魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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撮影するシーンによって、順番変わったりする事もあるからね~。
告白だと…!!わくわく


告白シーン SUN ver. シーン3

 

 

 

 

 

 

 

 

 前回の撮影を終え、一日挟んでの今日の撮影で終わりの予定だ。

 

 以外にも前回の撮りで予定外にスムーズに撮影が進んだため、残りの撮影を終わらせれば後は編集するだけだ。

 それを聞かされた美晴は、正直言うと「え、もう終わりなんですか?」という驚きと寂しさを感じた。しかし、これは数秒間での広告を兼ねたCM撮影なのだ。ドラマや映画のように長い時間、撮影をしていく訳ではない。せっかく知り合った人ともお別れするのかと思うとなんとも寂しい気分は拭えない。それでも、多くの事を学ぶことができ、今後の芸能活動にも自信がついてきた美晴は最後の撮影に臨む。

 

 

 今、美晴が撮影しているシーンは、一人でダンスの練習にがむしゃらになっているシーンだ。

 SUNverのCM(翔琉と美晴の登場CM)では学校舞台にしている。だから今日は学校の許可を得て、一部借り切って撮影に臨んでいた。服装は、美晴がいつもダンス練習をしている時に着ているスポーティな格好だ。ショートパンツの下には、吸収性を備えたレギンスを履き、黄色のTシャツを着ている。髪も一纏めにして気合は十分。本来なら衣装はスタイリストが用意するが、それを大澤監督は拒んだ。このシーンでの服装は本人達の使っているものでやる、と。

 大澤監督は細かい所まで気を配っていたのだ。

 大澤監督が撮りたいのは、ダンスに没頭している美晴だ。ダンスが好きで練習している設定だ。しかし、もし練習服が真新しいものなら、演技と衣装に矛盾が生じてしまう。それを危惧した故での指示だった。それに普段着慣れたものなら撮影が初めての美晴の緊張もほぐれて言い映像が撮れるのではないかと思ったからでもある。

 実際に大澤監督の判断は正しかったようで、美晴の練習服はどれほど樺って練習したのかが一目で分かるほど、汚れていたり、傷んでいたり、若干ヨボヨボしていた。だがそこには愛着とこれまでに取り組んできたダンスへの想いが込められていて、この姿の美晴を目にした時は、大澤監督も思わず感嘆したほどだ。そして、隣で美晴の現場入りを待っていた翔琉も目を見開いて驚いていた。普段の練習服を見て印象ががらりと変わったからだ。その印象は、「汚れていて近寄りたくない」とかの避けるものではなく、「あんなになるまで頑張っているんだな…。俺も負けていられねぇ~…!」という好感度を更に上げるものだった。

 

 

 それからは一人で何度もダンスを練習し、それを傍から見守る翔琉…。

 

 

 落ち込む美晴を励ます翔琉。

 

 

 学校内という撮影現場を駆使して、撮影が行われていき、ついに見せ場となる告白シーンへとなった。日が落ちかけ、オレンジにいろに染まる誰もいない教室で二人が向かい合う。そして……

 

 

 『好きです……!』

 

 

 美晴が告白をする!

 

 

 そこで……!

 

 

 「カ~~~ット!!」

 

 

 撮影終了の合図が入る。

 

 

 これが最後の撮影シーンだったため、一同全員で拍手でお祝いする。

 

 

 

 美晴は拍手を送ってくれるスタッフたちにお辞儀をし、一緒に喜んだ。

 

 

 

 後ここからは編集の見せ所。自分が出演したCMが放送されるのが楽しみになった美晴は、その時を待ち焦がれるのであった。

 

 

 




良い所で、カット~~!!させていただきました。怒涛の終わり具合で申し訳ありません。
ですが! どんなCM撮影になったかは、一連の撮影シーンを繋げて投稿したいので、その時のお楽しみです!
次は、MOONverです! やっと達也…じゃなかった、RYUと鈴蘭のCMに入ります!

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