やはり私と同中の彼との青春ラブコメはまちがっている。   作:巣羽流

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どうも!初投稿です!

至らない点もあると思いますがよろしくお願いします



1話

黒板にチョークで文字を書く音が響く教室。

窓から吹いてくる気持ちのよい春風を受け、私の黒い前髪が視界で動くのを感じる。

 

私の名前は愛川花菜(あいかわ かな)。

総武高校の2年J組の生徒です!

 

 

きーんこーんかーんこーん

 

本日はここまで。

 

先生がそう告げ四時間目の授業が終わりを迎えるとクラスの皆がガヤガヤ騒ぎ始めた。

 

「ぶへぇー。やっと終わったー」

 

「はぁー・・・あんた・・・なんつー声だしてんのよ」

 

「あはは・・・いくら男子が少ないって言ってもそれはダメでしょ」

 

そう言って私に話しかけてきたのは私の友達。

 

つり上がった目で私を見ながらため息混じりに注意してきたのが橋本基子(はしもと もとこ)

背中くらいまである綺麗な黒髪を後ろに纏めているのが特徴で、姉御肌の世話焼き屋だ。

 

 

隣の苦笑している茶髪ロングの垂れ目少女は上溝 美波(かみみぞ みなみ)

これでもかってくらいのあまーい声を地声で出す。

基子は完全に逆方向の女の子だ・・・ほんとに地声かどうかはわからない。

 

 

「だって今の授業古典だったんだよ?こうなるって」

 

「なっさけない・・・古典とは言え国語でしょうが。自分の国の言葉くらいでダウンしてんじゃないの」

 

「えぇー・・・」

 

古典てあれじゃない?国語とか言っといて英語よりやっかいじゃない?なんだよはべり活用って・・・誰が省いてんの活用してんのか?そんないじめるをしているような物は日本語と認めません(暴論)

 

「あんた・・・またろくでもない考えてるでしょ?」

 

「あはは・・・」

 

ジトーっと基子は私を見てくる。

 

「べっつにー・・・」

 

「まぁ別に良いけど・・・さっさとお弁当たべよ」

 

「そだそだ。早く食べよー!」

 

そういってお弁当を机に置く美波。

ほんとどっからあの声が出てるんだろ?

 

ーーーーーー

 

私たちは別にトップカーストと言うわけではない。

というかうちのクラスにはカーストなるものがない。

学力は皆ほとんど同じで容姿に関しても皆、中の中から中の上の人がほとんどだ。

まぁ一人だけ圧倒的な学力と容姿をもつ例外はいるけどね。

 

ちなみに言うと私は上の下にはいるんじゃね?ってくらいの可愛さだ(どやっ)

 

 

「基子。そういえばね、この間ね!伊勢ちゃんにあったんだよー」

 

「おっ。伊勢ちゃんかー!なつかしいなー。どうだったどうだった?」

 

「それがねー」

 

あっ・・・

 

私が一人で回想してる間に私の入れない話題になりやがった。

 

あの二人は同じ中学出身でそういう話をたまにする。

 

羨ましいなー!私だってこの前同じ中学だった折本にあったのに!

 

「二人はいいよねー。同じ中学出身でそういう話ができて

私もそういうの話したい!」

 

「あー。そういえば花菜は同じ中学の人この学校にいないんだよね」

 

「うん・・・」

 

そう!この学校は県内でも屈指の進学校で学力も高い。

 

それに家から少し遠いことも相まってこの高校に進学したのは私だけなのだ。

 

「でも花菜ちゃんが知らないだけでこの高校にも同じ中学の人いるかもよ?普通科とかさ!」

 

「居ない居ない。前に顔見たけど見覚えある人いなかったもん」

 

「そっかぁ~」

 

「まっ、しかたないっしょ」

 

「まぁ別に気にすることって訳じゃないしね」

 

そういってこの話の流れは途切れて別の話題へと移った。

 

私が見つけられてないだけで同じ中学だった人なんてさすがに居ないだろ。

 

・・・いないよね?

 

 

ーーーー

 

あの日から数日がたったとある日の放課後。

 

「おつかれさまでしたー!」

 

「おつかれぇー」

 

帰り支度を終えて鞄を背負い部活の後輩に挨拶をした。

 

部室をでるとそこには同じ部活の同級生が通り掛かった。

 

「おつかれ戸塚くん」

 

「あっ!愛川さん!おつかれさまぁー」

 

うっ・・・かわいい・・・

 

もはや天使といっても過言じゃないほどの笑顔を振り撒かれた。

 

私より絶対かわいいよ・・・おかしくね?神様?仕事まちがえてますよー?

 

「戸塚くんはまだ練習するの?」

 

「うん!もう先輩たちも居なくなったし僕たちが頑張らなきゃだからね!」

 

「そうだね・・・お互いがんばろうね」

 

「うん!じゃあまたね!」

 

まっまぶしい!何ですかその微笑みは!?

 

あっぶないあぶない。女の子なのに惚れかけたわー。

 

あっ戸塚くん男だから惚れていいのか。

 

ーーーー

 

そして駐輪場にいって自転車に乗車。

 

しゅっぱーつ!と心のなかで叫びこぎ始める。

 

「~♪」

 

鼻歌を歌いながらいつもの帰路からそれて違う道を行く。

 

今日はガットを張り替えるためにテニスショップに預けていたラケットを取りに行くのだ。

 

新しいガットはどうかな?なーんて思いながら進んでく。

 

駅前につくと自転車を二時間無料の駐輪機に置いてっと。

 

さーって行きますか!

 

ーーーー

 

「ありがとうございましたー」

 

「・・・ふぅ」

 

つっかれたー。

 

思ってたより店が混んでて受けとるだけなのに30分も待った。

 

もう八時なりそうだよくそっ!

 

ちくしょー。時間を無駄にしたぜ。

 

そう思いながら自転車を取りに向かってる途中で本屋があることに気付いた。

 

ん?こんなところに本屋なんかあったっけ?あたらしくできたんかな?

 

まぁ、そんなことは良いかはやく帰ろー。

 

そう思ってたらなにやら二人組のおじさまに呼び止められた

 

「ねぇねぇ君。かわいいねぇ」

 

「えっ・・・」

 

うっわぁー!もしかしてナンパ!?初ナンパされちゃったよー!えへへへ・・・っておじさんかよ!

 

「高校生かな?」

 

とりあえず面倒くさい。

 

「あの・・・急いでるんで・・・」

 

そういって立ち去ろうとする。

 

「まぁ待ってよ」

 

「っ」

 

おじさん(禿)が行く手を阻んだ。

 

ちょっとしつこいんじゃないの?

 

「なんなんですかもうっ」

 

内心イライラしながらそう言うと、

 

「おじさんたちといいことしない?」

 

「お金なら持ってるよー」

 

そういって、お札を財布からとりだしひらひらさせてきた。

 

むっ!諭吉が10枚だと!?ぐぬぬ・・・

 

「ねえねえ。どうどう?」

 

「っ!」ビクッ

 

そういっておじさん(豚)が肩に触れてきた。

 

あぶねぇー。一瞬もってかれかけた。まぁ行くきは元々ないけどね?

 

・・・ほんとだよ?

 

「あの・・・急いでるんで・・・」

 

「つれないねー。おじさんかなし!」

 

「そんなこと言わずにさー!」

 

この人たちなんなの?しつこい!

 

どうしたもんかと、悩んでいると本屋から総武高の制服をきた男子が出てきた。

 

ナイスタイミング!

 

遠くて顔はよく見えないけど目があった。

 

たすけて!

 

そうアイコンタクトを送ると彼は頭をかきながらこちらに近づいてきた。

 

うわっ!目が!目がぁぁ!

 

彼はそんな感想を抱く濁った目をしていた。

 

そんな彼はこう言った。

 

「待たせたな愛川」

 

なるほど・・・そういう作戦か。

 

「ううん!そんなにまってない!」

 

「そうか・・・ところでこの人たちは誰なんだ?」

 

濁った目で、二人を見つめて言うとオジサンズの二人は少しビクッとなってから舌打ちをしてどこかに行ってしまった。

 

あの目少し怖いもんね・・・気持ちはわかります。

 

「ふぅー・・・助かった!ありがとう!」

 

飛びっきりの笑顔で彼にそう言った。

 

戸塚くんほどではないけどそれなりに笑顔には自信がある。

 

基子に顔面詐欺と言われるほどだ。

 

とりあえずこのあとに何か奢ってちゃらにしてもらおう。

 

「・・・おう。それじゃあな、気を付けて帰れよ」

 

「えぇ!?まってよ!まだお礼してないよ!?」

 

「えっ・・・お前お礼言ってたじゃん」

 

「言葉だけじゃん!何か奢るよ!」

 

「良いよ別に。なにかほしくてやった訳じゃないし」

 

「えぇ・・・じゃなんで助けてくれたの?」

 

「そりゃ見知った顔があんな状況なら助けるだろ。俺ももさすがに見捨てるほど腐ってない」

 

「・・・見知った顔?」

 

そういえばこの人私のこと愛川って・・・

 

うちのクラスの男子じゃないし普通科だよね?

 

私は派手じゃないしJ組なら雪ノ下さんに全て持ってかれてるから知名度は上がってないはず。

 

ならなぜ彼は私を知っている?

 

「えっと・・・どこかで話した?」

 

「えっ・・・だって俺たち」

 

「???」

 

「っ・・・まぁそりゃそうか」

 

「はなしたことある・・・っけ?」

 

「もう気にすんな。じゃあ俺帰るから。もう時間も遅いし気を付けろよ」

 

「えっ!?ちょっ!」

 

彼は私の制止を聞かずに本屋の前からチャリを取り出して帰っていった。

 

「・・・いったい誰なの?」

 

 

 




終わりです!

キャラがブレっブレな気がしなくもないです!
ゆるしてくださいなー

感想とかあったらまってます!

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