魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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もう外道は腹いっぱいだから…。


もうやめろ~。 


私が世界のすべてだ!!

 

 

 

 

 

 カバルレが言い放ったオドリーの衝撃的な暴露話に、もう我慢できなくなったホームズが飛び出し、もう一発『マシンメイル・バズーカー』を発動し、鉄拳をカバルレにお見舞いしようと大きく腕を振りかぶる。

 

 

 「カバルレ~~~~~~~!!!!!(激怒)」

 

 

 オドリーの切り捨てるだけならいいものを、重傷を負わせ、更には過去の悪事をバラし、それをあざ笑うカバルレに怒りを全く感じないなんてこの場のだれもいない。

 最初の一発はミナホが『疑似瞬間移動』でサポートしたため、見事にカバルレを殴って、すっきりした。しかし、ミナホはまだ大部屋の端でtokoに見守られて、眠っていた。傷は治っても、体力は戻らない…。ここまでの道のりで相当疲労が蓄積して、深い眠りについていた。

 

 だから、ホームズは自分一人でまっすぐに突き進む。

 

 振りかぶった鉄拳がカバルレの心臓目がけて解き放たれる。

 

 しかし、目の前のカバルレに鉄拳が直撃したというのに、吹き飛ぶどころか、身体が曲がった。『幻影投影』でダミーを作られていたのだ。

 ホームズの『マシンメイル・バズーカー』を躱したカバルレはホームズのすぐ横に現れ、気配に気づいて振り向いたホームズに、『邪眼(イビルアイ)』を仕掛けた。

 

 『邪眼』を喰らってしまい、ホームズはカバルレの支配下に入ってしまった。

 

 

 「…さぁ、ホームズよ!! オドリーに止めを刺せ!! あの世であの男も待っているぜ!!」

 

 

 ホームズが、飛ばされて床に倒れているオドリーとオドリーに駆け寄ったさっちゃん、RDC、るーじゅちゃんに襲い掛かった。

 

 だけど、直前にその間に割り込んだサガットとhukaのお蔭で、オドリー達には怪我はなく、サガット達と挟み込む形で暁彰がホームズの背後に瞬時に移動し、『術式解体』でホームズに掛けられた『邪眼』を打ち消す。

 

 正気に戻ったホームズがみんなに謝罪する。

 

 そしてオドリーは息がまだあり、その頬には、涙が流れていた…。

 

 オドリーがまだ死んでいなくて、邪魔が入った事にカバルレは声を荒げる。

 

 

 「……なぜおまえたちは止めるんだ!?

  オドリーも仲間の手であの世に行けた方が本望だろうよ!!

  結局は、『コキュートス』で何百人も殺してきたんだ!!ここで助かったとしても、残りの人生は牢暮らしさ!!カ~~~~~バッバッバッバ!!!!!

 

  その絶好の機会を与えてやったんだぞ、俺は!!

 

  俺からのプレゼントだ!!有難く受け取っておけ!!

 

 

 

  この私から贈り物をもらえるなんぞ、そう多くはないのだぞ!!?

  俺が世界の全てだ!! 

 

  俺の言うとおりに動き、

 

  俺の役に立て!!

 

  俺をもっと敬え!!崇めろ!!」

 

 

 

 

 「………いい加減黙れにゃ。」

 

 

 「この外道がっ!!」

 

 

 「お前なんかには一生費やしても、絶対に理解できないでしょう!! 

  人を見下し続ける…、それが当然とばかりに振る舞う奴に~!!

  心から慕う人なんていないです!!」

 

 

 ちゃにゃんとワイズさん、tokoが目を大きくして、ビリビリした空気を身に纏い、カバルレを黙らせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ”……お前には一生費やしても、絶対に理解できないだろうな…。 

  人を見下し続ける…、自分中心で世界が回っている…、それが当然とばかりに振る舞うお前に、本気で付き合っていきたいと…、心から慕う人間はいないぞ…。”

 

 

 

 

 

 

 カバルレは最後のtokoの言葉があの男の最期の言葉と重なり、ふと昔の事を思いだしていくのだった。

 

 

 

 




邪魔が入って、逆切れして、痛い所をつかれたカバルレ。これって、やばすか!?

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