幻想殺しと電脳少女の学園都市生活   作:軍曹(K-6)

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どうでも良いネタばかり浮かんでくる。それでも週一投稿は行いますので心配なさらず。

デロリアン・・・ディアゴスティーニに出て、作れるんすよね。

買お。

近況報告。

明日も授業。


EX3.バック・トゥ・ザ・フューチャーin学園都市

とある日の夜。上条家の電話が鳴る。

 

「・・・はい?」

『やぁ上条君。起きてるかい?』

「・・・起きてなかったら電話に出れないだろうが」

『ハハハッ。それもそうか。話を元に戻すが、上条君。今から○○に来れるかい?』

「何するんだ?」

『世紀の大発明さ! それじゃあすぐ来るんだよ。待ってるからね』

 

そう言って切れた電話を上条は恨めしげに見つめていた。

 

「あれ。ご主人どこか行くんですか?」

博士(ドク)が来いってさ」

「どこですか?」

「○○だと」

「あそこって・・・駐車場ですよね?」

「行ってみるしかねーだろ」

 

 

 

 

 

 

少年少女移動中・・・

 

 

 

 

 

上条達の乗るバイクが駐車場に停車する。

 

「こんな時間だしな。車止まってねーや」

「逆にそれであのバン目立ってますし」

「・・・あれ、ドクの車だな」

「・・・おっ。アインシュタイン! ねぇ、ドクはどこです?」

「犬に聞いても意味ねーだろ」

 

上条達が何かを探す前に、前方の車の後部ハッチが開いていく。そしてドライアイスのように白い煙が流れ出してきた。

その煙の中から車が降りてくる。

 

「なんだ? なんだ?」

「改造された・・・車でしょうか」

「DMC-12・・・デロリアンか」

「古い車ですねぇ」

 

貴音がそんな感想を漏らしたとき、ガルウィングが開いて上条達の言う博士。エメット=木原=ブラウンが出てきた。

 

「上条君。待ってたよ!」

「ええ、待たせてすいません。と、いうか。今度は何ですか?」

「前々回が『反重力装置(ホバー・コンバージョン)(取り付け先が無くて断念)』。前回が『核融合装置(ミスター・フュージョン)(これも取り付け先が無かった)』でしたっけ。またつまらないモノじゃないでしょうね」

「何を言うか! これは一世一代の大発明だぞ!」

「「一世一代の大発明?」」

 

地味に上条達の興味は高くなっていく。

 

「で? この車は?」

「まあ何も言わずに見てろ」

「お、おう」

 

上条は業務用カメラ型のビデオカメラを構えてドクを撮る。

 

「こんばんは。私はエメット=木原=ブラウン博士。今は○○○○年10月26日午前1時18分。第一回テスト」

「テスト?」

「静かに、貴音」

「さあ、アインシュタイン。中へ入れ」

 

ドクはそう言い、アインシュタインをDMC-12の座席に座らせる。

 

「シートベルトを」

「・・・?」(この車、何が起るんです?)

(黙ってみておこうぜ。何か今までより面白そうだ)

(・・・面白いが行動理由の快楽主義者が・・・)

 

上条がブラウン博士とアインシュタイン。両方撮れる位置に移動すると、アインシュタインの首下げられたストップウォッチを博士が自分の付けているのと同時に見せる。

 

「この時計はコントロールの時計と一致している」

「オーケー。確認した」

「よし。いい旅を」

 

そう言ってブラウン博士はこれまた改造が施された、ごついリモコンを取り出した。

 

「閉めるぞ」

「・・・それはリモコンか?」

「・・・行くぞ」

「オッケー」

 

ブラウン博士の手元の操作でDMC-12は動き出す。

 

「え。実物大車ラジコンですか?」

「黙ってろ」

 

遠くまで行ったDMC-12の進行方向上に上条達は移動する。

 

「計算通りに行けば、時速140キロになるとぶったまげる事が起きる」

 

そう言ったブラウン博士は手元のリモコンを操作し、DMC-12が加速し出す。

が、前輪が固定されているのか後輪だけが回転し、煙が出始める。

 

数歩横に避けた貴音を、上条達が疑問の目で見る。貴音は申し訳なさそうに戻ってきた。

 

ブラウン博士はリモコンに付けられた、マイル表示のメーターが65マイルを指した辺りで前輪の固定を解除した。

ぐんぐん加速するDMCー12は上条達に向かって走ってくる。

 

「・・・どこへ行く」

 

もう一度逃げようとした貴音を上条が止める。

 

「なんで止めるんですか!」

「面白そうだから」

 

メーターが88マイルを表示したとき、DMC-12の車体に変化が起った。外部に取り付けられた板状の部品から光が迸り、車体の前方に集中。

 

上条達の目の前で、炎のタイヤ痕を残し、忽然と消えてしまった。

 

「・・・・・・・・・」

「「・・・・・・・・・」」

 

上条と貴音、ブラウン博士は思わず後ろを振り返る。

 

「・・・どうだ! やったぞ! ピッタリ140キロだ!!」

「そんな・・・馬鹿な・・・!」

「あれだけの質量物体が消えた?」

「次元超越の時刻は正確に午前1時20分0秒」

「酷ェ・・・アインシュタインが消滅した」

「落ち着け。消滅ではない。アインシュタインも車も無事に存在している!」

「「どこに!?」」

「“()()()()()?”と尋ねてくれ。我が愛犬は世界初のタイムトラベラーだ! 私は彼を未来へ送ったのだ」

「「は」」

「未来と行ってもわずか1分先だ。1時21分0秒にあの車はここに戻ってくる」

 

上条達はその言葉を聞いたとき、目を丸くして。そしてブラウン博士に詰め寄った。

 

「待って、ドク」

「まさか、DMCー12を・・・デロリアンをタイムマシンに改造したのか!?」

「どうせ作るならカッコイイ方が良い。デロリアンのボディーは粒子分散を・・・・・・」

 

そこまで言った所でアラーム音が鳴った。

 

「おい、まさか」

「「「危ない!」」」

 

彼らが避けた途端。彼らが丁度いた場所に車が出現した。

 

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 

停止した車体に近寄るブラウン博士の、数歩後方をついていく上条達。

そんな中、車の後方から白い煙が吹き出した。

 

「「「!」」」

「・・・・・・」

 

煙を吹いた車体に遠慮無く近づき、ドアに触れたブラウン博士は慌てて手を離した。

 

「あ、熱いのか?」

「氷のようだ」

 

ドアノブを足で開けるブラウン博士。ガルウィングが開く。

 

「おぉ。無事だったか」

「・・・確証無かったのかよ」

「実験に失敗はつきものとよく言いますが・・・」

「「この博士が失敗したとこ見た事ねェ!!」」

「見ろ。きっちり1分遅れてるぞ」

「・・・無事だ」

 

シートベルトを外されたアインシュタインはバンの中に戻っていく。

 

「彼は今の旅を意識していない。時間は過ぎていないのだ! だから時計は1分遅れ」

「一分を飛び越え、ここにいるって訳か」

「おいで、操作を教えよう」

「え、教えていいんですか」

 

DMCー12の運転席に乗ったブラウン博士は上条達に説明を始める。

 

手順1 時計盤(タイムサーキット)のスイッチを入れる。

手順2 目標時間を入力する。(目標時間は自由)キリストの誕生日でも、未来でも行ける

 

「はぁ。ぶったまげた車ですね」

「これだよこれ。“次元転移装置”これが時間旅行(タイムトラベル)を可能にする」

「ほーう」

「燃料は? ガソリンですか?」

「ガソリンじゃ無理だ。プルトニウムだ」

「・・・じゃあこの車は核燃料で?」

「違う違う。車の動力は電気だ。1.21ジゴワットの電流を得るのに核反応を」

「・・・プルトニウムは店じゃ買えないぞ」

「いくら学園都市でも・・・」

「ノノノノッ。スキルアウトだよ。パチンコの部品で作った、インチキ爆弾と交換した」

「「酷ェ」」

 

その後燃料を交換した上条達の前にスキルアウトが現われた。

 

「大変だ。奴らが仕返しに来た」

「いや、そりゃ来るだろ」

「マシンガン持ってますよ」

「「「逃げろ!!」」」

 

慌ててDMCー12の影に隠れた上条達の目の前で、ハイエースに乗ったスキルアウトの手でブラウン博士が撃たれた。

 

「テメェ!!」

「バッ!」

 

上条に向けられたマシンガンの銃弾を思わず避けた上条はバンの向こうに回る。が、もちろん回り込まれてしまった。

 

「・・・・・・?」

 

撃たれるはずの銃弾は撃ち出されなかった。

 

弾詰まり(ジャム)か!)

「ご主人!」

「おう!」

 

貴音が乗っていたDMCー12に上条も飛び乗った。

 

「逃げるぞ!」

「でもどこへ!?」

「家にだよ!」

「ドクは!」

「死んでも良いのか!?」

「良くないです!」

「「よし逃げよう!」」

 

アクセルが踏み込まれ、上条達の乗るDMCー12は発進した。

ハイエースとカーチェイスするDMCー12は道路に出る。高速に乗った上条達の車を追って、ハイエースと警備員の特殊車両まで来ていた。

 

「ッハッ! 150キロ出して見ろ」

「逃げ切ってやります!」

 

ぐんぐん加速するDMCー12。上条がギアチェンジした瞬間、タイムサーキットが入り、時刻表示が光っていた。

 

「はっはー! ついて来れまい!」

「いえー・・・。ご主人」

「あ? あ」

「今?」

「140キロ♪」

「「不幸だぁぁああああああああ!!!」」

 

高速道路で上条達の姿は車と共に忽然と消えた。




予想以上に文字数が増えたので次回に続く。

短編日常なのでいつになる事やら。

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