「それじゃ、おばちゃん、ペスタをよろしくお願いします。」
「ゴメンね、ペスタ。
もう少しの間、我慢してね。」
「く~ん…」
「まあ、ペスタの事は任せときな!
マーニャちゃん、ミネアちゃん、アンタ達にゃ、やらないといけない事があるんだろ?
さぁ、行ってきな!」
「「はい、行ってきます!」」
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現在、俺達は村の出入り口で馬車を停めて姉妹待ち。
「あ、マーニャさん達、来ましたよ。」
「おっ待たせ~♪」
「もう、良いのですか?」
踊り子が現れた!
占い師が現れt(ゴン!)痛い!
「いきなり、何するんだよ!」
「アンタ今、脳内でくだらないボケをかましてたでしょ!」
うぅ…あたm
「頭ん中を読むな!…と思っています。」
やかましいわ!
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石煉瓦造りの洞窟の中、次々と魔物の群れが襲い掛かってくるが、
「ベキラマ!」
マーニャさんの魔法が、
「バギ!」
ミネアさんの魔法が蹴散らしていく。
ゴォオオオオオオオン…
巨大な…敢えて例えるなら、エレベーターの様に、その部屋ごと上下するフロアを乗り継ぎ、最下層(フローミで確認)まで辿り着いた。
「「うぷ…」」
「ちょっと、あんた達、大丈夫?」
「大丈ばないかも…」
「う…」
この、エレベーターに俺とクリフトが酔ってしまった。
いや、想像以上に揺れが激しいから。
前世(むかしむかし)から、乗り物には強いつもりだったのに…
寧ろ、君等、よく平気だね?特にソロ?
君、初めて船に乗った時、ソッコーでダウンしてたじゃない?
「もう慣れましたから。」
あー、さいですか。
真っ直ぐな通路の先の扉を開けたら、そこはまた、エレベーターフロア。
しかし、上下に稼働させる為のスイッチが見当たらない。
「えーと…確か、この辺にスイッチが…」
マーニャさんが壁を丁寧にさすっていく。
「あ、あった!」
カチ…
ゴォオオオオオオ…
フロア全体が上に登っていく感覚から
ゴォオオオオ…
今度は横方向に動く感覚に捕らわれる。
ゴォオオオオ…ン…
そして、動きが止まった。
うぷ…危ない。
もう5秒、止まるのが遅かったら、リバースしていたかも知れないぜ…
「さあ、この先です。」
ミネアさんがフロアの扉を開くと、そこは壁や床の造りは洞窟のそれと変わらないが、魔道書や錬金の書が並び詰められた棚に、怪しい薬品の様な瓶が並んだ棚、一体、何に使うのか想像出来ない工具の様な物、更にはヒャド系呪文を使ったのだろうか?
動物や魔物の皮や羽根、角に…眼球や臓器みたいな物が、冷凍保存されていた。
ついでに普通に保存食も。
「ここが姉さん達の親父さん…エドガン氏の工房とでも言った処か…。」
「さあ、オーリンが残したってゆー書き置きを捜しましょ!
クリフト、あんたは休んでていいわ。」
マーニャさん、優しー。
俺は?
「フィーグー、ちょっとコッチ、一緒に捜すの手伝ってー。」
…ですよねー(泣)。
俺はマーニャさんとコンビで、研究室を捜索する事に。
今は亡き錬金術師エドガン。
その彼が自宅の研究室とは別途に設けたのが、この洞窟の隠し部屋の研究室。
昨日、ミネアさんにチラッと見せてもらった自宅工房より、設備が整ってる感じだ。
「無いっすねー。」
「全く、オーリンも、もっと具体的に、おじーちゃんに教えてくれても良いのに!」
「どーせ隠し部屋なんだから、ストレートにテーブルの上とかでも良いのにね。」
俺とマーニャさんが仮眠室らしき部屋に入ったみたら、そこの床に落ちていたのは…
「フィーグ、これって…」
「心配御無用なゴム用品すね…。
しかも、使用済み…」
かなりな数の、ゴム用品(使用済み)が床に散布されていた。
オーリン、テメー、こんな場所で何をやっていた?(←答え:ナニをやっていた)
せめて床にバラ巻かないで、ゴミ箱に捨てておけ!
「とりあえず…ギラ!」
いきなりマーニャさんが床に散らばっているゴム用品(使用済み)全てを、まるで汚物と言わんばかりに(ある意味間違ってない)消毒…もとい、消却した。
「ちょ…マーニャさん?」
「バカ!こんなのミネアが見たら、どうなると思うのよ?!」
「また、ゴゴゴゴゴってなるのは間違いないよね…」
ついでに言えば、姫さんも これ見る前に始末しといて良かったぜ。
暫くして、ソロと姫さんのコンビが書き置きらしき手紙を発見した。
…が、
「…読めない。ミネアさんは?」
「ごめんなさい…。私も無理です。」
オーリンの名誉の為に言っておくが、別に字が壊滅的に汚くて読めない訳ではない。
どうやら古代語で書かれている様なのだ。
「ブライなら読めるかも?」
姫さんが呟く。
「期待するしかないわね…」
「一応、棚に辞書みたいなのがあるから、持って帰りましょう。」
ソロは古代語辞書を手に入れた。
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「ふむふむ…要訳すると、この手紙を持って、アッテムトの神父を尋ねろ…と書かれとりますじゃ。」
目的の手紙を見つけた後、リレミトで地上に戻った俺達は早速、馬車で待機してもらっていたブライ爺さんに、オーリンの書き置きを見せた。
すると、爺さんは辞書を必要とせず、あっさりと翻訳。
「トルネコさん、そんな訳で、次はアッテムトです。
一度、コーミズ村に戻って支度を整えましょう。」
「了解です。」
俺達は、一時コーミズ村に戻り、アッテムトを目指す…
前回の次回予告で少し触れた場面まで進まなかった…m(_ _)m