やはり私と同中の彼との青春ラブコメはまちがっている。 作:巣羽流
なんと日間ランキング一位にランクインされていました!
見てくださった皆様!ありがとうございます!
ちなみに作者はめっちゃ錯乱しています(笑)
文化祭の二日目目。
本日は記録雑務の仕事の内容は文化祭の様子を写真に納めること。ちなみに私は一年生のクラスと二年生のクラスのAからC、計6組の担当だった。比企谷君は他の所を行くそうだ。
1年も2年もC組は強烈なキャラの人が居たなー
1年C組のクラスの代表として出てきた女の子。彼女は亜麻色の髪、長さは私と同じくらいかな・・・
その女の子だがとにかく凄かった。クラスの男子をジャグラーのごとく手玉にとり、出し物をめちゃくちゃ効率よく回していた。
騙される方も騙される方だけどあの娘の将来を考えると恐ろしい。たぶんキャバ嬢とかになったらトップになりそうだな。
2年C組にいたのはコートを着た太めの眼鏡をかけた男子。
彼は・・・うん。
なかなか面白い人でした・・・何を言っていたかわからないけど。
とにかく自分の仕事を終えた私は基子たちの待つ教室へと向う。
「お待たせぇ!」
「やっと来たな。さっさと昨日の衣装に着替えてこい」
「りょうかーい」
昨日同様に水色のドレスを着てる。
やっぱりこのドレス可愛いなぁ・・・着るの大変だけどね。
「おっ、着替えてきたか」
「やっぱり可愛い!」
「二人も可愛いよ」
「さんきゅー」
「この格好でバンドか・・・私たちはともかく基子やれる?」
私と美波はドレスなのでスカートだからなんとかなるが基子はどうなってるのか分からない下半身が魚の状態。そんな格好でバンドなんかやれるんだろうか。
「まっかせなさーい!大丈夫だ!」
「ほんとかー?」
「おうよ!」
「じゃあ最後の確認しにいこうよ。音楽室はもう借りてあるからさ」
「おっ!さすが美波!じゃあ行こうぜぇ~」
ーーー
「この格好で廊下歩くと目立つねぇ~」
「そりゃそうでしょ。ギター背負ったお姫様とかあり得ないっての」
「うっさいわ。ベース背負ってる人魚の方が変だっつーの。てかあんたその下半身でどうやって歩いてんのよ」
「それは内緒」
ふふふっとイタズラっぽく笑うその顔は今の格好と相まって絵になるほど美しかった。
私からしたらそれが逆にイラッと来るんですけどね。
「あっ!花菜ちゃん花菜ちゃん!あれ見て!」
「ん?どれ?」
「あれあれ!」
美波が指差した先には見知ったアホ毛の男子生徒と綺麗な長い黒髪の女子生徒が二人で歩いてる。
あれは・・・比企谷君と雪乃ちゃんだ!
「ゆき・・・」
あれ・・・?よく見たら雪乃ちゃん比企谷君の制服の袖つかんでない?
な、なんで?
声をかけようとしたが声が出なくなっていた。
今まで体験したことのない気持ちが膨れ上がっていく。
比企谷君は勿論だけど私は雪乃ちゃんも大好き。その二人が仲良くしていたら私も嬉しい!
そのはずなのに・・・嬉しいのに。
胸が苦しい。
「・・・ちゃん?花菜ちゃん!?」
「っ!美波?」
「花菜ちゃん・・・凄い顔してたよ」
「え?」
「・・・早く、音楽室行くぞ」
「うん・・・」
凄い顔か・・・きっと酷かったんだろうな。
ーーーー
音楽室。ここは机とピアノ、そして防音機能のある壁で出来ている教室だ。
私は基子と美波にまるで取り調べを受けるような形で座らされてる。
「・・・花菜。少し聞きたいことがある」
「なに?」
「あんた・・・比企谷君の事好きなんだよね?」
「なっ!なんでいきなり!?」
「良いから・・・真剣に答えて」
そう言う基子と美波の目は真剣そのものだった。
はぁ・・・真剣には真剣で答えなくちゃね。
「うん、大好きだよ。もちろん男の人として」
「そうか・・・別の質問をする」
「なに?」
「前々から思ってたんだけど花菜は・・・本気で比企谷君と付き合いたいと思ってるのか?」
「え?」
そんなのは当たり前だよ。好きなんだし・・・
基子は何を言ってるんだ。
「花菜ちゃんは比企谷君に恋する事だけで満足してたんじゃない?」
「っ!」
美波の言葉が私の胸に深く突き刺さった。
そんな訳無い!私がどれだけ彼を好きなのか!
何か言い返したい。だけど・・・確かに私は・・・
「・・・」
「花菜ちゃんはさ・・・比企谷君と付き合ってる自分を想像したことある?」
「そんなの・・・」
今まで私が比企谷君を家で想っていた時の事を思い出す。
写真を見てたり、下校の時になに話すのか考えたり、どこに遊びに行くか考えたり・・・
「・・・あれ?」
今まで想像してたのはどれも今の現状を楽しんでるものばっかり。その先に繋がるものは果たして考えていたのか?
その答えはno。
「・・・私は二人が言うように比企谷君と付き合おうって本気で思ったことなかった。自分が比企谷君を好きだって事実に満足してた」
「だよな・・・次で最後の質問だ」
「花菜ちゃんは比企谷君と本気で付き合いたいって思ってる?」
「うん」
この質問に対しては迷うことなど一切無い。私は比企谷君の彼女になりたい。
「ならよし。じゃあバンドの練習始めるか」
「そうだねぇ~」
この二人は比企谷君が好きってだけで立ち止まってた私に進むべき道を教えてくれた。もしも私は現状に満足をしてなにもせず、比企谷君が雪乃ちゃんや由比ヶ浜さんと付き合ってしまったら私は何を思うだろうか。
たぶんそこには後悔しか残らないだろう。
「花菜ちゃん!早く準備するよ!」
「もたもたすんな!」
「ねぇ!二人とも」
「ん?」
「ありがとう!」
二人は私にとって代わりなど居ない大切な存在。
「おうよ!気にすんな!」
「お礼期待してるかねぇ~」
やっぱり私はこの二人が居なきゃだめなんだな・・・
そう思ったらなんだか楽しくなってきて笑みがこぼれる。
「まっかせとけーい!」
「そう言えば花菜!あんたさっき雪ノ下さんに嫉妬してたでしょ?」
「なっ!そんなのどうでも良いでしょ!?」
「やっぱりしてたんだ!」
「花菜ちゃんかわい~」
クスクスと二人でおちょくってくる。この・・・
「うるさいな!もう!」
「なんだよ、大親友に対して冷たいな~」
「誰が大親友だ!」
「花菜ちゃん最近可愛くなったけど怖くもなってきたよ~」
「私をからかうからだろ!?」
「きゃー!こわいー!」
ちくしょう、この女ども・・・
「ほらもう終わり。そろそろバンドやるよ?」
「はーい」
「たくっ、仕方ないな」
私たちはそれぞれの楽器を調整し、一通りの流れを確認した。その間私から笑顔が絶えることは無かった。
ーーーー
「なんか緊張してきた・・・」
有志のステージが陽乃ちゃんの団体から始まり、現在は3組くらい終わっていた。私たちは今やってる団体の次にやることになっている。
ちなみにクオリティがヤバイ。
陽乃ちゃんは言わずもがな圧倒的クオリティだったがその後の人たちも負けじと奮起して皆を盛り上げてる。
どどどどうしよう。やばいって・・・
そ、そうだ!こういう時こそ基子に頼ろう!
基子の方に視線をやると冷や汗を出している人魚姫が見えた。
ちょっと・・・嘘でしょ?
『次で最後の曲でーす!』
え?もうすぐ私たちの出番じゃん!
どうしよどうしよどうしよどうしよ・・・
「二人とも緊張しすぎだよ。もっと私たちは有志なんだから楽しも!ね?」
「「み、美波ぃ」」
さすが私たちの美波!いざというときに頼もしいぜ!
「次の3人の方!もう入場の準備をしてください!」
「はーい!ほら!行くよ!」
「うん!」
私はギターを、基子はベースを、美波はドラムのスティックを手に持ちステージの脇にたつ。
よーし・・・大丈夫。去年は出来たんだ。今年だって・・・
「そうだ、花菜」
「ん?」
「ちゃんと気持ちを込めて比企谷君に捧げる歌やれよ?」
「そんなの分かってるよ!任せなさい!」
「頼もしいねぇ」
そう、今回文実があるのに気合いを入れてやって来たのはこれが目的なんだ。今日二人のお陰で芽生えた想いも重なり私の比企谷君へのラブパワーはもう全開だぜ!
『C組のみなさん!ありがとうございます!では次にいきましょう!お次は2年G組からきたおとぎ話のプリンセスたちのライブです!どうぞ!』
「いくぞ!」
「うん!」
ステージにたつとギャラリー達の熱気が凄かった。
この中で演奏するのか・・・緊張するな・・・
私と基子が圧倒されてると美波が、マイクを取り挨拶を始めた。
『どうもー!不可思議な国から迷い混んできちゃった上溝美波でーす!』
【わぁー!かわいー!】などの声援が上がる。すごいな。
『今日は頑張るんで応援お願いします♪じゃあ次は花菜ちゃん!』
・・・よし!私も覚悟を決めたぞ!
『どうも!魔法使いのおばさんに素敵なドレスを貰った愛川花菜です!せっかくドレス貰ったので文化祭来ちゃった』
【かわいー】
という声援が圧倒的に上がる。おぉ・・・掴みはオッケーだな。
『文化祭が終わったら魔法が解けるかもだけどそれまでは楽しみたいと思います!よろしくお願いします!』
【いいぞー!かわいいー!】
『ラストは基子!』
『どうも!海の世界の歌姫こと橋本基子です!』
【セクシー!つきあってくれー!おもしろいぞー】
『今日は2曲やりたいと思います!一曲目が私、後2曲目をガラスの靴のお姫様が歌います!じゃあ一曲目行きますよー!』
【おぉー!】
『一曲目は" Century Lovers"』
カッカッカッと美波が合図をして演奏を始める
『~♪』
歌い始めた!よし!指は動く!リズムも合ってる!行けるぞ!
このまま終わってくれ・・・
私はこの歌が結構気に入ってる。こんかいバンドで基子が絶対にやりたいと持ってきたのだが聞いたら思ったよりもはまってしまってた。
一番は無事に終わったか・・・ふぅ・・・
その後も順調に進み二番のサビに入る。
あれ?基子こっち見てる?
・・・なるほど。この部分は私に言ってんのね。
最初からハッピーエンドなんてあり得ないよね・・・
そうだよな・・・分かってるよ。
それが恋愛だよね。
私がにやっと笑いかけると、基子もにやっと笑う。
すると急にドラムが強く存在を主張するよう音を奏でた。
(まだ残ってるんだから集中!)
(わかってるよ)
(いくぜぇー!)
今アドレナリンがどばどば出てるのを感じる。
テンションはhighだ!
『ー!』
【わぁぁー!】
『ありがとうございます!』
やりきったー!一曲目は無事終了!
あとは・・・
「ほらよ」
「おっと・・・」
マイクを投げてくる基子。
「あぶないな!落としたらどうすんだ!」
「別に良いじゃん。あんたらしくて」
「なんだとぉー!」
「二人とも!良いからやるよ!」
「わかってるよ」
『みなさーん!後一曲だけ付き合ってください!二曲目に歌うのは皆さんもご存知"小さな恋のうた"です!行きます!』
ふぅっと1回深呼吸をすると体育館の中は聞こえなくなった。
集中できてる。
基子と美波を見て確認する。
(花菜・・・)
(花菜ちゃん・・・)
あぁ・・・二人とも、大丈夫だよ
この歌を彼に・・・!
「わんつー!わんつーすりーふぉー!」
『♪』
きっと届くと信じて私はギターを鳴らし、歌を歌う。
歌ってる彼にとの事を歌詞に合わせて思い出す。
もうメールはどれだけしたんだろう。そのすべてがいつか私の思い出となるんだろう。いつも私からばっかりだったけど・・・
基子も美波も私を際立たせるための演奏をしてくれてる。本当にありがとう。二人とも!
『~♪』
二番のサビも終わりった。この短い歌では全部は伝えきれないかも。それでも・・・すこしでも伝わるように。
比企谷君・・・どこにいるかは分からないけどきっと居るよね・・・・・ちゃんと見ててね!
『♪』
そう言えば最初の頃は好きだって自覚無かったんだっけ・・・
でもい今はあなたのことが大好きです。
あなたにこの気持ちが届いて欲しい!
いつだってあなたを想ってる。だから・・・
届け・・・響け・・・私の!
『恋の歌!』
ジャン!と3人で同時に音をならし演奏を終わる。
【わぁぁぁぁぁ!】
『ありがとうございました!』
スカートを摘まみお辞儀をして退散をする。
「おつかれ!」
「おつかれさまぁ~」
「中々良かったよな!?私も花菜も歌詞間違えなかったし演奏もばったり!」
「よかったよねぇ」
「何より観客が凄いテンションでさ!もう最高だな!」
「うん!」
本当に楽しかった。興奮がまだ収まらない。
このあとしばらく私たちは3人でこの興奮を共感しあってた
ーーーー
「花菜。満足できたか?」
「・・・まだまだ伝えきれてないけど、スッキリはしたね!」
「そか。良かったな」
「うん!ありがとう!」
「これで、花菜ちゃんも比企谷君に猛アピール始めるんだね?」
「だな」
「うん。まぁその前にやることあるんだけどね」
「やること?」
「うん。今からするから見ててよ」
私が比企谷君を口説くうえできっとその存在は問題になる。だから今のうちから向き合わなきゃ。
・・・やっぱり二人出揃っていた
「雪乃ちゃん、由比ヶ浜さん」
都合がいいことに二人だけで周りに人は居ない。
「なにかしら?」
この二人は私のライバルになりうる。比企谷君の心はもしかしたら私よりもこっちの二人に向いてるかもしれない。それでも私は彼のことを諦めたくない。だから・・・
「わたしは比企谷八幡君の事が男性として好きです」
「「え?」」
二人は鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔をした。
二人とも、可愛いなぁ・・・ちくしょう!
「愛川さん。あなた正気?」
「うん・・・間違いないよ」
「比企谷君の事をなんて・・・どうかしてるわ」
「そ、そうだよ!」
この二人は素直じゃないのかな?それともライバルを蹴落とそうとしてる?
「おかしくない。彼は魅力的だよ」
「・・・なぜそんな事を私たちに話にきたのかしら」
「それはね、宣戦布告をしに来たんだよ」
「え?」
「私は二人とも比企谷君に気がある思ってる。それなのに二人がなにもしないで私が付き合うことになるのはなんだから嫌なんだ。私は正々堂々と比企谷君を勝ち取りたい」
「・・・そう」
「雪乃ちゃん・・・喧嘩したい訳じゃないんだよ?仲良くしたい」
「分かってるわ。同等の立場のものなら堂々と戦いたいって事でしょ?」
「うん。夏目漱石の"こころ"みたいな展開はごめんだからね」
「ふふふ・・・私もよ」
「???」
「由比ヶ浜さん・・・あなたこころくらいは知っておきましょうよ」
「・・・うん」
「とにかく!私は勝つ!よろしくね!じゃあ!」
「ちょっ!」
「このままの格好で仕事するから!基子たちに挨拶したら戻ってくるよ!」
ーーーー
「あんた・・・ばか正直ね」
「良いじゃん!私こころのKみたいに雪乃ちゃんになってほしくないもん!」
「花菜ちゃんかっこいー!」
「えへへぇ~。ありがと!」
「さてと、私たちは教室に戻るよ。じゃあ仕事がんばれ」
「うん!ありがとう!」
「じゃあねぇー!」
「ふぅ・・・」
さてと!仕事しますか。
ーーーー
有志の発表はほとんど終わり残すはエンディングセレモニーだけだ。しかし・・・
「愛川さん」
「なに?」
「相模さん知らない?」
「うーん・・・わかんないや」
委員長殿が見当たらないらしい。
「雪ノ下~!相模は来たか?」
体育館の別のところで仕事をしていた比企谷君まで駆けつけてきた。
これ結構ヤバイよね・・・
今時間は葉山君達が稼いでくれてるけどそう長くは持たない。どうしよう・・・
「比企谷君」
「なんだ?」
「あと10分時間を稼げたら見つけられる?」
「どうだろうな・・・わからん、としか言いようがない」
「そう、不可能とは言わないのね。それで充分だわ」
「姉さん?今すぐ舞台袖まで来て」
どうやって雪乃ちゃん時間稼ぐのかな?
ーーーー
「おい雪ノ下、本気か?」
「はぁーん。楽しいこと考えるね。で、曲は?」
「昔、姉さんか文化祭でやった曲。今でもできる?」
雪乃ちゃんがそう言うと陽乃ちゃんは鼻唄を始めた。
あぁ~これか・・・
「静ちゃん」
「仕方ない・・・」
「めぐり、サポートキーボード行けるね?」
「はい!任せてください!」
「あとはヴォーカルだけかな?」
「・・・由比ヶ浜さん」
「うぇ!?」
うわぁ・・・凄い美女軍団だ・・・すげぇ・・・
「で、でもあたし、歌詞とかうる覚えだからね!?その辺期待しないでね!?」
「正しくはうろ覚えよ。今の言い間違いで少し不安になってきたわ・・・」
「ゆきのんちょっとひどいよ!」
「冗談よ。危ないと思ったら私も歌うわ。それに・・・」
何やら雪乃ちゃんがこっちを見てるなー。何か用かな?
「もか一人ヴォーカルを付けるし大丈夫よ。ね?愛川さん」
「え?」
・・・今愛川さんって言った?
「・・・えぇ!?わたし!?」
「そうよ。あなたまさか先程ライバル宣言したばっかりなのに出来ないとか言わないわよね?」
「ぐぬぬ・・・やるわ!できますとも!」
「そう来なくちゃね・・・二人とも、ありがとう」
「っ」
普通に頼めば良いのに。不器用だな。
「比企谷君・・・よろしくね」
出口をみると比企谷君の後ろ姿が見えた。いつのまに!?
「比企谷君!絶対見つけてね!」
「ひっきー!がんばれ!」
私たちも声をかけ激励をする。
さてと、私たちも仕事をしますか!
ーーーーー
比企谷君は相模さんを見つけ、エンディングセレモニーは何とか行われた。だけど・・・
「あいつサイテーだよね!ひきたに!」
「女の子泣かせるとかひどい!」
この有り様だ・・・
聞いた話によると比企谷君は中々動こうとしない構ってちゃん状態の相模さんを動かすために悪役になったんだろう。
そんなの彼を知らなきゃたぶん思い付かないよね。
良いやり方じゃないけど成果は上げたし他の人に散々悪口言われてるから私は優しくするかな。
「比企谷君!おつかれ!」
そう言ってマッカンを彼に渡す。
すると彼は驚いた顔をして目を見開いた。
「愛川・・・話聞いてないのか?」
「相模さん泣かせたこと?」
「あぁ」
「聞いたけど・・・それがどうかした?」
「いや、俺校内1の嫌われものだし・・・まさか話しかけてくるとは」
「はぁ・・・なんで比企谷君があんな事したのかさすがに分かってるからね?」
「・・・そうか」
「比企谷君」
「ん?」
「あなたは頑張りました。成果も一番あげした。なのに報酬が無いのは辛いよね?」
「マッカンでもくれるのか?」
「ふふふ・・・今度の土曜日に二人でデートしようよ!」
「え?ご褒美だよな?」
「なによ?こんなかわいい女の子とデートでんのよ?ご褒美でしょ!」
「・・・なんかお前変わったよな」
「そう?」
「あぁ・・・」
「それはきっと比企谷君のお陰だよ」
「?それってどういう」
「じゃあ、私は戻るね!」
たたたっと走って教室に戻る。まだ今は時じゃないしね。
てかガラスの靴走りずらいよー。
ーーー
「駅前の店でしょ?楽しみだね!」
私たち三人はクラスの打ち上げをしに駅前のレストランに集まる事になっていた。少し楽しみだ。
「あっ!基子!美波!」
校門を出たところで、違う制服の女子に話しかけられた。えーっと・・・海浜総合かな?
「千佳ちゃん!来てたんだ!」
「声かけようと思ったんだけど教室に居なくてさ!探したよ!」
「ごめんごめん!」
また元中トークか・・・良いもん!今の私には比企谷君がいるから!
でも彼との思いでないなぁ・・・くそぉ!結局元中トークできないじゃん!
「あれ?愛川?」
話しかけてきたのはどこか見覚えのある・・・って!
「折本!?」
「やっぱりそっか!あんた総武なんだ!頭よかったもんね!うける」
「うけないから。久しぶりだね!春先以来?」
「そうだね」
「最近どう?そっちは?同じ中学で変わった人いる?」
「あんまり居ないな・・・そう言えば総武には愛川以外に同じ中学の人いるの?」
「私と比企谷君の二人だね」
「ぷっ!比企谷とか・・・めっちゃなついわぁ!」
「え?覚えてるの?」
「まぁね~」
「へぇ・・・ねぇねぇ!比企谷君の中学の時の事教えてよ!」
「うーん・・・そういえば告られた」
「・・・えっ!?誰に?」
「比企谷に。うける」
えぇー!?うそぉーん!そんなずるいよ!それとうけないからぁ!
「・・・知らなかった。そんなに行動力あったんだね」
「そうだね。てか愛川も中1の時アプローチされてたんでしょ?」
「え?」
「なんか比企谷が俺の好きな愛川にアタックしやがった!人でなしだ!って言ってるやつが居たんだよね。誰か忘れたけど」
私が比企谷君に?アタックされてた?嘘でしょそれ今すぐ再現してよ、お願いします。
「花菜ちゃん!そろそろ時間なっちゃうよ!行こ!」
「う、うん!」
「じゃあね」
「またね!」
そう言って手を振り基子たちと合流する。
「驚いたな・・・アプローチされてたのか」
「らしいね・・・」
私が比企谷に?いったいどういう事なの?
はぁ・・・最初の時みたいに寝れない夜が続くのかな?
長くなりました・・・たぶん2、3話分くらいは書いたかな・・・本当に眠いです(笑)
ライブ難しいよ・・・クオリティがいつもより低くなってしまってますが申し訳ないです。
とりあえず文化祭編はあとヒッキーと二人で打ち上げデートで終わりです!
1位感謝です!
今回は長いですがここまでお付き合いいただきありがとうございました!