魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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ああああ~~~!!
劇場版モバイルバッテリー欲しかった~~!!

(拗ねて寝られないかも…。)


響子の説教

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは少し前の話…。

 

 

 達也がRYUとなって、歌番組の収録があるテレビ局の前の路地裏で、響子と一緒に身を隠している頃のことだ。

 

 

 「さすが今大人気のアイドル、RYUね~。入り待ちしているファンの数がざっと見ただけで三小隊は入るんじゃない?」

 

 

 「それを言ってしまうなら、独立魔装大隊の数と同じという事になります。……本当にあの数全員が俺待ちだとは分からないではないですか。」

 

 

 「何を言っているのよ、達…、RYU~! あの子たちが持っている団扇や額に巻いているハチマチを見れば、誰のファンか分かるでしょう?みんな、貴方のファンよ!」

 

 

 「………やはりそうですか。」

 

 

 ため息を吐いて、呟くRYUは既に始まる前なのだが、頭痛がしそうな予感がするくらい、頭を悩ます。ここまで注目を浴びる事にも驚いたが、否定しようもないこの事実にやはり気が重くなるのはどうしても避けられなかった。響子も付き合いが長い分、RYUがこういうのが苦手なのは知っている。しかしここは…。

 

 

 「RYU、悪いけどここは我慢していきましょう。大丈夫よ、あれを超えればいいだけなんだしね。」

 

 

 「分かってますよ、引き受けた以上、やり遂げてみせます。さて、どうやって一瞬で入りましょうか…。」

 

 

 苦手だという雰囲気を出していたのに、あっさりと受け入れたRYUの変わらない態度に安堵するものの、すぐに違和感を覚える。

 

 

 「え?どうやって入る?」

 

 

 「ええ、あの人の中を入りこんでいくなんて自殺行為ですし、時間を取られてしまいます。早く到着はしていますが、ここをクリアしても次の時点でまた何か不測の事態が起きるとも限りません。それなら気づかれないように入る事が必死になるかと思いまして。」

 

 

 RYUの……いや、思考が完全に戦闘の際の達也になっているのを実感し、今度は響子がため息を吐く。敵の攻略のように話す達也に、芸能業界には知識がある(あくまで一般人レベルでだが)響子がアイドルの常識というものを教えるのであった。

 

 

 「達也君…、しっかりしなさい。あなたは今はもうRYUなのよ。

  アイドルが敵を殲滅する作戦を軍の会議並みに作成したりしないわよ。」

 

 

 「……そうなのですか?」

 

 

 「………達也君、アイドルを一体なんだと思っているの?あ、良いわよ、答えなくて。言っとくけど、みんな達也君みたいな考え方はしていないから、多分特殊な方向性だから。」

 

 

 「はい、…気をつけます。」

 

 

 「後、さっきも言ったとおりRYUなんだから、私に敬語はしない!他の人にも!いつもみたいに友達と話す口調で構わないから。RYUは誰に対しても敬語は使わない。いい?」

 

 

 「分かった…。これでいいのか?」

 

 

 「うん、まずまずね。一応形にはなってきたからいいとして…。

  ここからが本番! いい?アイドルはファンがいてこそ輝くものなの。だからファンは大事にしなくきゃ。一瞬で通り過ぎようとか考えたらだめ。ファンには敬意を示さないと。あ、RYUの場合は敬語は使わないけど、ありがとうって気持ちは向けていいんだから、声を掛けられたら手を振るぐらいしなさい!それぐらいならできるでしょう?」

 

 

 「…ああ、それぐらいなら。」

 

 

 すっかりと響子の説教に耳を傾けるRYUは、改めて響子がマネージャーとなって効率の良さやアドバイスがきっちりできている事に感心するのであった。

 

 

 




ううう…、映画は絶対に見に行くんだ!待ってろ~!!パンフ&リーナ特典!!

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