やはり私と同中の彼との青春ラブコメはまちがっている。   作:巣羽流

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10話です!

千葉村編の続きです!

感想が今回結構来ました!

ありがとうございます!

そのなかであったのが設定の話ですが平塚先生は現文の先生なのでは?っと言う感想がちょくちょく来たのでここで明言します

平塚先生はF組では現文、J組では古典を教えてるって設定にしてます

作者の学校の国語の先生はどっちも教えてたのでそういう風にしました!

分かりにくくてすみません

あとオリキャラのキャラ設定ですが一応作者の頭のなかにはあるんですがそう言うのって書いた方がいいですか?

要望があればキャラ設定書きます

長々と前置きがありましたが本編いきます!


10話

「ふぁぁ・・・」

 

大きなあくびをして目を擦る。

 

現在は朝食を食べているわけだが・・・

 

ね、ねむい・・・

 

なんだかいつもの布団と違うと寝た感じがしない。

 

今日の一日はきつそうだ・・・

 

乗りきるにはこれしかない!

 

「美味しい・・・」

 

カシュッっと持ってきたマッカンを開け飲む。

 

やっぱ朝御飯にはこれが合うよね!

 

しみじみマッカンを味わっていると遅れていた戸塚くんと比企谷君が来た。

 

「愛川さん!おはよう!」

 

「おはよう!」

 

うん。

 

今日も戸塚くんは天使。

 

異常なし。

 

そう言えばと比企谷君の方を見ると驚愕の顔をしていた。

 

「お、お前。そのマッカン何処で手に入れた?」

 

「え?こっちに来たら飲めないかもだから家から持ってきたんだよ?」

 

「くっ・・・俺も泊まりだと分かってたら・・・」

 

なにやら比企谷君がぶつぶつと呟いてる。

 

ふーん・・・マッカン持ってきてないんだ。

 

「よかったら一つあげようか?」

 

「・・・マジ?」

 

「うん」

 

「でもわるいし」

 

「私何本か持ってきてるから一本くらい大丈夫だよ」

 

「まじか。ならありがたくいただくわ」

 

「はい」

 

「ありがとな」

 

そう言って比企谷君は美味しそうにマッカンを飲む。

 

いつもの仏頂面ではなく本当に嬉しそうな顔をしている。

 

いつも大人らしくクールに振る舞っているのでこういう子供っぽい所を見るのも新鮮だ。

 

無意識に顔がにやつく。

 

なんだか胸が温くなるのを感じた。

 

『私が見るに花菜ちゃんのヒキタニ君を見る目はなんだか特別に感じたんだけどな~』

 

「っ」

 

ち、違う違う!

 

比企谷君が普段見せない顔をしてるから新鮮に感じただけ!

 

[友達]が嬉しそうにしてたら胸とかほっこりするのは普通だよね!

 

普通だよね?

 

恋じゃない恋じゃない。

 

「ふぅ・・・うまかった」

 

一人悩んでいると比企谷君はすでに飲み終えて何時もの腐った目に戻っていた。

 

「ささ!比企谷君もはやくご飯食べよ?」

 

「おう」

 

ーーー

 

「暑いね・・・」

 

「でもあと少しだ。頑張れ」

 

平塚先生が事前に遊べる川があると教えてくれていた。

 

そこに今姫菜ちゃんたちと一緒に向かっているのだ。

 

「おっ。見えてきたぞ」

 

「おぉ・・・川だ」

 

「涼しそうだね~」

 

そこには浅いがとても綺麗な水でキラキラと反射してる川があった。

 

「雪乃ちゃん達はどこかな?」

 

「う~ん・・・あっ!いた!」

 

ほんとだ!

 

うわぁ・・・雪乃ちゃんすごく綺麗・・・

 

名は体を表すって言うけどまさに雪乃ちゃんにぴったりだ。

 

透き通るように白い肌が惜しみ無く露になっている。

 

太陽光を反射してる綺麗な川と重なって 女の私でも見とれちゃう美しさを醸し出してる

 

しばらく見とれていると何やらアホ毛が二つあることに気が付いた。

 

あれ?小町ちゃんの他にアホ毛って・・・

 

「えぇ!?」

 

なんで!?なんで比企谷君がいるの!?

 

さっと姫菜ちゃんの背中に隠れる。

 

『比企谷はこう言うのが苦手だからな。多分参加してこないだろう』

 

平塚先生・・・嘘だったんですか。

 

「愛川?どうした?」

 

比企谷君が近寄ってきて聞いてくる。

 

こ、来ないで!

 

昨日の夜ご飯のカレーいっぱい食べちゃったよぉ。

 

それに夜も由比ヶ浜さんのおやついっぱい食べちゃったからお腹が・・・

 

水着だって一昨年のだからあんまり可愛くないし!

 

あぁぁぁぁ!

 

比企谷君が来るってわかってたなら色々準備したのに!

 

姫菜ちゃんの後ろに必死に隠れる私を見て比企谷君は何かを悟ったのか離れていった。

 

ふぅ・・・助かった。

 

でもなんで離れるときに目の濁りが増したんだろ?

 

ーーーー

 

平塚先生が私を見かねて持ってきてたパーカーを貸してくれた。

 

そのお陰で大分自由に動ける。

 

平塚先生・・・ありがとうございます。

 

「花菜ちゃん!行くよ!」

 

「冷たい!やったなぁ!」

 

姫菜ちゃんたちとはしゃいで水遊び。

 

楽しい!

 

夏休みって感じがして良いよね!

 

遊んでいるとふと視界の端に一人で地面を眺めている比企谷君を見つけた。

 

なにしてんのかな。

 

「三浦さん!姫菜ちゃん!私ちょっと疲れたから休憩してるね」

 

「りょうかーい」

 

私は二人の了解を得て比企谷君の方へ歩いていく。

 

「比企谷君!なにしてんの!」

 

「うお!愛川か・・・脅かすなよ」

 

「ごめんごめん・・・てか、本当になにしてんの?」

 

「蟻の観察」

 

「え?」

 

「蟻の観察」

 

蟻の観察・・・

 

なんだかすごく胸が苦しくなるのを感じるよ。

 

寂しすぎるでしょそれ。

 

「・・・わかった!」

 

「なんだよ」

 

「比企谷君私の水着姿が見れなくて拗ねてるんでしょ?」

 

比企谷君は何言ってるのこいつって目で見てくる。

 

え?軽い冗談だったのに・・・

 

そこはそうだなって乗ってくれる所じゃないの?

 

「そんなんじゃねぇーよ」

 

「ほんとに?」

 

「当たり前だ」

 

頑なに認めないな・・・

 

少しからかってみるか。

 

「比企谷君・・・」

 

そう言ってパーカーのチャックに手を掛けてゆっくりと下ろしていく。

 

比企谷君は一瞬胸元を見てからすぐに目をそらした。

 

見たね!

 

一瞬見たね!

 

よっしゃぁ!

 

「やっぱり、気になるんじゃん」

 

ニヤニヤと笑いながらいう。

 

私は胸も大きく無いし肌があんなに綺麗でもない。

 

奉仕部の二人に比べて劣っている。

 

それでもちゃんと私に興味もってくれてるんだって思うとなんだか嬉しいなぁ。

 

「気になる。気になるからその中途半端に下ろしたチャックを上げてくれ」

 

「へ?・・・っ!」

 

チャック下げてたの思い出した!

 

うぅ・・・中途半端な感じが下着見せてるみたいで逆に恥ずかし。

 

服の中見られてたのかな?

 

勢いであんなことするんじゃなかった。

 

「ごめんごめん・・・」

 

「あぁ・・・」

 

なんだか微妙な空気になっちゃった。

 

なにを話せば・・・

 

「花菜ちゃん!いつまでも休んでないで遊ぼうよ!」

 

「うん!今いく!」

 

「じゃあ行ってくるね」

 

「おう」

 

た、助かったぁ。

 

ーーー

 

現在は川から帰ってきて鶴見留美ちゃんのイジメをやめさせる会議中。

 

「みんながぼっちになれば争いも揉め事も起きないだろ」

 

「・・・」

 

葉山君の案はすべて却下。

 

そして今比企谷君の案を聞いた。

 

これは・・・

 

「うわー」

 

由比ヶ浜さんが引いてる。

 

気持ちはわからなくない 。

 

でも・・・それでも私は。

 

「・・・すごい」

 

凄いと思う。

 

まるで小説のような発想。

 

決して褒められた素晴らしいアイディアではない。

 

実行する側もかなり危険。

 

もしかしたら状況は悪化するかもしれない。

 

そんなことは分かってる。

 

それでも私はこのアイディアに感心させられる。

 

私では絶対に思い付かない。

 

本当に良く思い付くな。

 

比企谷君・・・

 

この瞬間私は心の底から比企谷君を尊敬していた。

 

ーーーー

 

「私がこれ着るの?」

 

そこにはピンク色の浴衣と猫耳がセットになってる衣装が置いてあった。

 

これってさぁ・・・妖怪じゃない?

 

「小町とお揃いです!はやく着てお兄ちゃんに見せてあげましょう!」

 

比企谷君にか・・・

 

小町ちゃんと並んでたら霞んじゃうじゃん。

 

「わかったよ~」

 

ーーー

 

「じゃーん!お兄ちゃん!どうどう?」

 

「あー可愛いぞ」

 

「それと花菜先輩!」

 

「ど、どうも・・・」

 

はっずかしぃぃぃ!

 

猫耳ってなんだよ!?

 

こんな羞恥プレイ嫌なんだけど!?

 

しかも比企谷君に!

 

「・・・」

 

「あの・・・黙ってないで何か言ってくれると助かるんだけど」

 

「・・・悪くないんじゃないか?」

 

「っ」

 

ドキッと鼓動がはやくなる。

 

顔がにやつくのを感じる。

 

いやいやドキッじゃねぇよ!

 

褒められたからなんだってのよ。

 

私ってそれなりに可愛いし!

 

似合うのも当たり前っていうか?

 

「ありがとう!比企谷君もゾンビの衣装完璧だね!」

 

「・・・俺衣装変えてないしノーメイクなんだが」

 

これが私に出来る精一杯の抵抗。

 

ごめんね!比企谷君!

 

 

ーーーー

 

現在みんなで花火をして遊んでる。

 

「比企谷君!」

 

「愛川か」

 

「やったね!」

 

作戦は成功!

 

凄い凄い!

 

まさかあんなにバッチリ作戦通りに行くなんて!

 

まさに爽快!

 

比企谷君!すごい!

 

ほんとに小説みたいだよ!

 

「褒められた事じゃないがな」

 

「そうだよね」

 

自分でも自覚してるんだ。

 

一般的な常識はあるんだよね。

 

なのにあのアイディア・・・

 

たぶん過去の辛い思い出の賜物だと思う。

 

それは多分良いことじゃない。

 

でも・・・

 

「それでも凄いよ!」

 

そう言って微笑むと彼は顔を少し赤くしてそっぽを向いた。

 

あんなに凄いこと考えられるのにこう言うことはほんとにまだまだ子供なんだ。

 

そう思ったらなんだかおかしくなってきた。

 

「なに笑ってるんだよ?」

 

「なんでもない!それより私たちも花火やろ!」

 

「おい!引っ張るな!」

 

二人で手持ち花火をする。

 

とっても・・・花火って綺麗・・・

 

花火を眺めながら千葉村の思い出を思い出す。

 

姫菜ちゃんたちと仲良くなれた。

 

比企谷君と一緒に小学生の指導をした。

 

みんなで夜お話をした。

 

比企谷君に水着を見られかけた。

 

比企谷君の作戦に感動した。

 

比企谷君にコスプレ姿を見られた。

 

比企谷君と花火をした・・・

 

このボランティア・・・来れてよかった!

 

 

 

 

 




ここまでです!

なんだか今回はさくさく書けた気がします(笑)

ここまでお付き合いいただきありがとうございます!

感想とか質問とか意見待ってます!

ではまた!

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