精神もTSしました   作:謎の旅人

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第114話 私の三人目の恋人も

 計画を練っていたので、どのくらいの時間が経ったのか分からないけど、脱衣所で物音がした。どうやらセシリアがお風呂から上がったみたいだ。

 ごくり。

 つ、ついにセシリアと……。

 すでに二人とやっているのだけど、今までやってきたのと比べると天と地までとは言わないけど、最後までやったエッチはたったの二回なので、そういう意味では経験豊富とは言えないので、未だに緊張する。というか、相手が同じというわけではないので、それもあってか緊張するのだと思う。

 多分、相手が簪か千冬お姉ちゃんだったらこんなには緊張しなかったと思う。

 う~む、これは予想外だ。

 

「で、でも、それはセシリアだって同じだから大丈夫だよね」

 

 そうだ。セシリアだって今からすることは初めてだ。緊張はしているはず。お互いに緊張しているけど、それはそれでいいかもしれない。

 それに前回は最初は緊張しているけど、やっていたら気にしなくなる。だからそういうことならば緊張というものはあまり問題はないね。

 ということで、緊張はしているけど、そう言う考えである意味、解決した。

 またしばらくして、ついに脱衣所の扉が開いた。

 

「!?」

 

 姿を現したセシリアに私は驚愕した。

 何に驚愕って着ているものに。

 セシリアが着ているのは、確かベビードールという下着? だったかな、ちょっと透けているエッチなものであった。

 それを身に着け、なおかつ、セシリアも恥ずかしいためか、頬をほんのりと染めている姿はとても扇情的であった。

 

「し、詩織、何か言ってくださいまし……」

 

 と、そうだった。これは私のために着たものだ。ちゃんと感想を言わないと。

 ただ、この場合って何を言ったら良いのだろうか。いつもは服を褒めるから言葉としては簡単なのだけど、今回のはエッチな服だ。ちょっと種類が違う。

 ちょっと考えるけど、答えはすぐに決まった。

 私たちは恋人だ。しかも、今からエッチをする恋人だ。ならば、この服を着た意味などを考えて、

 

「とても魅力的だよ。とてもエッチで、襲いたくなっちゃうほどだよ」

 

 と答えた。

 もしデートのときだったら最低の言葉だったけど、今の状況だったらこれは正解のはず。

 言われたほうのセシリアは顔をさらに真っ赤にして俯いた。

 嫌そうじゃないから、多分、正解だったんだと思う。よかった。

 

「よかったです、わ。今日のようなときのために選びましたの……」

 

 恥ずかしながらも、セシリアは声を絞るようにそう言った。

 その恥ずかしさを含んだ声にも興奮する。

 

「私のためなんだ」

「ええ。気に入りました?」

「気に入ったよ」

 

 そろそろそのまま放っておくというのは可哀想なので、セシリアへ近づきベッドのほうへと引っ張る。

 セシリアの体は少し震えていて、私よりも緊張しているようだった。

 

「ふふふ、良かったですわ」

 

 緊張しているのに無理しているセシリア可愛い。

 ベッドまで移動したらとりあえず、二人でベッドに腰掛ける。

 座ったまではいいけど、それから沈黙が続く。

 どっちも緊張して何を話せばいいか分からない。

 あ、あれ? おかしいな。簪や千冬お姉ちゃんのときはがばってやったいたはずなのに。

 多分お互いに緊張しすぎなのだ。ちょっとだけ無理やりに行ったほうがいいよね。

 こういうのは誰かが率先して動かないとダメなので、ハーレムの主の私から動くことにした。

 

「セシリア、こっちを向いて?」

 

 その言葉に従ってセシリアがこちらを向く。

 多分、私が何をしたいのか、なぜそういう行動をしたのかを理解したのだろう。こちらを向いたセシリアは私が何かする前に目を瞑り、少しだけこちらに顔を近づけた。

 私も目を瞑るとその唇へ向かって自分の唇を近づけ、唇と唇が軽く触れる。

 ここはいつも通り、軽いキスだ。

 キスをして、すぐに顔が離れる。

 

「いい、よね?」

「ええ」

 

 私の短い問いにセシリアはすぐに答えた。

 その答えを聞いた私はセシリアの腰に両手を置くと、少しだけ力を入れて強引に私のほうへと引き寄せ、再びセシリアとキスをした。

 さっきは軽いキスだったけど、次はエッチなキスだ。まずはちゅぱちゅぱと啄ばむようにキスを何度もする。それと共にセシリアの着ているベビードールの隙間から手を入れて、セシリアの肌を愛撫する。

 触れられたセシリアは少しだけびくりと体を震わせたが、すぐに身を私に委ねた。

 それがしばらく続いたが、セシリアの緊張も解けたのか、今度はセシリアが私の着ていたバスローブを脱がせてきて、私を下着姿にした。

 いつもだったら恥ずかしいと感じていたのだろうけど、そういう気分になっている私にはそのような感情は抱かず、セシリアに触れられることに喜びを感じていた。

 

「ん、ちゅ」

 

 室内は静かで、私たちのリップ音と僅かに漏れる喘ぎが響く。

 

「ん、んんっ、はあっはあっはあっ」

 

 互いに決めた訳でもなく、十分に互いが蕩けたぐあいになったとき、私たちのキスと愛撫は動きを止めた。

 お互いの顔を見合わせ、私の目の前には発情したセシリアの顔が。そして、セシリアの目の前には発情した私の顔が見えているだろう。

 互いに十分に蕩けたので、私は次の行動に移す。

 先ほどまではあえて胸には触れずに他の部分を触っていたが、そろそろ私のほうが我慢できなくなったということで、手をゆっくりとセシリアのおっぱいのほうへ動かす。

 

「あんっ」

 

 セシリアの声に興奮する。

 

「セシリアのその声、興奮するね」

 

 それを言うと恥ずかしそうにする。

 

「わ、わたくしは自分のそういう声は好きじゃありませんわ。はしたないですもの」

「こんなエッチなことをしてるのに?」

 

 私はベビードールとおっぱいの間に手を入れて、直接おっぱいを揉む。

 

「ひゃっ!? は、話の途中で直接触るのはずるいですわ!」

「ふふふ、今はそういうときだよ。話をしているとか関係ないよ」

「むう、それならばこうしてやりますわ!」

「え?」

 

 途端にセシリアが私を押し倒してきた。私が下で、セシリアが上だ。

 自分が有利なポジションな位置に着いたセシリアは妖艶な笑みを浮かべる。

 その笑みを見た私はぞくりとしたものを感じた。

 セシリアってプライド高い系の美人お嬢様だからそういう笑みがよく似合うんだよね。思わずこうしてぞくりと何かを感じるほどに。

 私だって生徒会長モードのときは綺麗って雰囲気だから似合うんだけどね。

 ともかく、妖艶な笑みを浮かべたセシリアは私の身につけていたブラを強引に上げると露になった私のおっぱいを揉み始めた。

 

「ん、んあっ……んんんっ……」

 

 何度も私のおっぱいなどを弄ってきたセシリアの手の動きは私を快楽へ誘うものとなっていた。

 まだセシリアにやり返されて少しだというのに私に抵抗の意思はない。いや、少しずつなくなっていっている。

 

「あら? さっきまでわたくしの胸を楽しんでいたというのに詩織はするほうではなくて、こうしてされるほうがいいんですの?」

 

 私のおっぱいを揉むセシリアは興奮で顔が赤い。そして、私のおっぱいを揉むことを、私の反応を楽しんでいるようである。

 

「ひんんっ……あっ、ああっ……ち、違うよっ……。するほうが……好き、ぁ、だもん」

「そう言っていますけど、詩織はされているほうが好きと顔に出ていますわ。今のほうがうれしそうですもの」

「う、うそっ」

 

 大きな声で言ったと思ったけど、それは喘ぎ声の混じった小さな声しか出なかった。

 

「本当ですわ。それにいつものことですけど、いつも詩織はされるほうじゃありませんの。それが証拠ですわ」

「……」

「ほら、何も言えないじゃありませんの」

 

 もはや毎回のことなので、何も言えない。

 やっぱり私はされるほうが好きなのだろうか。一応、最後のほうでは攻守交替なのだけど、あれは気持ちよくしてもらったから気持ちよくしてあげる的な感じもする。本当はどうなのか私自身のことだけど分かんないけど。

 

「まあ、そんなことは置いておきますわ。今は詩織を弄るほうが優先ですわ」

 

 セシリアはそう言うと手の動きを止めた。

 激しくない動きでジワジワと来るような快感が止まった。

 

「ん、はあっはあっはあっ、どう、したの? しないの?」

 

 先ほどのされるほうが好きだというのを証明するかのように私の口はそう言っていた。

 

「いいえ、もっと詩織を気持ちよくさせますわ」

 

 セシリアはそう言うとおっぱいの先にある、すっかりと勃起している乳首を突いた。

 

「んんんっ!!」

 

 最初に肌を愛撫され、次におっぱいを揉まれ、体の準備ができていた私は、ソレを突かれた瞬間に体を跳ねらせた。

 ただ突かれただけ。それだけなのに私、体中に気持ちいいのが……。

 

「はあっはあっはあっ、んんんっ、はあっはあっはあっ」

 

 おっぱいを揉まれていたときよりも息はとても荒い。

 

「気持ち良かったんですの?」

 

 突いた本人が分かったいるくせにニヤニヤしながら聞いてくる。

 

「し、知らない!」

 

 最後の抵抗なのか、それともセシリアの次の攻撃を期待してか、相手の、セシリアの心をそそるかのような私の状態でそう言っていた。

 だけど、もちろんのこと、そそるような状態で言ったので、結果としては失敗で、成功であった。

 

「ひっ!? んあああっ!!」

 

 セシリアは私の乳首を強く挟み、そして――

 

 

 

 

 

 

 翌日の朝、というか、昼、私はセシリアよりも早く起きた。

 やっぱりというか、お決まりなのか、最初はセシリアにされてばかりの私だったけど、最後は攻守交替して私がする側となっていた。

 ただ、簪と千冬お姉ちゃんのときのように少しやりすぎた気はする。セシリア、泣いて逃げようとしていたし。

 まあ、逆に逃げようとしていたセシリアに興奮して、ちょっと乱暴にしてしまったんだけど。

 ただ、これでされるほうが好きというわけではないという証明にはなったのではないだろうか。

 え? なってない? セシリアたちと同じ?

 …………うん、そうかも。

 セシリアたちも私のそういう姿を見て興奮していたもん。ただ、私のほうが悪趣味というやつで。

 あっ、でも、されるのが好きなのは私だけじゃないということに――うん、ならないか。やりすぎて泣くほどだから。

 じゃあ、されるのが好きなのは結局のところ私というわけか。

 

「ん、んん、詩織?」

 

 変な考察をしていたらセシリアも起きたようだ。

 セシリアは体を起こし、一糸纏わぬ裸体を晒す。

 

「おはよう、セシリア」

「ええ、おはようですわ」

 

 セシリアはその裸体を隠すことなく、いつも通りに朝の挨拶をする。

 私も隠してはいない。

 

「体のほうは大丈夫?」

 

 セシリアの初めては奪った上にいつも以上に激しかったからね。体には色々と負担をかけているはずだ。何かあったらすぐに病院に行かないと。

 さすがの私も医学については一般人程度しかない。

 

「少し痛みはありますけど、問題ないですわ」

 

 セシリアは偽りなくそう答えた。

 

「よかった。でも、後から何かあるかもしれないから、そのときはちゃんと言ってね」

「ええ」

 

 さて、確認したいことは終えたので、お風呂に入ろうか。

 昨夜は激しかったこともあり、疲れ果ててそのまま寝てしまった。なので、汗とかそういうので体がべとべとだ。

 シーツとかの換えは後からでいいだろう。

 

「セシリア、一緒に入るよね?」

 

 昨夜とは違ってすでに行為は終わったので、一緒に入っても問題ないはずだ。

 

「ええ。入りますわ」

 

 セシリアも承諾してくれた。

 そういうわけで早速浴室へ。

 

「いつもよりも詩織のキスマークが多いですわね」

 

 セシリアが最初にシャワーを使っているとそう言ってきた。

 見れば服を着れば目立たないところに鬱血したような跡がある。全て私が吸って作ったものだ。それが結構な数ある。

 自分にされたものではないけれども、なんだろう、私の独占欲を表すかのように感じてこっちが恥ずかしくなる。

 一方の私の体だけど、私にもセシリアから付けれらた痕はある。

 ただ、セシリアの体と比べるとその数は少ない。

 それも私の嫉妬深さの差を表しているかのように感じる。

 

「詩織のこういうのはわたくしはうれしいですわよ」

 

 私の考えていたことを察したのか、セシリアがそう言ってくれる。

 

「そう? マーキングのしすぎって感じない?」

「感じるどころか、ああ、詩織に想ってもらえているのだ、と感じますわ。多分、詩織には分かりませんわよね。詩織は恋人が複数人ですもの。一人に独占される感じではありませんわ」

 

 セシリアはそう言うが、私には分からない。多分ハーレムだからかな。

 

「まあ、詩織は気にしなくて良いということですわ。他の方も同じですからやってみるといいですわよ」

 

 そういうアドバイス(?)を貰ったので、とりあえず解決かな。


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