千冬お姉ちゃんの脱衣所などもやっぱり私たちのところとあまり変わらないみたいであった。
なので、ほとんどあまりいつも通りと変わらない感じで服、いや、メイド服を脱いで全裸になった。
その隣で大人の千冬お姉ちゃんが一糸纏わぬ姿になっていく。
私はその姿にごくりと喉を鳴らす。
「む、な、なんだ?」
私に見られていることに気づいた千冬お姉ちゃんが動きを止めて私を見る。
「ちょ、ちょっと興奮して」
私の心臓はお姉ちゃんの裸とこれから起こるであろう展開でバクバクと激しく鳴っている。もう、心臓が動きすぎて死んじゃうんじゃないかってくらい。
だ、だって、千冬お姉ちゃんの、大人の女性の裸だよ? セシリアよりも大人の色香が漂う大人だよ? そんな千冬お姉ちゃんの体なんて見せられたら、誰だって同じようになっちゃうよ!
そんな私に千冬お姉ちゃんは私の腰に腕を回し、ぐいっと自分に近づけさせる。
もう互いに裸なので、色んな部分が私の体に触れる。
「なんだ? 本当に興奮しているのか?」
千冬お姉ちゃんが私を壁に押し付け、私の股に足を入れ、その、デリケートな部分に接触させている。
私のその部分は同居人から中途半端に気持ちよくさせられたということもあり、デリケートな部分からは興奮の証が零れ出ていた。
なので、千冬お姉ちゃんの脚にそれが垂れているのだ。
「こ、これは、か、簪とセシリアが――ひゃっ!?」
二人の名前を出した途端、私の股に衝撃が走る。
「詩織。お前はこれから私に会いに行くというのに他の恋人とこんな風になるようなことをしていたのか?」
「ご、ごめんなさい」
「ほう、謝るということはそれが悪いことだって知っていたということだな?」
「ひゃっ!?」
千冬お姉ちゃんが乱暴に私のおっぱいを揉む。
「全く悪い子だ、詩織は」
「ううっ」
「お前の恋人である私たちはお前のように恋人を複数人にするなんてことはせずに、お前だけを一心に想っている。その一人である私が詩織が私に会う前に他の女といちゃいちゃしていたなんて知って、どう思ったか分かるか? 嫉妬したんだぞ」
「ん、んんんっ」
千冬お姉ちゃんはそう言っているが、その手は真剣な話とは反対に私を快楽へと導くためにいやらしく動いている。
私は話を聞きながらも、二つの所から来る快楽に身をゆだね、甘い声を抑えるのに必死になっていた。
もう何度も千冬お姉ちゃんにその声を聞かれていたけど、やっぱりその声を聞かれるのは恥ずかしいのだ。
だけど、声を出さないようにしていたのに、千冬お姉ちゃんは無理やり声を出させようとする。
「詩織、ここには私とお前だけだ。声を出してもかまわんぞ? 出さないのは恥ずかしいからか?」
「ん、あっ、そ、そう……です」
「もう何度も声を聞いているぞ」
「そういう、ん、んんっ、問題じゃ……ないですっ!」
「まあ、いい」
そう言って、千冬お姉ちゃんは私から離れる。
千冬お姉ちゃんの体はちょっとだけ濡れていた。そ、その、私のアレで。
「お姉ちゃん、止めるんですか?」
「なんだ、やっぱりしてほしかったのか?」
千冬お姉ちゃんは意地悪い笑顔を見せてそう言ってきます。
「うぐっ」
「冗談だ。今は風呂に入ろう。その後は……分かっているな?」
その言葉の意味を理解した私はこくりと頷く。
昨日の夜、自分の処女を失ったばかりですが、その、千冬お姉ちゃんとやりたいなという思いもあって頷いた。
浴室へ入った私たち二人は黙々と体を洗っていく。この時、風呂ということもあり、互いに全裸であるのだが、先ほどのようなことをせずに黙々と体を洗っていたのはもちろん風呂に入った後に行われるアレのためである。
私も千冬お姉ちゃんもそれを意識して、今の時間を体を清めることに集中していた。
も、もうすぐ、お姉ちゃんの純潔を……。
昨日簪の純潔を奪ったばかりの私だったが、すでに次の相手を決めて実行手前まで来ている。
体を十分に洗った後はすぐに出て、体に付く水滴を落としていった。
そこまでは順調だったけど、私たちの動きは止まってしまう。
それは下着やパジャマを着るという時点である。
止まっている理由だけどそれはこの後にする行為が関係している。内容は言わなくても分かっている通り、エッチなことだ。なので、服は正直いらない。下着もいらない。
もちろん下着や服があることでの効果は分かっている。
その衣類を私の手で少しずつ脱がしていくのって楽しいもん。それに反応が可愛いし。
でも、今回はそうじゃない。
すでに私たちの興奮度はいつもより高い、というよりもすでにその段階を終えていると言ってもいい。ただ、もっと激しく鳴る前に風呂に入るという工程が入っただけである。
だから迷っている。
このまま裸のままベッドへ向かうか、また下着などを着てベッドに向かうか。
どちらも私にとってはおいしい話である。
故に決められない。
「あ、あの、千冬お姉ちゃんはどっちがいいですか?」
なので、同じく迷っている千冬お姉ちゃんに聞くことにした。
「そう、だな。バスタオル一枚がいい」
「!! わ、分かりました」
な、なるほど。裸でもなく衣類でもなく、バスタオル、ですか。この選択肢はありませんでしたね。
ということなので、私はバスタオルを自分の体に巻きつける。
一方の千冬お姉ちゃんも一緒にバスタオル一枚の姿になっていた。
私のほうはなんかその、詩織は可愛くて美人なんだけど、やっぱり幼さというものが出ているが、千冬お姉ちゃんからは大人の色香というものが出ていた。はっきりにいうとエロいということだ。
わ、私のとは違う! こ、これが大人!
また私は大人の魅力というものを見せつけられた。
前世が男だったから分かる。これは絶対に襲いたくなる雰囲気を醸し出している。
「ん? どうした?」
「な、なんでもないです。ただ、ちょっと襲いたくなっただけです」
「ふふ、私も詩織を襲いたいそ?」
そう言って千冬お姉ちゃんは私のおっぱいをさらりと触れます。
「え、エッチです」
「ふふ、今更何を言っている。これからもっと激しいことをするだろう?」
「そ、そうですけど」
でも、恥ずかしいことには変わりない。
私、きっといつまで経っても慣れないだろうな。
「ほら、行こう。そろそろ私も我慢できない」
「は、はい!」
私は千冬お姉ちゃんに連れられて、ベッドへ行く。
部屋は演出のためか、薄暗くなっていて、この状況も私たちを興奮させる。
ベッドのところまで行くと千冬お姉ちゃんが私にキスをしてくる。
「ちゅっ」
「ん……」
やっぱり最初は軽くくっ付ける程度のキス。
そこから千冬お姉ちゃんは私の唇をむさぼるように激しくキスをしてきた。
私は千冬お姉ちゃんにされるがままにそれを受け入れる。千冬お姉ちゃんの腕は私の腰に回され、もう片方は私のおっぱいなど、とにかく私の体を触りつづける。
唇と体のあっちこっちからぞわぞわと快感が湧き出る。その快感に口端から僅かに私の色のある声が漏れる。
私の手は千冬お姉ちゃんの体に巻かれているバスタオルを握り締めることしかできず、そのまま受け入れる。
「詩織……愛してる」
「!!」
キスが終わり、私の首元や耳を甘噛みすると千冬お姉ちゃんはそう囁いた。
好きな人から耳元で愛を囁かれて、私の体は快感で体を震わす。
気づくと私の体はベッドの上にいて、バスタオルは今まさに広げられて自分の裸体が露になっていた。
思わず隠そうとしたが、千冬お姉ちゃんは私に隠す暇さえも与えずに私のおっぱいにしゃぶりついてきた。
「ん、あんっ」
先ほどよりも声が大きく、喘ぎ声らしい喘ぎ声を出してしまう。
「ちゅぱっ、ふふっ、詩織、もっと声を出していいぞ? まだ声を我慢しているみたいだが」
「や、やっぱり恥ずかし――ひゃんっ、い、いきなり吸わないでください!」
いきなり吸われて変な声が出てしまった。
「ん、はむっ、まあ、いいじゃないか。私は先ほど言ったように他の恋人と違って、恋人としてお前と会える時間はほとんどないんだ。これくらい許せ」
「むう、わ、分かってますけどぉ」
この会話の間にも千冬お姉ちゃんはちゅぱちゅぱと私のおっぱいを吸い続ける。
一生懸命私のおっぱいを吸う千冬お姉ちゃんはなんだか可愛かった。
でも、赤ちゃんみたいなんて思うことはできなかった。だって、吸われている側は快感があるし、吸っているほうはただ吸うだけではなくて、私に快感を与えるために舌も使ったりしておっぱいを弄るから。
もう見たまんましか思えない。つまり、エッチなことをしているな、とか。
「ち、千冬お姉ちゃん! す、吸いすぎです!」
「んっ、私としてはずっと吸っていたいぞ? 詩織が嫌なら止めるが。どうする?」
「う、うう~、そ、それはずるいです! わ、私が嫌じゃないのを分かっていながらそう聞くなんて! やんっ、だ、だから話の途中で敏感なところを触んないでください!」
「ふふ、つい、な。お前の反応が面白いせいでもあるんだ。それよりも、そろそろ……」
千冬お姉ちゃんは最後に私のおっぱいにキスをして、自分の顔を私の下腹部へと顔を動かした。
まだ私の大事なところは何もされていないけど、千冬お姉ちゃんの顔が下腹部まで移動したため、その吐息が大事なところへかかる。
み、見られてる……。
自分の大事な部分をこんなにじっくりと見られているのは、やはり恥ずかしい。
というか、私、恥ずかしいって思ってばかりだ。
で、でも、恥ずかしいのは本当なのだ。仕方ない。慣れろと言われてもまだ難しいだろう。その、もっと経験を積まないと。な、慣れるといいんだけど。
「もう濡れているな。いや、最初からか?」
「う、うるさいです! あ、あとあまり見ないでください!」
本当は隠したいのだが、脚が開かれた状態で隠すというのは私にとっては余計にエロいと感じるし、隠したところで千冬お姉ちゃんにすぐに暴かれるのは目に見えている。というか、余計に千冬お姉ちゃんを興奮させてしまうだろう。
べ、別にそれによってさらに興奮した千冬お姉ちゃんに少々激しくされるのは、い、嫌じゃないけど、ほ、ほら! 昨日初めてを迎えたばかりだから! む、無理はいけないよね!
「あの、千冬お姉ちゃん。私、昨日初めてを迎えたんです」
「!! 処女じゃなくなったのか」
「は、はい。だから、今日は最後まで、いつもよりももっとしてもいいですよ」
「……そうか。なら、今日は最後までするぞ? だが、詩織。お前はそんなに乱暴にされるのが好きなのか?」
「え? ええっ?」
今の会話からどうして私が乱暴にされるのが好きになるという結論になったのかが分からない。
「お前は自分が好きな人が他の人とエッチなことをしていたらどう思う?」
「怒ります!! その、恋人が複数人いる私が言うのもおかしな話ですが、浮気は許しません!」
「そうだろう。お前の先ほどの発言は私を嫉妬させ、その嫉妬を八つ当たりするには十分だ。それにやっぱりお前の初めてが欲しいというのはあったんだぞ。今、やっぱり無理やり奪ってやりたかったと後悔するほどだ」
「ひぐっ」
そう言って千冬お姉ちゃんは私の中に指を――
翌日、つまり月曜日の朝、私は目を覚ました。
うう~、一昨日やったばかりだというのに、昨夜も最終的に攻守交替して千冬お姉ちゃんを喘ぎさせながら泣かせてしまった。そして、もちろんのこと千冬お姉ちゃんの初めては貰った。シーツにはその跡が残っている。
やりすぎたというのは自覚しているけど、泣きながら止めてって言う千冬お姉ちゃん、可愛かったなあ。千冬お姉ちゃんは私に発言に気を付けろなんて言ったけど、そういう千冬お姉ちゃんだって昨晩は私を興奮させていた。あんな泣き顔で止めてなんて言ったら私を興奮させるだけに決まっているだろうに。
私は昨日の夜のことを思い出しながら、となりで眠る千冬お姉ちゃんを見る。
千冬お姉ちゃんは私と同じく全裸で、布団で体で隠す程度である。
「千冬お姉ちゃん、好きです。愛してます」
寝ている千冬お姉ちゃんにそう言って、再び布団の中へ潜り込む。
昨日の夜にはたくさん愛を伝えたけど、何か衝動的に言ったような感じもあったので、言っておいた。もちろん、起きたときにも言うけど、今のはただの自己満足。
潜り込んだ私は千冬お姉ちゃんに抱きつく。
互いに全裸なので、千冬お姉ちゃんのぬくもりを直に感じることができる。
あったかい……。
昨日の夜にはもっと熱くくっついていたけど、こういう熱すぎないぬくもりもいい。
ふふっ、幸せ♪