解説編を読んでからもう一度読み直すと狙いが解って面白い、そんな二回読める話と言うのが個人的に好きなのですが、なかなか難しいです。
「それでは、第9回目の全体会議を始める。今回は新たに領土となったエ・ランテルの支配を含んだ今後のナザリック全体の方針を決定する重要な会議であると肝に銘じよ」
第9階層の一室で円卓を囲んでの会議もこれで9回目。今回はネクロさんの意向でシモベ達も後ろで様子を見させるようになった。やはりエントマの一件が尾を引いているのだろう、会議室に集うシモベ達の表情は真剣そのものだ。
「では、ネクロさん」
「承知した、盟主殿」
申し訳無いが会議の進行はネクロさんに丸投げする。知識が豊富で咄嗟の機転も自分より利く上デミウルゴス達との交流も深いため申し訳ないがお任せだ。一応予め二人で協議した内容ではあるが、本人もノリノリであるのが救いだ。
「諸君等の働きにより王国からエ・ランテル近辺の、いやあえてこう言おう、ナザリック地表部周辺を我々の領地とする事が出来た。これにより表立ってナザリック地表部、今のところナザリック丘陵とでも仮称しようか? このナザリック丘陵一帯の防衛が表立って行えることになった。これは実に喜ばしいことだ! 我等が拠点の隠蔽を組織だって行えるようになったのだからな!」
相変わらずノリノリで会議を進めてくれるが、このナザリックの内部に敵を入り込ませないように表層部の防御を充実させることは2人の悲願だった。隠密能力に長けたシモベ達の配備だけではやはり心許無いし、何より迎撃するとかえって敵の目を引いてしまう。だからこそ表立って外敵を追い払える権力が欲しかった。
「少なくない労力を払って手に入れたこのエ・ランテル周辺地域の支配権だが、仮に失えばもはや同じ方法で得ることは出来まい。故に、今後は一人一人がより一層注意深く行動してもらいたいと思う」
先日の一件もあって改めて釘を刺す。エントマの直属の上司であるセバスの表情が硬いのも仕方ないだろう。
「さて、今後の大まかな方針だがエ・ランテルの支配を永きに渡るものとし、防衛体制の更なる強化を図りつつ、収益を以て戦力の拡充を推し進めていくこととする! その為に私は幾つか提案したいと思う」
この提案という言い方も2人で考えたものだ。上から押し付けるのではなく、皆で意見を出し合った上で方針を決められるようにしようと知恵を出し合った結果だ。
「まず、このエ・ランテルの支配を盤石とするために市民の支持を取り付ける事を最優先とする。誰ひとり、我々の支配を否定しない社会を作り上げるのだ!」
出席者一同を睨みつけるようにして語る内容はナザリックの安寧の為に必要な方針だ。あくまで望まれて支配しているという状況を作る事が重要であると主張するネクロさんの意見を採用してニンゲン達の声を重視するとこにした。これをナザリックの基本方針として全体で共有しておきたい。
「第一に身の安全を保証する。大悪魔アルコーンの脅威、及び他の外的要因からの危険を排除することで市井の民からの支持を得るのだ。具体的にはエ・ランテル市内に眷族の軍狼達を徘徊させ、更に領地の随所に軍狼達のねぐらを作ることで身の安全を保障するのが良いと思うが、どうかな?」
知恵を出し合い捻りだした領民の安全保障案。これが否定されたら割と絶望的な気持ちになるが、緊張の面持ちで周囲を見渡す。ネクロさんも顔がこわばっているのが解る。
「アルコーンの脅威によって危機感を植え付け監視社会の構築を目指すという事ですか。実に合理的な方策かと」
「ええ、表面上はあくまで領民が望んでいるという形であるところが非常に宜しいかと」
一先ず身の安全を護るという方向性は大丈夫らしい。デミウルゴスとアルベドの意見しか出ていないが凡その方針が一致しているなら問題ない、筈!
「……大筋は同意してもらえたようなので話を進めよう。この防衛機構の一環としてナザリック丘陵を含めた複数箇所に我が眷族達を配備して防衛拠点を作ろうと考えている。勿論ブラム・ストーカーが領地の防衛を行うという建前の上で、な?」
「ハッ! それにつきましては僭越ながら地図を御用意いたしました。こちらを御利用いただければと思います」
待っていましたと言わんばかりにデミウルゴスが羊皮紙を広げる。エ・ランテルの周辺地域の地形や街道の状況、村の位置や各村々の特産品や構成人数、更には棲息するモンスターや田畑の状況等が事細かに書きこまれている。
「これは?! 流石はデミウルゴス。用意周到だな!」
「お褒めに与り光栄でございますモモンガ様! しかしながら御方々の英知に至らぬこの身が御役に立つには、こういったささやかな仕事こそが肝要と考え、皆の協力の下御用意させていただきました。御役に立てましたなら幸いでございます」
凄い! 先日の報告会でも思ったけどデミウルゴス有能過ぎぃ!! もはや未来予知でもしてるんじゃないかってくらいに先の事を予測して動いてくる! 表情筋が無いから驚いた顔にならないのが救いだ。
思わずネクロさんの顔を見るとこちらもしたり顔だった。
「……う、うむ。ではデミウルゴス君。どこに配備するのが良いと考えるかね?」
凄い! 流石ネクロさん!! デミウルゴスの周到な準備に慌てず騒がず意見を求める様はまさに支配者!! デミウルゴスの行動も想定内に過ぎないということか!
「はい! 仮称ナザリック丘陵に似た地勢の内、街道や村に近い要地に印を付けておきました。この3ヶ所でございます。また、丘陵地帯の他にも戦略上重要な平原や森林地帯にもそれぞれ印を入れさせていただきました。こちらになります!」
「……ふぅむ、帝国や法国に対する備えとして国境線上にもう少し置いてはどうかな?」
顎鬚を撫でつつ意見を出すネクロさん、まさに支配者の貫録! 恐らく会議の前に考えていたのだろうけど、それでもここまでデミウルゴスの行動を予測して発言を考えていた辺りさすが自称吸血貴族! これは乗っかっておくべきか……?
「うむ、情報が不足している帝国や法国に対する備えにやり過ぎるという事は無い。長期的なエ・ランテル統治における最大の障害はやはり他国だからな!」
この辺りは事前に話し合って把握している。王国の主要貴族達を抑えておけば内部からのごたごたに巻き込まれて潰れることは無い、更に王家に関わる勢力を味方につけておけば盤石だと。つまり外的要因を重視すべきである、ということらしい。
「はい、国境線上の防衛要員としてこれらの個所に追加の人員を配備すべきと考えております。……御方直属の眷族にあらせられる方々に追加出動を願う事となりますが」
「構わん、【軍狼】共は日毎生産できる雑兵にすぎん。むしろこれらの食費にナザリック全体の出費が圧迫されないかの方が気がかりだ」
「それにつきましてはアルベドが現地の植生を踏まえて配備する数を考えております」
「はい、御眷族の方々の行動半径を基に恒久的に狩り続ける事の出来る野生動物の数を加味して配備できる数を試算いたしました。こちらになります。不足分に致しましてもトブの大森林から送り届ける事が出来る範囲であると考えます。そして国境警備の為のナザリックからの追加要員がこちらでございます。こちらは御方々の御計画通りナザリック内で生産された食料で稼働可能でございます」
「うぅむ」
国境線上に配備するシモベの配置を見て思わず唸り声をあげてしまう。少なくとも補足する要素は無い。
「ナザリックからの食糧援助は最低限にしておくようにな。出来る限り他の地域から食料の援助を行うことで前線の維持をし、地下に潜むナザリックを悟らせぬように」
重箱の隅をつつくようなネクロさんの指摘に神妙に頷くアルベド。
そこまでするかと思わなくもないが、僅かな違和感からナザリックの存在が発覚することを避ける為だと思えば納得もする。ナザリックからの余剰物資は金に代えたいという下心も多分にあるが。
「あとは隠密能力に優れた者達を幾らか潜ませて真の防衛ラインを築けば完成といったところか。領地の防衛に関しては以上で良いかな? 続いて人員の登用なのだが、現地の人員から有能な者を選出し、何かしらの仕事によってふるいにかける方式で行こうと思う。領民の戸籍をしっかりとしたものに変えて、その際にタレントの持ち主も確認しておきたいものだ」
これも予め二人で考えたものだ。
出自に関わらず領地の運営に関わる人員は能力の有無で決定する。それによって才能のある者にはそれなりに裕福な生活をさせる事が出来るという、頑張れば報われる社会に一歩近づけるという方策だ。
「実に宜しいかと」
「ええ、ふるいの方法としましては街道の整備や戸籍の見直しを行わせてその正確さや素早さを指標にするのが公平に『みえる』かと思われます」
意外とデミウルゴスやアルベドもこの方針に肯定的だ。どうして人間如きを! と否定的な意見を出してくるかと思っていたが。
「それで、この人員の中にナザリックの関係者を入れて要職を固めておこうとも、思っている」
「やはりそうでしたか! 街道の施設に関わる試算は概ね行っておりますので、何時でも始める事が出来ます。これを行わせる官僚候補の人選並びに現職の者達を汚職の罪に問い追放する為の証拠集めも概ね完了しておりますわ」
内政に関しては流石のアルベドだ。ナザリックからのバックアップを受けて出世街道を邁進する人材も当たりを付けているというのだから恐れ入る。
そもそもこの方策を読んで先手を打っていたというのがある意味恐ろしい。読心術でも習得しているのだろうか?
思わず見つめていたら、淑やかな笑みで軽くお辞儀をされた。
「それから食料の増産なのだが、マーレ君、アレの研究はどうなっている?」
「は、はい! 【錬金麦/アルケミカル ウィート】の栽培ですが、御方々の御言葉の通り栽培にかける手間や土壌の状態により【銅麦】から【白金麦】まである程度は制御が可能です。ただ……」
「やはり高価な【白金麦】の量産は難しいか」
「ち、力及ばず、申し訳ありません!」
申し訳なさそうに頭を下げるマーレに構わないと片手を上げる。
実際【白金麦】の大量生産となると高レベルな農業専用の拠点用NPCを複数用意しなくてはならないと聞いている。かつて拠点維持の足しにしようと挑戦したときはワンランク下の【金麦】ですら安定的な生産は出来なかった。
改めて手元の【錬金麦】を眺めると、ユグドラシル末期にネクロさんと金策の為に試行錯誤した時期を思い出す。金稼ぎと言うよりマンネリ化を脱する為に色々試していただけだが。
プレイヤーの減少に歯止めをかける為に箱庭的な遊びが出来るよう拠点内の畑などが拡張され、金策の為のアイテムが次々とリリースされた時期があった。勿論大型モンスターを倒した方がはやく多くの金貨や経験値を得られたのだが、パーティーを組む事自体が難しくなってしまったが故の救済処置だったのだろう。冒険でロマンを追い求める事も無く、箱庭作りが目的で始める所謂農家プレイヤーが大量発生したときはユグドラシルの最期を感じたものだった。きっとネクロさんがいなかったら意固地になって調べもしなかっただろう。
「一先ず高額作物として作らせてみて、上手くいきそうなら将来的には領内全ての作物を【銀麦】に出来たらと思う。実際唯の小麦よりエクスチェンジボックスに入れたときの査定も高いからな。ただ、この麦の特性として変化した子世代の麦は成長してそのまま収穫できるのだが、その子、つまり孫世代の麦は植えても芽が出ないのだ。つまり大量生産の為には子世代の【銀麦】を安定して供給できるようにしなくてはならない訳だな」
「?! それは、つまり」
「……将来的には種もみの供給元として食料全体の流れを牛耳る御積りですか! なるほど、そのような方法が」
「ええ、気付いた時には食料を自力で生産する事すらできなくなっているとは、何と恐ろしい計略なのでしょうッ!」
は! 昔を懐かしんでいたら会議が進んでいた。どうしたんだろう? デミウルゴスやアルベドが驚いているのは何時もの事だけど、パンドラが戦慄するなんて一体ネクロさんは何を言ったの?!
「ま、まあ将来的には、という話さ。なあ盟主殿?」
話を流そうとこちらに振るのはやめてください! と言うか誰か解説を頼まないの? 何時もシャルティア辺りが聞くのに。
「うむ、しかし困難であるだけに得られる利益も大きいだろう。期待しているぞ」
これでどうだ?!
「は、はい! 僕、頑張ります!!」
行ける! このまま話題を変えてやれば!!
「それからスケルトンを使った農業についてはどうなっている? 単純労働しか出来んが、それでも人手が増えるのは良いと思うのだが」
「はい、御方から提供していただいた【骸骨の農家/スケルトンファーマー】の御蔭で【銀麦】以上の生産を安定させる事が出来てます!」
「そうか、それは何よりだ。追加が必要ならば適宜報告せよ、エ・ランテルを手にした事で墓地の死体を利用できるようになったからな」
「か、過分な御配慮ありがとうございます。御期待にお応えできるよう、え、鋭意努力します!」
食料関係はこれで終わり! ネクロさん、次、突っ込まれる前に次です!!
「それから領民を慰撫する方策なのだが、各村々に置き薬を配布して医療的な援助を与えようと思うのだが、どうかな?」
この質問に対しても、やはりナザリックの頭脳が動く。
「やはり、それが狙いでしたか!!」
「現地における宗教勢力の権威を奪い取るには、やはりそれ以外にないでしょうね……!」
「数少ない血族の御一人をあの様な寒村に向かわせた理由! ッアァ!! この大計も一体何時からァ……?!」
そしてやはりというか、正直何を言っているのか理解できない。
特にパンドラズ・アクター、胸元に手を当てつつもう片方の手をこちらに向けるそのポーズは俺が作ったものだが当てつけのつもりか?
「ど、どういうこと?!」
「デミウルゴス! 解説をしておくんなまし!!」
「御方々ノ計略トハ一体何ナノダ!?」
ありがとう皆! その言葉を待っていた!!
「フッフッフ、流石に鋭いな。良いぞ、解説してやるが良いデミウルゴス君」
机に片肘を突いて顔を隠しつつ決めポーズで説明を促すネクロさんも多分解ってない。
いや、もしかしたら当たり前すぎて俺に言わなかった可能性もあるのか……?
「ハッ! 皆、御方の血族であるヴィクター博士が研究しておられたものは何か、覚えているかい?」
「それは肉体強化の御薬でありんしょう?」
そうだ、カルネ村の住民を利用して肉体強化用のドラッグを開発していた筈だ。他にも戦力増強が出来る方法を現地で収拾できる材料を用いて研究していた筈だ。
「えぇ、エェ! そうですともッ! それではこの世界に来て最初にゥォオン血族として迎え入れた者は何者でした、カッ?!」
「それは、あらゆるマジックアイテムを使用できるタレント持ちの薬師でしょ?」
これも間違いない。その場にいたのは他でもない俺だ。
現地特有のアイテムを壊さず、それでいてンフィーレア少年の精神を壊さないようにする為に態々人数制限のある血族にしていた。
「それではナザリックの拠点と化しているカルネ村に保護した女達を送って何をさせているか、これも勿論伝え聞いているわね?」
「そ、それは、ヴィクター博士の指導の下……あ?!」
なんだマーレ?! 何に気付いたんだ!
ネクロさんは相変わらず意味深な笑みを浮かべるばかりだし、ここは俺も格好を付けて意味深な笑いを浮かべておくべきか?!
「その通り。薬剤の調合、その基礎的な部分を仕込まれつつあります。そしてカルネ村では傷薬の材料となる植物の生産を行っています」
「ゥ御方々が! ニンゲン共を支配する上で、不満を持たせぬことを前提としておられることはもはや明ッ白ゥッ! ヒトが安定的な食料を得て次に欲するものとは、身の安全に他なりません。ン勿論ッ! 物理的な危険から守るだけでは到底不足ゥ! 脆弱な人間達はあっさりと病に倒れ、嗚呼悲しきかな、命を落としてしまいます!!」
「これまで民をこれらの障害から救うものが何者だったか、それを考えればおのずと答えは出るというものです」
障害から民を救うもの。医者か? いや、この世界の場合は。
「あ、解った! 神殿だ、神官達でしょ?!」
「その通りです。神殿勢力がほぼ独占している治療分野の権威を回復薬の処方によって奪い取る御積りなのです!」
「事態は治療行為のみに留まりません。神殿勢力を駆逐することで御方の、つまりはアンデッドによる統治に否定的な組織を速やかに排除する事こそが最大の狙い!」
「吸血貴族ンゥネクロロリコン! ゥ御方の、いえ、ブラム・ストーカーの永遠の統治を可能にするための方策! その布石をォ! カルネ村救済の時点でお考えだったという事ッ! ンゥなのですッ!!」
なんだって―――ッ?!
思わず視線を送った先にはニヤリと笑うネクロさんの顔が?!
いや、絶対苦し紛れに笑ってるだけでしょ? そうだと言って下さいお願いします。
「我々も3人揃って漸く追いつく事が出来ました!」
「ゥ御方々の教えにございましたァ。誰しも3人寄ればァ? ンゥモンジュの知恵が得られるとォッ!!」
「モンジュとやらが御方々に並ぶ程の者かは測りかねますが、それでも中々の知恵者ではあるようですね。少なくとも御計略の一端を掴むことは出来ました」
まるで犯人を追いつめる名探偵の如き3人。その視線の先にいるネクロさんは。
「フッ、私からの解説は不要か。流石だな」
もしかして本当に最初から……?
いや、ネクロさんなら、タブラさんなみにキャラ設定を書き込むネクロさんならあるいは?!
「見事だ3人とも。正しく、私が予定していた統治の完成形に辿りついたようだな! ああ、勿論、全て、計算の内だとも!!」
「「「おお!!」」」
あ、これはやけっぱちになってるパターンだ。
「ネクロさん、残る議題は冒険者についてだったかな? 会議も長くなってきたことだし、そろそろお開きにしようではないか」
「! そうですな、長ったらしい会議は害悪というもの。冒険者への優遇策を餌にして領民として登録させる、その際にタレントについて調べてしまおうという訳だ」
「支援策といたしましては、こちらも薬品を使われるという事で?」
「そうだな、駆け出し用の宿も無償にしてしまおうと思っている」
「冒険者組合の独立性もある意味邪魔だからな、モモンの名声を使う事で上手く取りこんでしまいたいところだ」
「なるほど、やはりこれも」
「ああ、我々の予定通り」
「つまりは、そういう事だ」
補足説明は不要であった為、そのまま何時もの万歳三唱をしてお開きとなった。
はぁ、今回の会議も無事終わった。
今日もアドリブに次ぐアドリブだったけどボロを出さずに会議を乗り切ったぞ!
ネクロさんはデミウルゴス達と毎回こんな綱渡りをしてるなんて凄いなぁ。もう俺なんか不安で胃がキリキリするよ。
俺、内臓なんか無いけど。
と言う訳で速攻で35話です。
元々34話と一つの話になる予定でしたが、あれもこれもと詰め込んでいくうちに過去最長を大幅に更新してしまい、分割と言う形になりました。
敵をだますならまずは味方から、を素で行う御方々でした。
モモンガさんは支配者ロールをしつつ内心こんな感じで慌てているというのが本当に良いキャラですよね。
原作では一人で四苦八苦していますが、ウチでは頭脳労働は相方に丸投げです。それでいて危なそうならすかさず助け船を出す、これがギルド長を長年務めた男の力!
話は変わりまして、アンデットの統治において宗教勢力の排除は不可欠。ならばその為にはどうすればいいのか? そもそも信仰心なんか殆ど無さそうなこの世界の住人にとって神殿勢力は重要なのか? それを考えた結果がお薬の量産でした。
どうでも良いですが地神を信仰する神官長は書籍版にはいなかったのですね、最近気付きました。
以下どうでも良いオリジナル設定など
【錬金麦】
説明が解りにくかったかもしれませんのでもう一度説明します。
錬金麦を育てると普通に錬金麦が実る他に白金、金、銀、銅の麦が突然変異でできます。この錬金麦からできた銅麦(子)を植えて育てることで大量の銅麦が収穫できます。この収穫した大量の銅麦が銅麦(孫)となります。そしてこの銅麦(孫)はあくまで消費用であり、植えても芽が出ないと言う事です。金麦や白金麦を延々増やしてやれば簡単に稼げそうですが、それは出来ない訳です。金稼ぎは面倒くさいのがゲームの基本ですので。
そしてアルベド達が驚いていたのはこの銅麦(子)を売り込んで主力作物として農家に栽培させた場合、将来的には刃向かった瞬間種もみを得られなくなり、一切麦の生産が出来ない状況を作り出せるということに対してです。領民全体の食料を人質に取るつもり、と思った訳です。何と恐ろしい。
勿論ネクロさんはそんな恐ろしい事は考えていませんでしたが。
農家プレイヤー
全盛期の事から結構いたんじゃないかと思いますが、過疎化し始めたゲームを少しでも長続きさせる為に個人として楽しめるコンテンツを充実させた、と言うのはよくあると思います。
拠点をゲットして畑を耕し、防衛用NPCに家畜の世話をさせる。そんな遊び方もナザリックのジャングルを見ていると可能だと思いますがどうでしょう?
個人的にそう言うゲーム大好きです。時間がけし飛ぶ位やりたいです。