この素晴らしい世界に魔法を! 作:フレイム
何か変な方向に曲がってるん
誤字脱字お気を付けください。
俺は、療養期間が終わってすぐ、ギルド直々に呼び出された。
不安だとしつこく言い、付いてくる事になっためぐみんと一緒に、ギルドのロビーで待機する。
デュラハンとの戦闘中、何かやらかしてしまったのだろうか。
いや、今回の襲撃の元凶である、俺達にクビ宣告だろうか。
様々な思いが混ざりあう中、いつもの受付のお姉さんではなく、厳格な男性の職員が、俺が座っているテーブルに近づき、
「エンドウユウキさんですね、こちらへどうぞ」
俺は、受付の横の、関係者以外立ち入り禁止と書かれた扉に案内される。
「あの、私も付いていっても構いませんか?」
めぐみんが男性職員に尋ねると、無言のまま、首を縦に振る。
俺達が通された場所は、高級なテーブルにソファー、しっかりとした素材で作られたカーテンがある、来客室だった。
よかった、この待遇ならクビ宣告ではないだろう。
「しばらくここでお待ちください」
男性職員は軽く頭を下げ、部屋を後にする。
「…なんなのでしょう…どうもただでは済まないって感じですね…」
緊張しているのか、めぐみんの声は少し震えている。
俺達はソファーに腰かけ、静かに待機する。
しばらくすると、スーツを纏った、白髪の40代ぐらいの男性と、いかにもボディガードらしい男性二人が部屋に入ってきた。
俺達はその男性に軽く挨拶をし、話が始まる。
「…エンドウユウキ殿、今回は急な呼び出しですまない、私の名はイグニス。今回呼び出したのは、他でもない、デュラハン撃退の件についてだ」
別に撃退した訳ではないとツッコミを入れたかったが、今の雰囲気ではそれが言葉に出せなかった。
「あの襲撃から一週間ほど経ったが、その襲撃の前と後では、デュラハンによる被害が格段に減り、住民を始め、彼方此方で喜びの声が上がっているのだ。そこで、あなた方に礼をするという名目で募金を募ってな、その額の何割かを街の修復等に充て、残りは全額、ユウキ殿に今回の報酬として貰っていただきたいのだ」
エッ…ドユコト…?
俺がしたことと言えば、ただデュラハンの鎧に傷を付けたぐらいだ。何故か話が異常にどこかで盛られているのだが…
「おい、例の物を持ってきてもらえるか!」
イグニスは外の者に指示を出し、しばらくすると、俺達とイグニスの間の机に大きな袋が置かれた。
「うむ、これが、今回の報酬である500万エリスだ、ぜひとも受け取って頂きたい」
ごっ…!?
か、カズマ達と分けても、一人100万…!
もちろん、元の世界ではただの高校生だった俺が、こんな大金を手にしたことはない。
「この報酬金を持ち帰る事は難しいだろう、こちらの方で既に銀行に話を付けているので、そこに全額、ユウキ殿の口座に振り込んでおこう、心配は無用だ」
えっ、コレって受け取っていいのか?
頭の中が500万という大金の事でぐるぐる回る。
「あっ…は、はい」
もう、変な考えは持たずに、受け取ってしまう事にした(脳死)
「それでは、私はこれで失礼する、今後の活躍を期待していますよ、ユウキ殿」
イグニスは俺の肩をポンポンと叩き、部屋を後にした。
「…帰ろうか、帰って、酒飲もう」
「……今日は許可します」
俺達は喜びを押し殺しながら、ギルドを後にした。
俺は、その勢いで、めぐみんを街に置いて来て、デュラハンの城に魔法を放ち続けた場所に向かい、叫ぶ。
「ハハハハッ!デュラハン!ありがとなー!」
デュラハンに傷を負わされたというのに、俺は何故だか、デュラハンを敵だとは思わなくなっていた。
その声は、城の周りの森にも響き、反響する。
「フッ…おめでたい奴だ…」
デュラハンは、森に響くその声を聞き、静かに笑った。
療養期間が終わったばかりだというのに、全力で走ってしまったため、アクセルの街に帰ってきた時にはもうヘロヘロだった。
「はぁ…はぁ…ヤベ…全力で走りすぎた…」
俺はめぐみんの肩を借りながら、ギルドの酒場へと向かう。
「病み上がりなのに無茶しすぎですよ…ほら、もうすぐ着きますよ」
そこで俺達は、カズマ達には報酬金の事を内緒にしておいて、二人でこの金をどう使うかという話をする予定だ。
俺達はカウンター席に座り、この世界に来て大好物になってしまったカエル肉を頬張りながら、めぐみんと金の使い道について相談する。
「どうしようかな…どう配分しようか…」
「私は、全てユウキがした事での報酬なのですから、全額ユウキが貰っちゃっても誰も文句は言わないと思いますよ?というか、ユウキは欲しい物とかないんですか?」
もちろん、欲しい物はいくつかある、一級品の杖とか、馬小屋から、ちゃんとした住宅に移り住むとか…
いや、もっと大切な物があるだろう。
「…なぁ、めぐみん」
「…ん?どうしましたユウキ、急に黙り込んじゃって…」
めぐみんが少し心配して俺の顔を覗き込む。
「俺が、今回の報酬金の半分、250万をめぐみんにやると言ったらどうする?」
俺の提案に、めぐみんは動揺を隠せない。
「い、いや!今回は全てユウキの手柄なのですよ!?元はと言えば、私がデュラハンを変に刺激しちゃったのが悪いんですから…」
「…いや、もし俺の手柄だとしてもだな、倒れた俺を看病してくれたのはめぐみん、お前だろ?」
めぐみんはそれを聞くなり、少し俯いて顔を赤くする。
「250万はその看病代だ、もう決めた」
「…ユウキは…こういうの下手なんですね…」
えっ?
「私が、お金が欲しくて看病してたと思いますか…?」
マズい、これはめぐみんを怒らせてしまったか…!
「あっ…すまないめぐみん、そんな変なつもりじゃ…」
そんな俺の声を遮るように…
「生きていてください…それだけです」
めぐみんはそう言い、俺を見つめる。
「…あぁ…死なないよ。絶対に。」
俺はそう言って、残りのカエル肉を全て食べ終え、すぐに馬小屋に行き、めぐみんに言われた事を思い出しながらゆっくりと眠りに落ちた。
…そういえば、結局お金どうしようか…
何か自分が書きたかった事と違う()
もしかしたら大幅に書きかえる回になるかもしれません。
誤字脱字修正していきます。
次回、久々のクエスト回
ウィズ編