魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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ええええ~~~~~~~~!!
そこは倒れておけよ、カバルレ~~!! お前が倒されると、みんなすっきりするんだよ!!

ね!!みんな!!


魔物カバルレとの決戦(Second)

 

 

 「嘘だろ~~!! かなり食い込むくらい押し切ったのに~~!!」

 

 

 「タフすぎるぜ!!」

 

 

 「…伊達に、千人も取り込んだ訳じゃないって事だね!」

 

 

 「カバルレって悪知恵しか働かない卑劣さだったけどさ~~、自分にはない力を得て、優越感に至っているんだよ。」

 

 

 「それ言えるかも。さっきだって偉そうな態度して…。私も一発殴りたくなったもんね!!」

 

 

 

 カバルレが攻撃に耐えた事で、カバルレの身体能力も格段に上がっている事を思い知った前衛チームだけど、弱音どころか文句を言って、更に勢いづいていた。

 

 前衛チームが言ったとおりに、カバルレは取り込んだ人間の魔法能力だけでなく、死体の生前の得意魔法も繰り出す事が出来る。しかも実戦の経験における知恵や頭の良さも取捨選択して、使う事が出来る。

 まさに、取り込んだ者の魔法や知識を自分の好きな時に使う事が出来るのだ。

 

 前衛チームの動きを見切っていたのも、先読みできたのも、そのお蔭だ。

 

 

 『”ドウシタ、クズドモ!! コナイナラ、コッチカライクゾ!!?”』

 

 

 ニヤッと笑ったカバルレは、その巨体で出せるスピードとは思えないほど、今度は走り回った。

 

 

 「え!? そんな!! さっき両足を使い物にならなくなるまで斬ったのに!!」

 

 

 「………どうやら、取りこんだ事で、再生能力も格段に上がっているらし……!! くっ!!」

 

 

 「暁彰!! どぎゃっ!!」

 

 

 驚くほどの再生能力の速さで、すっかり両足を完治させたカバルレは、暁彰とサガットを死角から蹴り飛ばした。猛スピードで蹴られた二人は、大砲のように飛んでいき、地下都市の土壁にぶつかり、想像通りの衝撃を受けて、土壁は大きく穴を開け、その中心には、酷く傷ついた二人がいた。相当のダメージを受け、力なく落下していく二人を後衛チームの剣崎兵庫、ペンダゴンが救出しに行く。

 ペンダゴンが落下する二人の落下速度を慣性を抑え、減速させ、風で作り出したクッションで二人を受け止めた。そのときには既に、暁彰は自身の『再成』が自動的に発動し、復元されて傷は治っていた。しかし、サガットの状態は酷かった。身体の至る部分の骨にひびが入っていて、無理して動けば、立つ事も不可能になるレベルだ。

 この状態を見て、暁彰は、早速『再成』を施す。それと同時に、心の中でサガットを褒めていた。

 カバルレの蹴りを受ける寸前、咄嗟に魔法剣に相子を流し込み、相子の盾を作ると同時に、自分自身にも防御魔法をかけていたおかげで、命を繋ぎとめる事が出来たのだ。

 『再成』で痛みが消え、目を覚ましたサガットを見て、暁彰はほっと胸を撫で下ろした。

 

 

 

 一方、闘いの方もヒートアップしていた。

 

 

 

 二人が飛ばされ、残されたROSEは、全員で攻撃に専念していた。

 

 カバルレが俊敏な動きで動き回ったり、跳ねたりして、ROSEの周囲を囲む形で視界の死角を狙って、火の玉を放ってきたり、切味抜群の鋭利な爪を伸ばし、更にレーザーのようなものを纏わせ、鞭のように扱い、攻撃してくる。その攻撃がROSEに当たった時は、快感を覚えているかのような笑みをこぼす。

 

 カバルレが俊敏に動き回り、鞭のような攻撃をする事で、戦場と化した地下都市は、もう建物の面影がなくなっていた。あるのは、建物の瓦礫と荒れた地面。

 

 

 

 

 『”ハァ…、ハァ…、カ…、カ~~~~~~~~バッバッバッバッバ!!!

  オレノウゴキニツイテコレマイ!!? ショセンハソノテイドトイウコトダナ!!

  コレデ、イレギュラーテイコクハオレノモノダ!!ダレモオレヲトメラレナイ!!

  カ~~~~~~~バッバッバッバッバ!!!! ……ハァ、ハァ~…”』

 

 

 「『誰もあんたを止められない』ですって!!?いるじゃない!!? 

  あんたの目の前にいるこの私達…、ROSEがあんたを絶対に倒す!!

  これだけで私達の実力を甘く見ないで!!」

 

 

 ROSEのみんなは、その戦場で息を切らして、カバルレの攻撃に耐えつつ、機会をうかがいながら戦うのだった。そして、カバルレの帝国支配宣言を、くろちゃんがROSEのリーダーとして、カバルレを倒すと宣言して返した。

 

 

 

 

 

 

 




頑張れ!!ファイト!!

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