Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜   作:黒曜【蒼煌華】

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こんにちは(*´꒳`*)
最近、体調が絶不調で目眩の酷い作者で御座います(苦笑)
今回は番外編の方を更新無しに、加えて来週の更新は厳しそうだと、予めお伝えさせて頂きます。
理由は前述の通り、体調が酷く悪い事。
皆様も季節の変わり目ですので、体調管理には十分ご注意を。
今回は何時も以上に短い文字数ですので、其処もご了承頂けると幸いで御座います…。


第六十三話: 何方を捧げるか

「………ぐあっ…………!」

「………………………………」

 

ㅤあれから彼此1時間…。

ㅤ脳への刺激を極限にまで与え、九条大祐が何れだけ耐えられるか。

ㅤバイタルに異常値を確認…けど、0では無い。

ㅤまだもう少し、試してみる必要が有りますね。

 

「…試験用のサーベルを」

「了解致しました」

「もう…やめて………」

 

ㅤあの特殊な電流を流し込んでまで、音を上げず苦痛に耐えるとは。

ㅤもう既に意識は飛んでも可笑しく無い筈…。

ㅤこれも、愛する者…リゲルが目の前で見ているからでしょうか。

ㅤなら、更なる刺激を与え、完全に屈服させるまで。

 

ㅤ此処まで私の計画を大誤算に狂わせた者…本来であるならば、有無を言わさず命を奪い取るのですが。

ㅤ九条大祐という存在は、少なからずこの世界に影響を及ぼしている。

ㅤという事は、です。

 

ㅤ殺すには何とも惜しいですね。

ㅤ利用すれば、この事態も掌返し、好転の兆しを見せるでしょう。

ㅤとはいえ、バイタル0の実態を把握する必要も有る…。

ㅤ難しい境目…では有りますが、それなら選択肢は一つ。

ㅤ彼が完全に屈服して此方に付くまで、痛みを与え。

ㅤ私に従った時点で、実験対象としてゆっくりと研究を進める。

 

ㅤそれに、九条大祐が此方に付けば、謀反者である各務原あづみもリゲルも…言う事を聞くでしょう。

ㅤ彼のバトルドレスも気になりますし…。

 

「何にせよ、貴方は此方に味方するしか無いのです」

 

ㅤそう言って、私は九条大祐の腹部に、試験用として作り上げたサーベルを突き立てる。

ㅤその瞬間、血飛沫が辺りに飛び散り。

ㅤ九条大祐の悲痛なる叫び声がーー

 

「………っ!がはっ………ごはっ………!」

「…これでも、音を上げませんか」

「はぁっ………上げて……っ……堪る、ものか…!!」

 

ㅤ成る程…。

ㅤ異常なのは、精神もでしたか。

 

「ですが…嫌でも、屈服して頂きます」

 

ㅤ私は、その突き立てたサーベルを『ぐちゅり』と、肉を抉る様にゆっくりと回す。

ㅤそして更に掻き回す様に…。

 

「っ…………ぐぅっ…!……ふぅっ………!」

「息も吐かせませんよ」

「………あがっ………!?」

 

ㅤ刺したサーベルを、思い切り引き抜く。

 

ㅤすると、彼の腹部から勢い良く流血が流れ始めた。

ㅤ無論、引き抜いた際に飛沫も飛び散り、返り血を浴びてしまいましたが…。

ㅤその光景を見て、私は「クスッ」と笑みを浮かべる。

ㅤ赤い液体は、彼自身の体を伝い、足先からポタポタと雫の様に地へと落ちーー

 

ㅤふふっ…悪くないです。

 

「ベガ様……!下等な生物である人間の血を……」

「…良いのです。…この血、確かに汚らわしき物、という事に何ら変わりは無いですが…この光景に何処か悦びを感じさせられます」

「…………ベガ様が、そう仰るのでしたら」

 

ㅤtype,II…彼女は相変わらず、私に忠実で、素晴らしいオリジナルXIIIです。

ㅤそれは今に始まった事では無く…以前から。

ㅤ私に従う者が何れ程大切な存在か、既に身に染みましたから。

ㅤだからこそ。

 

「…リゲル、貴女もまた、調整が必要ですね」

「…っ!五月蝿いわね…早く大祐を解放しなさい…!」

「それでは、貴女が彼の分まで罰を受けると…?」

「………………」

「…この試験用サーベルは、特殊な技術が作り込まれているのです。一言で言うなれば…相手を、永遠に苦しめる事が出来る、という」

 

ㅤ永遠に嬲る事が出来る、の方が正しいかも分かりませんね。

ㅤ此れだけで大体の意味は伝わるでしょう。

ㅤその餌食となったのが、九条大祐ですが。

 

ㅤ何れにせよ、九条大祐が屈服するまでは、リゲルに手出しは不必要ですね。

ㅤそう、彼にも伝えてますから。

ㅤ思う存分、愛する者が痛み、苦しむ姿を見ていると良いです。

 

「…そう、何方かが何方かを捧げるまで…この罰が終わりを迎える事は有りません」

「…っ、アンタって人は………!!」

「まだまだ耐えて見せて下さい。これは、序章にしか過ぎないのですから」

 

ーーー


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