魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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今日は映画見てきた!!さすが達也様って何回連呼した事か!!?
もう人類を凌駕してしまっているよね!!二週目はリーナ特典もらえなかったから次こそはすぐに行かないと!!


奇遇な再会

 

 

 

 

 

 

 

 

 響歌の常識を聞き、納得したRYUは、今度こそ楽屋の外で待とうとドアに歩き出した響歌を次は止めなかった。しかし、RYUが止めなくても、止めに来る出来事がある訳で…。

 

 

 「…すみません、ミュパラスタッフです! 現場入りの事で何点か、変更になったのでご説明と打ち合わせに来ました!」

 

 

 ロックの後、ドアの奥から話しかけられ、非常にまずい展開になった。まだ外で待機もしていなかったので、もろに響歌が言っていた”恋人関係疑惑”をかけられる状況だった。これには響歌も焦った。今ドアを開ければ疑惑を持たれかねない。それと対照的にもしドアを開けなかったら不審に思われるのは当然だ。ドア越しで打ち合わせなんて皿に不審に思われる事は必須だ。

 如何しようかと解決策を編み出す響歌の耳に、はっきりとした渋いが、まだ幼さも感じるRYUの声が聞こえてきた。

 

 

 「中に入れていいので。そこで打ち合わせしてください、響子さん。」

 

 

 「あ…、うん。ありがとう…。」

 

 

 相当テンパっているのも自覚していた響歌は、耳元で自分にだけ聞こえるように普段通りに今だけ振る舞ったRYUに感謝しながら、ドアの奥で待つスタッフを迎え入れた。その間、RYUは楽屋の奥のスペースに設けられていた仕切りのカーテンを取りだし、音を立てずにカーテンを閉め、楽屋の奥を視界から消す。そこにRYU自身も入り込み、着替えに突入する。

 

 

 「お待たせしました、来たばかりでしたので荷物整理に時間がかかってしまいまして…。」

 

 

 「いえ、こちらこそ急に申し訳ありません。急遽変更になったので、時間も巻いていますし、尋ねさせていただきました。」

 

 

 楽屋に訪ねてきたのは、若い男性スタッフで下っ端という方がぴったりするやる気元気に溢れている青年だった。その青年の姿を見て、心の中で達也の方が大人びた印象が強く感じると思った響歌はふと笑いが込み上げてきたが、仕事なので割り切った顔で席に誘導する。

 

 

 「あれ、RYUさんはいらっしゃらないんですか?」

 

 

 「俺ならここだ。」

 

 

 「わっ! あ…、そこにいたのですか、すみません!」

 

 

 「慌てた様子で謝る男性スタッフは急にカーテン越しに言葉が返ってきて驚く。

 

 

 「ごめんなさいね、今は衣装に着替えているのよ。ほら、時間が巻いている事だし。」

 

 

 響歌もすかさず不フォローに入る。先程スタッフが言っていた事を入れる事で、誤解の余地がないように納得するまでの迷いや疑惑を取り除く。

 

 それだけでなく、響歌がフォローに入った事で、RYUはカーテンの隙間から衣装がちらりと見える位置に置き、そこから服を取り、着替えるうっすらとカーテンに映る影でより真実味を見せた。…この男性スタッフが単純であるのも幸いだが。

 

 

 「着替えながら俺も聞いておくから、先に始めておいてくれ。終わったらそっちに行く。」

 

 

 「分かりました! では早速始めさせて頂きます。」

 

 

 RYUの声に押されたのかは知らないが、すぐに響歌に変更になった個所と変更していない部分の当初の予定での打ち合わせ等を行っていく。その間チラチラと響歌の顔を窺い見ていたが、響歌自身は特に気にした様子はなく、説明を受ける中で確認を取っていく。そしてRYUも合流して打ち合わせを進めていき、無事に打ち合わせが終了すると、勢いよく頭を下げ、「よろしくお願いしますっ!!」と大声で挨拶すると、一目散に出て行った。

 

 

 「元気がいいのね、あの人…。」

 

 

 「そうですね…。」

 

 

 楽屋に残った二人は嵐のように去っていった彼を立ち尽くして唖然となる。それから、ドアが開きっぱなしになっていたので、響歌がドアを閉めに向かい、ドアのノブに手を翳したその時、ドアの前の廊下を歩いていた人物と目が合った。…RYUと。

 

 

 「ああああああ~~~~~!!! お前は~~~!!」

 

 

 「………まさか今ここで会うとはな。」

 

 

 廊下に絶叫が響く中、RYUはその人物を見て呆れ顔を見せるのであった。

 

 

 




さて誰と再会したのでしょう~?

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