ったソースをかける

 

すると

 

「「「!?」」」

 

その香ばしいタレの匂いが店の中に広がり、店の中が香ばしい匂いで包まれた

 

「な・・・・なにこれ?」

 

「一体何の匂いなんだ?この匂いを嗅いでいるだけでますますお腹が減ってくる・・・」

 

「何かしら・・・・私たちが嗅いだことのない匂いだわ」

 

三人はマンホームの料理を食べたことがないため、この香ばしい匂いが一体なんなのかわからなかった

 

「ま、食ってみなって?灯里!三人分できたから持っててくれ?」

 

「はーい!」

 

愛人は三人分の料理が完成しため、灯里がその料理を持っていく

 

「お待たせしました!」

 

愛人が作った品は

 

「マンホームの料理で、うなぎ丼です!」

 

彼らが作った料理は『うなぎ丼』だった

 

うなぎしか材料がなかったこの店が出せたメニューがうなぎ丼だった

 

「これ!?うなぎなの!?」

 

「なんか・・・・・・身が赤いぞ」

 

藍華と晃はうなぎ丼を見るのが初めてだった

一応二人もうなぎの料理は食べたことも見た事もあるが、このような米の上に乗ったうなぎを見るのは初めてだった

 

さらに身が赤い。二人には食べられるのか不安だった

 

更に二人はこの料理を知らない上、もっと食べづらい

 

だが

 

一人を除いて

 

「でも、すごい美味しい匂いがするわよ?」

 

「え?」

 

「そういえば、さっきからこのうなぎから、外で嗅いだ香ばしい匂いと同じ匂いがするな」

 

見た目で判断せず、アリシアは美味しそうだと評価してくれた

このアクア出身だからとかは関係なく、初めて見るうなぎ丼なんて言う珍しい料理を食べるにしても、見た目で食べられない人も居てもおかしくない

 

でも、アリシアは見た目で判断せず、口にうなぎの身をフォークで運ぶ

 

これはお箸で食べるのだが、ネオ・ヴェネツィアでお箸は無いため、お客様の食べやすいようにフォークとスプーンで用意されている

 

「あむ・・・・・」

 

「どうですか?」

 

「うまいのか?・・・・・」

 

アリシアが先に口にする

藍華と晃はまだ納得できないのか、アリシアの食べた感想を聞いてから食べようとする

 

「・・・・・うん!すごく美味しい!!」

 

食べた感想は大満足だった。

彼女はあまりの美味しさにフォークが自然に口に運んでいた

 

「どれどれ!」

 

「私も!」

 

アリシアの美味しそうな顔を見て、自分たちも食べずにはいられなくなり、藍華や晃もうなぎ丼に手をつける

 

「うん!!うまい!!」

 

「なにこれ!?うなぎとは思えないほど美味しい!」

 

うなぎを使った料理はあまりに少ない。うなぎをうまい料理も少ない

だが、マンホームはこういうB級料理『うなぎ丼』が存在している

ネオ・ヴェネツィアで味わえる料理だけでなく、違う惑星でしか味わえない料理も悪くないと思う

 

「これはうまいな!!これがマンホームの料理か・・・・」

 

「でも、どうやってこれを?」

 

「実は事情があってな・・・・・」

 

とりあえず愛人は三人に事情を説明する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、そんなことが・・・・・・・それで材料はうなぎしか無いのに、どうやってこれを作ったんだ?」

 

「うなぎしか無いこの店で出せるメニューはただ一つだけ、うなぎと米とソースだけで作れるマンホームの料理『うなぎ丼』としか作れないと瞬時に判断した。それで今ここにいるマンホーム生まれである俺と灯里とアイならうなぎ丼を知っている。作るのはあの二人にとって初めてではあるが、うなぎ丼がどういう物が知っている俺らならできると思い。これを実行した。」

 

愛人と灯里とアイはマンホーム生まれ。だからうなぎ丼を何回も食べているからどういうものなのかを知っている。

だからこの三人でこの店を助けようと三人は力を貸した

 

無論材料の調達は接触事故はうなぎしか無い。これだけの材料の少なさでうなぎ丼しか作れないと愛人は考えた。ここはマンホームの料理の定食屋

メニューとしてもぴったり。更に今は夏のこの季節にもうなぎ丼はぴったり

 

悪くないと考えた

 

問題としては作れるかだ。

 

だが

 

そんな問題は愛人には通用しない

なぜなら愛人はそれを作れるからだ。だから実行した

ちなみに二人は作ったことは無いのは、食事も家事も全部機械でやってもらっているからだ。マンホームではロボットなど機械で技術が進化している。ほぼ全てが機械で雑用している環境なため、マンホーム生まれでは料理をあまり自分で作ることは無い

だが、愛人は家では自分が仕事でできない時以外は全部機械に頼らず。自分にやっていた。更に学習能力の強い愛人は料理のレシピ本を1回読むだけで、すぐその作り方ができる

 

もう問題など彼がいる限りは問題なかった

 

 

分担して

まずは灯里が自分のゴンドラで仕入れ先の島でうなぎを取りに行く

灯里がうなぎを取りに行く間に、愛人はアイと店長のおくさんにソースの作り方を教える

ソースは調味料で作れる。わざわざ材料を買う必要なはない。

 

そして愛人と店長で店にある米を炊く。米は店で大量に用意されていて無くなる心配はなかった

そして灯里がうなぎを持って帰ってくると、愛人はうなぎのさばき方を店長に教える。実は料理免許は無い。でもうなぎのさばき方を知っていた。ちなみにこれでうなぎをさばくのは5回目。愛人の知力のあるおかげで灯里とアイが知っているうなぎのさばかれた形になった。

その焼き方も店長に教える。そしてうまく完成した。味を知っているアイと灯里食べさせる。

 

二人は食べた感想は問題なく。美味しいと言ってくれた。アイからは機械で作ってくれるよりも上手いと評価してくれた

 

これで問題なく。客に出せる

 

灯里とアイは定食屋の制服に着替え接客をし。店長と店長のおくさんと愛人で厨房をやる

 

今日だけ灯里とアイと愛人はこの店のバイトをすることにした

 

 

そして今に至る

 

「ってばわけだ」

 

「なるほどな、それにしても・・・・・お前相変わらず何でもできるんだな?」

 

「何でもってなわけじゃあねえよ。作ったことがあるだけだ」

 

「愛人ちゃんとアイちゃんと灯里ちゃんのおかげで今日は行列ができているよ」

 

店長のおくさんもかなりと三人に感謝していた

マンホームの料理をネオ・ヴェネツィアの人たちに喜んで食べているのだ

 

更にこんなお客も

 

「すいません!2名様でお願いします!」

 

「いらっしゃま・・・・彩音さん!アクトさん!」

 

「お?彩音じゃん?アクトじゃん?」

 

「え!?愛人!?灯里ちゃん!?」

 

「何をやっているのですか!?こんなところで!?」

 

「事情はアリシアから聞け?お前らも食いたいのか?うなぎ丼?」

 

「はい!また私の故郷の惑星の料理が食べられると思って団長と一緒に足を運んできたのです!」

 

「そういやお前も俺らと同じマンホームだもんな、席はアリシアと一緒ににな?」

 

「お!?アクト!?」

 

「あ!晃にアリシアに藍華!?なんでここに!?」

 

「私たちも食べに来たんだ。アクトは今昼か?」

 

「ああ、マンホームの定食屋があるって彩音から聞いて、気になってここに来たんだ」

 

「ところでどうして?あの二人がここに?」

 

「それは・・・・・」

 

「あ!?エンジェル騎士団長マスターミカエルのアクトさんにネイチャー・ウリエルの彩音さんだ!!」

 

「ん?」

 

アイがソースの作り方を終えて厨房を出てきた。アイが四大天使騎士団を見かけてびっくりしていた

四大天使騎士団はどの惑星でも有名である

 

「この子は?」

 

「愛野アイです!!ミカエルのアクトさんにウリエルの彩音さんに会えて嬉しいです!」

 

「灯里と愛人の友達かい?」

 

「言うなれば、未来のARIAカンパニーのウンディーネだよ?」

 

「何?ウンディーネに憧れている子かい?」

 

「はい!将来灯里さんの会社でウンディーネになりたいんです。今は遊びで愛人さんのお手伝いです。料理を自分から作ってとても楽しいです!愛人さんにいろいろ教えてもらったんです。愛人さんは新聞やテレビが言ってるように最高の騎士です!!」

 

「もしかして愛人のことを気に入った?」

 

「はい!!私は愛人さんのことが好きです!!」

 

どうやら、アイも愛人のことが好きになったらしい。

愛人は子ども見いいみたいだ。

 

アイも優しい愛人にいろんなことを教えてくれたりなどでアイのためにしてくれた

 

「ふふふふふ、そうなのアイちゃんも愛人くんのことをね・・・・・・」

 

「アリシア?これは多分違う好きだから?ロリコンじゃないからなあいつは?」

 

「このままロリコンになっちまえ愛人」

 

アリシアはアイが愛人のことを気に入った言葉を聞くと、何やらアリシアの背中からとてつもない黒いオーラが出ていた

アリシアは大人気ないことにアイに嫉妬をしていた

 

晃が正気に戻そうとツッコミする。藍華はアリシアにあんな男には渡せないとこのまま小さい子に出してロリコンになれとブツブツと呟いていた

 

「アイ!灯里!俺らも昼にするぞ!!丼のおっさんと丼のおくさんに昼にしていいって言うからさ?」

 

「はい!」

 

「私たちもうなぎ丼食べられるんですか?」

 

「ああ、アクトと彩音の分も持ってきたぞ?ほいお待ちどう!」

 

愛人と灯里とアイもアリシアとアクトたちの近くで同じうなぎ丼を食べる

 

「う〜〜ん!!美味しい!!何年ぶりだろううなぎ丼を食べるなんて!!」

 

「本当にうまい!これがうなぎか・・・・・とてもうなぎとは思えないぞ!」

 

彩音やアクトもうなぎ丼を美味しいと評価してくれた

 

「アイ?ほっぺに米粒付いているぞ?」

 

「え?あ、本当だ」

 

「ほら取ってあげるよ?アイちゃん?」

 

「すいません、灯里さん!」

 

三人で仲良くうなぎ丼を食べる愛人たち。

 

「こうしてみると家族に見えるな、愛人が夫で灯里ちゃんが妻で、アイがその子供みたいな・・・・」

 

「ふえ!?私が愛人さんの妻!?」

 

「俺らがそう見えるのですか?」   

 

「アクト!そういうことを言うな!それを言うとアリシアが・・・・」

 

「あ」

 

愛人が灯里に取られそうな言い方をついアクトは言ってしまった

 

それを聞いたアリシアは

 

「あらあらうふふふふじょうじ、あらあらうふふふふじょうじ」

 

「久しぶりに言った!?アリシアが再びテラフォーマーになった!?」

 

「何!?アリシアは愛人の嫉妬でテラフォーマーになるの!?」

 

「私の知っているアリシアさんはどこ行ったの!?」

 

もうアクトたちの知っているアリシアは愛人に向ける嫉妬一つだけでキャラ崩壊した

もうこうなったアリシアは誰にも止められない

 

「なんだ?アイはウンディーネになりたいのか?」

 

「ええ、今はまだマンホームで学校も行ってますので、すぐには・・・・・」

 

「じゃあ!今度アクアに来たときは、俺がゴンドラの操縦を教えるよ?」

 

「本当ですか!?」

 

「ああ、俺が教えれば藍華よりも早くプリマになれるよう。教えてやるよ?」

 

「ありがとうございます!!」

 

「愛人?私に喧嘩売ってんの?」

 

「ただ上手く教えるって言っただけだ。お前より早くな?」

 

「私を変な扱いに使わないでくれる!?何?私がプリマになるのが遅いって言いたいわけ!?」

 

「いや、別にそういうわけじゃなくて、単にお前よりも早くプリマになれるように教えてやるって言っただけだ?」

 

「意味は同じでしょうが!?無自覚に私を馬鹿にするな!!」

 

「あれ?おかしいな?そういう意味で言ったわけじゃないのに?」

 

アイを早くウンディーネになれるように愛人は今度来た時はゴンドラの操縦を教えると約束したが、無自覚に藍華を馬鹿にしてしまった

 

「それでアリシアはどうした?ていうかなんで久しぶりにテラフォマーネタ?」

 

「あらあらうふふふふふじょうじ、なんでもないわよ?」

 

「なんでもないならなんでテラフォーマーになってんだよ?」

 

とにかく

 

丼弁屋の定食屋の赤字は免れた

この一週間で新メニューうなぎ丼はかなりの評判になり、このネオ・ヴェネツィアで新しい名物になった

 

一週間過ぎても評判は高くなった

 

このきっかけを作った愛人と灯里とアイたちに店長さんがお礼にと3ヶ月間の『ただ食い権』をもらった。これはこのお店限定で3ヶ月間無料で料理が食べ放題の券

 

アイはしばらくはまだ夏休み期間なのでアクアにはまだ滞在するらしい

 

夏もまだ続きそうだ

 

夏バテにになった時は、丼弁屋でうなぎ丼を食べようと愛人は思っていた

 

こんな休日にまた手伝いをした愛人は相当お人好しらしい

 

彼の休日はまだ続くが、また他の人の手伝いをしてしまうのではないかとアクトは思っていた

 

それだけ彼が優しいということだ

 

 

 

 

 

 


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