久々の結婚式場。だがすでに時は止まって状態で玉縄が目の前に現れた。
「君は何をしているんだ?」
玉縄は困り果てた顔で話しかけてきた。
「あ?何って昔に戻ってラブメーターを上げてってるだろうが。」
俺は堂々と玉縄に答えた。
「違う違う!!君のパートナーシップは雪ノ下さんだろう!?オブジェクトが変わってるじゃないか!?」
「うるせーよ。戸塚が目の前に現れたら誰だって攻略したいにきまってるだろーが。」
喧嘩腰に俺は答えた。玉縄はまた呆れた様子で手をくねくねしながら話しかけてきた。
「いいかい?君のパートナーシップは雪ノ下さんだ。先程様子を見ていたけどこれから大丈夫なのかい?喧嘩したままで…喧嘩前の過去にリターンしてあげようかい?」
玉縄はそう提案してきた。え?そんなこと出来んの?だったら最初から言えよ。でも戸塚とせっかく仲良くなれたしな…
「いやいいよ…なんとかするわ。」
手を上げて玉縄の提案を断った。
「そうかい。まぁ君のブレインストーミングはね…ってあぶな!?」
俺はケーキの近くに置いてあった刀っぽいやつを玉縄に投げつけた。
「わりぃわりぃ。手が滑った。」
反省の色も見せずカタコトで話した。すると玉縄は怒った状態で
「うぉーーい!!君は正気か!?もし当たったらどうするつもりだよ!まったく君はロジカルシンキングに…」
「おい…次は当てるぞ。こっちもイライラしてんだ。お前の話し方に…ってか掴みネタみたいだな。」
刀っぽいやつを元の場所にしまい過去に戻る準備をする。
すると玉縄は真剣な顔で話しかけてきた。
「いいかい?君のパートナーシップは雪ノ下さんだ。彼女を救ってあげてくれ。」
玉縄にはそんなに雪ノ下を気にかけるほどの間がらではないはずなのに…
「なぁ…何で雪ノ下にそこまでしてやるんだ?」
「そうだね…まぁ一番の理由は悪魔様が怖いってのもあるけど…」
いやまぁ…雪ノ下さんには逆らえないよな…
「でも、必死に悪魔様が妹を救おうと何百回も過去にリターンして弱音も吐かずに精神も崩壊してもおかしくないくらいに必死に妹さんを救おうとする悪魔様を見てきたからね…情が移ったのかもしれないかな…」
玉縄は薄く遠くを見るように微笑んでいた。
こいつがこんな顔するなんて珍しいな…
「だから…あの姉妹を救えるのは君ぐらいしかいないからね。だから頼むよ…2人を救ってやってくれ。」
「あぁ…分かったよ」
そんなに期待されても困るんですけどね…まぁ頑張りますか…玉縄の本音も聞けたしな。
「じゃ行ってくるわ。ハレルヤチャンス!」
光にだんだん包まれていく。しかし玉縄の気持ちがここまで本気だとは知らなかったからな…俺も頑張りますか……………ん?何だあの紙切れ。
玉縄の足元に紙が落ちておりそれを拾って見たら…
「!?ひ、比企谷くん!?そ、それは!」
「おいテメー!?この紙は何だ!?」
その紙切れの内容は先程玉縄言ったセリフのまんまの言葉が書いてあった。
紙切れ
必死に悪魔様が妹を救おうと何百回も過去にリターンして弱音も吐かずに精神も崩壊してもおかしくないくらいに必死に妹さんを救おうとする悪魔様を見てきたからね…情が移ったのかもしれないかな。だから…あの姉妹を救えるのは君ぐらいしかいないからね。だから頼むよ…2人を救ってやってくれ。
「いやぁ〜こういう事を言えば君が本気になると思ってね。あはは!」
「ふざけんな!俺の感動を返せ!やっぱり一発殴らせろ!」
だが俺の体はすでに光に包まれ…
「それでは君の武運を祈っているよ!」
「くそったれーー!!」
「フゥー。しっかり頼むよ。」
玉縄は微笑みながら呟いた。
「玉縄くーーん!!お姉さんは嬉しいよー!!まさか私達の事をそんなに考えてくれてたなんて!」
悪魔様が背中をバシバシ叩きながら声をかけてきた。
「別に…比企谷くんがこれで本気になってくれればいいと思って言っただけですよ…」
「本当に??ちなみに私は心の中も読めるって事を忘れてない?」ニコ
「………そうだった」
「ふふふ。ありがとうね。」ニコ
はぁー…やっぱり悪魔様には逆らえないな。