僕らと世界の終末戦争《ラグナロク》   作:Sence

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設定集(第一章を読んでから読む事をオススメします)
設定その一『用語編』


魔力次元

 

形状は地球に酷似している、魔力が存在する次元。土地の形状は殆ど地球と変わらず、環境も類似している。

地球での扱いは大規模な新兵器の開発拠点及び実験施設と見られており、扱いは非常に悪く存在が開示された現在でも

植民地としての認識が強い。現在、開発された新兵器による戦争で疲弊している地球において大規模な移住計画が上がっている。

 

国際連盟軍

 

世界的な大戦を防止する目的で六国家が平和活動への意欲的な参加を意味する為に設立した多国籍軍。組織維持に国家予算から捻出された一部資金を使用している。

国家に縛られない為、様々な兵器が集められており、それらを使用した模擬訓練により取得した戦闘データを商品として扱う事を許可しており

各企業からは一部に存在するテスト部隊を始めとして機体開発費のテスト部隊編成費を安く出来ると重宝されている。

 

 

《種族》

 

 

人間:科学を司る異次元からの移住種族。持ち込んで来た術である科学分野に精通し、扱いに長けている。

   反面この世界の技術である魔術が術符を用いないと使えず、活性状態の魔力が毒性となる為、大量に浴びると即死する。

   暗殺術、柔術などの戦闘術の考案力にも優れており、戦術と言う普遍的な概念をもたらしたのもこの種族である。

   技術力に秀でており、武装開発能力が高い反面能力値上の有利が無くまた魔法がつかえない為、戦闘分野においてかなりの不利を強いられている。

   その為、第一線で活躍している人間はかなり高い技能を有する者が非常に多い。

 

 

有翼族:新日本地方民主国家統治領域に多く住まう現住種族。

    文字通り翼を持っているのが特徴。飛行する事が可能だが、極稀に力が強力な代わり飛べない有翼族も存在する。

    知識欲が強く、非常に好奇心旺盛で知識の吸収が早い。頭脳明晰な者が多く、総じて頭が良いが身体能力に劣る場合が多い。

    魔術文明に染まっていながら好奇心から科学文明への抵抗心が薄く、そう言った面で半狐族との折り合いが悪い。

    また、視力が高く狙撃などの遠距離攻撃を得意とし、銃器などを扱うが聴力、嗅覚などは若干劣っている。

 

 

人狼族:新ロシア地方連邦国家統治領域に住まう現住種族。

    犬のような耳と凄まじい怪力を持つ。能力発現時の体毛は素養を示しており、銀に近いほど物理能力に優れ、金に近いほど術式能力に優れる。

    混血種の黒毛の種族は稀であり、全体の一割しか存在しないが魔法と物理の両方に優れているが故に畏怖の対象となっている。

    反面消耗が激しく空腹になりやすい為、常に何か食べているか、大食らい。聴力等の振動に関する感覚に優れる代わりに視力が悪い。

    また、大多数が硝煙などの煙を嫌う為、バックアップとして所持していても積極的に銃器を扱う事は滅多に無い。

 

 

エルフ族:新ヨーロッパ地方共同体統治領域に住まう現住種族。

     尖った耳が特徴的で素早い動きを得意とする。その為、暗殺や諜報を生業とする者も多い。

     ダークエルフとライトエルフに分かれており、前者の個体数は非常に少ない。

     但し、ライトエルフでもかなり複雑に種族が分岐しており純粋なエルフはエルフ族と認定されている全体の三、四割ほど。

     文化として閉鎖的な一面も持っており、一部の部族は独自の集落を作るなど種族全体が完全に人と生活している訳では無い。

     その為、未開拓地域などには独立した国も持っており、同一種族以外は定住できないなど制約も厳しい。

     オーガ族が天敵である。

 

 

鬼人族:新アメリカ資本国家統治領域に住まう現住種族。頭部から生えた角が特徴で人狼よりも更に怪力。但し、頭が悪く脳筋な気質である。

    オーガ族とは起源を同じくし、鬼としての特性を有しているがこちらは善行を優先し、自分から相手に危害を加える事はほぼ無い。

    根は純粋であり、それ故人間が持つ葛藤を理解する事が出来ない。筋密度は人間のそれを凌ぎ、非常に体温が高い。

    開放的な気風の種族であり、有翼族に次いで科学文明に適応しており種族で使用していた粗末な武器から、メイスなどの質量武器や銃火器に切り替えて使用している。

 

 

半狐族:新オーストラリア地方連合国家統治領域に住まう現住種族。

    狐の耳等を持つのが特徴で現住種族の中で過不足のない平均的な能力を持つ。

    大魔術を扱う他、神道宗の宗道官を務める事が多い種族。尾の数で能力が判断でき、一般的な半狐は六つ尾が最高クラス。

    一部の血族は九尾まであり、強力な術式を扱う事が出来る。感覚等も人間と同じだが、プライドが高く銃などの科学的な武装を好まない。

    但し、生まれた環境や性格、自分自身の能力などの要因からそう言った傾向が無い半狐も存在する。能力的には人間に近い存在。

 

 

半猫族:新アフリカ地方独立行政特区領域に住まう現住種族。

    猫の耳等を持つのが特徴で現住種族の中でも際立って高い俊敏性を持つが華奢に育ちやすく、非力になりやすい傾向にある。

    過去に畏怖の念から迫害を受けていたが科学側の介入で改善された。人狼と同じく煙を嫌う。

    悪路走破技能に優れる反面、パワーに劣るが故に平地での戦闘は苦手。高速詠唱能力を種族的に有しており、非常に速い魔法攻撃を可能としている。

 

 

《用語》

 

魔力

 

魔力次元に存在する未知の物質であり、何世紀にも渡って詳細が解明されようとしていたが未だ詳細は分かっていない。

判明しているのはこの世に存在するエネルギー物質の15倍以上の出力を有する事と、魔力次元には存在しない種族である人間や地球の植物にはかなり有害な物質であると言う事。

前者の性質は動力機関や兵器として利用するにはかなりの有用性を持っており、解明の進んだ現在では魔力を核とする高出力兵器が手軽に作れる様にもなっている。

そして、後者の性質は深刻であり、人間の体内に術式発動可能な活性化魔力が入り込むと細胞が侵食され最悪ショック死する(人間が何の処理もしていない無属性魔法を食らうと全身の神経が直接掻き毟られた様な痛みを発する)。

植物の異常成長や色素破壊などの影響も発生し、生殖機能や免疫力の低下も招く。一度侵食を受けると完全に治癒する事は不可能であり、症状の緩和や進行抑制などのその場しのぎがせいぜいであるのが現状である。

普段は空気中に不可視状態で存在しており、この状態では非活性化状態で、発揮できるエネルギー量は非常に弱い。だが、術式行使などの活性化状態になると入力されたパルスパターンに応じた形態に変化し、

火、水、雷、重力などの事象に独自の変換式で変化する(発揮エネルギーについては前述の通り)。

特徴としては酸素などと同じく体内に取り込まれ、その後血管から神経へ流れる特性を持つ。それ故、人間でも体内に魔力は有し活性化魔力に感応して体を破壊する原因となっている。

 

 

軽軍神又はライトマルス

 

重軍神より遅れて開発された小規模戦闘用機動兵器でまだ決まった形式が存在しない機体。カテゴリー上は機械化歩兵とも呼ばれている。

類似品に地球側のAASが存在するが動力から構造まで何もかもが違う。また、こちら側がパワードスーツとしては原型である。動力源は小型TMDから発生する電力と魔力槽から供給される魔力。

コントロールは神経接続追従式操作とモーションコントローラーによる追従操作のハイブリッド。主として前者が使用され、後者はフェイルセーフとしての側面が非常に強い。

魔力による圧倒的な出力で歩兵能力を最大限にする為に開発され、各国のドクトリンにより誤射事故の可能性もあって柔軟性に欠ける無人機よりもリスクの少ない人の搭乗を前提としている部分がある。

発揮出力、耐久力共に生身の比ではなく、歩兵装備の小口径火器では基本的に有効打を与える事は出来ない為、基本的に軽軍神の相手は軽軍神や戦車や装甲車が務める。

(但し、軽軍神は元々対戦車などを考慮して設計された兵器である為、戦車や装甲車で挑むのは少々リスクがあり、同様の機動ができる軽軍神が務める事が多い)

その構造においてコンパクト性を優先したが故に魔力に強く依存しており、それ故にコンセプト上、燃料消費率を軽視している機体にはリチャージャーと呼ばれる強制魔力供給機が装備されている事が多い。

また、人間の装着が前提であった名残から、どの機体の内部にも魔力供給ライン用のシールドパイプが張り巡らされており、魔力が漏れた場合でも死亡するリスクを軽減している。

着装型、外骨格型が存在し、大企業の他に中小企業も開発を進めている開発競争の最も激しい機体。武装も対軽軍神と対人用の二種類があり、前者の故意の対人使用は国際法に違反する。

対人使用感知時の武装ロック機構そのものは搭載されていない。これは遠方から奇襲を受けるも反撃できず一方的に攻撃され、軽軍神分隊が随伴兵共々全滅する事態を招いた為である。

現在、国際規定により加盟国で使用される対軽軍神用弾薬の口径は12.7mmと14.5mmに統一されており、弾薬共用によって戦闘における高効率化を計っている。

小型であるが故に維持費や購入費用が安く、普及が進んでいるがそれ故にテロに利用されやすく、また重軍神には基本的に対抗しえないなどの弱点も持つ。

 

 

フレームシリーズ

 

立花財閥の開発した強化外装型術式武装。新アメリカで活発化していたエグゾスケルトン開発に対抗すべく新日本政府からの委託を受け、『現住種族との戦力差を縮める為の装備』として開発された。

特徴としては超小型TMDから供給される電力を生かしたパワーアシストに終始せず、ユニット化された情報処理機器により魔術を行使する事が出来、他のエグゾスケルトンと比較して高いアドバンテージを持つ。

情報処理機器のみがブラックボックスで、その他のパーツは殆どが枯れた、使い古された技術で出来ており、正規部品が無い状況であっても容易なメンテナンスを可能とし、操縦者に合わせた改造も可能となっている。

予備機含めて三機製造された。が、その予備機である二号機、三号機は試験運用も兼ねてPSCイチジョウに引き渡す為、バリエーション模索の一環として使用者に合わせたチューニングが施された。

その為、これら二機はチューンにより当初のコンセプトからまるっきり変わってしまっており、当初のコンセプトを引き継いでいるのは一号機のみになっている。

 

 

ヘヴィーライフル

 

一般的に12.7mm以上の軽軍神専用大口径ライフルの総称として使用される。12.7㎜はヘヴィアサルトライフル、14.5㎜はヘヴィバトルライフルと呼称される。

威力こそ一撃で破壊できるほどのものではないが、軽軍神の周囲に展開されるバリアを削りとる威力はあり、連続して浴びせる事でバリアを破壊する事が可能。

射出機構は総じてライフルと呼称されるが軽軍神系の銃火器は貫徹力と共用化の関係上、大半がこの二種口径のライフル弾を使用している。

但し、銃のレイアウトごとに威力は異なっており、取り回しの良いショートバレルほど初速に劣る為、ロングバレルよりも威力が低下する。

 

 

軽軍神用格闘武装

 

長剣や刀などの斬撃武器から、ハンマー、メイスと言った打撃武器、アークセイバーやビームサーベルと言った熱線兵器等の軽軍神着用状態で近接距離での使用を前提とした武装群を指す。

生身とは異なり、軽軍神にはバリアがある為、近接武器にはバリアを破壊するか無理矢理突破するかの二択を迫られる傾向にあり、斬撃武装や熱線兵器は大半が射撃武器との組み合わせで運用され、

打撃武器はバリアを質量によって無理矢理突破する方式を取っている。また、珍しい兵器ではパイルバンカーがあり、こちらも打撃武器と同じコンセプトで運用されるが、密着してバリアを撃ち抜く武装である。

 

 

トランスミットドライブ(TMD)

 

電力と魔力により駆動する動力システムで各関節やモジュールに出力を分配している。発電効率が高く理論上有り得ない100%を超える高い効率を誇る。

この機関の発明で高出力な動力を求める機動兵器の開発が容易となり、地球での開発が難航していたレールガンやEMPの普及に成功している。

但し、これらの恩恵は活性化した魔力による所が大きい為、現在は人型の兵器以外でこの恩恵を得られる兵器は存在していない。

現在は未だドライブが大型、軍神系列以外へ未対応であるが故にまだ多数の試作機や先行量産機が開発されているのみであり、

正式な量産機はまだ無い(好き勝手に作っているせいで中々正式仕様が定まらない)。貯蔵部位から供給される一部魔力を

電力に変換してコンデンサなどの逐電機構に溜め込んでいる。

 

 

コンデンサ装甲

 

立花重工が実用化した増槽兼用装甲で、装甲内部に魔力を貯蔵する事で装甲面積に応じた魔力量を確保する事が出来る。

既存の魔力槽搭載型に比べ、機体をコンパクト化できるメリットがあるが半面、装甲強度は悪化しており、実質空間装甲としてしか装甲を利用する事が出来ない為、材質如何によってはカウルとしてしか利用する事が出来ない場合もある。

この欠点を解消する為、改良型装甲では表面に薄い防護フィールドを展開する様に設計変更され、魔力がある限り無類の頑丈さを発揮する様に改良されている。

 

 

オリハルコニウム

 

魔力次元でのみ採掘される特殊金属性物質。魔力を分子構造内に有しており、ダイヤモンドすら超える非常に高い硬度と金属特有の粘り気を持つ人類史上最強の金属物質。

加えてチタンとは異なり、魔力がある地帯で大量に発掘される為、調達コストが非常に安い。また、一時的に動力としても利用可能であり、魔力を貯蓄する効果もある。

最大の特徴として魔法攻撃を魔力に転換して吸収する『マナ・コンバージョン現象』を引き起こす事が挙げられ、分子間の魔力が無い場合に起こるがその場合物理攻撃に弱くなる。

現在は軍事利用価値はあるものの頑強過ぎて加工が難しく、加工コストが大半を占める高価な金属として認知されており、立花グループが総力を挙げて実用化を目指している。

 

 

《装備》

 

 

術式武装

 

魔術を使用できない人間が一時的に使用できる様に造られた武装の事。

一般的にはミサイルの弾頭に火薬代わりに仕込まれているが、

魔術的用途では人間や現住種族が術式武装を使用している。

武装には消耗品タイプが多いが呪術により呪いとして能力を付加している武装も

存在する。消耗品タイプは魔力を貯蔵したカートリッジを挿入して使用する。

一部には最大駆動を搭載している物もある。

 

分類

 

消耗型術式武装

 

魔力を充填したカートリッジを使うカートリッジ方式、

使用者から直接魔力を吸い出して動力とする直給方式の二種類がある。

極稀に小型魔力炉を搭載している物がある。

 

 カートリッジ方式

 

 最もポピュラーな方式で使用者から魔力供給を受けずに済む為、人間でも扱える。

 但し、カートリッジ容量の制限がある為、高出力武装は使用できない。

 低圧変換器を搭載する必要があるので呪化武装や直給式武装よりも大型化しやすい。

 

 直給式

 

 高出力武装に使用される使用者の魔力を直接吸い上げて稼働する方式。

 供給量を予め調整できる為、変換器が必要なく、小型化出来る利点がある。

 但し、使用者から離れると術式武装としての効果を失う、人間に使用出来ない等の欠点を持つ。

 

 

術符

 

魔力加工による術を浸透させた布や紙の事を差した言葉。

一般に紙が使用されるが上位魔術等は布に封じられる。

術式武装や術式信管の原材料となる重要な物。

又、これを用いる事で人間でも魔術を用いる事が出来る。

 

 

制服

 

学院の義務として主に戦闘に携わる必要性がある各学院等が必ず製作する学生向けの制式の服装。

特に戦闘系教導院へ所属する学生の制服には必要最低限の防備としてケブラー繊維によるNlJ規格レベル3A相当の

防弾能力とその下に織り込んだFRP(繊維強化樹脂)の防刃性能を持たせている。

上記の性質上戦闘特化のデザインになりやすく、戦闘用の制服は普通科の制服とは異なるレイアウトになる。

各学院の方針等がある為、学院ごとの制服デザインは異なるが何処の学院も男女のデザインは全て異なる様になっている。

礼装であり、外見に関わる制服の改造は禁止されているが許可申請を得てからの制服の強化、改造は認められている。


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