さて今年も頑張っていきますよ!!
今日からオリジナルで達也のアイドル活動をご披露させていただくので、ぜひ楽しんでいってください!
オリキャラや他のアニメのキャラが出るかも?
四月二十六日、東京都のとある某所にて。
「はぁ~~~………、もうここで終わりなんだな…、私は………。」
「そんな事言わないでください!! まだ期日まで時間はありますから!!頑張りましょう!!?私も一緒に頑張りますから!!」
「すまない………、美晴(みはる)ちゃん……。私が情けないばっかりに…。」
「社長しっかりしてください!! 私は平気ですから、ね? 社長がそんな顔して落ち込んでいたら私も悲しいです…。だから、笑っていてください。」
「美晴ちゃん…!」
年頃16歳と言った所の可愛らしい美少女に励まされ、その子に社長と言われ、涙目を浮かべている中年男性。
彼らは決して親子ではないが、決して切れない仲であるのは言うまでもない。そんな彼らはいったい何者かというと…。
「美晴ちゃんのお蔭で元気…、出てきたよ。うん、まだ今月は終わっていないんだ!絶対にこの危機を脱してこの『ゴールデンスター芸能プロダクション』を昔のように大手芸能事務所に復活させるぞ~~!!」
身体から炎の錯覚が見えるくらい、燃え上がる中年男性の社長。何をともあれ、この社長こそがその『ゴールデンスター芸能プロダクション』の現社長の、金星翔吾(かねぼししょうご)である。まぁ、中年男性と言ってもまだ32歳であり、見た目も若々しく女性にも持てる顔立ちだ。…ただし、黙っていればの話だが。いつも肝心な時にテンパって涙目になり、間抜けな事をしてしまう”ダメ男”だからだ。
その所為でもあり、今、この芸能事務所は倒産寸前に陥っていた。
「それで具体的に何をすればいいんだ? 美晴ちゃん?」
燃えまくっていた金星は我を取り戻し、元気になった金星を大層喜んで見ていた美晴に声を掛ける。ダメ男なだけに何がをするときは、美晴がやるべき事を伝えて実行しているのだ。(どちらが社長なのか分からないではないかっ!!)
その美晴は、この倒産しかけている芸能プロダクションの最後のアイドルである。でもまだ駆け出しの時にこの事態になったため、アイドルデビューしてから真面な仕事を受けるどころか、まだ芸能界で初仕事もしていない。 そんな彼女でも純粋な故、快く社長を慕い、美晴は要望通りに残された期限内での行いを挙げていく。
「はいっ! まずは他の芸能プロダクションとの連携を頼みに行くんです!」
「それは、もう100件近くして全部断られてきたよね?美晴ちゃん。」
「では、私がたくさんのイベントに出向いて、歌います!!」
「まだ歌も衣装も作る前段階でこうなったからね、君の衣装はまだ一つもないよ。メイクさんもスタイリストも去っていったから。」
「では…………、どうしましょう?社長?」
他にアイデアが思い浮かばなくなった美晴は、首を傾げて社長に聞き返す。提案してもすぐに没になっていくというのに、社長を攻める事もなく、寧ろ社長の役に立たないと!と一生懸命に考える美晴に、金星は申し訳ない気持ちと心強い気持ちで板挟みになる。
「ごめんね、美晴ちゃん…。こうなったら、君だけでもアイドルとして羽ばたけるように他の芸能プロダクションに掛け合って、移籍させてもらえないか交渉してくるよ…。
君の才能をここで途絶えさせる訳にはいかないからね……。」
苦笑しながらずっと思っていた事を口にした金星に、美晴は首を大きく横に振る。
「いやです!私は社長の元で一緒に頑張っていきたいんですよ!!どうかそんな事言わないでください! この事務所を潰させたりしません!!」
「ありがとう…。その気持ちだけで嬉しいよ…。」
金星も本心としては芸能事務所を潰したくはない。だが、そのために奔放してきたが、全て実る事はなかった。万事休す…。せめて美晴だけはアイドルとして成功できるようにと常々思っていた事をやってあげようと改めて考えたその時、事務所の電話が鳴り響いた。
久しぶりの電話の着信音に二人とも驚き、慌てて物に躓きながら金星は電話に出た。
「はい、ゴールデンスター芸能プロダクションです。………はい、社長は私ですが?
……………はい、……………はい、……………え、え?…………ええええええ~~~~~!!!!」
突然奇声をあげた金星に今度は美晴が思い切り驚き、飛び跳ねる。しかし、美晴とは違う意味で飛び跳ねる金星が電話を終え、回線を切ると、物凄い速さで美晴に近づき、肩を持つと嬉しさが存分に出された顔で告げる。
「驚け、美晴ちゃん!! なんとこの僕たちの窮地を救ってくださる救世主が現れたんだ~~~!!」
金星の言葉通りに目を見開いて驚く美晴は、嬉しさのあまり涙を流し、金星と一緒に喜び合うのだった。
最初からオリキャラが登場しましたが、ここから達也たちを絡めていきます!!