異世界でミリオタが現代兵器を使うとこうなる   作:往復ミサイル

94 / 534
狂気と吸血鬼

 実験室を出た先には、何かの残骸のようなものが鎮座していた。通路よりもやや幅が広くなった程度の空間は、まるで吹き抜けのように上へと伸びている。ランタンで照らしながら上を見上げてみるけど、蒼白い光が照らす中に見えるのは、暗闇の中から垂れ下がる千切れた鎖だけだ。

 

 かつて、その鎖がこの残骸を吊るしていたのだという事は想像に難くない。残骸の形状を見てみると、この残骸がかつてリフトのようなものだったことも予想できる。

 

 ここが建設されたのが大昔なのだから当たり前だろう。リフトを支える鎖は劣化し、大昔にリフトを吊るし続けることが不可能になり、ついに落下して大破してしまったに違いない。

 

「なんてこった………」

 

「嘘でしょ………?」

 

 大昔に大破し、埃まみれになっているリフトの残骸を見下ろしながら、俺はライフルを構えるのを止めた。あの落とし穴からここまで一本道で、隠し通路のような場所も全くなかった。上に上るための通路や階段も見当たらなかったのだから、上へと戻るにはこのリフトを使わなければならない構造だったらしい。

 

 しかし、そのリフトは大破し、使用不能になっている。

 

 上に戻る手段はないのか………? ラウラたちが危険な目に遭っているかもしれないのだから、早く合流しなければならないというのに。

 

 既にメサイアの天秤の情報は手に入れている。後はステラに翻訳してもらえれば、すぐに次の目的地を決めて計画を立て、出発する事ができるのだ。

 

 それにしても、ラウラたちは大丈夫だろうか。いったい何があった? もしかして、ダンジョンに潜んでいた危険な魔物に襲撃されているのか?

 

 もし襲撃されているのならば、戦って倒す必要はない。天秤の情報は手に入れたのだから、後は逃げるだけでいいのだ。

 

「そんな………どうすればいいの………?」

 

「………」

 

 落ち着け………。確かにリフトは使えないが、他に上に上る手段はある筈だ。もし仮にここの持ち主だったヴィクター・フランケンシュタインが想定していなかった方法だとしても、上に戻る方法はある筈なのだ。

 

 絶望しながらリフトの残骸を見つめているナタリアに「落ち着け」と言うと、俺は63式自動歩槍を肩に担ぎながら壁の近くへと向かって歩き、レンガで形成された壁に触れた。

 

 ひんやりとする埃まみれの壁。指を引っ掛ける事が出来そうな隙間は見当たらない。両腕を硬化させ、強引に指を壁にめり込ませて登ってみるかと思ったが、さすがにランタンで照らしても天井が見えないほどの高さなのだから、いくら幼少期から鍛えていたキメラでも登り切る前にスタミナがなくなるのは火を見るよりも明らかだ。

 

 しかも、ナタリアも冒険者として鍛えていたとはいえ、身体能力ではキメラに劣る。だから俺と一緒に上って来れるわけがないし、彼女を背負ったまま登り切ることは不可能だ。何とかスタミナを消耗せずに上る方法はないのだろうか………。

 

 そういえば、幼少期の壁を登る訓練でラウラと一緒にワイン倉庫の壁を登った事があった。確か、あの時ラウラが真面目に両手を使って壁を登っているのに、壁の中に補強のための鉄骨が入っていることに気付いた俺は、磁力を操って壁を歩いて登り、ラウラに卑怯だと抗議された事があったな。

 

 もしかして、この中にも鉄骨が入っているのではないだろうか?

 

 リフトのような物もあるし、実験室の中にも崩れた場所から金属のようなものが露出している箇所があったから、補強するために鉄骨や鉄板が壁の中に埋め込まれている可能性は高い。

 

 試しに左手の魔力を磁力に変換し、壁に近づけてみる。すると俺の左手は壁に引き寄せられ、埃で汚れた古びた壁に吸い付いてしまう。

 

「………いいぞ」

 

「ど、どうしたの?」

 

「ナタリア、上に戻る方法を見つけた」

 

「えっ?」

 

 リフトが使えないせいで上に戻ることは出来ないと思い込み、涙目になりかけていたらしいナタリアは、俺の言葉を聞いて一旦顔を上げてから慌てて両手で涙を拭い去った。

 

 この方法ならスタミナはあまり関係ないし、魔力の消費量も少ない。

 

 メニュー画面を開き、俺が装備している武器を全て装備から解除する。あくまで磁力を発生させるのは足の裏だけにするつもりだから武器は関係ないんだが、軽量化のためだ。武器を全て装備から解除して丸腰になった俺は、目の周りにまだ涙が残っている彼女に向かってにやりと笑うと、右足を上げ、まるで壁を蹴りつけるかのようにそっと足の裏で壁を踏みつける。

 

 続けて左足を持ち上げた時点で、ナタリアは唖然としていた。普通ならば落下して尻餅をつく筈なのに、俺の右足は壁に吸い付いたままなのだ。

 

 魔力を使っているのだが、これはトリックではない。母親から受け継いだ雷属性の魔力と、変異によって生まれたキメラという種族の体質のおかげで出来る芸当である。

 

「か、壁に………くっついてる!?」

 

「へへへっ」

 

 試しに何度か両足を持ち上げたり、ジャンプしてみるが、足の裏から磁力に変換した魔力を放出し続けている限りは落下する恐れは無いようだ。あまり高くジャンプし過ぎると落下する可能性があるが、そもそもこのままジャンプすることはないだろう。

 

 何歩か歩いて壁を確認し終えた俺は、真横の世界から驚愕するナタリアに向かって右手を伸ばした。

 

 いきなり右手を差し出されたナタリアは、混乱しているのか自分の足元を見下ろし、自分はちゃんと地面に立っている筈だともう一度認識してからもう一度お壁に立つ俺を見て、またしても呆然としたようだった。

 

「な、なんで……壁に立ってるの………? ま、まさか、壁をそうやって登っていくつもりじゃないでしょうね…………!?」

 

「この方が長持ちするぜ? ほら、掴まれ」

 

「う、うん」

 

 困惑するナタリアの手を掴んだ俺は、彼女の白くて柔らかい手を静かに引き寄せると、そのまま腕に力を入れて彼女を引っ張り上げる。「きゃっ!?」と声を上げながら引き寄せられた彼女の背中を右手で抱え、左手で彼女の両足を支えつつ胸板で体重を受け止める。

 

 予想以上にナタリアって軽いんだな………。これなら彼女を抱えたまま登っても疲れることはなさそうだ。

 

 闇に遮られた天井を見据え、これから壁を垂直に歩いて登っていこうとしていると、俺に抱えられているナタリアがいきなり顔を真っ赤にし始めた。

 

 どうしたんだ? もしかして、このまま抱えられているのが恥ずかしいのか? そう思いながら彼女をからかってやろうとした時、俺は彼女がどうして顔を赤くしたのか理解した。

 

 無意識のうちに出来るだけ楽な抱え方をしようとしていたせいで気付かなかったのだろう。

 

 ―――――俺は、ナタリアをお姫様抱っこしてしまっていたのである。

 

「ば、馬鹿っ! 下ろしてよ! 一旦下ろして、この馬鹿っ!!」

 

 やっぱり、誰も見ていないとはいえお姫様抱っこされるのは恥ずかしいのかなぁ………。ラウラだったら大喜びしそうなんだが………。

 

 別の抱え方に変えてあげるべきかと思っていると、いきなり彼女の柔らかい手が振り上げられた。振り上げて距離を取ってから再び落下してくる彼女の両手が、胸板や肩を何度も滅茶苦茶に打ち据える。

 

 ば、馬鹿! 落っこちるぞ!?

 

 いつも冷静で落ち着いているしっかり者のナタリアは、俺に抱えられて狼狽していた。鋭くて凛々しい顔を真っ赤にしながら目を瞑り、必死に両手を振り回して脱出しようとしている。

 

「お、落ち着けナタリ――――――がりるっ!?」

 

 彼女を落ち着かせようとした俺だったが、完全に混乱してしまっている彼女はじたばたするだけだ。どうすれば落ち着いてくれるのかと考え始めた直後、両手を無茶苦茶に振り回していた彼女の裏拳が、流れ弾のように俺の頬を直撃した。

 

 ぐはっ!? う、裏拳っ!?

 

 思わず抱えていた彼女を離してしまいそうになったが、すぐに体勢を立て直しつつ両手に力を込め、強引に壁を登り始めた。

 

「ちょっと、何でお姫様抱っこなのよ!? 下ろしなさいよ、恥ずかしいじゃないの!!」

 

「暴れるなって! 誰も見てねえよッ!」

 

「み、見てなくても恥ずかしいのッ! それにあんたが見てるじゃない!!」

 

「誰にも言わないって! それにラウラに言ったら殺されるぞ!?」

 

 お姉ちゃんはヤンデレだからなぁ………。最近は彼女以外の仲間と話をしていてもあまり機嫌を悪くするようなことはなくなったけど、もし2人っきりの時にナタリアをお姫様抱っこしてたって事がバレたらトマホークで八つ裂きにされてしまうに違いない。

 

 もしかすると「私にもやって!」ってせがんでくるかもしれないけど、お姉ちゃんに殺される方が確率は高いだろう。せっかく異世界に転生したのに、実の姉に殺されてバッドエンドになるのは洒落にならないぞ。

 

「それに、背中に背負ったら俺が上に到着するまでお前ずっと懸垂やる羽目になるぞ!? 俺の背中で!」

 

「うっ………」

 

 高校の部活や幼少期の訓練でもそんな馬鹿げた筋トレやったことねえよ。

 

「真正面は論外だよな?」

 

「ば、バカ………」

 

 垂直に上ってるわけだから、真正面から彼女を支えるのは抱き合ってるのと同じだ。そんな事しながら登ってたら角が伸びちまうし、彼女も嫌がるに違いない。

 

 この体勢がベストだということを理解してくれたのか、じたばたしていたナタリアはやっと両手で俺を叩くのを止めてくれた。

 

 両足から魔力を放出するのを怠らなければ、彼女をお姫様抱っこしながら歩いているのと同じだ。やはり硬化した両腕を使って壁を登るよりも効率的で合理的な手段だったようだな。

 

 みるみるうちに、落下したリフトの残骸が闇に包み込まれていく。ちらりと頭上を見上げてみると、リフトを支えていた鎖が垂れ下がっているのが見える。

 

 背後にあった筈の床は、もう真っ暗になっていて見えない。ここから落下したらまた背中を強打する羽目になるだろう。

 

 後ろを見て怖くなったのか、ナタリアがまだ顔を赤くしながら両手を俺の首の回りに回してくる。そのまま抱き付くように胸板に密着すると、ナタリアは恥ずかしそうに言った。

 

「お、落ちたら大変だから………その………抱き付いてても、いいわよね………?」

 

「お、おう」

 

 どきりとしながら、俺は辛うじて答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 バキン、と金属がへし折れる音が、ラウラの鼓膜に突き立てられた。漆黒の破片とトマホークの刃の残骸が舞う中から飛び退き、素早くへし折られた柄を投げ捨ててキャリコM950をホルスターから引き抜くが、彼女のSMG(サブマシンガン)の照準器が正面へと向けられた頃には、床に落下したトマホークの残骸と、真紅の残像が残されているだけであった。

 

 このまま敵を狙うのは危険だと判断したラウラは、更に後ろへと飛び退く。すると血の臭いを纏いながら飛来した鮮血の刀身が、石畳の床を串刺しにしてしまった。

 

「避けるなぁぁぁぁぁぁぁぁッ! もう少しで足を斬りおとせたのによぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」

 

(は、速い………ッ!)

 

 自らの左腕を鮮血の剣に変え、狂乱をむき出しにしたユーリィの剣戟は、ラウラが今まで見てきたラトーニウス式の剣術や騎士団の剣術から逸脱していた。

 

 まさに狂乱の剣術である。意味不明の絶叫と共に振り払われるユーリィの一撃は、全く予測できないほどの変則的な軌道で振り払われて来るのである。見切ったと思って得物でガードしようとすれば、キメラを遥かに凌駕する反応速度で得物をすり抜けたり、その一撃をフェイントに切り替えて続けざまに攻撃してくる。

 

 予測するのが、無意味になっているのだ。

 

「ハッハッハッハッハァッ! グーテンモルゲンッ! グゥゥゥゥゥゥゥテンモォォォォォォォォルゲェェェェェェェェェンッ!!」

 

「!」

 

 ユーリィが、ラウラの足を切断するために放り投げた得物を狂気じみた絶叫と共に引き抜こうとする。しかしあの吸血鬼は、切っ先が床から引き抜かれる直前に強引に得物を振り上げ、石畳の破片を散弾のように弾き飛ばして牽制してきた。

 

 そのままトリガーを引けば9mm弾の弾幕をお見舞いできたというのに、ラウラはトリガーを引かずに回避しようとする。横へとジャンプして迫ってくる破片の群れから逃れるが、回避を終えて体勢を立て直しつつあった彼女に、刀身を床に擦り付け、口からよだれを垂らしながらユーリィが急迫してくる。

 

「ギャハハハハハァァァァァァァァァァァァァァッ!」

 

「お姉様ッ!」

 

 カノンの声と共に響いた銃声。早くも反響を始めた轟音を突き破るかのように飛来した1発の7.62mm弾が、横から彼の剣を掠め、踏み出そうとしていたユーリィのアキレス腱を食い破る。

 

 いくら吸血鬼でも、アキレス腱を強烈なストッピングパワーを誇るライフル弾に貫かれれば動きは止まってしまう。

 

 がくん、とユーリィの動きがぎこちなくなる。先ほどよりも劇的にスピードが低下した彼は、すぐに傷口を自慢の再生能力で再生させ始めるが、彼に攻撃を続行させるものかと言わんばかりに7.62mm弾の連続射撃が始まる。

 

 今度は反対側の足のアキレス腱が吹き飛び、そこも再生を始めたかと思えば今度は鎖骨に2発も被弾する。骨が砕け、肉が千切れる激痛に貫かれて絶叫するユーリィだったが、苦しんでいるようには全く見えない。

 

 むしろ、狂喜しているように見える。自分の血肉を抉られ、相手の血肉を食い破る殺し合いを愉しんでいるのだ。

 

「く、狂っていますわ………!」

 

「カノンちゃん、早く再装填(リロード)を!」

 

 セミオートマチック式のマークスマンライフルは、いくらボルトアクション式のスナイパーライフルよりも多くの弾丸を装填できるマガジンを装着しているとはいえ、連射速度を重視しているのだから連続射撃をすればすぐにマガジンの中は空になる。

 

 母親と同じく中距離射撃を得意とし、幼少期からマークスマンライフルを愛用していた彼女も得物の長所と短所を理解している筈だ。だが、ここで射撃を止めればユーリィは再生を終わらせ、すぐに攻撃を再開する事だろう。ラウラのボルトアクションライフルでは彼を釘付けにすることは出来ないし、ステラの攻撃では叩き潰すことは可能だが燃費が悪すぎる。

 

 そして―――――――マークスマンライフルのマガジンが、空になった。

 

「………ッ!」

 

「ギャハハハハハハハハハッ!! 終わりかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 抉られた肩やアキレス腱の肉が、露出していた骨を覆っていく。やがて傷を負った部位が皮膚に覆われ、再びユーリィが立ち上がる。

 

 立派だったスーツは血まみれになり、美しかった金髪には抉られた小さな肉片や鮮血が付着して赤毛のようになっている。血と狂気を愛するユーリィは、最早吸血鬼ではなく怪物のような風貌になっていた。

 

 血まみれのままにやりと嗤(わら)い、ユーリィは剣を振り払う。自分の左腕を千切り取って形成した狂気の剣が通過した奇跡から生まれ出たのは、残像ではなくラウラを切り裂くための真紅の衝撃波であった。

 

「お、お姉様――――――――」

 

「くっ!」

 

 メスのキメラであるラウラは、スピードや視力ではタクヤを大きく上回るが、外殻を生成して硬化する事は苦手な分野である。元々サラマンダーのメスは外殻が退化しているという体質が反映されているため、ラウラはリキヤやタクヤのように瞬時に身体を硬化させる事が出来ないのだ。

 

 カノンはマークスマンライフルの再装填(リロード)中で、ステラは魔術の詠唱中だ。仲間に手助けしてもらえる状況ではない。

 

 父であるリキヤと同じくラウラも賭け事をしない主義だが―――――――回避できそうにない状況で敵の攻撃が迫っているのだから、賭けざるを得ない。

 

 両腕に外殻を生成させるため、体内の血液の比率を変化させる。体内にあるのは人間の血液と、サラマンダーの血液の2種類だ。外殻による硬化などの肉体の変異は、この2種類の血液の比率を変化させることで意図的に行うのである。

 

 ラウラの白い腕に、まるで鮮血のように紅い斑点のようなものが浮かび上がる。その斑点は急速に成長し、厚くなりつつ他の部位へと広がっていく。彼女の操る紅い氷と同色の外殻が形成され始めるが、まだユーリィの衝撃波を防ぎ切れるほどの硬度にまで成長していない。

 

(ま、間に合わない………!)

 

 このままでは、両断されてしまう。

 

 辛うじて硬化が済んだ部位に防御を頼ってみるかと、賭けの中で更に賭けをしようとしたその時であった。

 

 ラウラから見て左から右へと、超高温を纏った蒼い光が駆け抜けて行ったのである。まるで太陽の表面で吹き上がる火柱を蒼くしたような灼熱の激流は、目の前を突き抜けようとしていたちっぽけな真紅の衝撃波を容易く呑み込み、焼き尽くすと、蒼い火の粉をまき散らしながら痩せ細り、反対側の壁を焼き尽くすよりも先に消え去っていった。

 

「え………?」

 

 目の前を駆け抜けて行ったのは、蒼い炎だった。

 

 普通の炎ならば赤い筈だ。どんな魔術師でも、今のように蒼い炎を生み出すことは不可能であるといわれている。しかし、ラウラの家族の中にはその蒼い炎を幼い頃から自由に操る能力を持つ少年がいるのだ。

 

「ラウラ!」

 

「みんな大丈夫!?」

 

「あ………!」

 

 やはり、今の一撃を放ったのは彼だった。

 

 ずっと一緒にいた、ラウラの最愛の弟。

 

 両親たちの訓練を一緒に受け、転生者ハンターとなった姉弟の片割れ。もう1人の転生者ハンターが、助けに来てくれたのである。

 

「――――――タクヤぁっ!!」

 

「助けに来たぜ、お姉ちゃんッ!」

 

 弟が助けに来てくれた。あらゆる能力や武器を生み出せる能力を持つタクヤが、ナタリアと共に合流してくれたのである。

 

 彼の事を考えていたから、助けに来てくれたのかもしれない。ラウラはそう思いながら微笑むと、タクヤとナタリアが合流したことに驚くユーリィへと銃を向けた。

 

 勝機が、これで大きくなった。

 

 

 




※ガリルはイスラエル製のアサルトライフルです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。