ハルケギニアの超越者――オーバーロード――   作:サルガッソ

11 / 12
後書き

この度は私の拙い初めての長編(中編?)SSを最後まで読んでいただきありがとうございました。元々GWに間に合えばいいなって書き始めたものだったので、何とか間に合ってよかったなーと一息ついておりますよ。

皆様がどんな感想を持ったのかはわかりませんが、楽しんでいただけたでしょうか?

もしこの先も続きを書いてくれと思っていただけるほど楽しんでいただけのなら嬉しく思いますが、このSSはここで終了です。

この先を望まれるのならば、是非ご自分の手で執筆を! この作品がゼロ魔―オバロクロスSSの導火線になれば嬉しく思います。私も読みたいので。

 

しかしこのSSを書いてみて思ったのは、某皇帝じゃないですけどナザリックの真の恐ろしさはアインズ様の頭脳そのものだってところですね。

もちろん誰も理解できない未来予知に等しい策謀をめぐらすという意味ではなく、恐ろしいまでの警戒心と自分を律する心ですね。

ゼロ魔側にだってナザリックにも通用しそうな規格外な力は幾つかあるんですよ? でも、アインズ様がそんな力の存在を警戒することなく活動する姿が全く想像できないんだから凄い。

普通これだけの力の塊みたいなものを虐げられていた一般人が手にすれば『異世界にチート転生したので俺TUEEEに明け暮れる』みたいな「おい、早く主人公に倒されろよこの三下」と言われるような小物みたいな行動に出ると思うんですが、この人全く調子に乗らずに勝率100%の勝負しかしようとしないんだもの。

それこそ『ナザリックの王としての矜持』でも持ち出さないと勝つか負けるかの勝負なんてやらずに必勝を狙う超越者。もうどうやって勝てと?

 

対してゼロ魔側ですが、まあこのSSが序盤限定って縛りだっただけにナザリックの驚き役になっちゃいましたね。

流石に虚無に目覚めてもいないルイズやちょっと特殊能力を持っただけの才人では太刀打ちできません。

と言うわけで、軽くこの世界が続いたらゼロ魔の権力者や強キャラがどうなるのかの予想でも語っておきましょうか。

別名、一応は考えたけど没にしたこの先の展開とも言う。

断っておきますが、私が何度か言った『人様の作品でクロスする以上蹂躙とかはいかんよね』って精神に則って没にした案です。

つまり、ゼロ魔ファンの心象を最悪に持っていくような内容です。くれぐれもそこんところをよく理解した上でお読みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当にいいんですね? 夢も希望も救いもありませんよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トリステイン王国

ナザリックの陰謀により王女の恋文がレコンキスタに渡り、思いっきり公開される。

アンリエッタ姫はもうお終いだと嘆くが、マザリーニ枢機卿は青筋立てながらも『それはレコンキスタによる卑劣な陰謀、捏造の品である』と反論して何とか同盟を組もうとする。

ゲルマニア皇帝は別にアンリエッタの心が欲しいわけではなく、始祖の血筋だけが目的である為に恋文とかぶっちゃけどうでもいい。しかし『同盟の為に身体は渡しても心は渡しません』なんて舐め腐った態度を取られては沽券に関わるために恋文の存在を無視する事はできない。

恋文が本物であることが証明できなくとも偽者だとも証明されない為(実はこの世界にも筆跡鑑定とか魔法による鑑定とかあるかもしれない)、同盟は保留に。

まあ結局は原作通りなんですが、同盟なしの孤軍で攻めてきたレコンキスタと戦うことに。しかしアンリエッタ姫の王族としての責任とか信頼とかその他もろもろを疑われている状態であるため、士気は若干低め。

原作以上に追い込まれたところでゼロ戦に乗った才人&ルイズの虚無で第一陣は何とか退ける。

しかしそこで奇跡の光をナザリックに見られることとなり、虚無の主従はナザリック送りになる可能性大。その後二人を見た者はいない……。戦地へ特攻して戦死扱いとなる。

そして誰が奇跡の光を齎したのかわからないまま、この国を救ったのは私であるとアインズ様降臨。大嘘だが、適当な超位魔法で力を見せ付けることで『奇跡を齎す“死”の虚無』として『“生”を司る』と謳うクロムウェルの対となる存在として崇められる。

更に『私こそがブリミルに虚無を授け、この地を貸し与えた真の王である』とも名乗る。

当然6000年の歴史にかけてそんなこと認められないと反発もあるが、アンリエッタ姫の不祥事、自分の国土を自力で守れなかった王家、貴族の腐敗などが重なって求心力が真の神を名乗る超越者に移っていくこととなる。

そこには最近売り出し中の漆黒の英雄の活躍によって、本来治安を守るべき貴族達への平民からの感謝の気持ちが失われていたことも原因かもしれない。

つまりさすアイ。

 

アルビオン王国

第一陣を奇跡の光(byルイズ)によって退けられた後、トリステインを吸収する形で制定された魔導王国によって宣戦布告される。大義名分は『私はブリミルの真摯な心に免じて力と土地を与えた。しかしキサマらはその心を忘れた不届きものである。よって私が直々に死の神の制裁を下そう』と言うもの。ブリミルを立てることでハルケギニア人の好感度を稼ぐ作戦。

裏で繋がっているガリアの命令もあり、魔導王国(ナザリック)VS神聖アルビオンの戦争が始まる。始まると同時に「超位魔法――<黒き豊穣への貢(イア・シュブニグラス)>」で終了する。真なる虚無の力(大嘘)を見せつけ、死の神に逆らうことの無意味さと愚かさをハルケギニアに刻み込む形に。

そのまま王族全滅と言うこともあり、アルビオンも魔導王国の一部となる。

また、民からの求心力強化のため、そして大英雄アインズ・ウール・ゴウンの伝説の為にも元トリステイン・アルビオンなどの民は今までより遥かに豊かな暮らしを送れるようになる(私腹を肥やしていた悪徳貴族が軒並み罪を償う形で処刑される為、その分浮いた費用が国民に当てられる。実際にはこの世界のメイジへの実験の為にナザリック送り)。

 

ガリア王国

実は無能王ことゼロ魔世界最強の頭脳を持つジョゼフ王とナザリックはかなり早い段階で繋がっている。具体的にはデミウルゴスが動く。

世界を混沌に落として悲しみを得たいという狂った思想を持ったチート頭脳の持ち主ジョゼフとデミウルゴスは意気投合。世界を死の神に捧げるという最高の狂気にジョゼフ大満足。

表向きは平和だが、裏でナザリック送りにされた者達を眺めるのを最高の娯楽としつつ、魔導王国との同盟を結ぶことになる。

多分一番の勝ち組。

 

ロマリア連合皇国

デミウルゴスの勤務地。もうこれだけで一番最悪だとわかる。

光の国などと呼ばれて難民が集まるため、牧場大盛況。そのまま様々な手段で組織を掌握されていき、かなり早い段階で教皇の虚無と使い魔もばれる。

そのままでは邪魔でしかないため、不意打ち<支配(ドミネート)>や支配の呪言を食らって操り人形に。

最後はアインズ・ウール・ゴウンの正当性を完璧なものにするために『始祖の教えを私利私欲で歪めた愚か者』として制裁の名の下に消滅。デスナイト製造工場兼皆大好きデミウルゴス牧場の為の土地となる。哀れ。

 

エルフ

一番どうなるかわからないが、虚無が揃うと言う彼らが一番恐怖していた事態がナザリックによってほぼなくなるため静観の構え。

ジョゼフ繋がりでかなり早い段階でナザリックとも交流を持つことになる。最終的に敵対するのかどうか全くわからない最後のジョーカー。

とりあえずナザリックによるハルケギニア平定が終わるまでは平和。

 

ワルド

原作通り手紙奪取作戦に出向き、ナザリックのサポートもあって成功する。

しかしそこで“偏在”と言う超便利魔法がアインズ様の目に留まってしまい、どさくさに紛れてナザリック送り。多分一番最初にナザリック送り(協力者になると言う意味ではない)になる名ありキャラ。

もしかしたら<星に願いを(ウィッシュ・アポン・ア・スター)>を使ってでもアインズ様や守護者達が偏在を身に着けてしまう恐れあり。

 

 

 

とまあ、こんな感じの妄想をしたところで「こんなもん書けるかぁぁぁ!」となりこの先の展開を没にしました。

いや、最終的にゼロ魔キャラのほとんどがナザリック送りかデスナイトの材料なんですもん。

主要キャラだけ書き並べてもこんな感じ

 

ルイズ

虚無の研究のためにナザリック送り

 

才人

ルイズのついでにナザリック送り。ただしそこで過去の日本人であると知ったアインズが「才人がいないと最悪歴史変わるんじゃ?」と危惧する為に命に別状はない。最終的にはナザリックによって研究された世界扉で記憶消されて日本に強制送還。

 

キュルケ

特に悲惨なことにはならないが、留学している場合ではないと母国に帰ることに。その後これといったイベントもなく実力主義に則って魔導王国に吸収合併されたゲルマニアで生涯を過ごす。

 

タバサ(シャルロット)

特に何もないが、ナザリックと同盟を結んで守られるジョゼフを討つとか不可能になる。エルフも帰っちゃうので母も治せず。最終的に『母を治療する』を条件にナザリックの配下に入るかも。

 

ワルド

上記の通りナザリック送り。特に言うことはない。

 

フーケ(マチルダ)

作中であった通りナザリックの協力者ポジション。序盤でナザリックについた者は幸せになるの法則で数少ない勝ち組一組目。

 

ティファニア

フーケの伝手でナザリックのメイドに。純真無垢な子にナザリックでの生活が勤まるのかは非常に不安だが、ハーレムジジイことセバスの指導下で暮らすことに。

多分勝ち組。

 

アンリエッタ

腐敗し、弱体化した王家の象徴として弾圧され、自らの意思で王権をナザリックに譲渡。

実際にはトリステインを吸収合併する形で魔導王国を建国するのに邪魔だから消される。

その後、始祖の血脈の死体を使ったアンデッドはどんなものができるかな? と言う実験台に。

 

ウェールズ

原作通り指輪でゾンビ化しているが、それ故にアンデッド感知に引っかかってアインズに捕獲される。

生存し、レコンキスタのクロムウェルに正当な王権を与える為の人形とされていたことをそのまま利用され、ナザリックによるアルビオン支配の為に利用される。

最後はアンリエッタと同様の末路を迎える。

 

ジョゼフ&シェフィールド

多分唯一ナザリックに対抗できるハルケギニア人だが、本人の性格的に敵対することもなく全面協力体制に。

この世の地獄そのものと言っても過言ではないナザリックの日常に愉悦する日々。

主が幸せなので使い魔も幸せ。数少ない勝ち組二組目。

 

クロムウェル

“本物の”虚無として楽しみにしていたが、ジョゼフからの情報で実際には先住の指輪で虚無を名乗っていただけ(つまりナザリックと同じ方法)の紛い物だった為落胆される。

最後の抵抗として指輪の力でナザリックのシモベを操ろうとするも、指輪の存在を知っているナザリックが精神支配耐性を付けていないわけがないので失敗。

マジックアイテムコレクターのアインズに指輪を強奪された後、処刑されてデスナイトの材料に。

 

ヴィットーリオ&ジュリオ(ロマリア組)

デミウルゴスの派遣先になるという最悪の人達。

教皇の権力を疎む俗物にあっさり売られ、情報を暴かれた上で支配される。最後は歪んだブリミル教の象徴として全ての罪を(内、多分8割はナザリックの罪)被る形で処刑。

虚無メイジの死体を使うとどうなるかな~と言う実験の材料にされる。

 

水の精霊

アインズが強奪した指輪本来の持ち主。ナザリックを含む土地を水で埋めようとしてたのでサクっと“The goal of all life is death”によって湖ごと殺される。

その一件もまた『人では敵わない』精霊すら死の神には敵わないことの証明とされ、かつてトリステインが誇った美しい湖は死した水に満たされた死の湖として魔導国の名物となる。

ここの水は飲めば大抵の生物は死亡する危険物になるため、暗殺者に大人気。

 

その他一般貴族

ナザリックこそが正義計画の一環で、身に覚えのある罪もない罪も被る形でいろいろ悲惨なことに。

領民から信頼されている本物の貴族(例:ヴァリエール)などは問題ないだろうが、嫌われていたら本当に悲惨。

メイジの死体を使ったら~の実験台多し。

 

ナザリックまじ容赦なさすぎ……。てかデミえもんの汎用性が高すぎる……。

 

 

 

 

 

おまけ。最初のころに考えてたプロット没案。

興味ない方はスルー推奨。

 

[クロス方法→ルイズに召喚される]

始めはゼロ魔クロスの王道ともいえる『○○がルイズに召喚された』形式で行こうと思ってました。

が、

 

ナザリックフルメンバーの場合

自分達はおろか、至高の存在であるモモンガを使い魔にするつもりと言う→怒り狂う化け物によって魔法学院壊滅、と言うかハルケギニアがヤバイ。

と言うことでこれは始めに没。モモンガ様の一声でNPCを抑えれば何とか……とも思いましたが、みんなで作り上げた宝であるナザリックを奪うといっているにも等しい発言である以上期待はできない。

 

NPCの誰か一人を召喚

使い魔契約を結ぶ代わりに帰還方法を~と言うテンプレでも使ってみたらどうかと考えた結果

 

短気な極悪NPC(例:シャルティア)の場合

至高の存在から自分を引き剥がしたとか1秒の間も置かずルイズがデスナイトになることすら不可能な肉塊になる未来しか見えない。

 

帰還には召喚者であるルイズが必要だと思えるくらいには冷静なNPC(例:デミウルゴス)の場合

素直に使い魔やる未来が見えない。と言うか至高の41人以外に仕える姿が想像できない。

ルイズの能力は必要でも人格は不要な為、支配の呪言を初めとする方法でいざと言うとき魔法“だけ”は使える状態にされる可能性大。残虐さのみでR18タグつきかねない。

 

希少な属性極善のNPC(例:セバス)の場合

多分変わらずルイズのミンチが出来る。至高の41人から自分を引き離したとかセバスでも許すとは思えない。

基本ナザリックなので、悪とみなした人間には容赦なしなもんで(カルマ極悪なら善も悪も問答無用)。

 

最後の希望モモンガ様(時期により2パターン考えられる)

異世界転移後の場合

宝であるナザリックとNPC達から自分を引き剥がしたとか「クソガァァァ!」発動不可避。

バーサーカーアインズ様降臨でハルケギニアの生物死滅ENDになりかねない。

 

サービス終了直後の場合

ゲームは終わったと納得してもらい、即ブチギレは回避できるかも。

ただ慎重派で奴隷生活とかヤダと言う思想のため、確実に素直に使い魔とかやらない。使い魔生活と奴隷生活がイコールかは物議を醸し出すところですが、とりあえず高待遇ではないのは間違いない。

衣食住の内衣は足りていて、食は不要で住もそこまで急務ではないとすると出て行ってしまう可能性大。

とは言えこの世界のメイジの力や兵器の発達の有無を確かめるまでは迂闊な行動にはでないだろうが、自分の魔法を試す為にこっそり<ドミネート/支配>とか生徒や教師に試しそう。同室になるルイズは確実にその魔手にかかる(性的な意味ではなく)。

最終的に魔法学院がデスナイト製造工場になっている未来すら見えてくる。

 

なお、最大のネックは学院に召喚されると学院中を遠見の鏡で見ている学院長が木っ端微塵になることである。もうこの時点でアインズ様召喚は無理じゃね?

これが最初に書いたルイズの使い魔としてナザリックフルメンバー転移が没になった理由でもあります。

 

ついでに、ハルケギニアに存在しないアンデッドであるオーバーロードをハルケギニアサイドが素直に受け入れるともイマイチ思えない。いくら神聖な儀式でも邪悪度-500の骸骨と契約するのか?

 

といった具合で、いろいろ考えたけどナザリックメンバーをルイズが召喚した形式だと『ただただルイズが悲惨な目に合う短編』以上のものが私の技量では作れそうに無かった為に却下。

 

ナザリック以外のオバロキャラ(例:ガゼフ、ブレインなど)の場合

多分話を作る事はできると思うけど、需要がなさそうなので却下。

 

[クロス方法→オバロ式転移]

と言うわけで、オバロ方式で行くことに決定。そのメンバーとしては

 

各キャラがソロで行く場合(最近流行のオバロキャラ一人旅をクロスでやってみる場合)

自由度も高くいろいろ考えられる。発想によってはいい話が書けそうだけど、ゼロ魔キャラとの絡みが難しいので保留。

誰か天啓が降りて来た方がいれば挑戦してみてもいいかもしれません。

 

ナザリック丸ごと転移(採用)

基本的に何でもありな集団なので、短く纏める分には一番やりやすい。ただ長く続けるとクロスSSの中でも個人的に最悪と思っている『クロスと言いながら片方の作品でもう片方を蹂躙する』と言う形態になりかねない。と言うかなる。

今回はゼロ魔一巻までという縛りでやることとする。

 

とまあ、こんな感じの思考の果てに今作は完成しました。

ご意見、ご感想楽しみにしています。それではまた、機会があればお会いしましょう。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。