その二つ名で呼ばないで!   作:フクブチョー

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Myth53 私のようにはならないで!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………やっと来たか」

 

未開拓層攻略第二班。その指揮を任されている男が、安心と呆れ両方の意味で息を吐く。突風の如き速度で彼らの前に降り立った三つの影の一つに、待人の姿があった。

 

「遅い。オヌシは時間には几帳面な男だったはずじゃろうが」

「ガレス……集合場所と時間くらいは手紙に書いておいてくれ」

「ワシに文句を言われても困る。手紙を書いたのはワシではないからな」

 

恰幅の良いドワーフの前で軽く息を弾ませるのは白髪の美青年。その立ち姿はいつもと少し違う。全身を覆う砂色の法衣はいつも通りだが、中には革鎧を着込んでいる。その下は恐らく鎖帷子だろう。腕には手甲を装備し、ブーツもいつもと違う。腕利きのアイテムメーカーに作らせたオーダーメイドだろうということをドワーフたるガレスは見抜いた。両の腰には片手剣が一振りずつ下がっており、背中には魔法杖を掛けている。太陽を象った錫杖の中心には透き通るような美しい翡翠色の魔法石が輝いていた。

 

───いつもは少しでも軽くと言わんばかりの軽装のリヴィエールが。ここまでしっかりと装備を整えている姿を見るのはいつ以来か。

 

いや、ダンジョンで最も危険といっても過言ではない未開拓層へ行こうというのだ。今この状態でも充分軽装の部類に入る。人によっては『そんな装備で大丈夫か』と言いたくなるほどだろう。しかしリヴィエール最大の特長はスピード。パワー、テクニック、どれも高次元に纏まったオールラウンダーだが、最も秀でた能力は速度だ。判断の早さ、反応の速さ、そして動きの迅さ。爪ごと斬りふせる、固める前に砕く、やられる前にやる、つまりは触らせないという超攻撃特化。下手な装備は持ち味を殺しかねない。勿論微差だ。数値に変えれば100が99に落ちる程度かもしれない。

 

───だがその1が実戦では果てしなくでかい

 

百戦錬磨のガレスは1の重要度をよく知っている。その1を手に入れるために冒険者たちは日々命がけの訓練に身を投じているのだ。積み重ねなくして頂きへの道はありえない。どんな原石であろうと最初は土塊だ。丹念に砕き、磨き、研ぎあげた先にこそ、ダイヤモンドの輝きはある。

その1を犠牲にしてでも防御を強化してきた。流石の【剣聖】といえどこの攻略、『触らせない』は困難と判断している。

 

───だが、何よりいつもと違うのは【剣聖】自身か

 

肌がざわつく。戦慄が収まらない。隣に立つ男の纏う雰囲気が通常と明らかに違う。立ち姿だけで只者ではないと思わせる手練れ感は健在だが、普段はもっと剣気を抑えている。殺気や闘気を剥き出しにするのは二流三流。オーラで圧倒するタイプは第一級冒険者には幾人かいるが、それらは一流の冒険者であっても、一流の剣客ではない。

そしてリヴィエールは紛うことなく一流の冒険者にして、超一流の剣士。気を消す術は誰よりも心得ている。鋭い剣でありながら、その刃は『自然体』と言う名の鞘に納める。それが冒険者、リヴィエール・グローリアだ。

 

その基本スタンスは変わっていない。リヴィエールは今暴力的な気をダダ漏れにさせているわけではない。寧ろ逆。一切の無駄がないほどに静謐だ。

しかし、ガレス・ランドロックはその静謐さに畏れを感じていた。

 

───まさに研ぎ澄まされた一本の刃。鞘の内へと納めていても漏れ出る冷ややかな輝き。古の名剣は鋒に止まろうとした蜻蛉を斬り裂いたと言うが…

 

今の【剣聖】はその伝説を絵空事と思わせない。たった5日で明らかに目に見えて強くなっている。

ガレスの中で緊張のギアが一段上がる。同時に高揚感も。血湧き肉躍る戦いを求め、この【重傑】はオラリオへ来たのだ。

 

「で?後ろで息切らしてる二人は誰だ」

「ん?ああ…」

 

腰を叩きながら息を整える二人の現状をようやく把握する。アイシャ・ベルカとリュー・リオン。黄昏の館からここまで走り通しだった二人の回復にはまだ少し時間が必要だった。

 

「ちょっと…っ…ウル、ス……速い」

「お前達が鈍ってるんじゃないか。夜遊びもいいが、少しは鍛えておけ」

「いえ、リヴィが速すぎです」

 

手練れの冒険者とはいえ、こと速度において第一級冒険者の中でもトップにいるリヴィエールの最高速についてきたのだ。この状態は至極当然だろう。

 

「リヴィエール」

「ああ、気にするなガレス。俺のファンだ」

「お前の見送りに来ただけだと言うのなら気にせんが…」

 

二人ともパッと見ただけでもわかるほどの手練れぶりだ。腕利きの冒険者がこの場に来る理由が見送りのみとはとても思えない。

 

「心配するな。少なくとも足手まといにならない事は保証する」

「お前の子飼いか?」

「そんなところだ」

「───まあ良いか。しかし遅かったなリヴィエール。もうリヴェリア達の第一陣は出てしまったぞ」

「マジか。道理でいない顔が多いと思った」

「ステイタスの更新に時間をかけすぎなんですよ」

「そうそう。身支度に女より時間かかるとかどーなんだい、色男」

「…………ヘスティアの愚痴が長かったんだ」

 

ルグへの挨拶の後、なんだかんだで長いこと放置していたステイタスの更新をしてもらうために、リヴィエールは一度ホームへと立ち寄った。そこで待ち受けていたのは歓迎と長く留守にしていた不満、そしてクラネルへの愚痴だった。

 

『聞いてくれよリヴィエールくん!ベルくんが、ベルくんが、ついに!よりにもよって!あの女と二人でぇえええ!!』

 

バイト中、稽古後の二人とばったり出くわし、アイズに稽古をつけてもらってる現状を知ったらしい。しかし、あの【剣姫】直々の稽古だ。これからの冒険に関して役立つのは明白。思うところは山ほどあっただろうが、飲み込んだそうだ。

 

───俺が勧めたというのは黙っとこ

 

そしてようやくステイタスの更新をしてもらい、ロキ・ファミリア本拠地に訪れたのだが、留守番組からもう出立したと聞き、慌てて集合場所へと向かった。

 

「どうする?ワシらと一緒に行くか?それとも追うか?お前なら追いつけるとは思うが」

「追う。行けるか?お前たち」

「当然」

「貴方が望むなら」

「どうせ18階層で一旦休憩だ。そこまで急がなくてもいいさ。じゃあガレス。俺たち三人は先行くわ。また後でな」

「リヴィエール様」

 

バベルへと足を向けたその時、少し目線の下から声が掛かる。150Cに届くかどうかという小柄な美少女がポシェットを持って佇んでいる。名前はアミッド・テアサナーレ。二つ名は【戦場の聖女(デア・セイント)】。オラリオ最高の治癒師。リヴィエールとは旧知の仲の少女だ。

 

「来てたのか、見送りか?嬉しいよ」

「私は嬉しくありません」

 

白銀の髪の美少女の視線には明らかに咎めの色があった。

 

「あなたにはできれば、この遠征に参加して欲しくありませんでした」

「気持ちは有難いが俺とて冒険者だ。未知への探求の興味は捨てられないさ」

「自愛を忘れないでいてくださる冒険者であれば怒りはしません。どうやら装備だけは最低限整えてらっしゃるご様子ですが、手回り品は相変わらずの様子ですので」

 

痛いところを突かれる。基本的にサポーターを同行しないリヴィエールのダンジョン攻略はアイテムが不足することが多い。事実今も回復薬の類はローブのポケットに数本程度だ。

 

美貌の少女が無言でポシェットを押し付けてくる。中身は高位回復薬やマジック・ポーションが詰まっていた。

「餞別か?」

「高いですよ」

「いくらだ?」

「貴方の命を所望します。この遠征、決して無茶せず、生きて帰ってきてください。死んでさえいなければなんとかしてあげます」

「なるほど、それは高い」

 

無茶せず、は恐らく不可能だろう。51以下の階層はノーリスクで踏みこめるほど生易しい領域ではない。あの剣聖をもってしても、ソロ攻略は不可能と断言するエリアなのだ。

 

「リヴィエール様」

 

皮肉げに笑う彼の態度を見て、もう一度強い口調で名を呼ぶ。歴戦の戦士の手を取った。

 

「きっと、ご無事で」

「…………ああ、この手に誓って」

 

数多の戦士の傷を癒してきた、小さく華奢な、けれど偉大な手に、白髪の剣聖の唇が触れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして至る現在。ダンジョンを遠征組第一班が進行する最中、上層にはなにやらいつもと異なる喧騒が漂っていた。

 

「よーし、そこまでだお前ら。双方、剣を引け」

「リヴィ」

「やあアイズ。待たせたな。息災かい?」

「うん、待ってた。会いたかった」

 

いつもと変わらない様子で会話を交わす乱入者に【猛者】は戦慄していた。今自分と剣姫は全力の勝負をしていた。まして剣姫は魔法まで発現させ、トップスピードで突貫していたのだ。その威力の凄まじさは先程受けた自分がよく知っている。

 

───この男はそれに追いつき、追い抜き、割り込み、止めた。我が渾身の一撃と剣姫のエアリエルを、片手で。ナチュラルのままで

 

最後に手合わせをしてから然程時間は経っていない。あの時でさえ凄まじい技倆だったというのに。

 

「…………剣の聖人、か」

「お前にだけは言われたくねえよ、猛獣の王」

 

手にした双剣の一本を腰に収める。利き手に持った細身の剣のみをリヴィエールはオッタルに突きつけた。

 

「行け、アイズ」

「?」

「僅かだが戦闘音が聞こえた。お前の弟子が待ってる」

「でも、……でも」

 

チラと仁王立ちに立つオッタルを見やる。真っ二つにされた大剣を構えていた。武器を失っても戦意は些かも衰えていない。

 

武器の不利も、強さの優劣もこの男には関係ない。たとえ身一つであろうと100%勝つ気で戦う。それでこそ冒険者。それでこそ頂天。

 

「心配するな。この男、頭は固いがバカじゃない。俺を相手に片手間で戦えるなんて事は思わないさ。今なら抜けられる。行け」

「わかった」

 

再び風となり駆け出すアイズ。止めるべくオッタルも動いたが、白髪の剣士が猛者の剛力を止める。数合打ち合い、双方飛び下がった。その数秒でアイズは見えなくなっていた。

 

「あー!やっぱりリヴィエールだった!遅ーい!」

「いや速すぎでしょ。横すり抜けた時ほとんど見えなかったわよ」

「………あーあ、うるせーのが来やがった」

 

アマゾネス姉妹の登場を見て、ここまでだなと悟る。鳴らしとしてはこれ以上なく最高の相手だった。もう少し戦いたかったのだが。

 

「アイズは?」

「先に行った。追いかけるなら早くしろ。コイツは止めといてやる」

「オッタルを相手にそんな大口を叩けるのはオラリオ広しといえど、君くらいだろうね」

「…………フィンか」

 

小さな巨人がリヴェリアと共に悠然と歩み寄ってくる。それを見てようやくオッタルが戦意を収めた。視線は外さないし、戦闘態勢は解いていないが、敵意は無くなった。

 

「やあリヴィエール。やけに親指がうずうずいってると思ったら、君までいたのか」

「相変わらず便利だな、お前の親指センサー」

「君の7つ目の感覚には負けるとも。厄介ごとにしか反応しないからね」

「これはこれで面倒なんだぞ。気づかなくて良いことにまで気づいてしまうってのもな」

 

コツンと拳を軽く合わせる。立場を超えた友情が二人にはあった。

 

「───また随分と強くなったようだな」

 

フィンがオッタルと話をしにいった隙に、緑髪のハイエルフが彼の隣で耳打ちする。切り飛ばされた大剣の刀身を見た時点で、オッタルの剣を切り裂いた犯人を見抜いていた。この剣は決して数打ちの粗悪品ではない。デュランダルではないかもしれないが、少なくともアイズのリル・ラファーガを防ぐ程度には業物の筈だ。

 

───それをここまで見事に両断するなんて…

 

白髪の美剣士の腰に掛かる見慣れぬ剣。そして技倆に戦慄する。一体どれだけ磨けばこの領域に至るのか、魔導師であるリヴェリアには想像さえつかなかった。

 

「ずっとステイタスの更新してなかったからな。マージンがあったのさ」

「向こうでどんな無茶な修行をしていた、バカ弟子」

「うまい飯に適度な運動。それだけですよ、師匠」

「【剣聖】」

 

大剣を捨てたオッタルが怒気の篭った声で呼ぶ。王者の視線を真っ向から受け止めた。

 

「自分の無力を棚に上げて言おう。とどめられたかった不覚、呪うぞ」

「今度のフレイヤのご執心はウチのガキか?アイツに何を見た?」

「貴様への執心も未だ失っておられん。あの方の寵愛に答えろ。さもなくば俺が貴様らを殺す」

「お前との戦いにはいつでも応じてやる。だがフレイヤには迷惑だと伝えておけ」

 

応えず、無言で立ち去る。リヴィエールもようやく剣を鞘に収めた。

 

「行くか」

 

 

 

 

 

 

 

 

『アイズ、俺のようにはなるな』

 

リヴィエールに何度も言われてきた言葉だった。あの人への憧れを口にするたびに。貴方のようになりたいと思うたびに、彼はこの台詞を口にした。

しかし自分はこの諫言を聞き入れる事はあまりなかった。戦えば戦うほど、強くなればなるほど、脳裏に深く刻み込まれた彼に近くなっていく。それも仕方ない事だろう。元々の在りようが似ているのだ。だからこそ二人は惹かれ合い、支え合うことが出来ている。

 

───でも、この子は違う。

 

アイズはこの五日間、ベル・クラネルという少年との稽古に付き合った。元々はリヴィエールの修行についていくための交換条件だったのだが、次第に人を育てる楽しみと達成感を知り、稽古が楽しくなっていった。

時間の都合で結果的にリヴィの修行に参加はできなかったが、後悔はしていない。在りし日の無垢な自分が彼のおかげで思い出せた。

 

だからこそ知っている。この少年は冒険者に向いていない、と。

 

ひたむきで、臆病で、優しく、迷う。市井のどこにでもいる真面目な良い子。そういう人間は冒険者に向いていない。第一級と呼ばれる冒険者達はおよそ常人には理解できない狂った何かを持っている。それはレベル1であろうと例外ではない。たとえスペックが低かろうと器のありようは変わらないのだから。

 

勝ち目のない敵

立ち上がれない状況

抗えない精神

 

それらに立ち向かう力がなければ冒険者の器ではない。

勿論自分やリヴィエールも例外ではない。立ちはだかる敵はいつも自分より強く、何度も何度も地べたを這ってきた。

 

なのに剣を取れるのは───

 

───他の人は知らない。けど私とリヴィは……

 

黒い炎

 

『目を閉じるとな、背中から感じるんだ。炎が』

 

昔、リヴィが言っていた。私と同じ事を。この人は私と同じ憎悪と狂気を持っている人だとその時知った。

 

背中から発する立ち上がろうとする気配。それを感じたアイズ・ヴァレンシュタインは恐怖していた。彼の普通が失われてしまう。あの眩いほどに白く純粋な瞳が失われることに、蜂蜜色の髪の狂剣士は恐怖した。こんな感情を持ったのはリヴィエール以外では初めての事だった。

 

───ダメ

 

君はならないで

 

───私のようにはならないで!

 

『アイズ、俺のようにはなるな』

 

頭の中で声が響く。他のファミリアだというのに、彼には多くのことを教えてもらった。剣を習い、気構えを習い、冒険者にしてもらった。それを嬉しく思いながら、何でだろうとも思っていた。何故彼は私にここまでしてくれるのだろう。私はわかる。彼に恋をしているから。だからそばに居たいし、共に生きたい。でもリヴィエールが私と同じ感情を持っているとは思えなかった。

 

『…………お前は、俺に似てるからな』

『あの白兎君、昔のお前に似てたな』

 

リヴィエールはいつも私の道を照らしてくれる。今の白兎君と私は似ても似つかないけど、私にだって、憎悪と狂気がなかった時はあった。子供の頃、お母さんと一緒に暮らしていた時。そしてリヴィエールと出会ってから。確かに私にも無垢な白い時間はあった。私の中にいる小さな私とあの白兎君は確かに似ているのかもしれない。

だからこそ私は彼に強く思う。私のようにはならないで、と。純粋いままでいてほしい、と。

 

───リヴィ、貴方もこんな気持ちだったの?

 

心で思うだけでなく、声に出そうとする。私が何度も無視した言葉を、彼に届けるために。振り返ると同時に手首に衝撃が来た。

 

「アイズ・ヴァレンシュタインにもう助けられるわけにはいかないんだ!!」

 

その目はアイズを捉えてなどおらず、ただ、前だけを見据えていた。

 

『リヴィエール・グローリアに、もう助けられるわけにはいかない!!』

 

脳裏に蘇る、かつての自分の言葉。ウダイオスに挑み、敗れ、地に伏した時、絞り出された魂の叫び。

黒い炎に炙られ、漏れ出た言葉だった。

 

───どう、して…?

 

アイズは知っている。この少年が普通の少年であることを。

 

心が優しく、とても白い。ただの子供だということを。

 

間違っても、冒険者の器ではない。自分がかつてそうだったように。

 

それでも自分が剣を取れたのは、黒い炎

 

しかし彼のまなざしはどこまでも白く、宿っていたのは、眩しい程に真っ直ぐな決意。

 

器ではなかった少年が、抗えない過酷な敵に、再び挑む。

 

「待っ…」

 

止めようと伸ばしかけた手にそっと触れられる。誰の手か、振り返らなくてもわかった。先程触られた少年の小さな手とはまるで違う。剣ダコに塗れ、無数の傷を負った歴戦の戦士の手。紛う事なき、英雄の器の手が優しくアイズを止めた。

 

『そこにいなさい、アイズ』

「ダメだよ、アイズ」

 

脳裏に響く声と鼓膜を震わせる声が重なる。自分を抱きとめる白髪の剣士はその目に緊張と慈愛を宿している。その目はかつて私を見ていた父の目と重なり、少年の背中は最後に見た父の背中と重なった。

 

「リヴィ、貴方ならわかる?」

「ん?」

 

自分が知る限り、最も父に近い男に尋ねる。全幅の信頼を寄せる唯一の人の胸に寄りかかった。

 

「私にはわからない。彼の何がそうさせるのか」

「………うん」

「だけど、わかるよ。あの子は今でも白いまま──」

「うん、俺にもわかる。直接目にしたのは二度目だ」

 

───今、私たちの前で、一人の冒険者が生まれた

 

そして少年は

『冒険』に挑む。

 

 

 

 

 




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