この素晴らしい世界に魔法を!   作:フレイム

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冒険者登録&クエスト準備編

次回からクエスト編です。

そろそろカズマ達の登場予定


この魔法使いに防御力を!

「う~ん…よく寝た…」

まだ起きていない体を無理矢理起こし、馬小屋の近くの川で顔を洗う。

 

今日から俺は冒険者…魔法使いとなるのだ。

 

意気揚々とギルドに向かう俺の姿は、きっと周りからは変な人という印象を付けるに違いないが、正直楽しみでしょうがないのだ。高校生が無邪気で何が悪い。

 

ギルドに着いた俺は早速財布を握り締め、受付に向かった。

「登録料は1000エリスになります。」

俺は受付のお姉さんに金貨二枚を渡し、登録の説明を受ける。

 

「えっと、では、こちらの魔道具に触れてください。それでご自分の潜在能力が分かりますので、潜在能力に応じてなりたい職業を選んでくださいね。選んだ職業によって、様々な職業専用スキルが習得できる様になりますので、その辺りを踏まえて職業を選んでください。」

 

よし…。

俺は内心緊張しながら、その魔道具に手を当てる。

 

「はい、エンドウユウキさんですね…って、はっ!?はああああっ!?何ですか!?この潜在能力!?体力や幸運は平均レベルですが、知力は平均よりも上なのと、特に魔法攻撃力と、魔力の容量が人外級ですよ!?一体あなたは何者なんですか…!?」

先程までマニュアル通りにしか喋っていなかった受付のお姉さんが、俺の能力が書かれた冒険者カードを見て突然動揺し始めた。

そして、その声を聞いたギルド内の冒険者が一斉に俺がいる方に視線を向けた。

 

「えっと…すいません、取り乱してしまって…次に職業ですが、この魔力であれば、上級職のアークプリーストか、アークウィザードをおすすめしますが…どうされますか?」

 

「あの…その二つの職業の違いとは?」

俺はそう質問し、説明を受ける。

「アークプリーストは、回復魔法、支援魔法を主軸としており、アンデットや悪魔族に対する浄化魔法を得意とする職です。」

ほうほう。

アークプリーストもよさそうだが、俺はパーティを組んでいる訳ではない。

次に俺は、アークウィザードの説明を受ける。

「アークウィザードとは、主に攻撃魔法を得意とする職です。支援魔法等は習得できませんが、ユウキさんほどの魔法攻撃力の持ち主であれば、アークウィザードをおすすめしますが…どうでしょう?」

ううむ…アークウィザードの方が一人でも楽に行動できそうだ。

俺は受付のお姉さんに職業の希望を伝えると、自分の冒険者カードを渡された。

「冒険者ギルドにようこそエンドウユウキ様。今後の活躍を期待しております!」

 お姉さんはそう言って、俺に笑顔を向けた。

 

ギルドで冒険者登録を済ませた俺は、手持ちの一万エリスで、街の武器屋と防具屋に来ていた。

いくら強力な魔法があるとはいえ、丸腰でモンスターに挑むのは愚行だ。

 

まずは防具を先に買った方がよさそうだ

確かに神々からの送り物で攻撃力はなんとかなるだろうが、防御力までは賄えないだろう。

「いらっしゃい兄ちゃん!見ない顔だけど、どんな防具をお望みかな?」

防具屋の店主は気さくに俺に話しかけてきた。

店主の後ろの壁に飾られている防具は、店主も冒険者だったのか、どれも年季が入っている。

「えっと…実は冒険者になったばかりで、どのような物を装備すればいいのか見当つかなくて…」

店主は頷くと、

「なるほどな…ちょっと兄ちゃん、冒険者カードを見せてくれ。職業によって色々と変わる物だからな」

そう言われて冒険者カードを店主に見せると、店主は驚いた表情でこちらを見つめてきた。

「ハハハハ!兄ちゃん、アークウィザードだったのか!冒険者になったばかりなのに凄いな兄ちゃん!ハハハハ!」

店主は声を張り上げ、大喜びで俺に話しかける。

「そんなことはないですよ、実はこの後クエストを受ける予定なんですが、防御力が不安で…」

俺は店主に冷静にそう伝えると、

「エンドウユウキ…変な名前だな…紅魔族かと思ったが瞳は紅くない…」

なにやら店主がブツブツと言っていた。

「あのー…」

「あ?あぁ、すまねぇ兄ちゃん、少しボーっとしてた」

心配だな…何かブツブツ言ってたし…

「えっと…これだな、少し安物だがしっかりとした鉱石で出来た防具だ、高温の熱で溶けてしまうかもしれんが、まだそんなモンスターとは出合わないだろう。」

俺は店主が工房から出してきた防具を凝視していた。

デザインも中々凝っており、それでいて機動力もある。

鉱石製なため、防御力にも少しは期待出来るだろう。

「おっと…そうだ兄ちゃん、特別にこれをやろう。」

店主が握っていたそれは、首に掛けるアクセサリーだろうか

「これは魔法攻撃力を強化するアクセサリーだ、首に掛けるだけで効果が出るぜ。」

「えっ…?いいんですかもらっちゃって」

「おう、どうせ俺には無用の長物だ、もらってやってくれ!」

俺は店主に礼を言って、武器屋に寄る必要が無くなった俺は、再びギルドに戻った。

 




主人公喋らせたい。

誤字脱字修正していきます。

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