まさかの凛ちゃん疑似サーヴァント化にびっくりと同時に士郎と桜、ザビーズも来るのでは? と1人盛り上がっています。
それにしても、七章ではエルキドゥピックアップかもしれないのにここでイシュタルとは運営も鬼畜ですね。イシュタル引いたらメソポタミア夫婦は来てくれなさそうなので回すかどうか悩みます。
他にも2016クリスマスイベントの交換アイテムを何にするか悩んだり、イベントに合わせてもう一度クリスマスネタを投下するか元旦に回すか悩んだり、気分転換・見切り発車で遊戯王やBLEACHを連載するか悩んだり(書けてるとは言っていない)。悩みっぱなしですね。
それはさておき、更新です。やっぱりスラクシャの出番は少ないですが、よければどうぞ。
とりあえず歩き回って森を見つけたからいいものの……もしあのまま居たら干からびるとこだった。
それにしたって小さな特異点を直す程度のレイシフトならともかく、聖杯探索で逸れるとか……。
「―――っ、―――!」
「―――! ―――、―――!」
「…………ん?」
耳に届いたのは複数の男の声と、紛れているが女性の声も1人分聞こえる。気配からしてサーヴァントは2人だけか。周りの奴らはエネミーっぽいな。
……うん。どういう組み合わせなのか、野良サーヴァントなのか人理焼却側なのかも分からない。安全を期して近づかない方が最善なんだろうけどさ……。
複数の男性に対して女性は一人。ここは深い森の中で、何やら言い争っているようである。
……いや、もしかしたら私が考えているのとは違うかもしれない。例えばカルデアで見る怒ったマルタVS怒らせた男性陣みたいな、そういう感じのアレかもしれないし。
でも万が一ってこともある。
……うん、ちょっとだけ! ちょっとだけ覗いてみよう。大丈夫そうだったら即離脱しよう。大丈夫じゃなかったら? その時はその時だ。
メルセデスによって腕をズバッとされるのを防ぎ、彼女の真名がナイチンゲールだと分かった。
その後すぐにキャンプが襲われ、ナイチンゲールとマシュが2人で撃退してくれたんだけど……あー、うん。彼女、バーサーカーだったんだね。予想はしてた。
それにしても敵がどんどん強くなってるなあ。勿論こっちも強くなってきてるんだけど、それにしたって数が多い。1人倒したと思ったらまた1人、その1人を倒したらさらに1人。まるで台所の黒い悪m……なんでもない。
「膠着しました。彼らにとって、対サーヴァント戦闘は初めてなのかもしれません」
「ナイチンゲールは治療に専念してたみたいだしね」
他にサーヴァントは見当たらないし、こっちの陣営にはいないか、または別の場所にいるか。
「テントに届くことはなさそうですが――む。むむ、む」
「――敵性サーヴァントの反応がある。二騎!」
「王よ。見つけましたぞ。どうやら彼らがサーヴァントのようです」
「さすが我が配下ディルムッド・オディナ。君の目はアレだな。そう、例えるなら隼のようだ!」
――! どっちも見覚えがある。1人は燃える冬木で、もう1人は霧に覆われたロンドンで。
ディルムッド・オディナとフィン・マックール。ケルト神話に登場する英雄。
「……滅相もありません。貴方、フィン・マックールの知恵に比べれば私如きは」
「ハハハ。謙遜はよしこさん。君の審美眼は確かだ。グラニアを選んだのもそれを証明している」
「……い、いや。それは……その……ええと」
いきなり生前の超デリケートな話題ブッ込んできた!? なんか軟派な人だってことは知ってたけど、すっごい軽い感じで自分から……。
「す、すごいです先輩……。生前のデリケートな話をあんなに軽くネタにする人初めて見ました……」
「ね。スラクシャですらそういうのに触れたら怖いのに」
地雷に触れたときのスラクシャ? 瞳孔開いたまま黙って笑ってたよ。皆大急ぎで話題をすり替えてたのはいい思い出。今までにないくらい連携がとれていた瞬間だった。
「つまり、貴方がたが病原の一つということですね」
病原……? ああ、まあ人理を焼却する側=病原ということか。確かに病原と言えなくもないね。
「病原……?いや、我らはただの戦士だ。それ以上でもそれ以下でも――」
パァン!!
「うおっ!?」
いきなり撃った! せめて話くらいは聞こうよ!
「――その死を以て、病を根絶させます!」
「くっ……! 人の話を聞かないタイプの女性か……! 苦手だ、そういう女性は本当に苦手だ……!!」
うっわあ。戦う前からダメージを与えてるよこの看護婦。よし、ディルムッドはナイチンゲールに相手してもらおう。
フィンの方はマシュだ。基本防御になるからその辺は上手く連携をとるしかないか。主にマシュがナイチンゲールに合わせる形になるな。
「マスター、攻めきれませんでした……!」
「気にしないで。むしろ良くやったマシュ!」
2人は(というかマシュが)上手い事連携を取ったことでフィンとディルムッドを同時に相手することができた。マシュは攻めきれなかったと悔しがっているけど、フィンの癒しとディルムッドの魔槍相手に良くやった。
「……! 怪我人の気配が……!」
「って、え!」
ナイチンゲール、何処へ!? っていうかはやっ!?
「おや、彼女は気づいたようだね。真名を明かせぬシールダーのサーヴァントよ。この聖杯戦争は、字義通りの戦争なんだよ。我々としては、君を踏みとどまらせておけば良かったんだ」
……! しまった、やられた!
「他の兵士たちを……!」
くっそ! サーヴァントにとっては大したことのない相手でも、アメリカ軍にとっては強敵だ。合流するにも、背中を見せればやられる……!
パシュン!
「……! 王よ、お退りを!!」
「――何!?」
「右翼、左翼、敵を包み込め! 我々は中央突破を謀るぞ! 連中は目の前のことしか処理できぬ獣だ! こちらには知恵がある!」
軍を率いて敵を囲い込もうとしているのは褐色肌の、インディアン風の男――多分、サーヴァント。
「あれは……噂に聞くレジスタンスか……! サーヴァントが増えたのであれば手の施しようがない」
レジスタンス? アメリカ軍とは違うって事か?
つまり、この特異点には現在、3つの勢力が存在しているということか。
「よい。ここは一目散に撤退だディルムッド! 戦士たちにも命令を下しなさい!」
どうやら撤退するようだ。この場は一先ず凌げそうなことにため息が出る。が、まだ油断はできない。
「連中は
……それって数千がすぐに増えるってこと!? 本当にゴキブリじゃん! 今までのエネミーでも数千はそうそうすぐに出てこなかったのに。
「ああ、その前に大事を忘れていた。麗しきデミ・サーヴァントよ」
「わ、わたしですか?」
マシュ? フィンがマシュにいったい何の用が……あれ、なんだろう。ロクでもない予感しかしない。
フィンの自分たちと戦うことを決めているのかという問いに、マシュはハッキリと、彼らを討つと答えた。
「よい眼差しだ。誠実さに満ちている。王に刃を向ける不心得はその眼に免じて流そう。その代り――」
「君が敗北したら、君の心を戴こう! うん、要するに君を嫁にする」
「……はい?」
「楽しみだな、実に楽しみだ! 実に気持ちのいい約束だ! では、さらば! さらばなり!」
………………………………はぁ?
「失礼、我が王の細やかな悪癖です」
「あ、悪癖ですか」
「あのお方はあなたの勇姿に参ってしまったのでしょう。敗北した暁には、どうか降伏と恭順を考慮して戴きたい。では、さらば! さらばです!」
「あの、最後のあれは何だったのでしょうか」
「ウチの可愛い後輩はまだ嫁には出しません!」
「先輩!?」
ちゃんとマシュを幸せにしてくれる人じゃないと先輩赦さないからね! 人理焼却側なんてもっての外です!!
くそう、オレがサーヴァントだったら問答無用で追撃して座に送り返してたのに……!
なかなかシリアスになれないこの頃。
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