精神もTSしました   作:謎の旅人

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第79話 私たち三人で

「隠していると見えないよ」

 

 私はニヤニヤしながら言う。

 

「簪は私に見てもらってうれしいんじゃなかったの?」

 

 簪は脱いだ当初は羞恥で顔を真っ赤にして体をプルプル震わせて、隠していなかったのだが、ついに耐え切れなくなったのか隠してしまった。

 セシリアは脱いですぐに隠した。

 

「そう……だけど、そんなに……見られる、と、恥ずかしい……」

 

 ああ、もう! そんな風に恥ずかしそうに言わないでよ! 本当に襲っちゃうよ!

 私はなんとか我慢する。

 

「二人とも、そうやって隠していたら風呂の意味がないよ。それに、す、するんでしょ?」

 

 何を、とは言わない。

 でも、二人は私が言いにくそうにして顔を赤くしていることから何が言いたいのか察したようだった。

 

「したいですけど、やっぱり恥ずかしいですわ。その、そうやってじろじろ見られるなんてこと、ありませんでしたし」

「詩織はなんで……堂々とできる、の?」

 

 今の私は本当に堂々としている。自分の体を見せ付けるように堂々と。

 だって、そうでしょ? この月山 詩織って可愛い女の子の体のどこに不満があるか。私はない。まあ、男に見せることはしないけどね。

 

「ふ、二人に私を見て欲しいから」

 

 私がそう言うと、

 

「……見せる」

「!? 更識さん!? か、覚悟ができましたの?」

「私も……詩織に自分のことを……知って欲しい。体の隅々まで……知って欲しい」

 

 簪がゆっくりと手をどけていく。顔は羞恥で真っ赤だ。

 最初は胸のほうから。手がどかれて簪の小さな胸が露になる。

 小ぶりの小山が二つにその先には小さな突起。愛らしいという気持ちを湧かせるものだ。

 そして、次に股間部分の手がどかされる。

 詳しくは話さないが、まだ誰にも散らされていない純潔の部分。女の子同士だが、それを散らすのは私という事実。それがより私の興奮を促す。

 

「ああ、もう! わたくしのも見てくださいまし!」

 

 おっと、次はセシリアだ。

 セシリアは簪のように一つずつではなく、一気に手を取っ払った。

 簪よりも大きい胸にその頂には簪と同じく小さな突起。こっちは愛らしいではなく、綺麗とか美しいが似合う。私と同じだね。

 そして、視線を下へと移すとそこも簪と同じ私が散らす予定の純潔の部分。

 ふふ、二人ともきれい。この『きれい』を私が汚すと思うと……。

 

「うう、見られていますわ……。じっくりと見られていますわ……」

「…………」

 

 二人とも顔が真っ赤だ。

 

「二人とも私のものだよ。その全てが私のだからね」

 

 私は二人の肌を撫でる。

 二人はびくりと震えた。

 あはは♪ 本当に可愛い。

 

「そんなの……当たり前ですわ。わたくしたちを逃がさないようにちゃんと手綱を持っていてください」

「逃げないけど……ちゃんと持っていて」

 

 羞恥の中、二人はそう言った。

 

「もちろん逃がさない。さあ、一緒にお風呂だよ」

 

 二人の頬、胸元、胸、お腹と順に撫でて、二人の手を取ってようやくシャワー室へ。

 タイル張りの床はまだ濡れている。私たちがあるくと、ぴちゃっという音を立てる。

 私は早速湯を出して、浴びる。二人も一緒に浴びている。

 たかが体の表面を流れる雫だが、それを眺めるのは結構楽しい。

 

「詩織、もうちょっとそちらへ行ってくださいな。わたくしにあまり湯が来ませんわ」

「オルコットは我が儘」

「なっ!? いきなり何を言い出しますの!?」

「もともと一人のところに……三人入っている。それで私のほうにも、と言うのは……間違い。言うなら……順番とか、そういうの」

「くっ、う、うるさいですわ!」

「ふっ、反論できなくなったら……罵倒なんて……。大人な私と違って、オルコットはまだ子ども」

 

 はて、簪が大人? 私的にはまだ子どもなんだが。

 

「な、何を言っていますの!? ほら、このわたくしの体を見たくださいまし! あなたよりも大人ですわ!」

 

 確かに簪よりはセシリアのほうが、身体的な意味で、大人だ。まだ幼さは残るが、大人の色香を纏っている。簪がセクシーにするよりもセシリアがセクシーにしたほうが効果は大きい。

 まあ、そんなセシリアもお姉ちゃんには敵わないんだけどね!

 お姉ちゃんはきれいとかうつくしいだけではなくかっこいいというのもある。それに加えてスタイルのいいこと。

 あっ、そういえば束さんもスタイルよかったっけ。やっぱり大人って違うなあ。

 

「はいはい、二人ともまだ子どもだよ」

 

 これ以上はただの喧嘩になっちゃうからね。

 

「むうっ、それは自分のほうが大人と言っていますの?」

「だったらそれは間違い。詩織はまだまだ子ども」

 

 むう、そんなことないやい! 私のほうが大人だよ!

 って、そうじゃない。そんなことを言うわけにやったんじゃない。

 

「ふふ、どうやら勘違いしているみたいだね。私が言っているのはお姉ちゃんのことだよ!」

「織斑先生……。確かに大人ですわね」

「でしょ! やっぱりお姉ちゃんに比べたら二人ともまだまだだね!」

「というか、今は織斑先生は関係ありませんわ! 今はわたくしと更識さんの話ですわ!」

「と、とにかく、ほら、いつまでもそんなところじゃ風邪引くよ!」

 

 ついお姉ちゃんを自慢してしまった。

 ともかくセシリアを引っ張ってシャワーを浴びさせる。

 

「あぷっ」

 

 いきなり湯を浴びたので、セシリアが変な声を出していた。

 あはは……ごめんね。

 

「あっ、体を洗うものが……」

 

 三人湯を十分に浴びてセシリアが呟く。

 

「あれ? もしかして分かってないの?」

「何がですの?」

 

 てっきり一緒に入るってことだからそういうプレイを分かっているかと思っていた。でも、違うみたい。

 もしかしてセシリアは他人の手で体の隅々まで洗うって思っていたのかな?

 

「簪は分かるよね?」

 

 簪は無言のまま首を縦に振った。

 

「じゃあ、セシリアだけか。なら簪、セシリアに教えるためにお手本を見せてあげてよ」

 

 私は持ってきたボディソープの入ったボトルを簪に手渡す。

 簪はそのボトルから手ではなく、直接体にボディソープを出した。ボディソープの白濁液が簪の肌を滑る。体のラインに沿って流れるソレは簪に色を与える。

 分かってはいたけど、エッチだね。

 

「は、破廉恥ですわ!」

 

 セシリアも裸と白濁液の組み合わせになにやらエッチなことを思い浮かべたようだ。

 やっぱりそういう知識はあるんだ。ふふ、エッチな子。

 

「今更何を言っているの? セシリアだって観覧車のとき、破廉恥だったでしょ」

「い、今それを持ち出しますの!?」

「それはともかく、今は簪を見て。ほら、今からやることを教えてくれるから」

 

 十分に体に白濁液を塗りたくった簪は恥ずかしそうに私に近づく。

 たまにその白濁液が重力に従ってポツンとタイルの床に落ちる。

 

「して……いい?」

 

 色香を纏う簪がそう言ってきた。

 思わずごくりと喉を鳴らす。

 や、やばい! 私の理性がやばい!

 

「いいよ。やって」

 

 私がそう言うと簪がぴたりと私の肌にくっつく。

 ボディソープの付いた簪の肌と私の水で濡れた肌はくちゅりと何ともいやらしい音を立てる。

 

「んっ」

「あんっ」

 

 肌と肌が触れ合った際に、その、胸の突起が当たって声が出てしまう。それは簪も同じようだ。

 私は思わず簪を抱きしめる。裸と裸でくっ付いたために思わず襲ったのだ。

 だが、なんとか理性を保ち、抱きしめるだけにした。

 ダメだ。今はそういうときじゃない。それはまだ先。た、確かに下心があって提案したけど……。

 そんな私の心の葛藤を知らず、簪が体を上下に動かし始めた。

 その、体がくっ付いたまま体を動かすということは、性感帯とも呼べる胸の突起が擦れるということだ。簪も同じようで気持ちよさそうな顔をして必死に体を動かしていた。

 すでに性的興奮している私の胸はかなり敏感になっており、突起が擦れるたびにジーンとした感覚が突起から伝わる。

 正直立っていたくない。そこらへんに寝転んでしてもらいたい。

 そんな私たちをセシリアは顔を真っ赤にしながら興味津々に見ていた。

 

「はあっはあっ、ん、んっ!」

 

 簪の色のある吐息が耳元にかかる。

 簪は必死に体を上下に動かしいた。

 その吐息と行動から目的が変わっていることは明確である。簪がしているのは気持ちよくなるための行為。決して私の体を洗うことではない。

 ああ、やばい。我慢できないよ。襲ってしまいたい。ここでぐちゃぐちゃにしたい。声を上げて乱れる簪を見たい。

 何度も何度もそう思いながらも理性を保つ。きっと今の私の理性の糸は切れかけに違いない。

 と、そんな私の背中に何かが触れた。柔らかいなにかだ。

 あ、あれ? 後ろに何かあったっけ? いや、あったとしても私は動いていないのだから後ろの何かに当たるはずがない。

 そう思って後ろを見るとなんとそこには簪のように体にボディソープを塗りたくったセシリアが私の背中にくっ付いていた。

 

「わ、わたくしもしますわ」

 

 私たちの行為を見て、興奮したセシリアがさらなる色気を出していた。そして、簪と同じように体を動かし始める。

 二人が私を挟んでエッチなこと――じゃなくて! 私の体を洗ってくれる。

 私が望んだことが今叶った。満足だ。

 いや、今はそんなことよりもこれを楽しもう。

 身長の差がないこともあり二人の荒い吐息は私の耳元にかかる。

 二人は私とどこも隙間がないようにと肩や腰などを掴んで密着している。

 

「しおりっ、しおりっ!」

 

 興奮の中にいる簪が私の名前を叫ぶ。

 それは確かに私を求めている声だった。

 私の理性はここで切れた。本番はしないけど直前までしてやる。

 その理性が吹っ切れたことを表すかのように簪の口を私ので塞いだ。

 キスされた簪はその口から舌を出して積極的に私の舌と絡ませる。

 

「ん、じゅっ……ん、んんっ……じゅる、じゅるっ……んぱっ」

 

 一旦離れると簪は口を開いたままだらんと舌を出しながら荒い息を繰り返す。そして、すぐにまたキスをしようとせがんでくる。まるで飢えた犬だ。

 私はその出された舌をかぷりと甘噛みするとそれを吸う。

 

「ちゅっ、ちゅぱっちゅぱっ……じゅる、じゅるるっ……んくっ……じゅじゅ、じゅるっ……はむっ」

 

 私はキスをしながらそっと両手を動かす。その先にあるのは簪のお尻だった。

 胸と同じような可愛らしいお尻。私はそれをがしっと鷲掴みする。

 

「んぐっ!?」

 

 簪は驚き、びくりと体を震わせた。

 だが、すぐに理解し、私に身を任せるようになる。私のもたれかかりながら、体は壊れた機械のようにただ無心に動かしていた。

 私はお尻を揉みくだす。そして、次に私は簪の股に脚を入れ――

 

 

 すべてが終わったあと、私たちはシャワー室の床にはしたなく足を広げて座り込んでいた、壁に体を預けて。

 思ったんだけど本番ってなんだろうか? その、男の人のアレがないから今までやってきたのも十分に本番だと思う。まあ、私なりに基準があったからそれに沿っていたということで。

 私は両隣にいる二人の手を握る。二人は頭を私の肩に乗せて、まだ荒い息を整えていた。まだ時間はかかるか。

 

「三人でやるのは初めてだね」

 

 たまたまこのように三人でヤってしまったが、私が懸念していたようなことは起きることはなかった。二人とも私だけを求めてくれた。もし本番でこのようになっても私が二人同時に相手にするか、何かに夢中にさせればいいと思われる。

 うん、絶対に雰囲気でも私の恋人同士でキスとかしたら怒っちゃうね。

 

「そうですけどわたくしは、はあっはあっ、一対一がいいですわっ」

「はあっはあっはあっ、私も……それが、いい……」

 

 二人は不満げにそう言う。

 私はその言葉をうれしく思う。

 

「じゃあ、今度から一人ずつでやるよ」

 

 二人の太ももに手を這わせる。

 二人は抵抗もせずに私の好きにさせてくれた。今はただ這わせるだけで他は何もしない。もう色々と満足しちゃったからね。

 さて、最後に体をきれいにしますか。

 私の体は洗われたのだが、その、汚いって意味じゃないんだけど、洗った意味がなくなったので、今度は普通に洗う。

 

「ふう、ようやく終わりましたわね」

「結構時間が……かかった」

 

 脱衣所へ移動し、二人は体を拭きながらそう言う。

 確かに結構かかった。まあ、その大部分はヤったからなのだが。

 着替えなど終わった私たちはシャワー室のロックを再びかけて、部屋へ戻った。

 いつもは二人なのに今日は三人なので色々と新鮮だ。

 

「じゃあ、寝よっか」

 

 しばらく色々として、そう言う。

 二つくっつけて大きくなっているベッドに三人が横になる。もちろん私が真ん中だ。両脇に二人。

 まさにハーレムの光景なのだが、ちょっと不満がある。それは抱き合って寝ることができないということだ。もちろん腕枕をして抱き合っているというのは違うよ。本当に抱き合って寝るのだ。

 まあ、仕方ない。どうせ私のことだから寝ている時に寝ぼけて二人のうちのどちらかに抱きつくだろう。だっていつも抱き合っているわけではないのに起きたときには結構な確率で抱きついているんだもん。

 抱きつき癖でもできたのだろうか? もしかして誰でも抱きつくってことはないよね? 恋人かその候補の子以外に抱きつくのは嫌なんだけどなあ。

 なんて思っているけどそもそも恋人じゃない子と寝るなんてないんだけどね!

 で、その翌日の朝。やはり私は抱きついていた。相手はセシリアで、先に起きていたセシリアに悪戯されていた。もちろん悪戯というのは寝ている相手にキスしたり、寝ている相手の口に指を突っ込んで、その指を自分の口に入れてみたりとかそういうもの。私が時々するようなことだ。

 

「セシリアって寝ている私にそんなことをするんだね」

 

 私が自分のことを棚にあげて言うと、

 

「ち、違いますわ! こ、これは偶然で!」

 

 と反応するのでとても面白かった。ただこの騒ぎで起きた簪に、私が寝ている簪にしたことをばらされたが。


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