魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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CM「プリンセス」投票ありがとうございました!

今日からCM公開されてからのみんなの反応を語っていこうと思います!


友人たちの反応 エリカ編その1

 

 

 

 

 

 

 

 CM編集が何事も問題なく終わり、ついに発売と同時に『プリンセス』シャンプーSUN・MOONのCMがテレビや動画サイトで配信された。他にも商品を扱う店舗やショッピングモール、駅には宣伝ポスターがそれぞれ2種類貼られていた。

 

 そしてそれは瞬く間に女性を中心に話題となっていき、色めく女性達が後を絶たない。

 その現状は街中でも起きていて、ビルに設置された大型モニターで映し出されたCMが流れると、黄色い声を上げ、立ち止まる女性が目立つくらいだ。

 

 

 そんな女性達の中を颯爽と歩く一人の少女。

 

 

 紅い髪を後ろで一つにしたポニーテールが歩く振動で左右に揺れる。顔立ちも整っており、美女と言って過言ではない。その少女の名は千葉エリカ。魔法師の中でも数字持ちとして知られる百家に位置する、白兵剣術の使い手としても有名な千葉家の娘だ。本人も剣術の腕は卓越しており、達也にも感心されるほどだ。

 毎日稽古もしているエリカの事は、門下生も尊敬されている。

 

 しかし、今日は休日で、今頃の時間ならまだエリカ親衛隊の門下生と一緒に打ち込み稽古をしているはずなのだ。

 

 それにもかかわらずエリカは今、若者でにぎわうショッピング街で一人で歩いていた。

 

 服を買いに来たとかならこの場にいても分からなくもないが、エリカの顔を見れば、そうではない事は一目瞭然だ。なんだって、猫のような目が鋭くなっており、一切笑顔がまったくない。今にも爆発しそうだと思えるほどの怒りを露わにしている。

 そのためか、エリカの外見に興味を持った少年たちが声を掛けようとして、近づいてからギョッとして、固まるという光景が数度にわたって繰り返されているのだから。

 

 つまりはエリカは機嫌が悪い。

 

 その理由は……、兄である修次と喧嘩したからである。

 

 正確には、エリカが一方的に怒鳴り、気分転換も兼て飛び出したのだ。その原因は皆も分かると思うが、…摩利である。

 

 

 いつもの通り、道場で門下生と共に稽古を続けていると、久しぶりに帰ってきた修次が道場に顔を出してきたので、嬉しい気持ちが込み上げ、修次に駆け寄る。(…駆け寄ると言っても、しっかりと礼節や行儀らしさ等を教え込まれているエリカは、走っているとは思わせないギリギリの速さで足を動かす。)

 

 

 「次兄上っ!! 今お戻りになられたのですか!?」

 

 

 「ああ、ただいま、エリカ。相変わらず良い腕をしているな。これならそのうちあっという間にエリカに抜かれてしまいそうだ。」

 

 

 「何を言っているのですか!次兄上! 私が次兄上に勝るなぞ、ありえません!”千葉の麒麟児”とも呼び名が轟き、防衛大学校での任務で栄えある結果を築いている次兄上がそんな弱音を吐いてどうするんです!?

  …そのような戯言を申されるお口があるのでしたら、私と剣を交えてください! 次兄上っ!

  私がその間違いを証明してみせますッ!!」

 

 

 持っていた竹刀を振り、竹刀の先が修次の鼻先と近い距離で止まる。

 

 修次はただ、挨拶のような感じで言ったつもりだったが、完全に鵜呑みにしてしまった妹の気合の入った瞳を見て、苦笑する。ただし、修次がこの勝負を断るつもりもない事は、肩を軽く慣らす様子を見て、門下生達も理解した。エリカは久しぶりにする修次との稽古に笑みがこらえきれない。その笑みは嬉しさもあるが、目の前の強い相手に挑戦する真っ直ぐな目をしていた。

 

 

 「わかったよ、エリカ。 その申し出、受けて立つ。」

 

 

 こうして、エリカと修次との兄妹の戯れは始まったのであった。

 

 

 




エリカの修次ブラコンを上手く表現できたかな?

そして、ここから修羅場になるだろうな~、次回は。修次は間違いなく恐妹家復活するだろう。

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