...後オリジナル要素と自己解決してるような部分もあります。
夢を見る。
その夢は凄く穏やかで、心が落ち着く夢だ。
場所は...校舎だろうか...自分は廊下に居る。
だが、この夢は一体誰の夢なのだろう。
「...ッチ」
後ろから誰かの舌打ちが聞こえた。
誰か、っと言っても聞き覚えのあるものだ。
もしやこれは彼の夢なのだろうか?
そう思いながらも後ろを振り向く。
後ろには今まで見た
真名は知らない、彼が自分で探せと言ったからだ。
「...お前がどうやって俺の夢に入ったかは知らねぇが此処で見た事は口外するな。」
その時自分に驚愕が襲った。
普通ならば話しかけに行った時は殺しに来て、自分は其れから逃げると言うのがカルデア内では普通となっていた。
前よりかは丸くなっていても彼は殺しに来る。
だが、彼は今はそうして来ない。
...もしやこの夢は彼の学生時代の夢なのだろうか?
その為此処では殺しはしたく無いのでは?
聞いてみるとする。
[殺さないのか...?]
[この夢は...?]
「そうか、死にたいのなら殺してやる。」
そう言い彼は何処からか出した大鎌を構え今にも攻撃をして来るようだ。
地雷を踏んだ...そう思いながら、目を瞑り、衝撃を待つ。
..........?
衝撃が来ない。
目を開けるとグリムリーパーは大鎌を手に持っただけでいた。
何故?っと疑問が湧いてくる。
「此処でお前を殺しても現実ではお前は死なない、ただ夢から覚めるだけだろうな」
ならば尚更殺したほうがいいのではないだろうか?
そうすればこの夢も終わる。
本当に彼は謎が多い。
「...言っとくがこの夢はお前を信用していない理由でもある。」
信用していない理由?
...そう言えば召喚した時、彼はフードがついた黒いロングコートを着て狐の面を着けていた。
其処から再臨をし、狐の面を取ってくれた。
そして最後まで諦めず再臨する為の素材を手に入れ、3回目の再臨をした。コートも外し赤いTシャツに黒い長ズボンと言う物凄い現代風...と言うより現代の格好になっており記憶が召喚した時より元に戻ったと言う。
..ただ左腕と両足にく鎖がついた拘束具、首に金属製の首輪のようなものが付いているのが気がかりである。
そう考えていると教室から声が聞こえてきた。
「此処がマイルームか...内装は何も無いそうだが...」
「グリムリーパー...」
「待て、何だその目は」
一人はここの女子生徒だろうか?
だがもう一人は今、後ろにいるグリムリーパーと同じ声だった。
其れも自分とは違い殺気も何も無い、喜怒哀楽に満ちている。
だが疑問は一つ女子生徒と思われる人物は彼の事を真名では無くグリムリーパーと呼んでいることだ。
「何故...と言う顔をしているな」
殺気も無い声で彼は聞いてくる。
如何やら普通に顔に出していたようだ。
なら遠慮はしない、質問をすよう
[この中に居る人とはどういう関係?]
[何故クラス名呼び?]
「ズカズカと突いてくるな...俺の前のマスターだ」
前のマスター。
つまりグリムリーパーは聖杯戦争に出た事があるのだろう。
自分達は人類の未来を救う為
聖杯戦争は良く言って万能の願望器を持つ者を決める儀式、悪く言ってソレを巡る殺し合いだ。
...青春を謳歌する女子生徒と思われる子が聖杯戦争に出るのはどうかと思う。
「クッソ...マスターが冷たい目で見てくる...だが何故だ...俺はあの駄狐とは違うがそれすらもマスターのイケメン魂、略してイケ魂の所為でイケメンに見えてくるぞ...だがちょっとだけ何か変な物も感じる...何かこう...オヤzグォ!?」
...誰だこれは
本当に誰だこれは、凄く残念感を感じるぞ。
グリムリーパーでは無く玉藻の前では無いのか?
もしくは自制が効く男版の玉藻の前。
「...」
自分の後ろにいるグリムリーパーは天井を見ている。
心なしか少し顔も赤い気がする。
「まぁ...なんだ...うん...そういう事だ」
コッチも誰だ!?
自分の目の前に居るのは本当に色んな特異点を(ちょくちょく殺しに来るが)解決していったあの
まさかグリムリーパーがこんなになるとは...
だがそういう事とはそういう事なのだろう。
推測だがグリムリーパーは前のマスターの事が忘れられないのだろう。
自分を殺しに来る理由も納得できる...訳がない。
だが、自分がグリムリーパーのマスターである事が認められないのだろう。
そこは納得するしか無い。
...そう言えば何故自分は彼との契約を破棄しなかったのだろうか?
にしても前のマスターが女子生徒で前のグリムリーパーがアレか...
その後自分達は校舎から出た...出たのだが校舎から出た場所が明らかに可笑しかった。
青い世界
下は何もない...いや、有るのだが可笑しい。
まるでデータの中のような場所だった。
「...まぁこうなるか」
グリムリーパーがそう呟く。
どうやら見覚えがあるようだ。
「...ッチ湧いてきたか」
何が?っとは聞かない。
敵だ
だが、敵は今までの骸骨等と違い、データのようで生き物に似ていたりしていた。
「見るからにセイバー、ランサー、アーチャーがいるな...後はバーサーカーにキャスター...か、アサシンやライダーは無しか」
彼はそう確信する。
確かに人型のデータの様な者は弓や槍、剣に杖を持っていたり屈強な体格で肉体派のようなのがいる。
肉体派のような敵は如何やら素手のようだ。
「まぁ、暇潰しにはなるだろう...やるぞ」
この数を...二人で...?
グリムリーパーを見ると彼は大鎌を構えていた。
もう腹を括るしかないようだ。
例えこれが夢だろうと死にたくはないのだ。
「行くぞ」
グリムリーパーはそう言うと敵に突っ込んでいった。
先ず最初にグリムリーパーが狙ったのは弓を持つ敵だった。
彼は空中に飛び大鎌を力強く当てる。
弓を持つ敵は裂かれるがデータ修復のように裂かれた部分は治るが間髪入れずにグリムリーパーは弓を持つ敵の首を腰の刀二本で斬った。
弓を持つ敵は首と胴体が別れ、溶けて消えた。
その消え方はまるでデータを削除するようだった。
次にグリムリーパーが狙ったのは杖を持った敵。
杖を持った敵に何処からか取り出した二丁の銃で攻撃。
杖を持った敵は穴だらけになるが傷が治っていく。
「ッチ本当に面倒だな...」
グリムリーパーが悪態を吐く。
確かに面倒だ。
傷をつけたと思ったらすぐに治るのだ。
だが敵にも耐久力のようなものでもあるのか倒せるようだ。
杖を持った敵が反撃と言うように魔力弾を連発しグリムリーパーに当てようとするが、グリムリーパーは魔力弾を避ける。
全ての魔力弾は当たらなかった。
まるで、魔力弾の間を掻い潜るように避けていたのだ。
次に剣を持った敵が剣を掲げる。
どうやら士気を上げているようだ。
そして最後に槍を持った敵と素手の敵。
槍を持った敵がグリムリーパーに接近し槍で突くが躱され当たらない。素手の敵は空中に飛び、押しつぶそうとするが躱され地面に埋まったがすぐに地面から力づくで抜ける。埋まった場所はクレーターが出来ており自分が当たればどうなるか容易に想像できた。
「...こりゃ一気に殺るには真名解放の使用も視野に入れるか?」
真名解放、宝具を最大限発揮する方法で宝具の名前を明かすことにより強大な力を発揮できる。だが自分の名前を晒すのと同じであり真名解放をすると無知かバカでない限り正体がバレる可能性がある。
それも有名であれば有名である程正体がバレやすい。
アーサー王が真名解放をし宝具であるエクスカリバーを使用する事は相手に私はアーサー王ですと言うような物である。そこから対策をされるっと言う事がある。
その為、マスターは正体を隠す為に真名解放をさせないでいる。
だがそれは聖杯戦争での話しだ。
自分が今までして来たのは特異点の改善だ。
その為元凶等には惜しみなく真名解放をさせている。
グリムリーパーは真名解放を視野に入れると言った。
つまり、今回で彼の真名が分かるかもしれない...!!
「オラッ!!」
気づけばグリムリーパーが杖を持った敵を大鎌で真っ二つにしていた。
残る敵は剣を持った敵と槍を持った敵、そして素手の敵だけだ。
「ッチ一々回復しやがって...面倒だ一気に決めてやる。」
来た...!!グリムリーパー彼の真名解放...!!
グリムリーパーはブツブツと何かを唱える
すると世界が絶望に染まる。
地は荒れ空は暗雲が覆う
そして荒廃した建造物が遠目からでも見える。
他には墓が多く見られる
...恐らくエミヤと同じ固有結界だろう。
これがグリムリーパーの心象風景。
「破壊し尽くす...魂の果てから消えろ...
だがグリムリーパーは周りの景色が眼中にないのか敵に宝具を当てる。
血のように赤い瘴気を放つ巨大な大鎌の刃に触れた敵は一瞬で消滅した。
結局彼の真名は分からなかった。
だが宝具が分かった事もあって彼の真名に一歩近づいたと思っている。
余談だが目覚めた後グリムリーパーの前のマスターとグリムリーパーをネタに話していたら鬼ごっこが始まった。
当然のように鬼はグリムリーパーである。
前のマスター...一体何者何だ...
っと言うわけで記憶みたいな物+戦闘(ダメダメ)でも執筆してみました。
それではまたいつか