魔法科の御伽魔法書   作:薔薇大書館の管理人

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ROSEのヘムタイ達に『あなたが思うヘムタイとはなんですか?』と聞いたら、ヘムタイ三巨頭のマサユキ、くろちゃん、ホームズが真面目にお答えしてくれました!!
ありがとう!!

では、特に凄かったまさやんの”ヘムタイ”闘魂講座はあとがきにて!!

…この質問の後、くろちゃんとマサやんはなぜかヘムタイの改名討論?を繰り広げました。


ま:「へむぅ~~」
く:「[速報]マサやん、絶賛ヘムタイ闘魂中」
ま:「いえ、マサやんではないです、ヘムタイです」
く:「[速報]マサユキさん改名、ヘムやんに」
ま:「いえ、ヘムやんではないです、ヘムタイです」
く:「ヘムタイは格言であり、名前ではない!!」←かっこいいと思ったんで、使わせてもらった。


ヘムタイとは!!~魂を!心臓を捧げよっ!!~

 

 

 

 

 

 今、ROSEは怒りの炎が身体中から業火の如き勢いで燃え滾っていた。

 

 彼らがそれほど怒りを露わにしているのは、めったにない。それは本人達も認識している。

 

 

 「…ほんと、今まで腹立つ奴らもいたけど、こんなに怒りを覚えた経験はないな~。」

 

 

 「あんた達、クズの中のクズ…。三流より低い存在だわ~。」

 

 

 「もう地獄に落としてもいいんじゃないかにゃ?全員まとめて、あの世に送れば…。」

 

 

 「大賛成…!!ヘムタイの風上にも置けないこいつらの息の根を止めてやりたい!!」

 

 

 鼻息が荒く、指や首を鳴らして、歯軋りをするROSEを親衛達たちは自分達が何を怒らせたのか、直感的に悟った。まるで龍の逆鱗に触れた感覚を覚える。

 その直感は間違ってはいない…。彼らはROSEの大事にしている事を…、思いを真っ向から攻撃したのだから…。

 

 

 「こんな奴らと一時仲間に慣れて嬉しいなんて思った自分が許せないよ…。」

 

 

 「それは言えるわ~。ヘムタイを侮辱した上に、本質を見失った馬鹿どもと一緒に浮かれていたなんてね~。 記憶抹消できたらいいのに…。」

 

 

 最も、くろちゃんとホームズはそれだけでなく、ヘムタイ魂を穢されて、腸が煮えぐりかえっていたが。

 だから、くろちゃんとホームズは呆気にとられて、怖気づいている親衛隊…、じゃなくて、元・親衛隊たちに睨みを利かせたまま、怒りを吐露するのだった。

 

 

 「お前達!! 何でオドリーの親衛隊になったんだ!! お前達が崇拝していたオドリーはお前達を想っていた。その彼女が今、お前達の前で刺されたんだぞ!!なぜそんなに大事にしていたものを嘲笑う事が出来るんだ~~~~!!!!!」

 

 

 「そうだよっ!!大体、あんた達ね~!! オドリーの声が意外で驚いたかもしれないけど、ただそれだけじゃないっ!! 何でそれだけで、今までの愛してきた人を突き放し、傷つける事が出来るの!!?

 

  オドリーが自分達の理想と違っていたから?

 

  そんな理想…!! あんた達が勝手に押し付けた理不尽な思い込みじゃない!!?

 

  ”オドリーはこうあるべき!!”って作り上げた理想像…。それにオドリーはみんなのために、懸命に努めていた。そしてあんた達を愛してたんだよっ!!

 

  …見なかった?オドリーがあんた達に裏切られて、ただ悲しそうに涙を泣かしている顔を…!!

 

  オドリーはあんた達を怒っていなかった…。寧ろ、大好きだった仲間で、愛してくれていた親衛隊に突き放されて、ただ辛くて、悲しくて泣いていた…。そんな涙を泣かしたオドリーをあんた達は何とも思わないの!!?

 

  あんた達はオドリーのどこを見ていたの!!? 」

 

  

 くろちゃんが神栄達たちに問いかけている内に、徐々に興奮してきたくろちゃんは怒りながらも、涙を泣かしていた。

 

 二人の話を聞き、元・親衛隊たちは戸惑い始める。隣の仲間と小声で会話し出し、話し合った会話の内容には、オドリーが自分達にしてくれた優しさと温もりが溢れるエピソードが飛び交っていた。

 しかし、いくらオドリーの人間性が良くても、長年連れ添ってきたオドリー親衛隊達はあの声の衝撃が相当引いたようで、すぐに元に戻り、今度はオドリーの悪事やスキャンダルを知っている者はいないか探り出したのだ。

 

 オドリーが男の言ったとおり、いけ好かない女だったなら、自分達は間違っていなかったと思えるからだ。

 

 

 そんな様子をグラウンドから見ていたROSEは彼らの行いにもう我慢の限界を超えた。…というより、元々我慢は超えていたが、更に爆発させ、オーバーヒートしたのだった。

 

 

 「…醜い…。醜すぎる…!」

 

 

 「もうあいつら、ヘムタイでも何でもないよね!!」

 

 

 今まで、無言で怒っていたちゃにゃんと御神もこれには我慢の限界だったようで、罵倒する。

 

 

 それを聞いたくろちゃんは実況席へと飛び上がっていき、アックルからマイクを取り上げ、息を大きく吸い込み、マイクを通し、怒りを大爆発させた。

 

 

 「黙れ~~~~~~!!!

 

 

  …ハア、ハア、ハア~…。 …今一度問う。あんた達は何でオドリ―親衛隊に入ったの?

  私は最初、見た目に惹かれて、親衛隊に加入した。でも、あんた達が話したオドリーの話や闘いの最中でもあんた達を気遣い、助けようとしたオドリーの優しさや仲間思いに感動した!! 私はオドリーに会えて、そして親衛隊に加入できてよかった!!って…。ヘムタイ同士、オドリーを応援しようって!! 

  でも、あんた達は私が思っていたヘムタイとは違っていた。ううん…、ヘムタイなんてものじゃない、クズだった。

 

  あんた達にヘムタイを語る資格はないっ!!」

 

 

 「何だと!!」

 

 

 「俺達は生粋のヘムタイだ!! それをお前に否定される謂れはない!!」

 

 

 ヘムタイを否定された親衛隊たちはさっきまで恐怖を感じていたROSEの事を一時忘れているようで、反論し始めた。しかし、くろちゃんの後に続き、実況席に来たホームズの次の言葉でその反論は消えていった。

 

 

 「お前達、何か勘違いしていないか?

 

 

  ……ヘムタイは皆、生まれ持ってヘムタイなのだよ…。

 

  しか~~し!! そのヘムタイ魂を貫いてこその!!自分が愛したモノはとことん愛し続け、真っ直ぐ己の気持ちを!!心臓を捧げる事が真の自由を持つヘムタイなのだ!!

 

 

  お前達はそのヘムタイには必須の愛する者を途中で捨て、あろうことかその愛する者を嘲笑い、傷つけた…。それはもはやヘムタイではあらず!!」

 

 

 「そうだよ…。ヘムタイは”格言”だ!! 名前なんかじゃない!!」

 

 

 二人のヘムタイはその誇りを胸に持ち、元・親衛隊達にヘムタイとは何か、力説するのだった。その内容には、ROSEのNST隊長でもあり、ヘムタイ信教の生みの親でもあるマサユキの教えを説いていった…。

 

 

 その二人の背後には、天からの導きともいえる光が二人に降り注ぎ、神からの使者かと思うような輝きを見せる……という幻を見せていた。

 

 

 

 

 

 

 二人のヘムタイの教えを説かれた親衛隊たちはこの後、ヘムタイのブライドをずたずたにされたという身勝手な思いを持ち上げ、一斉にROSEに飛び出した。しかし、怒りに身を任せ過ぎ、空回りした動きでは敵うはずもなく…。もはやヘムタイとも言えなくなった情けない最後の生き様を見せる事になるのだった…。

 

 




まさやん曰く…。

ヘムタイとは。

それは自由への意思表示です。
現代社会は今、訳の分からん時の政治家たちが、私利私欲、権威のために作り上げたあらゆるルール・見本によって成り立っております。
故に、会社であったり、学校、公共施設、などなど、あらゆる場面でルールにのっとり、生きてゆかなければなりません。
そんながんじがらめで、古い考えを持った大人達にある意味(エロ!!)で反旗を翻す者達。

それがいわゆる、ヘムタイです。
自由を叫び。
自由を愛し。
自由によって自我を解放する。
この者達こそが勇者。
自由を追い求める大人達の武勇なのです。
まさに生きとし生ける者達の真の姿。

 これが!!ヘムタイです。

さあ、ヘムタイに心臓をささげよ!!



という、ヘムタイ信教の教祖であられるマサユキの有難~い?お話でした。

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