さぁ!!ROSEよ、思う存分暴れてみるがいい!!
カバルレの曲芸団を事実上、壊滅させたニュースは翌日、大きく報じられ、帝国中に広がった。
あの有名で人気が白熱していた”カバルレ・サマダ大サーカス”が、実は闇社会に手を染め、失踪していた魔法師達が奴隷や実験体として、虐げられていた事が判明したという。
そのカバルレを倒したのが、帝国でも名が通る魔法師ギルド”ROSE~薔薇の妖精~”で、一つのギルドがたった一夜で事件を解決した。
新聞でも取り上げられ、瞬く間にROSEの名とこの事件は帝国の人々の持ちネタになっていった。
★★★
今では帝都で知らない人はいない、ROSEのメンバーである剣崎兵庫は穏やかな日常から一変し、サインを強請る人たちから今まさに、逃げている途中だ。
そして何とか路地裏に逃げ込み、撒いた。
「ニュルフフフフフフ……、オラを捕まえるのは、そう簡単じゃないのさ……!!ゼェ~…。」
誰も見ていないのに、流し目する新たなヘムタイの剣崎兵庫は、静まりがえる路地裏でいじける。
(リダ…、くろちゃん…!!)
しゃがみこんで、落ち込みながら、ROSEのリーダー、くろちゃんの事で頭いっぱいに考える。
恋の病に罹っている……。
訳ではなくて、単にヘムタイ仲間で、師匠でもあるくろちゃんがいないので、寂しがっているだけなのだ。
「リダは、血盟騎士団へ神の領域をめざし、修行に出ている。」
はい…、剣崎兵庫から詳しい説明があったけど、違うからね?
くろちゃんは、ちゃにゃん、にょきにょきと、三姉妹(ROSEではそう通っている仲良し)で帝都に出掛けているだけである。
後を追い掛けて、探してみたが、見つけられずにいる所を、ROSEファンに囲まれて逃げて、今の状況という訳だ。
再び、街をうろつき、くろちゃんを探す。
「リダ不在…我々ローズ…… 我らが神よ!殲滅させてたも!(-人ー)
オラのようなへぇムぅタイは不要さ! ポイ(’▿‘)/ イラン 」
とうとう人格崩壊…(ROSE内で繰り広げているヘムタイ発言)が勃発したその時、剣崎兵庫はくろちゃんの姿を目撃する!
くろちゃん達は、巷で有名な喫茶店でバイキングを楽しんでいた。
窓からくろちゃんを発見した剣崎兵庫はすぐさま、くろちゃん達の元へと馳せ参じる。
「さ~~て!! 三人でバイキング中。今からデザートタイム(((。(*°▽°*)。)))」
「じぇ…じぇ…じぇ…(;°Π°) 仕方なし…擦れば、召し上がれ…!!!(ー人ー)チーン」
「わぁっ!! 剣崎さん!!」
「いきなり倒れないでにゃ!!」
「…既にお皿に乗ってるね。」
突然の剣崎兵庫の乱入で、くろちゃん達は驚く。しかし、その驚きは、登場してからの剣崎兵庫の行動にあった。
テーブルに大型の白い皿を乗せて、その上に綺麗に横たわり、手を組んで召されていたからだ。
「では、お言葉に甘えて…。剣崎さんのいちごソース添え、頂きます。笑」
「「頂きます(にゃ)」」
こうして、剣崎兵庫を食材としたいちごソース添えを美味しく味付けて、3人に一滴も残さずに召し上げられたとさ。
そして…へぇムぅタイは天へ… イママデ\(' ▽ ‘)/アリガト
ナンマンダブ(ー人ー)チーン
剣崎兵庫は魂が身体から(食べられてたんだった)飛び出し、天へと召されるところを…
壁」」バシッ
「どこ行くね~~ん!!」
くろちゃんに壁ドンされて、ヘムタイ魂が騒いだのか、萌えた剣ちゃんは天国行きをキャンセルしましたとさ。
うう…うえ~~~~ん!!
ガラガラッ…………
ほっ!(>Ο<)
剣崎兵庫が天に召されずに済んだことで、ちゃにゃんもにょきにょきも安堵する。
しかし、ほっとしたのもつかの間。
壁バシッ!……ってされた事で、11階建てマンションに亀裂が入り、崩れ落ちた!!
その瓦礫にみんな、埋もれたけど何とか助かったぁ~~!! \(^▽^)/ヨカタ
でも、このマンションは壁バシッ!!をされただけで崩れ落ちるほどの軟な造りではなかったはずなのだ。
警魔隊が駆けつけ、大幅に設計を詳しく調べてみた結果、設計上に問題がある事を分かった。
マンションが崩れた事で、その設計者を警魔隊が逮捕する。
……………剣崎兵庫を。
「違法建築家… アハ\(´▿`)/ツカマッチマッタ」
捕まってしまった剣崎兵庫は連行されているというのに、なぜか笑っていた。
「しかぁし……
170満パワでこのチカラ…しかもオナゴとは……」
くろちゃんの凄まじいパワーに驚愕し、笑っていたのだ。
(いやいやいや…!! 設計に問題あったから、壊れたんでしょうが!!)
でも、悪気は全くないようで…。
ガシャン…。
剣崎兵庫の手首に掛けられていた手錠が外れており、逃亡を図った。
「オ、オラ…地球へけぇるぞっ!((((;°Π°)))) この星はヤバい!!」
猛突進で、警魔隊の追跡から逃れ、UFOに乗って、空へと消えていったのであった。
キラ――――――――ン!!
その姿をずっと傍から見ていたくろちゃん達。
「地球じゃなかったんか―――――――い!!!!!」
くろちゃんの見事なツッコミが帝都中に拡散したのであった。
めでたしめでたし!!
★★★
………という内容の寸劇を、ROSEのギルドハウスのステージで披露していた。
歓声が沸き起こる中、ミナホは飲んでいたカルピスを思わず吹き出し、笑った。
大きな拍手が響き、ROSEのみんなの笑いを誘った。
くろちゃん達は一礼し、互いに微笑みあう。
「面白くなるのは…リダくろちゃん!のオチカラだすぅ~! スゴイ」
寸劇が終わり、剣崎兵庫も拍手しながら、くろちゃんを褒める。
CER●(°-°)●REC
そんなくろちゃん達をカメラで録画するホームズがじ~~~っと構えてみていた。
それを視界に入れたくろちゃんは、ニヤッと笑う。
「タブルか…。やりおる」
とホームズが見せた録画テクになぜか感心するくろちゃんだった。
一方、剣崎兵庫はどうやって手錠を外したのか、しきりにみんなに質問責めされていた。手錠は警魔隊でも使用されている本物。ホームズがレストレード警部から借りてきたのだ。
なかなか抜けない筈なのに、あっさりと外した剣崎兵庫に注目するのも無理はない。
「あははははは…みんなは記憶にないだろうけどぉ(:^-^Α
オラは威風堂々と変身したさ!
ニュルフフフフ…していた事しか思い出せない!」
そう言って、触手を見せてくる剣崎兵庫にちゃにゃんは、ぴくっと反応する。
そう言えば、寸劇中…、何度かニュルフフフしたものがスカートの中に入り込んできていた事を思いだしたのだ。
「あれは、剣崎さんの仕業だったのにゃ…!」
「…ん!!違うさ!! そりゃカモフラージュさ! オラが触手を出している間、もう片方の触手はスタンバッているんだよ!」
「どこに?」
「夢のある所へさ…!ニュル(鼻血ちょろり)」
にやけている剣崎兵庫の触手が本人の意思を尊重しているのか、ちゃにゃんのスカートの中に入り込む。
「…分かったにゃ。 剣崎さん…、やっぱり寸劇と同じく、逮捕されておいでにゃ!!」
警魔隊の駐屯所の方角を確認し、ちゃにゃんは剣崎兵庫に何かの紙を張りつけると、滅ヘムタイ奥義の鉄拳を繰り出し、空へと殴り飛ばした。
「オミゴト~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
キラ――――――――ン!!
空の星となった剣崎兵庫は、警魔隊の駐屯所に設けている牢屋にこれまた見事に頭から着地し、しばらく警魔隊にお世話になるのでした。
これで本当のめでたし、めでたし!!
顔文字をキーボードで打つのが大変だったぜ!!
顔文字で変換しても、なかなかなくて、一つ一つ打っていった~~!!
でも、我ながら、面白くイケたと思うよ!!
番外編なみだね!!