俺は27年間、今まで彼女というものがいなかった。何故なのか?成績は上の下くらいで顔も目を除けばイケメンである。
結構まぁまぁほんのちょっとスペック的には悪くないと思う。
なのに何故!?………ぼっちだからだよね。そりゃあコミュ障より面白い人がいいとかリア充論理でいけばそうですよ。
だが俺はあえて、本当にあえて、ボッチ道を極めてきた!ボッチだからって彼女が出来ないとかどんな論理だよ!そんな幻想は俺がぶち壊してやる!
と言って彼女無し歴27年。
俺もそろそろ泣いていいかな?
そういえば高校2年の時にある天使が現れたな。俺の事を分け隔てなく接してくれていつもニコニコで人生で初めて喜びを感じたな。
そのとつ、じゃなくて天使は俺にとってまさにかけがえのないものになっていた。だが彼女は実際には彼である。もし彼が彼女であれば速攻告白して振られるまでにある。振られちゃうのかよ……とたまに思っていた事があった。
気持ち悪いかもしれない。だがその幻想も今、現実であることに俺は感動し、そして感動している。だから俺はとつ、天使にこの一言を告げた。
「結婚して下さい」
「「え!?」」
2人は目を見開いていた。そうだよ、てかヤバい。このノリはまだ仲良くなってない頃だ!
「あ、いや!冗談だ、冗談。ちょっとしたジョークだよ」
「もう!びっくりしたよ!いきなりプロポーズされるんだもん。ちょっと動揺したよ。」
「ひひ、比企谷くん!!そそそそれって、戸塚さんの事がすすすす好きって事なの?」
「だからジョークだって。その場ノリみたいなリア充達もよくやってるだろ?」
「もー比企谷くんヒドイなぁ〜。初めてのプロポーズがノリとか少しショックだよ」シクシク
「あ、いや悪い。じゃなくて、え!?女の子の設定なの??」
「え!!設定?よくわかんないけど私はれっきとした女の子です!名前も彩加〔あやか〕っていうの。よろしくね。」ニコ
マジか!?マジなのか??!!またか!?もう陽乃さんしか考えられねーよ。あの人絶対面白がっていろいろ過去をいじくりまわしてるよ!まったくあの人はグッジョブ!じゃなくて何してくれてんの??
でも戸塚の女の子バージョンはなかなか……いい。けど少しあざとさがあるのが気がかりだな。
「実はね、比企谷くんにちょっと相談があって声をかけたんだ。いつも1人で食べてるのを見かけて勇気出して今日声をかけようと思ってね。私、図書委員だからあの、窓から毎日見てたよ。」ニコ
「そ、そうか。その相談って?」
「話少し長いから放課後でいいかな?」
「な、なら。私達も相談にのろうか?」
と由比ヶ浜が入ってきた。
「わ、私達奉仕部っていう部活に入ってて、人の悩みやボランティア的な?事もやってる部活があるんだ。よ、よ、よかったらその力になれるかなと思って…や、やっぱりおせっかいだったかな?」おどおど
「本当に!?ありがとう!実はね結構悩んでたんだよね。すごく助かる!」
「え!えっえっと…どういたしまして?」
「何で疑問系だよ。まぁ悩みならその奉仕部頼んだ方が俺も助かるな。俺1人で無理な時もあるし。」
「そうなんだ!そんな部活があるなんて知らなかったよ。じゃあまた放課後に来るからその時またよろしくね!」タタタ
と戸塚女バージョンはその場から離れていった。また面倒事かよ。勘弁して下さい。泣
「じゃ、じゃあ私も雪ノ下さんの所に行って来るね。さっきの戸塚さんの件も伝えておくね。」
「おう。よろしく」
「うん。またね!」タタタ
何だろう。なんか戸塚があざといんですけど…まぁアリなんだけどね。けど性格が純粋っぽい所が抜けてる所は少しショックだな。しかし悩みとは何だろう?
そして放課後
ガララ
奉仕部の教室に入った。
「よう」
「あら。こんにちは。告白ヶ谷くん」
「おい!!それは止めろ。いややめて下さい。てか何で知ってるんだよ。おまえか?由比ヶ浜。」
「ごめんね。雪ノ下さんに詳しく問い詰められて…」うるうる
「あ、いや悪い。気にするな。てかそんなに俺の事気になるの?」
「…………は?何を、言っているのかしらこのナルヶ谷くん。あなたの事なんてまったく1ミリたりとも気にしたことはないわ。ましてや、存在感すら気にしたことないのに何をうつけな発言をしているのかしら。私はその戸塚さんの悩みを明確に知りたいために由比ヶ浜さんから詳しく懇切丁寧に説明を要求しただけよ。勘違いにもほどがあるわ。気持ちが悪い。」
「……お、おう。まぁあれだ。噛まずに長いセリフをよく言えました。パチパチ」パチパチ
「なっ//あ、あなた!!私の話をちゃんと…」
トントン
「くっ!//ハイ。どうぞ」
フッまた俺の勝ち逃げ
「こんにちは〜」
と戸塚女バージョンが入ってきた。