魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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今日から我らの期待の星であるホームズ[通称ほーちゃん)が探偵となって、事件を解決!!

……トリックとか考えないと!!


後日談参ノ魔書★ ホームズのドSヘムタイ事件簿①

 

 

 

 

 

 

 カバルレ・サーカス事件が終結し、ROSEには前よりも依頼の量が多く入ってくるようになった。そこには、ROSEメンバーを指定する依頼まで。

 

 大量に送られてきた依頼量にROSEのみんなは宴をたった一回だけ、開く事しかできず、しょんぼりしながら、着々と仕事依頼を片付けていっている最中だ。

 

 

 「やってもやっても、依頼が減らないね。」

 

 

 「むしろ増えている感じ。ボリボリ」

 

 

 「あれ以来、私達は有名人になったもんね~。」

 

 

 「前にも、依頼殺到して、まさやんが何とかしてくれたけど、今回は自分達で解決しないといけないね。」

 

 

 今、ギルドでは、依頼をこなすためにほとんどが街に繰り出しているため、残っている人は少ない。

 残っているのは、火龍人、るーじゅちゃん、ホームズ、御神、toko、ペンダゴン、それから………

 

 

 「皆さん、また依頼書が届きましたよ。 こんなに。」

 

 

 「「「「「「えええええ~~~~~~~!!!」」」」」」

 

 

 「やっと終わりが見えてきたと思った矢先にこれ!!?」

 

 

 「あまりにも…、理不尽すぎるよ…。」

 

 

 「おいら、もう眠っていたいな…。」

 

 

 「ふっ…、仕事があればよしだけど、でたらめの仕事を作り上げ、私達と会う口実にするのはやめてほしいね…。」

 

 

 「………今からでも本格的に影を薄めようかな。」

 

 

 「エンドレス……。このカオスな仕事ってありなのかな?」

 

 

 テーブルにもたれかかって、生気が抜けていくみんなを見て、慌てて慰めに掛かる。

 

 

 「あ、大丈夫ですよ。 私の方で仕事依頼の審査をしておきましたので、楽になると思います。

  はい、どうぞ!本当に必要とされている仕事だけをピックアップしたリストです。」

 

 

 モニターを操作し、表示された仕事依頼リストは、用途内容や指定魔法師、報奨金、必要度まで事細かく調べていた。

 これなら、仕事に集中できるし、気分もすっきりする。

 

 

 「ありがとう!! 助かったよ!! オドリー!!」

 

 

 「オドリーは優しいね!! もう感動で、涙が…!!」

 

 

 「そ、そんな事はありませんよ。皆さんの方が優しすぎますよ、本当に……。

  私は、今幸せですから…。」

 

 

 

 そう、オドリーはROSEの一員となり、ギルドにいたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの事件が終わった直後、オドリーも警魔隊に引き取られ、事情聴取を受ける事となった。

 騙されていたとはいえ、カバルレに手を貸し、何千人もの人の命を奪い取った事実は変わらない。オドリーは連行される時、これが筋だからと進んで捕まった。

 

 しかし、納得できなかったROSEのみんなは、帝都中を動き回り、オドリーの父親を探し出し、オドリーと面会させたのだ。

 オドリーが行方不明になってから、色々と探し回っていたオドリーの父親は、娘の無事を知り、涙ぐむ。そして、今までの事を娘から直接聞かされた父親は、オドリーを抱きしめた後、レストレード警魔隊長に頭を下げ、オドリーを釈放してほしいと願い出た。

 もちろん、ROSEのみんなも一緒に頭を下げて、お願いした。

 

 その結果、オドリーは、先の闘いでROSEに協力した事と情報提供をした事への恩赦として、釈放された。

 

 ………という者は建前で、元々レストレードはオドリーからカバルレが今まで闇世界でやってきた悪事を掃除するため、壮大な情報を教えてもらうために、あくまで連行しただけだったのだ。

 

 

 

 しかし、レストレードがすんなりと釈放した最大の理由は、ホームズのドS調教を受けられたから……というのは、今は黙っておこう。

 

 

 

 そして、釈放されたオドリーを父親が家に帰ろうと言うと、オドリーは首を横に振り、断る。

 

 

 「私……、ROSEの皆さんと一緒にいます。

  私の罪は大きいです。その過ちは一生消える事はないでしょう。しかし、ここでお父様に全て委ねてしまえば、私は結局誰かに助けてもらわなければ生きていけない愚かな人間になってしまいます!!

  今まで、人に助けてもらってばかりで、私は何も返せずにいました。セイヤにも……。

  

  私は、もう逃げたくないのです!!

 

 

  ただ守ってばかりの私に戻るのは嫌なのです!!だから、今度は私が大事な人を守れるほど強くなって、守りたいのです!!

  

 

   そのために私は、ROSEの皆さんと一緒に、魔法師としての道を歩みます!!

 

 

  今度こそ………、今度こそ目の前で大事な人を傷つけないように…。」

 

 

 涙を浮かべながら、強く訴えるオドリーの目は本気だった。

 

 

 娘のその思いを聞き、しばらく目を閉じ、考えるとオドリーの父親は優しく微笑み、オドリーの頭を撫でて、見送るのだった。

 

 

 「お前の好きなようにしなさい………。」

 

 

 

 

 微笑を浮かべ、今度はROSEのみんなの元へと駆け寄り、不安そうな表情を滲ませ、口を開く。

 

 

 「わ、私を皆さんの仲間に………入れてくれませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「「「「「「「「「もちろん(だぜ/だ/にゃ/だよ)!!!!!」」」」」」」」」」

 

 

 満面の笑顔で、そう言い切ったみんながオドリーを取り囲み、ROSEへの加入を心から歓迎したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

 という訳で、オドリーはROSEの看板娘として、元気に過ごしている……。

 

 

 

 

 

 

 

 その姿を見て、微笑みセイヤの幻をオドリーは見た気がした。

 

 

 

 

 




良かった~~!! 
オドリーが無事にROSEのメンバーになりました!!

あ、ちなみにリテラ達、革命軍はROSEの隣の空き家を買い取り、そこで生活するようになりました!!

カバルレとの戦いで、共に戦った仲間が元気にやっていて嬉しいにゃ!!

あ、ちゃにゃっちの癖が移っちゃった!!

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