魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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海ですね~。海と言えば、海水浴。海水浴と言えば、水着。水着と言えば、ヘムタイ…。

ヘムタイ精神はなしにして、海を満喫したいけど、ROSEだから!!

これだけは外せないんだよね~。ヘムタイを求める人がいるので。(もう分かると思うけど!)

…てことで、ROSEの番外編始まります!!


海の日番外編~ヘムタイ海戦!!~

 

 

 

 太陽が澄みきった青空に昇りきって、ガンガンと紫外線を降り注ぐ中、同じく澄みきった青い海の浜辺では、その暑さを紛らわすために、大勢の水着を着た人達が浜辺で夏を謳歌していた。

 

 そしてその場所には、あの自由なギルドも全員総動員でこの海水浴に来ていた。

 

 

 「また、来たね~…。」

 

 

 「そうだな~…。来たな~。」

 

 

 「…来れてよかったね~。」

 

 

 「来れてよかったな~。」

 

 

 「また私達の夢を実現できるとは思わなかったよ~。ズズズ(鼻血がちょろり)」

 

 

 「しかも、前よりも断然人が多いぜ~。ズズズ(同じく)」

 

 

 「「人生、最高の瞬間~~…!!」」

 

 

 …こんなやり取りを繰り出すのは、御想像通りのくろちゃんとホームズ。

 

 鼻血を出しながら、海辺に広がる絶景(もちろん海の光景ではなく、海水浴に来た水着女性達のナイスバディの方だ)を見渡して、早速その光景が広がる海辺(楽園)へと乗り出そうとする。

 今回は、二人だけでなく、ホムラ、御神、huka、剣崎兵庫、一時的に仕事から戻ってきたマサユキがともに行動するため、ROSE別働隊、NST出張版を結成し、NSTは全員防水加工の布一枚透かしてくれるヘムタイ共のお助けカメラを装備する。今回は前回の反省を踏まえ、カメラそのものを持ち運ぶのではなく、偽装アイテムで録画するのだ!!

 

 防水腕時計の時計盤やネックレス、サングラスの横に小型化したズーム機能付きカメラを搭載したり、マサユキが開発した惚れサンオイル『矯味・心身』を身体に丁寧に塗り込んだ。

 このサンオイルは紫外線により肌がつるピカになり、体型を厭らしく引き締める効果があるのだ。その肌と身体を見た者は、他が目に映らないくらい興味(矯味)を持ち、津々(心身)と何でもその身を尽くしたくなるほど、惚れさせる効果を持つ。

 

 独身を貫く者や、ヘムタイにはうってつけのアイテムだ。

 

 

 (これって、実際に売られていたら、絶対に捕まるわな~…。)

 

 

 その効果を使って、様々なポーズで写真を撮ったり、録画したり、調教したり…、を企むNSTはその”夢”を叶えるため、準備万端に海へと走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、NSTはまだ一、二歩しか進まない内に砂浜に次々と倒れ込んだ。

 

 NSTが倒れ込んだ原因はちゃにゃん、RDC、ミナホ、暁彰だった。

 

 だけどこれは、魔法を使ったわけではなく、純粋な拳で繰り出された結果である。

 

 NSTのリーダー格のくろちゃんとホームズには、ちゃにゃんが思いっきり強く握った拳を両手に宿し、空中から砂浜に着地する力を使って、脳天目掛けて、二人に振り落とし、二人は頭に、前回ミナホに制裁を喰らった大きなたんこぶより、更に倍近いたんこぶを作って、地上に生首だけを残して宙に埋まった。

 (たんこぶの大きさだけで、もう人の形を取っていないよ~。どんだけ大きいんだ!)!←車1台分くらい?

 

 ホムラとhukaには、RDCが最大出力の電撃ロープで感電させて、拘束する。

 御神には、ミナホが頭にギンギンに冷やしておいたスイカを叩きつけ、頭に被らせた後、超~~~~~長いバスタオルを腹に巻きつけ、そして、引っ張って、回転させ、目を回られた。俗にいう、『殿様~、回さないで~!!あ~~~れ~~~~!!』である。

 剣崎兵庫には、剣崎の大好物?のツンツン攻撃を身体全体にみんなで甚振る。ちなみに剣崎はマサユキ印のサンオイルを塗っていたため、みんなは視界鈍感メガネをかけている。それに加え、剣崎はツンツン攻撃でいつもよりイロイロと快感の世界に旅立ってしまっています。

 そして、マサユキは…! 相棒の暁彰の手により、シンプルに抹殺されて、埋められ、その上に砂で作ったお墓に手を合わされ、念仏を唱えられました。

 

 

 ………という感じで、流れるように悶絶させられ、NSTの夢はまたもや目前で潰えたのだった。いや、この場合は、ヘムタイから海辺の健全な世界を守ったと言えるのだろうか?

 

 

 「貴様ら………!! まだ懲りずにそんな事しているのか…!!」

 

 

 「こうなったら、もう息の根を止めて成仏させるしかNSTを救う事は出来ないにゃ。」

 

 

 「せっかくのすいか~~!! みんなで食べようとしてたのに~~!!弁償だね!!」

 

 

 「ここはいっその事、海にいる皆さんの前で、公開抹殺を披露した方がNSTの夢も半分は叶うんじゃないか?そうすれば、簡単に成仏を受け入れてもらえそうだ。」

 

 

 そう、NSTを撃退したスーパーチームはもう立ち上がる事すらできない…、どころか意識を復活させることすらできないNSTを海辺まで引き摺って、風船ボートに乗せ、海へと放った…。

 

 

 NSTは思い描いた楽園ではなく、文字通りの”楽園=天国”へと旅立った………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、話がNSTのヘムタイ暴走未遂で途切れていたが、なぜ、ROSEが海水浴に来ているのかというと、もちろん!!遊びに来たっ!!…………ではなく、普通に仕事依頼を受けてきただけである。ホントは数人だけで来るつもりだったが、場所が海水浴と聞きつけたヘムタイ魂を持ち、いずれはヘムタイ王になる事を夢見るNST(くろちゃんが主に本気で思っている)がついてきたのだった。そのNSTを成敗するため、その対抗組織!HMT(ヘムタイ抹殺隊)が発足し、またもやついてきたのだった。

 そのため、結局はROSE全員参加の海水浴仕事依頼となったのであった。

 

 

 NSTを抹殺し終えたHMTの帰りを遠くから見ていた本来の仕事を受けたチームである鳥になる日、さっちゃん、し~ちゃん、サガット、ワイズさんは水着で寛ぎながら、呆れ顔満載で一連の出来事を見送っていた。

 

 

 「ははは………。相変わらずだね~、くろちゃん達は。」

 

 

 「呆れて笑いが渇いてしまっているよ~。…ま、私もだけど。」

 

 

 「でも、NSTがいると、確かに仕事はしにくいし、寧ろHMTが来てくれてよかったんじゃないかな?」

 

 

 「では、そろそろ仕事を始めようか、みんな。」

 

 

 依頼チームはワイズの掛け声で、休んでいた腰を上げて、仕事へと乗り出すが、いつ見てもやはり慣れない物が目に入って、気になるのだ。何が気になるかというと…

 

 

 「……ねぇ?ワイズさん?その壁、さすがに仕事の時は動き辛いのでは?」

 

 

 代表でし~ちゃんが聞いてみた、気になる事というのがこれだ。

 

 ワイズさんはいつも壁から半分身体を覘かせて会話をする人で、今回は、海辺の砂を使った壁アートを作り、砂壁から半身を出して、会話していた。もう壁と一体化しているのだ。しかし例外もある訳で、さすがに魔法試合やイベントなどの動いている最中は壁から離脱する。

 …壁から脱していないと、一向に前には行けないし、もし壁のすぐ前で走ったりしたら、膝や手が壁に何度も激突して、骨折れるわ!!

 

 しかし、今日はやけに壁から出たがらないワイズに、さすがにこのまま動けば目立って、こっちが動きづらくなるため、意を決して外に出てもらう。

 

 人が多い場所だから、人見知りしているのは分かるが、ほんとに出てくれ~!!

 

 …と思っている人がいるかもしれないが、ワイズさんはただ壁から半身出すのが、趣味の人なので、大丈夫ですよ~。

 

 

 

 

 

 という訳で、何とか譲歩して、顔にだけ壁で半顔だけ隠し、それにみんなは納得し、それから仕事へと乗り出す。

 

 

 今回の仕事は最近、この辺りの海で盗難やわいせつ事件が多発していて、犯人はまだ捕まっていない。だから、その犯人捕縛を依頼され、一番よく盗難やわいせつの事件が起きるこの海水浴に来たのだ。

 

 依頼チームは海辺を歩きながら、怪しい人はいないかをさりげなく探りながら、犯人捕縛に乗り出す。…そんな彼らの脳内の犯人像にはなぜか仲間のNST達のヘムタイ行為をするまさにヘムタイの姿だった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …一方、HMTの成敗にあったNSTは海辺を離れ、沖まで風船ボートに乗せられ、流されていた。

 

 

 「……あれ?ここはどこ?」

 

 

 「わぁ~~、どこもかしこも海だ~~…。」

 

 

 自分達が何故ボートに乗って、こんな場所にいるのか理解できないNSTは最後の記憶を振り絞って、何が起きたかを思い出そうとするが、最後に記憶しているのは、楽園へ行こうとして、一歩前進した所で途切れている。

 

 

 「結局楽園には行けたのかな?」

 

 

 「もしかして、苛烈な楽園に遭遇し、逆上せたのか?」

 

 

 何を創造したのか、鼻血を噴射するホームズに最後に意識を取り戻したマサユキが過振りを入れ、否定する。

 

 

 「いや…、違うと、思う。 私は意識をなくす前、暁彰が念仏をブツブツと唱えながら、私の顔面を平手や拳で私を悶絶するまで、殴り続けてきたんだよ…。あれは…、笑っていた…と思う。」

 

 

 その時の暁彰の表情を思い出したのだろう。ヘムタイ行動をしても、怖気ずにいたマサユキの顔色が悪くなっていく。それを見て、NSTは自分達がどうしてこんな事になっているのかやっと理解した。NSTはまた、夢目前で散ったのだと…。

 

 

 しかし、彼らの夢はまだ潰えていなかった。

 

 

 

 ちょうど彼らの真下にあいつがいたから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 HMTサイド。

 

 

 

 

 NSTを退治し、海水浴を満喫しながら、依頼チームのサポートをしていた。

 

 HMTは遊びながら、盗難の噂や情報を親しくなった同じ海水浴満喫人に聞いていく。

 

 

 その噂には、盗難の被害に遭うのは、なぜか女性の水着や下着ばかり。

 そして、海で遊んでいると、突如、海の中へと引き摺りこまれ、変な感触で肌に吸い付いてきて、体のあちこちを隈なく、厭らしく撫でたり、揉んできたりする。

 必死に外そうとするが、力が強く、つるんとして掴みきれないらしい。

 その後は、身に付けている水着を全部盗んでいき、去っていく。

 

 その被害に遭うのはやはり女性ばかりで、身も心も穢された女性は全裸のまま放置され、海から上がるに上がれない時間を過ごす…。

 

 これが事件の実態…。

 

 

 この噂は信憑性が高く、本当の事だろう。

 

 

 これを聞いていたHMTは女性の敵だと憤りを見せ、脳内にはさっき葬ったNST達の顔が浮かび、苛立ちが倍増した。

 

 

 そんな鬼の形相をして思っていると、少し離れていた場所で女性の悲鳴が聞こえたと思ったら、海の中へと消える場面に遭遇した。

 

 急いで、ちゃにゃんと暁彰が潜って、後を追うと、海底から伸びるプ二プ二した物が女性の体に巻きついて、水着の中にその物体を入れていく。

 

 ちゃにゃんは水中を蹴って、泳ぎ、女性を助けようと近づく。

 

 しかし今度は別のプ二プ二が海底から現れ、ちゃにゃん目掛けて、襲ってくる。

 

 そこへ、暁彰が割って入り、塩分が高い海水でも錆びずに切味がいい小型ナイフでプ二プ二を真っ二つに斬りつける。

 

 真っ二つに斬られたプ二プ二は海底へと戻っていき、女性に巻きついていたプ二プ二も後を追うように消えていった。

 

 ちゃにゃんは女性を抱えて、保護した後、暁彰が上に上がろうと指を上に向けて合図するのを見て、海面に上がっていった。

 

 

 「ぷわぁっ!!」

 

 

 「はぁ~…!!」

 

 

 「大丈夫!!?」

 

 

 「何があったんだ!?」

 

 

 海面にやっと上がってきた三人にHMTが集まって、女性は健康チェックを受ける事になる。そして、女性を見送った後、HMTは依頼チームと合流して、先程の出来事を話す。

 

 

 「…ごめん、十中八九犯人に遭遇したんだけど、女性を助けるのに精いっぱいで捕まえられなかった。」

 

 

 「…けがはないとは思うが、精神面が心配だな。過去の被害者たちとまったく同じ怯え方のようだ。」

 

 

 「いいよ。ちゃにゃん達のお蔭で、犯人にかなり辿り着いたんだし、常駐犯みたいだから、また来るよ。」

 

 

 「…それにしても、そのプ二プ二した伸びる縄っていったいなんだろうね~。新しいアイテムかな?」

 

 

 「いや、アイテムではないだろう。アイテムにしては、動きもはっきりと意思を持って動かしていた印象を受けた。」

 

 

 みんなは犯人の素性に頭を抱え、悩んでいると、遥か海の向こうからみんなを呼ぶ声がしたので、振り返ってみた。

 

 そこには、風船ボートで島流しの刑に処したNST達だった。

 

 その姿を見た瞬間、みんなの眼差しが赤く光り、風船ボートに浮遊魔法と移動魔法をマルチキャストして、自分達の所へ、連れてくる。

 

 

 無事に帰りついたNST達はなんとなくその場で正座をして、一言。

 

 

 「た、ただいま~!! 海、最高によかったよ~。心も晴れた気がする~!!」

 

 

 「そうだよね! 女真は全て海の藻屑となって、消えました!!だから…、許して下さ~~~い!!」

 

 

 NST全員が土下座して、制裁を回避しようと怯えていると、ホームズの首にちゃにゃんの手が伸び、ぶんぶんと振り回して、問いかける。

 

 

 「あんたたち~~!!まさかと思うけど、人様の水着を盗んだり、わいせつ行為を働いたわけじゃないのかにゃ?」

 

 

 疑いの目でNSTを見下ろし、眉間に皺を作って問いかける。ちゃにゃんの後ろに控えるみんなも怪しいと疑っているオーラを放つ。

 

 

 「そ、そんな事をするものか! おいら達のモットーはぎりぎりのラインまで楽しむ調教&覗きの身!!女性を泣かしてまで、水着が欲しいわけではない!!

  (………水着は欲しいけど!!)」

 

 

 「ホント~~? さっきも被害にあった人がいるんだけど、あんた達はこの場にいなかったわけだし~。みんなで口裏合わせしてたら、ばれないとか思って、やったんじゃないの…!?」

 

 

 「だから違うよ~~!!

 

 

  …………よし、そこまでいうなら、証人を連れてきているから、おいら達はそいつとずっと一緒にいたんだからな!!

 

 

 

  お~~~~~~い!!クラ~~~~~~!!」

 

 

 

 ホームズが声を大きくして、海の方へと叫ぶと、波もなく、穏やかだった海面が泡立ち、そこから水柱が大きく打ちあがった。

 

 

 

 

 海辺では遊びに来ていた人たちが荷物を捨て、一目散に安全な場所まで避難していく。

 

 

 海辺にはもうROSEのみんなしかいなかった。

 

 

 

 そして、水柱が巨大な影となり、姿を見せる…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほら!!見てみろ!!こいつがおいら達と友達になったクラだっ!!」

 

 

 ホームズが手を巨大な影に勢いよく向けて他のNSTメンバーも大きく頷く。

 

 

 

 クラと、紹介された陰の正体とは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  海の魔物と恐れられるクラ―ケンだったのだ!!

 

 

 

 貿易船でもあっさりと呑みこんでしまいそうな驚異的な大きさとタコの姿…。

 

 

 「間違いない…。本物だぁ~~。」

 

 

 「何でこんな場所にクラ―ケンが…。」

 

 

 もう口が開きっぱなしで呆気にとられていると、くろちゃん達が嬉しそうにして話しかける。

 

 

 「ハハハ!!! 沖に流されちゃって、帰る方向が分からなくなってしまったときに、クラが現れてね~。そして共通の趣味を持っていたから、仲良くなって、友達になったんだ!!」

 

 

 「そうだ!!私達の熱い友情はきれないよ!!」

 

 

 確かにクラ―ケンと友達になるなんてめったにない機会だ。現にミナホやサガットは写真を撮ったり、スケッチしたりして、記録している。

 

 しかし、さっちゃんがくろちゃん達の話である疑問を覚える。

 

 

 「??共通の趣味って? 話せるの?」

 

 

 「そんなまさか!クラとは会話できないけど、行動で何を好きかはわかるよ!!」

 

 

 そうくろちゃんが答えると同時に、クラの吸盤が付いた一本の足がくろちゃんに巻きつき、身体中を撫でまわす。その時のクラの表情には少し赤みかかったように感じる。そして足もくねくねと踊り出す。そしてくろちゃんの水着の下をエロく撫でまくる。

 

 

 「ちょ、こら…!あ!! ああああ~~~~!! そこはだめだって~~!!せ、背中は弱いの~~~!!」

 

 

 「ほら、あんな感じでじゃれて楽しんでいるだろ?」

 

 

 くろちゃんの今の状態を見て、ちゃにゃんと暁彰の表情が消える。目が細まり、冷めた眼差しを受ける。

 

 他のみんなも同じで、よくクラを見てみると、身体中に水着を張り付けていて、足の先には何枚もの水着を掴んで振り回していた。

 

 

 これを見て、すべて納得したNSTを除くROSEメンバーたち…。

 

 

 

 みんなは防水加工の腕輪型CADに手を翳し、誰もいない海水を確認して、魔法を発動する。

 

 サガットと暁彰が飛行魔法でクラにもう突進して足を次々と斬りつける。

 

 

 驚くクラは絶叫を海辺まで聞こえるくらいに叫び、怒りを露わにした。斬られなかった足でサガット達を握りつぶそうと伸ばすが、ちゃにゃんの『幻影投影』で避けられ、さっちゃん、し~ちゃん、火龍人、鳥になる日がクラの身体に張り付いた水着を移動魔法で回収していく。

 そして、水着をすべて回収し終わったあと、全員で同じ魔法を発動し、合体魔法で威力を更にアップする。

 

 

 全員での『落雷』によって、大きな雷の柱がクラに直撃し、苦しむ声をしながら、クラは黒焦げになって、倒れた。

 

 

 「「「「「「「クラ~~~~~~~!!」」」」」」」

 

 

 意味が分からず、ただ傍観していたNSTは友が倒れる姿を見て、泣きながら友の名を呼んだ。

 

 

 「みんな、ひどいよ!! 何でクラを~~~!!」

 

 

 悲しみに染まりながら、訴えるくろちゃん達にROSEのみんなは答える。

 

 

 

 

 

 

 

 「「「「「「「「「「クラが盗難・わいせつの犯人だったから!!!!!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こうして、実はエロくて水着が大好きだった海の魔物と呼ばれるクラ―ケンは、依頼を受けて倒したROSEのお蔭で、海辺では平和が訪れた。

 

 

 

 その海辺はこの日から更に人が訪れるようになる。新しくできた名物を求めて…。

 

 

 

 「いらっしゃい!! 何にします??」

 

 

 「私、クラちゃん焼が欲しい!!」

 

 

 「俺はタコパスタ!!…あ、クラパスタを二つ!!」

 

 

 

 

 クラは黒焦げになった後、この海を訪れる人たちの食材となって、人気者となりました…。

 

 

 そして、それを販売している店員の姿の中には、なぜかクラの最期に友達となったあのNSTの姿があったのだった……。

 

 

 

 

 

 

 めでたし、めでたし…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




久しぶりに書いた番外編。どうだったかな?

ヘムタイ嫌いな方には申し訳ない事をしましたが、これがROSEだと割り切っていただければ、幸いです!

※ROSE全員がヘムタイの訳ではありません。普通にツッコミを入れる常識人はいますよ!!………多分。

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