それと一日遅れのあけましておめでとうございます。今年もこの小説をよろしく願います。
遅れてしまい、更には文が大分どころかかなり劣化し文の量も減ってますが、そんなのでもいいという方は読んでいってください。
人間の行動は思考の最上の通訳者だ
かの有名なイギリスの哲学者「ジョン・ロック」が言った言葉であるが、俺は全面的にこの言葉を肯定する。
皆は何故、いきなり俺がとち狂ったように格言を言い始めたかのかと思うかもしれないが、これにはちゃんとした訳がある。
大まかな理由としては身の危険が半分で、もう半分はその身の危険に際した精神状態の鎮静化だ。
ちなみに身の危険に関しては説明に少し時間が掛かるかも知れないので保留しt―――――――――――
「ねぇ、よそ見何てしてないでもっと私と斬って殺して斬られて殺しあおうよ!!」
前言撤回。精神鎮静化のために説明するよ。
今このキ○ガイ顔負けの恐ろしい発言をぶっ放したクレイジーな幼女。名前は何て言ってたかな、苗字は
―――――で、このイカれている幼女は一言で言い現わすと黒。服装も性格も存在も全てが黒、真っ黒。
この荒廃してしまった世界故にここまで歪んだ存在になってしまったのかもしれないが、そんなことは重要じゃない。
俺が重要視するのは、この幼女と共に行動していた後ろの瓦礫の上に佇んでいる変な仮面を被ったタキシードにシルクハットのいけ好かない男。間違いなく厄介ごとの類を引き寄せる及び作り出す混沌の根源。流れで見ていけば幼女の保護者辺りなんだろうが、ここまで特別に狂っている幼女の保護者(仮)のことだ、絶対に碌でもない人物である。
「小比奈。相手は知能ある獣、いや獣なんて言う枠では収まらない存在か。兎も角余りはしゃぎ過ぎないほうがいい」
ほら、こんな蟷螂みたいな化け物相手に冷静になんか考えながら”はしゃぎ過ぎるな”と幼女に注意する人物なんてやばい設定盛りだくさんだよ。
「キタぁ!きたキタきたキタッ!!!!」
っと、幼女のテンションがやけに上がり始めて更に小太刀が見た目とマッチして凄く痛いのだが、人外ボディの御蔭でそこまで危機を感じなくなってきたな。出血も外皮の存在があるためか目立っている部分はない。だがここまでやられて黙っているのは癪に障る。
幼女が下に潜り込んできた瞬間に、下腕の爪で対象を切り裂くように相手の行動できそうな範囲を一時的に危険域へと変化させ、それを回避するために跳躍またはバックステップを誘発させて上腕の鎌で首を狙う。
勿論相手がそう簡単にやられるわけもなく、下腕の動作と同時に俺の胴体を蹴って宙に浮き、下腕が一瞬硬直した瞬間にそれを足場にして屈むように上腕の鎌の襲撃を避ける。
その所為で俺はがら空きになった胴体に斬撃を入れられ、外皮を貫通し神経を通って脳に痛みが伝わる。負けじと俺は超能力たる空間への干渉で衝撃波を起こして幼女を吹っ飛ばし距離を取るが、相手は到底人間ではできないような動きで体勢を立て直し狂った笑みを浮かべながら、また俺に肉薄してくる。
だが、同じような方法でやられる程俺も馬鹿じゃない。
本日三度目となる超能力の使用で俺に有利となる亜空間を作り出し、先ほどの数倍化の速度で幼女の進撃を受け流し返す刀で上腕の鎌を相手に振り払い、小太刀でガードされるも二本ある内の一本を宙に弾き飛ばす。これを好機と見た俺は、ガードで小太刀と一緒に弾きとんだ幼女に下腕の爪で刺突を行い息の根を止めようとする。
「面白いィ!面白くて頭がどうにかなっちゃいそうだよォ!!!」
狂った幼女はまたもや変なことを騒ぎながら、俺の刺突を一本の小太刀で流水のように受け流して、先ほどまで宙を舞っていた小太刀が落ちてくると同時に左手で落ちてきた小太刀をキャッチしてくるっと一回転して地面に着地する。この動作だけ見てれば綺麗だし満面の笑みもいい感じなのだが、一戦この幼女と交えてしまうとそんなことはなくなる。最も俺自身、やばいと思ってはいるが美しさや可愛らしさよりもこの戦闘の方が興奮してくる。
初めに決意した人間らしさを残すとはなんだったのだろうか。いや、戦闘などの争い事を見て興奮するのはコロッセオでの戦いで興奮する古代ローマの人間たちと変わらないか。
そうこう短い時間ではあるが、俺が思案をしていた所先ほどまで荒ぶっていた幼女がどこかへといなくなっていた。どうせまた奇襲まがいの事をしてくるだろうと神経をまた戦闘状態に切り替えたところ、どうやら幼女は保護者(仮)の方に戻っていたようで、
「パパ、なんで今日はここまでなの?ここまで楽しい相手初めてだったのに」
ちょっとまで”今日は”ってなんだ今日はって。
「小比奈。彼女にはどうやら我々と同じようにすべきことがあるようだ」
「それ故に流石に私も彼女のような知能ある存在に邪魔をするのは気が引ける」
そして保護者(仮)の男はシルクハットを右手で頭から取り、
「名乗りが遅れましたが、私は
「これから暫くお互いに関わりを持つようになる、と私は思っている知能ある存在よ」
紳士的であるが、それはどちらかというとジョンブル的な紳士さだと本能的に察知した俺は、目かどうか分からない物で男の事をじっと見ながら佇む。
対する男は笑ったような顔が書かれた仮面で表情が分からないが、少なくとも敵対する気はないのか戦闘を行うような雰囲気は感じられないまま、こちらに顔を向ける。
そのまま一刻程の時が経ったであろうか。俺は痺れを切らして蛭子親子に腫を返して近くの森へと進み始める。理由は日没が近い故である。
すると男は俺が進み始めたのを確認して、
「では近い内にまたどこかで会いましょう」
そう言い残して、不満そうな幼女を連れてどこかへといなくなった。
影胤の人物像が意外と書きにくいと感じた。
クレイジー系幼女は普通に行ける。なんでだろ?
次回「新たな出会い(嘘)」
追記:この小説では一刻を30分(1日=48刻)という室町時代頃までの解釈で書かせてもらいます。
読者の方に混乱を招いてしまい誠に申し訳ありません。