魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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tokoからの応援メッセージ受け取りました~~~~~!!

よし!! ウォンとターンの双子を倒しちゃいましょう!!

すぐには倒れないけど。最高幹部だし。


『アクアボール』の脅威の始まり

 

 

 「ねぇ~、ウォン。僕たちを無視して、遊んでいるよ。」

 

 

 「そうだね、ターン。僕たちより目立っているよ。」

 

 

 「「……殺しちゃおっか!!」」

 

 

 ウォンとターンは妖艶な笑みを浮かべ、ウォンは右手を、ターンは左手をお互いに握り合って、鏡のような動きでミラーダンスをして、指を鳴らした。

 すると、壁に設置されているポンプから大量の水が滝のように流れ、溢れだす。その勢いよく流れだして、部屋に流れ出す水が、どんどん部屋の中心に集まり、大きな水の球体になった。

 

 双子で『アクアボール』を発動し、収束系魔法で水を球体化させたのだ。

 

 

 「あんなに、大きな『アクアボール』作ったりして、何をするんだろうね~。」

 

 

 「ただ力を誇示したかっただけなんじゃないの?」

 

 

 サガットとhukaが宙に浮く『アクアボール』をまじまじと観察して、結論する。その結果、双子の怒りが爆発し、

 

 

 「「僕たちの実力に屈してよ!!」」

 

 

 『アクアボール』にお互いの手を握ったまま、双子はもう一つの空いた手で触れ、鉄砲の形を作る。そして、撃つ真似をした。いや、実際に撃ったのだ。―――――水の弾丸で。

 『アクアボール』から分断された水の鉄砲玉が、tokoたちを襲う。

 

 tokoたちは障壁を張りながら、散弾銃のような攻撃を防いでいく。そしてROSEのみんなも『レザービーム』、『魔弾の射手』等で反撃するが、巨大な『アクアボール』に攻撃が吸い取られたり、跳ね返されたり、『アクアボール』の中で途切れたり…。双子まで攻撃は届かない。

 

 それと反対に、双子の攻撃は着々とROSEの障壁ごと、高速で加重系魔法もマルチキャストされた水鉄砲によって、押され気味だ。

 ROSEは今は防戦一方になりつつあった。

 

 

 「くっ!! なかなか先に進まない…!!」

 

 

 「それよりも、こっちが押されてきているよ!!」

 

 

 「あの生意気なガキんちょどもに、こっちの攻撃は全て外れて、倒せないよ~。」

 

 

 「どうやって、この…、わあああっ!! あっぶねぇ~~!!

  とにかく、この状況を何とかしないと!!」

 

 

 鳥になる日、し~ちゃん、るーじゅちゃん、RDCが焦り始める。

 4人は障壁魔法を展開し、防御を徹底していた。huka、サガット、ミナホ、tokoも攻撃担当として、狙って攻撃しているけど全然当たらず、徐々に消耗していた。そんなみんなに、ペンダゴンや剣崎兵庫もまだ幼いなりに初参戦するショウリンを後ろで守りながら、攻撃と防御に補助魔法をかけている。しかし、情報強化しているというのに、障壁を水の鉄砲玉が貫通してきて、危うく着弾しそうになるるーじゅちゃんとし~ちゃん。

 その状況に慌てて、攻撃に回っていたtokoとミナホが迫ってくる水の鉄砲玉を正確に照準を定めて、加熱系統魔法『ファイアボール』を圧縮させた火の鉄砲玉を対抗弾として変数化し、互いをぶつけさせ、相殺し、防御担当の鳥になる日たちのフォローに回る。

 

 これで、完全に防戦に回ってしまったROSEに双子がくすくすと笑って、唇を上へと吊り上げ、偉そうな視線をROSEに投げてくる。

 

 

 「ねぇ~、ウォン!! 見てみて!! あんなに啖呵切っていたのに、僕たちにヤラレ放題だよ!!」

 

 

 「そうだね、ターン!! 僕たちをこれまでの馬鹿な部下達と一緒にしてもらっても困るよね~~!?」

 

 

 声色を高めにして、人の怒りを煽るような言い方をする双子に激しい怒りと鬱憤が溜まっていくtokoたち。

 

 しかし、双子が言っている事が事実なだけに、自分にもわずかな怒りを持つ。

 

 双子が『アクアボール』を攻撃にしていると同時に、自分達を守る盾としても利用していて、無駄がないのだ。

 攻撃と防御を最小限にしているから、ROSEの障壁に強い干渉力を与えて、剣崎兵庫とペンダゴンの情報強化を破り、障壁を貫通する事ができたのだ。

 

 

 一方的な攻撃を強いられるROSEは巨大な『アクアボール』が縮んでいっているのを確認し、もう少しの辛抱だと考えていた。

 

 

 

 「ねぇ、ねぇ~!! ウォン!! あの顔を見て!! この攻撃を防げば、攻撃のチャンスができるって思っている顔だよ!!」

 

 

 「そうだよね、ターン!! これで御終いじゃないのにね~~!!」

 

 

 「「「「「え………?」」」」」

 

 

 防御担当の鳥になる日たちは双子の言葉に耳を疑う。

 

 

 「これは、ほんの余興だよね~♪」

 

 

 「これからがイッツ、ショータイムなんだからね~~♪」

 

 

 

 

 双子が待っていましたというように、嬉しそうに笑う。

 

 

 

 

 そう…、これはまだ、ROSEを殲滅するための始まりしかなかったのだった…。

 




『アクアボール』をゲームの図鑑で見た時、これで話を持って行ける!!って考えてしまった…。

でも、これでいいんだ!! 最高のエンターテイメントだぜ!!←誰だよ!!

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