Z/Xの世界に転移 〜この世界で幸せを見つける〜 作:黒曜【蒼煌華】
最近、体調が絶不調で目眩の酷い作者で御座います(苦笑)
今回は番外編の方を更新無しに、加えて来週の更新は厳しそうだと、予めお伝えさせて頂きます。
理由は前述の通り、体調が酷く悪い事。
皆様も季節の変わり目ですので、体調管理には十分ご注意を。
今回は何時も以上に短い文字数ですので、其処もご了承頂けると幸いで御座います…。
「………ぐあっ…………!」
「………………………………」
ㅤあれから彼此1時間…。
ㅤ脳への刺激を極限にまで与え、九条大祐が何れだけ耐えられるか。
ㅤバイタルに異常値を確認…けど、0では無い。
ㅤまだもう少し、試してみる必要が有りますね。
「…試験用のサーベルを」
「了解致しました」
「もう…やめて………」
ㅤあの特殊な電流を流し込んでまで、音を上げず苦痛に耐えるとは。
ㅤもう既に意識は飛んでも可笑しく無い筈…。
ㅤこれも、愛する者…リゲルが目の前で見ているからでしょうか。
ㅤなら、更なる刺激を与え、完全に屈服させるまで。
ㅤ此処まで私の計画を大誤算に狂わせた者…本来であるならば、有無を言わさず命を奪い取るのですが。
ㅤ九条大祐という存在は、少なからずこの世界に影響を及ぼしている。
ㅤという事は、です。
ㅤ殺すには何とも惜しいですね。
ㅤ利用すれば、この事態も掌返し、好転の兆しを見せるでしょう。
ㅤとはいえ、バイタル0の実態を把握する必要も有る…。
ㅤ難しい境目…では有りますが、それなら選択肢は一つ。
ㅤ彼が完全に屈服して此方に付くまで、痛みを与え。
ㅤ私に従った時点で、実験対象としてゆっくりと研究を進める。
ㅤそれに、九条大祐が此方に付けば、謀反者である各務原あづみもリゲルも…言う事を聞くでしょう。
ㅤ彼のバトルドレスも気になりますし…。
「何にせよ、貴方は此方に味方するしか無いのです」
ㅤそう言って、私は九条大祐の腹部に、試験用として作り上げたサーベルを突き立てる。
ㅤその瞬間、血飛沫が辺りに飛び散り。
ㅤ九条大祐の悲痛なる叫び声がーー
「………っ!がはっ………ごはっ………!」
「…これでも、音を上げませんか」
「はぁっ………上げて……っ……堪る、ものか…!!」
ㅤ成る程…。
ㅤ異常なのは、精神もでしたか。
「ですが…嫌でも、屈服して頂きます」
ㅤ私は、その突き立てたサーベルを『ぐちゅり』と、肉を抉る様にゆっくりと回す。
ㅤそして更に掻き回す様に…。
「っ…………ぐぅっ…!……ふぅっ………!」
「息も吐かせませんよ」
「………あがっ………!?」
ㅤ刺したサーベルを、思い切り引き抜く。
ㅤすると、彼の腹部から勢い良く流血が流れ始めた。
ㅤ無論、引き抜いた際に飛沫も飛び散り、返り血を浴びてしまいましたが…。
ㅤその光景を見て、私は「クスッ」と笑みを浮かべる。
ㅤ赤い液体は、彼自身の体を伝い、足先からポタポタと雫の様に地へと落ちーー
ㅤふふっ…悪くないです。
「ベガ様……!下等な生物である人間の血を……」
「…良いのです。…この血、確かに汚らわしき物、という事に何ら変わりは無いですが…この光景に何処か悦びを感じさせられます」
「…………ベガ様が、そう仰るのでしたら」
ㅤtype,II…彼女は相変わらず、私に忠実で、素晴らしいオリジナルXIIIです。
ㅤそれは今に始まった事では無く…以前から。
ㅤ私に従う者が何れ程大切な存在か、既に身に染みましたから。
ㅤだからこそ。
「…リゲル、貴女もまた、調整が必要ですね」
「…っ!五月蝿いわね…早く大祐を解放しなさい…!」
「それでは、貴女が彼の分まで罰を受けると…?」
「………………」
「…この試験用サーベルは、特殊な技術が作り込まれているのです。一言で言うなれば…相手を、永遠に苦しめる事が出来る、という」
ㅤ永遠に嬲る事が出来る、の方が正しいかも分かりませんね。
ㅤ此れだけで大体の意味は伝わるでしょう。
ㅤその餌食となったのが、九条大祐ですが。
ㅤ何れにせよ、九条大祐が屈服するまでは、リゲルに手出しは不必要ですね。
ㅤそう、彼にも伝えてますから。
ㅤ思う存分、愛する者が痛み、苦しむ姿を見ていると良いです。
「…そう、何方かが何方かを捧げるまで…この罰が終わりを迎える事は有りません」
「…っ、アンタって人は………!!」
「まだまだ耐えて見せて下さい。これは、序章にしか過ぎないのですから」
ーーー