魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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さて、もう一人の最高幹部の方もやらないと。
活躍待っている人がいるから!!


最終決戦前の合流

 

 

 

 

 

 

 「暁彰…、大丈夫かな?やっぱり戻って加勢した方がいいんじゃない?」

 

 

 先に行って、螺旋階段へと通じる連絡橋を渡り、大きく広がった空間に天井まで続く黄金色の筒状とそれに繋がっている巨大な扉が見えてきた。

 その扉の前に辿り着いたホームズ達は暁彰が来るのを待っていた。その中でくろちゃんが自分たちが来た方向を見ながら、提案したのだった。

 

 

 「…気持ちは分かるけど、戻らない方がいい。おいら達が行っても、多分…、もう終結していると思う。」

 

 

 「え? それってどういう事にゃ?」

 

 

 「気付かなかったか? 暁彰が現れる前、ドレーナはまるで暁彰が現れるのか、分かったかのような反応をしていた事を。おいら達だって、来てくれるか賭けていたのにだ。『精霊の眼』を持った暁彰なら、おいら達の居場所なんかすぐに分かる。だから、それに賭けて、時間稼ぎした。何とか暁彰に来てもらえてこうしてここまで来れたけどな。」

 

 

 「………それって、ドレーナが暁彰と同じ『精霊の眼』を持っているって事?」

 

 

 「……そう考えた方があの時の事を納得できる。」

 

 

 ちゃにゃんや御神に仮説を説明しながら、ホームズは潜入する際のドレーナの行動を思い出していた。しかしそれと同時に、疑問も生まれる。

 もし、あの時、自分達の存在に気づいていたのなら、自分達は本部棟に入る事も出来なかったはずだ。敵にバレていたのだから。なんだかの侵入妨害や警報装置が働いていてもおかしくなかった。しかし、そんな罠には引っかからず、こうしてカバルレとの対決まであと一歩の所まで来ている。

 ホームズは、ドレーナの真の目的が何か、情報不足で理解できず、顎に手を当てて、考え込む。

 

 

 「……ほーちゃん、大丈夫? なんだか顔が怖いよ。」

 

 

 「ホームズ、考え事している…。何か作戦考えているんじゃない?……ボリボリ。」

 

 

 くろちゃんと火龍人がホームズを挟んで、会話する。

 

 それによって、思考の渦に引き摺られかけたホームズは現実に戻り、心配かけまいと微笑した。

 

 

 「ううん、何でもないぜ。 さぁ、暁彰が来るまで、ここで待っていよう。

  大丈夫、暁彰なら、きっと鍵を持って、ここにやって来るって。」

 

 

 

 

 

 

 

 「………私の名を呼んだか? ホームズさん。」

 

 

 「ぶへばご~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」

 

 

 「「「「「ピキャ~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」」」」」

 

 

 いきなり後ろから声を掛けられたホームズは奇声を上げ、それに驚き、ここにいる全員(未だ気絶しているワイズさんとオドリー以外)も奇声を上げる。

 

 

 後ろを振り返り、声を掛けてきた相手を確認すると、そこには、暁彰の姿があった。

 

 

 「………みんな、そんな声出して驚かないでくれないかな?

  少し…、寂しかったよ。」

 

 

 「いやいやいや!! いきなりこっそりと耳打ちで声かけられたら、誰だって心臓跳ねて、ビックリ仰天だからな!!」

 

 

 「私達はホームズの奇声で、ビックリしたけどね!!」

 

 

 「………まぁ、驚かせたみたいだし、ごめん。」

 

 

 みんなの驚きっぷりに若干、口元が緩んだ暁彰だが、現況を作ってしまったと自覚はあるので、一応、謝っておく。

 

 ホームズは動悸を正常にするため、深呼吸を繰り返し、落ち着いてから、暁彰に話しかける。

 

 

 「お疲れ様。 で、鍵は手に入ったのか?」

 

 

 「ああ、この通り鍵の一つは手に入れた。」

 

 

 そうしてジャケットの内ポケットから取り出したのは、黄金で作られた鍵だった。鍵穴に差し込む場所には、何やら、起動式が事細かく刻まれ、少しずつランダムに動いていた。

 

 

 「…どうやら本物みたいだね。」

 

 

 「凄いな、暁彰は!! ドレーナからよく奪い取ってこれた!!」

 

 

 「…これはまさしく、ドレーナ様がカバルレから渡されていた最上階へと通じる螺旋階段の扉の鍵ですわ。」

 

 

 暁彰が持つ鍵をリテラとワイズさんとオドリーがまじまじと観察し、コメントする。

 ワイズさんとオドリーは先程の奇声で意識を取り戻していた。

 

 

 「………実は、この鍵は…」

 

 

 「お~~~~~~い!! みんな~~~~~~!!!

 

 

  もう来ていたんだね!!」

 

 

 暁彰が何か言おうとしたその時、反対側の連絡橋からミナホ、toko、huka、サガット鳥になる日、さっちゃん、し~ちゃん、ショウリン、RDC、るーじゅちゃん、ペンダゴン、剣崎兵庫が少しボロボロだが、みんな、笑みを浮かべて、現れた。

 

 

 「あ!! みんな~~~!! 無事でよかった!!確か、そっちは…」

 

 

 「うん…。ウォンとターン双子と対戦して、ここの鍵?ってものをゲットしてきた!!」

 

 

 ミナホが息を荒げながらも清々しい笑顔で見せたその鍵は、暁彰が持っている鍵と同じものだった。

 

 

 「よし、これで必要なものは手に入った訳だ!!」

 

 

 「これで、やっとカバルレを倒す事が出来る!!」

 

 

 「……倒したら、みんなで宴しよう!!」

 

 

 「「「「「「「「「「おおおお~~~~~~~~~!!!!!」」」」」」」」」」

 

 

 ROSE全員合流し、カバルレとの決戦前に雄叫びをして、気合を入れる。

 

 その様子を見て、苦笑する暁彰。

 

 

 

 

 

 

 (……まだ、みんなには言わないでおこう。特に、………には。)

 

 

 

 

 そう心の中で、呟いた暁彰もみんなのノリに乗って、カバルレとの決戦に向けて、意気込む。

 

 

 

 




やっと、みんな合流した~~!!

でも、カバルレとの決戦前に、ウォンとターンの対戦も時間をさかのぼって、します!!


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