よろしくです!
生徒指導室
「本当かね!?」
と、平塚先生が驚いていた。この反応だと学校職員全員知らないようだ。
「はい。」
「そうか。わかった、こちらで対処するとしよう。しかし何故奉仕部にこの相談をしたのかがわからん。君はその理由を知っているのかね?」
「はい。あんまり大事にはせずに沈静化をしてくれと言う理由です。」
「なるほど。大体理解した。つまり私達先生にこのイジメ問題が知られれば学校全体に拡散し、イジメられた由比ヶ浜が注目を浴びて嫌な思いをしてしまうという解釈でいいのか?」
「まぁ大体そんな感じです」
平塚先生はよく生徒のことを理解している。やはり一番信頼できる人だ。俺がこの時27歳なら本気で惚れてたと思う。
「うーん。これを学校側に話せば職員会議で対策をして結局は拡散はしてしまうと思う。由比ヶ浜には悪いが[いえ、その必要はありません]?」
「この問題は奉仕部に任せてくれませんか?」
「ん?じゃあ何故この事を私に伝えたのかね?」
「平塚先生には協力してもらいたいと思いこの話をしました。」
「なるほど。理解した、で私は何をすればいい??」
「いえ。何も」
「は??どういう事かね?」
「いえ。本当に何もしなくていいです。そのかわりに『平塚先生』という名前を貸してください。」
「ん!??余計にわからん。説明をしてくれ。」
先生はかなり困惑していた。まぁそうだよね。
「つまり、『噂』を流すんです。『この学校でイジメが起きてるらしいよー!生徒指導の平塚先生が調査してるだって』『なんか見つけた生徒はイジメは立派な犯罪だから警察に通報するらしいよー』みたいな感じです。」裏声
「つまり、嘘の『噂』を流すということかね。」
「はい。問題は解消されると思います。由比ヶ浜がイジメを受けているとはあまり知られてません。けど噂を聞いたイジメ連中は結局は自分がかわいいから、自己防衛に入る筈です。もしかしたら『結衣ちゃん今までごめんね。私が間違ってたよ』みたいなクズも現れるかもしれません。」
「ふむ。確かに解決は出来るかもしれんな。しかし失敗したらどう対策をするつもりかね?」
「その時は雪ノ下の案でイジメ連中を根絶やしにするそうです。」
というと平塚先生が大口開けて笑っていた。
「ははははは!!君達は何というか頼もしいな。学校の問題さえ奉仕部で解決しようとするなんて。普通の生徒ではいないよ。君達2人がいれば私も心強いよ。」
「で、どうします?」
「ああ!いいだろう!やってみたまえ!私の名前も自由に使っていい。問題になれば私が全責任を負うから思いっきりやりたまえ。」
やっぱりこの人は他の先生とは違う。普通の先生なら俺の案なんか聞いてもくれない筈だ。改めて思う。平塚先生がこの学校の先生でいてくれて良かったと心から思う」
「ひ、ひか、比企谷///そんな事をストレートに言うにゃ!!恥ずかしいだろう!!」
やべ、俺の心の声が漏れてた。てか先生、真っ赤になってモジモジするのやめてもらえませんかね。かわいいからこっちまで恥ずかしくなる///
「と、とりあえずそういう作戦でいくので明日から俺が噂を流していきます。問題が起きたらまた相談するかもしれないのでその時はまたよろしくお願いします。」ペコ
「あ、ああ、わかった。とりあえずこの件は君達に託す。思う存分にやりたまえ。あと比企谷」
「ん?何すか?」
と返事をすると先生が真っ直ぐ俺の事をみて
【君は今頼られている。それがどういう事なのかをよく理解し行動したまえ】
??
俺にはよくわからなかった
「さぁ、もう下校時間だ。君も早く帰りたまえ。」
「え??あ、はい。失礼しました。」
そして俺は自宅に帰った。
ある教室
そして次の日、由比ヶ浜のいる教室に行った。今は昼休みだ。由比ヶ浜はいつも別のベストプレイスで食事をしているらしい。よし好都合だな。
よし男子と女子に聞いてみるか。
「あのーちょっといいかな??」
と男子生徒2人に声をかけた。少し地味な子達だ。てかやべー!マジ緊張するわ!ボッチには辛い状況だな、ましてや別のクラス。
「え?何ですか?」
いやー良かったぁ〜。無視されたらどうしようかと思った。いやマジで。
「実はなんかイジメが起きてるって言う噂を聞いて平塚先生に調査を依頼されてね、見つけたら犯罪だから問答無用で退学か警察に通報するみたいな話になってるんだわ。」 もちろん嘘だからね勘違いしないでね!
すると男子2人はびっくりしていた。この反応知らない様子。
「何か知らねーか?」
「いや、まさかこの学校でイジメがあるなんて知らなかったよ。なぁ?」と隣の男子に声をかけた。
「ああ。悪いけど俺達は何も知らないよ。」
「ああそうか。悪かったな邪魔して他にも聞いてみるわ」
すると男子2人は「おう!」「いいよいいよ」と言ったあとにすぐに他の友達にも話していた。やはり噂好きな高校生はいないな。
あとは女子だ…うぅー怖い怖い怖い。自分から話すとか黒歴史が走馬灯のように駆け巡る。だが依頼だ。するしかない!!
端っこに4人組のトップカーストっぽい女子達がいたので声をかけた。
「あのー、ちょっといいっすか?」
クソ!自然と敬語になってしまった。
「え?何?つか誰コイツ??」
と三浦の劣化版がみたいなのが返事をした。
「誰か知ってる?」
「知らね」「見た事ねーし」「つか目きも!!」
とモブ女達が答える。てかキモとか言うなよ。初対面で失礼すぎだろ。まぁいいや。
「んで?何?」
「実はなんかイジメが起きてるって言う噂を聞いて平塚先生に調査を依頼されてね、見つけたら犯罪だから問答無用で退学か警察に通報するみたいな話になってるんだわ。」うん。嘘だからね!勘違いしないでよね!!
「え?!」4人とも顔が真っ青だった。もう犯人分かっちゃったんだけど。しかしここは少し話を足そう。
「今、いろいろな人に聴き取り調査をしてるんだわ。だから何か些細なことでもいいからイジメの事について何か知らねーか?」
と俺は犯人をまったく知らないですよ的な顔で尋ねた。
「う、うちら、そんなこと知らねーし…ねぇ?」
「う、うん」「だ、だよねー。」
とシラをきっていた。するとモブ女の一人が俺に声をかけてきた。
「ねぇ…も、もし犯人が見つかったら本当に捕まるの?」
と少し怯えながら質問してきた。ここは恐怖を与えておくか。
「ああ…何か平塚先生も警察にそういうイジメについて電話で相談してたな。あと犯人が見つかったらそいつはもう人生終わりだな。高校中退で就職も出来ず周りからは死ぬまで犯罪者扱いだろうな。」
「そ、そっか。」
と4人ここにあらずと言わんばかりに魂が抜けていた感じだった。ちょっとやり過ぎたか?ポケモンでいう効果抜群だな。
「ま、そういう事だから」
と俺は教室を出て行った。
そして一週間後…
俺は奉仕部の部室にいつもように本を読んで座っていた。
するとドアの方から
トントン
「ハイ、どうぞ」と雪ノ下が答える。
ガララと扉を開けて現れたのは由比ヶ浜だった。
どうでしたか?
また次回も書くのでよろしくお願いします!