クソっ!!玉縄やろーいつかぶっ殺す。
俺は光に包まれ放課後の奉仕部の教室にいた。頬がまだ痛い…つまり雪ノ下に殴られた後のシーンにタイムスリップした訳だ。てかマジいてーよ。
「八幡!!」
すると突然声をかけられそこにはダブル戸塚がいた。
「大丈夫?保健室まで連れて行こうか?」
「ん?あ、いや大丈夫だ…ありがとうな。」
「でも本当にビックリですよ!目の前で人が殴られるなんてそうそう見れるもんじゃないからいい経験になりましたよ!」
え!?何言ってるのこの子?
「もう!あやか!そんな事言っちゃ駄目だよ!」
「もうお兄ちゃん冗談だってば!昔からジョークがきかないんだから。」
いやいや結構ブラックジョーク入ってましたよ…
「そろそろ下校時間だな。鍵閉めるから先に帰っててくれ。」
「うん!分かった!今日はいろいろありがとうね八幡!帰ったらLINEするね!」
と眩しい笑顔で言われ胸キュン。
「お、おう。またな。」
すると戸塚♀が耳元まで寄ってきて囁いてきた。
「比企谷さん。今日は本当にありがとうございます。お兄ちゃんがあんなに明るく笑うの久しぶりに見てすごく嬉しかったです。」ボソ
戸塚♀は優しい顔で笑みを浮かべていた。やっぱり結構悩んでいたんだなと苦労が伺えて見えた。
「比企谷さんには本当に感謝してます…ただ…一つだけ警告しときたい事があって……」ボソ
ん?警告?
すると戸塚♀は声のトーンを下げ顔は笑顔のままで囁いた。
「お兄ちゃんに手を出したら……刺すよ」ボソ
は?え!?背筋が一気に凍り鳥肌が立っていた。
な、な、何が起きた!?
戸塚♀は俺からスッと離れるといつものトーンで話しかけてきた。
「比企谷さん!本当にお世話になりました!またお話ししましょう!バイバイ!!」ニコ
ニコニコしながら手を振ってきた。目を見ると虚ろな目でこちらに冷ややかな視線を向けて戸塚♂と帰って行った…
マジか?マジなのか!?まさかのヤンデレブラコン設定!?怖すぎだろ。
俺は未だに悪魔の囁きが頭から離れず家に帰って行った。
自宅
「ただいまー」
すると廊下からバタバタと駆け寄ってくる音が聞こえ…妹が出迎えてきた。
「おかえりーお兄ちゃん。もう晩御飯の準備出来てるよーって、え!?その顔どうしたの!?」
「ん?あ、あぁまぁなんだ。不良に絡まれてな…」
さすがに女の子に殴られたなんて言えない。下手したら通報されかれない。
「もう!そんな目してるからだよ!ちょっと待ってて!救急箱取って来るから。」
そんな目って…生まれつきだから…泣くよお兄ちゃん。
「おう。サンキューな」
戸塚♀を見た後に小町を見たら天使だな。このギャップ半端ないな。さすが俺の一番の妹だ。
小町に手当てをしてもらい一緒にご飯を食べ、ソファーに寝っ転がるとLINEが来た。
ケータイを見ると戸塚天使の方からだった。
to.戸塚天使
戸塚【こんばんわ!八幡!】
八幡【よう。元気そうだな。】
戸塚【うん!初めてのLINEだね!】
戸塚【これからもよろしくね八幡!】
八幡【おう!こちらこそよろしく。】
他愛ない話を30分くらい話してたら知らないLINEが来た。
to.???
??【こんばんわ】
八幡【誰だ】
??【覚えてないんですか?】
??【寂しいな】
八幡【イタズラか?】
??【前にプロポーズしたの貴方からですよ】
これはアレだな。迷惑メールのLINEバージョンだな。こんなのはすぐにブロックして…
??【ブロックしても無駄ですよ〜!比企谷さん!】
!?何で俺の名前…
??【私ですよ!戸塚あやかですよ!】
八幡【お前かよ!?ブロックしかけたわ。】
戸塚♀【もう酷いなぁ〜。ちなみに比企谷さんのLINEはお兄ちゃんから聞きました。】
戸塚♀【それにしても】
戸塚♀【お兄ちゃんとLINE長くないですか?】
戸塚♀【ねえ、】
戸塚♀【あまりお兄ちゃんをたぶらかすと…】
戸塚♀【許しませんよ( ͡° ͜ʖ ͡°)】
こわ!?何?!何なの?!どこまでブラコンなんだよ。
八幡【分かってるって。つーか男同士だっつーの。】
戸塚♀【確かにそうですけど…】
八幡【まぁお前の気持ちもわかるがな。】
戸塚♀【え?どういう意味ですか??】
八幡【俺にも妹いるからな】
八幡【もし妹をたぶらかすと奴がいたら…】
八幡【樹海まで埋めにいくな】
戸塚♀【ただのシスコンじゃないですか。はぁ】
八幡【いやおめーにだけは言われたくねーよ。】
八幡【ブラコン】
そう言って戸塚♀とのLINEは1時間ほど語った。大抵の内容は妹と兄の自慢話だった。
ようやくLINEが終わると今度は知らない番号から電話が来た。
LINEの名前は偽名という設定でお願いします。分かりやすいように本名で書いています。