魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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これでようやく始められます!!アイドルネタ!!




お兄様がアイドルになる件!!
遂にこの時が…!


 

 

 

 

 

 

 

 

 四月二十六日、木曜日。

 

 

 

 

 

 通学途中の個型電車の中、情報端末を手にいつもの習慣でニュースをチェックしていた達也が「おやっ?」という表情を浮かべた。

 

 

 「お兄様、何か気になるニュースでも?」

 

 

 達也の表情を見逃さず、深雪は問いかける。

 

 

 「昨日手伝ってもらった実験の事が、ね。」

 

 

 「好意的な記事と敵対的の記事が併存しているのは予想通り。むしろ予想外に好意的な記事が多いような気がする。」

 

 

 「何もおかしなことはないのでは?」

 

 

 「風向きに敏感な国会議員はともかく、大手報道機関の記者があの程度の仕掛けで白旗を揚げるとは思っていない。意地になって一方的で断定的な記事を書いてくると予想していた。実を言えば、それを足掛かりにしてカウンターの世論操作を仕掛けるつもりだった。」

 

 

 「まぁっ。」

 

 

 「今更ですが………お兄様、お人が悪いです。」

 

 

 深雪が本気で糾弾してはいないが、水波は本気で呆れているのを達也は苦笑してみせるしかなかった。

 

 

 深雪に携帯情報端末の画面を見せ、記事を読ませてみたが、深雪は達也の実験が認められるのは当然と言わんばかりの口ぶりで答える。深雪は知らないが、この時同時刻、まったく同じように情報端末で記事を見ていた亜夜子と同じ心境を抱いていた。ただ、深雪達が見ているのは表面上の記事なので、諜報を担う役目である亜夜子には、もっと裏に詳しい所まで探れる。そのためか、ヒステリックに捉えた記者達の本音のコメントも見つけ、亜夜子は怒りを露わにしていたのだ。

 

 そうとは知らない達也は、深雪の言葉でひとまず納得しておくことにした。

 

 

 実際は、廿楽が録画しておいた神田の発言を使って、活動を少し控えるように遠まわしに要求した結果でもあり、達也の企みを百山校長がうまく利用した結果も連なっての事だった。

 

 

 

 昨日の実験の記事は、ひとまず納得した達也だったが、もう一つ納得できていない案件が達也に不快感を募らせていた。

 

 

 (俺に何も言わないで、こんな事をしていたとは…。叔母上、一体どういうつもりなんだろうな…。)

 

 

 駅に到着するまで、お気に入りの書籍サイトを開いて読んでいるフリをしている達也が目を向けているのは、さっきまで見ていた記事だった。ただし、記事と言っても芸能記事だ。

 その記事には、突然現れた謎のアイドルについての特集が取り上げられており、そこに載せられている写真を見て、達也はぞっと血の気が引くのを感じた。だって、その写真には達也自身が写っていたのだから。

 

 

 まさかここまで記事に取り上げられるほど注目を受けるとは思っていなかった達也は、地味にショックを受け、頭痛を感じそうになった。しかし表情は一つも変えずに力を入れる。

 

 

 この記事を見ていて、達也の表情を読み取った深雪に声を掛けられ、咄嗟に実験の記事へと変換し、話題を変えたというのに、深雪に気づかれたらまずいからだ。

 

 

 しかし達也が危惧した事態にはならずに済んだ。

 

 

 

 目的の駅に着いたのだ。

 

 

 「さて、深雪、水波、行くぞ。」

 

 

 「はい、お兄様。」

 

 

 「はい、達也兄さま、深雪姉さま。」

 

 

 こうして、達也は深雪と水波を連れて、今日も登校するのだった。

 

 

 

 

 だが、達也の心の奥底はアイドルとして地盤を固めつつある現状にまだ納得できていないのであった。

 

 

 

 

 




実は、こういう理由があったのさ!!

遂に達也にばれてしまった!!真夜はどうするんだろうね~~!!

でも、明日…、来年からはアイドル活動を本格始動していきますので!!よろしくね!!

今年もあとわずか!! 来年もよろしくお願いします!!

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