「こんにちは〜」
戸塚女バージョンが入ってきた。
「こんにちは。戸塚彩加さん。こちらへどうぞ。」
と雪ノ下が空いてる席に案内した。
「あ!由比ヶ浜さんと比企谷くんもこんにちは」
「こ、こんにちは!」
「おう…」
「それでは早速あなたの悩みを聞かせてもらいましょうか。」
「ハイ…」
すると戸塚女バージョンはフゥ〜っと深呼吸をして扉の方へ向いて口を開いた。
「お兄ちゃん!入ってきていいよ!」
すると扉の方から顔馴染みの大天使がそこにいた。つまり普段の戸塚がそこにいた。
「こんにちは。えっとみんな初めてだよね。はじめまして、戸塚彩加〔さいか〕っていいます。」
「「え!?」」
俺と由比ヶ浜はびっくりしていた。てか…え?お兄ちゃん?お兄様?ブラザー?兄者?
「え?!と、戸塚さんお兄さんいたの!?」
「ハイ!簡潔にいいますと、私達双子の兄妹なんです!」
俺はこの時思った。明日死ぬかもしれない。人生の喜びだった戸塚♂がまたこの時代で出会えたことに感激し、感動し、泣きそうである。本当にありがとうございます!!神様!!仏様!!玉縄様!!
「ちょ!ひ、比企谷くん!な、な、何で泣いてるの!?」
「え?」
由比ヶ浜に言われて我に返った。自然と涙が出ていたらしい。
「あ、いや!別に何でもない…てか相談はまだ聞いてなかったな。」
と話を逸らした。
「そう言えばそうだったね。ご、ごめんね!話のオリを折っちゃって。」
「全然いいよ!あんまり知られてないしね。まぁそのお兄ちゃんのことで相談しに来たんだけど…」
「彼の不登校をどうにかしたいってことでいいのかしら?」
「「!?」」
と雪ノ下が話してきた。
「あ!知ってたんだ!なら話は早い!お願いしまーす!」
いや軽いな。じゃなくて、
「おい雪ノ下。何で戸塚が不登校って知ってたんだ?」
「平塚先生から前にその話を聞いていたから知っていたのよ。双子の話も。」
あーなるほど……いや待てよ。戸塚♂が不登校だと!?つまりそれは…
「おい…それってイジメか?」
戸塚♂に聞いた。
「え!いやそういう…」
「イジメか?イジメなんだな!?よしわかった!俺が今からそいつらを殺しに行くから名前と住所を教えてくれ。あとのことは雪ノ下達に任せる」
と怒りをあらわにして立ち上がった。
「え!!!ち、違うよ!今までイジメとか遭ったことはないよ。」
「無理はするな。やっぱり戸塚♂は優しいな。どの時代でもやっぱり天使だよ!イジメ相手の事も庇ってやるなんて…だがな、目の前で大事な奴が苦しんでいるのは耐えきれない!だからこの先お前が苦しむなら俺がそいつらを消してなかったことにすれば戸塚♂が幸せになって俺も嬉しいんだ!だから後は俺に任せとけ」
「だ、だから本当に…」
「いい加減にしなさい。」
と雪ノ下が話に入ってきた。
「あなた、依頼者の話を最後まで聞きなさい。それにあなたの話を聞いていると犯罪性の匂いがしてすごく不安を感じている自分がいるからもう喋らないでちょうだい、犯罪ヶ谷くん」
「うるせ!戸塚♂の一大事なんだぞ!それに俺はまだ犯罪は犯してねーよ」
「まだって…」
「だから俺は…」
「比企谷くん」にこっ
「あ、ハイ。すいません」
「ごめんなさい戸塚くん。それでは話の続きを」
「えっと…その僕…見た目が女の子っぽいから周りの反応が不安でバカにされたりいつか妹までからかわれたり、それがとても怖くてみんなの前に出れなくて…」
「お兄ちゃんいつもこんな事言うけど、実際には小中は一緒に通ってからかわれたり、バカにする人なんていなかったから大丈夫って言ってるのに…」
なるほど、そういうことか。
「なるほど。つまり小中は馴染みの顔がいたから平気だったけど高校はバラバラになるし、知らない人がほとんどだから不安を感じてるのか。」
「よくわかったね!つまりそういう事でお兄ちゃんは不登校なので助けてください。お願いします!」
頭を下げてきた。
「僕も出来れば小中学校の時みたいに楽しく学校生活を送りたいです!お願いします!」
と戸塚♂も頭を下げてきた。
「えぇ。その依頼引き受けたわ。2人ともそれでいいかしら?」
「うん!もちろん!」
「フッ…何も言わずとも」キラッ
ということで戸塚姉妹の悩みを解決していく事になった。