魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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3人から、「マスターがやばいwww」というコメントが…!!

くろちゃん達が楽しんでくれているなら嬉しいけどね♪

ただマスターの凄さはここで終わらないさ!!


後日談弐ノ魔書★ イチゴパフェにご用心!?④

 

 

 

 

 

 あの男性3人組が逃げていったのを見送った店内は、先程までの静まりがえり、恐怖を感じるだけだった空気が嘘のように一変し、笑いに包まれる。

 

 ちゃにゃんやマスターだけでなく、他の客達も一緒になって、盛大に笑い転げる。

 

 

 さっきまで逃げていった3人組と同様に顔を真っ青にして、ドン引きしていたのに、愉快そうに笑っている。

 

 

 「皆さん、御芝居に付き合っていただき、誠にありがとうございます。

  これで彼らは二度とこの店には来ない事でしょう。」

 

 

 「大丈夫!! 寧ろ楽しめたし、あいつらの鼻水垂らしながら逃げていく様は結構面白かったから!!」

 

 

 「そうそう!! こんなに胸がすっきりしたのは、久しぶりだぜ!!」

 

 

 「いいって事よ!! でもさ~、マスター。

  あいつらを追い払ったら、この店のイメージダウンに繋がってしまわないか?」

 

 

 「ああ…、大丈夫ですよ。

  噂を聞いて、悪態を振りまく人のご機嫌を立てるよりも、この店を愛して下さる皆さんの安らげる空間を守る方が、私には一番大事な事なのですよ。」

 

 

 

 「「「「「マスター………!!!!!」」」」」

 

 

 マスターの言葉で感涙する店内の客一同。

 

 

 

 

 今更だが、今までの流れは全て、演技だったのだ。

 

 

 

 目的は、この店の評判を落としに来たあの3人組を追い出す事。

 

 

 彼らが執拗に店を弄っていたのはそういう事だ。

 

 

 

 しかし、彼らは依頼を受けてきただけだ。

 

 

 本当の悪は、この喫茶店の向かいにある人気喫茶店のオーナーだ!!

 

 

 自分の店の利益を上げるために、邪魔なマスターの店の評判を落とし、客足を奪おうと画策して、仕掛けてきたのだ。

 役割としては、男達が店の評判を落としにかかる。そして店先には、パンチラ女性達を配置し、彼女たちのパンチラに翻弄された異性を呼び込む計画だ。

 

 

 マスターは、この画策に気づき、男達が来店する前に、常連客も協力して追い出し作戦を実行に移す。

 しかしその直後にくろちゃん達が来店した事で、作戦を少し変更し、くろちゃん達がその追い出し係になる事になった。

 他の客達も全員意見が一致し、くろちゃん達もマスターの店を潰されると、「ヘムタイの居場所がなくなるからいやだ!!」と燃え上がり、あっさり了承する。

 ……くろちゃん達がやった方がインパクトを与えられるから…という理由だったんだが。

 

 

 

 まぁ、そんな訳で、マスター立案の作戦は見事成功で収まる。

 

 

 

 店内が浮き足立っている中、くろちゃんとにょきにょきは首を傾げる。

 

 

 「あれ?………あの3人組はどこに行った?」

 

 

 「おかしいね~。3人そろってトイレかな?」

 

 

 店内をきょろきょろと見渡すが、姿が見れない。

 

 

 (二人が無意識で追い出したんだけど…、黙っておいた方がいいにゃ!!)

 

 

 心の中でこっそりと呟くちゃにゃんは、口笛を吹いて、天井を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すべて、演技だった……………

 

 

 

 

 とはいったが、一つだけ訂正する。

 

 

 

 

 ちゃにゃんのヘムタイ制裁は………マジです!!

 

 

 

 

 本気で二人を消しにかかってましたし、今も頭のたんこぶを取られたため、たんこぶがようやく引っ込んだ(萎んだとも言える)頭から未だに血が流れ落ちている。

 顔もべっちょりと血で濡れている。

 

 意識もどこか覚束ない二人は、作戦が終わった事を理解するのに時間がかかるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よし!! 顔もすっきりした!! どう?ちゃにゃん?」

 

 

 「私も綺麗になった?」

 

 

 「……………汚いままにゃ。」

 

 

 げっそりしながら答えるちゃにゃんは、脳天にチョップをかけたくなる衝動に駆られていた。

 

 

 血で汚れた顔を二人は拭き取るが、その拭き取った物というのが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 男達から破り取ったパンツだった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 平気で顔の血を拭うその姿は女性にとって、許容レベルは軽く超えるだろう。しかし……

 

 

 「え?この手ぬぐい、パンツだったの? ………へっへっへっへ。」

 

 

 「これはいいものを手に入れたね、くろちゃん♥」

 

 

 ……なんて、ヘムタイ達がむしろ喜ぶとしか思えないちゃにゃんは、それがパンツの切れ端だという事は黙っておくことにした。

 もう面倒はこれ以上、御免被りたいと強く念じる。

 

 

 

 

 しかし、ヘムタイに何かを引き付けるパワーがあるのか…?

 

 

 

 

 ヘムタイスレイヤー資格を本気で取得しようかと考えているちゃにゃんの気苦労は、ここで終わる事を認めてはくれなかったのである。

 

 

 

 

 

 

 後に、ちゃにゃんはこう叫ぶことになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「私もヘムタイなのか~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 ………と。

 

 

 

 

 

 

 

 




…………だから、何で注文まで行かないんだよ!!

でも明日ですべては解決する…。

最悪な展開だけどね!!

絶対に夢に出るね!! 

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