遊戯王5D's Power of Fellows   作:ダーク・キメラ

4 / 6
言っとくけどこの小説にはエクシーズまでね。


5D'sも3作前の物語かぁ
5D'sは個人的に好きだけど信者とかじゃないからね?


第3話 サテライトのD・ホイーラー

-Side/鉄也-

 

 

「お兄さん……それはD・ホイール?」

 

「いや、バイクだ。デュエルディスクが付いてない上に燃料タンクがあるからにしてモーメントではなくガソリンで動いてるんだろう。このバイクを直せば使えるかもしれないぜ」

 

「お兄さん、それ直せるの?」

 

「まあ、プロじゃないが知識はそれなりにあるぞ。ある程度直せるかもな……」

 

そう言って俺はバイクを直し始めた。

 

 

「……」

 

さて、直したのはいいが…

 

「…ま、D・ホイールではないがただのバイクとしては動かせるな。だがガソリンがない」

 

こんなスラムな土地でガソリンがあるのかさえ疑問だ

 

「お兄さん…」

 

「…望美、俺はちょっとガソリンを探してくる。お前は外へ出る時は気をつけろよ」

 

俺はガソリンを探すことにした。

そして探し回っているうちに別の地区にたどり着いた。

 

「着いた……」

 

 さて……あの男、不動遊星は何処にいるんだろうな……

 適当にモブに聞いてみるか。

 

 

「すいません、聞きたいことがあるんですが……」

 

「やべえ、今すぐ工場に戻らねえと給料が抜かれる!」

 

「あの、ある人を探しているんですが……」

 

「ああ?誰だお前は?さっさと職場に戻れ!」

 

 

 うーん、簡単には見つからない

 

 

「痛ててて……」

 

「おい、大丈夫か?」

 

「悪い悪い、足が引っ掛かっちまった」

 

「ん?あれは…」

 

絡んでる側と絡まれてる側の人間達がいがみ合ってるらしい。

そして周りに機械の部品が散らばっていた。

絡まれている側の人間は……結んだドレッドヘアに眼鏡の男、背が低い筋肉質の男、それからバンダナに顎鬚の男か……その3人がマーカーが付いた青い髪の男とその取り巻きっぽい人に絡まれているらしい。

 

「……って、こいつらじゃねえか!」

 

確かこいつ等原作にいたよな、ラリー以外名前忘れたけど。

だってダグナー編の後なんて出番まったくないし。

 

「やけにごみ貯め臭え匂いが付いてると思ったら、サテライト育ちかよ」

 

マーカーの男は嫌味をつけた。

 

「そう言うあんたも頬っぺたに付いているマーカーは何だよ」

 

バンダナの男はその言葉に対して言い返した。

 

「……!!教えてやろうじゃねえか」

 

どうやら今の言葉が余程気に障ったらしい。

マーカーの男はバンダナの襟を掴んだ。

そして殴りかかる。

 

「おっと…」

 

「!?」

 

俺が間に割り入り、拳を受け止めた。

 

「すいませ~~ん、人を探しているんですが……」

 

「誰だお前は?」

 

俺は手を離した。

 

「あ、自己紹介遅れましたね。俺は黒金鉄也と申します。血液型はB型、15歳です。好きな食べ物はうどんで…」

 

「何真顔で自己紹介してるんだ?お前も一緒に殴られたいか?」

 

「暴力はいけません」

 

「ナメてんのかお前?勝手に割り言っておきながら…」

 

「いやいや、本当に暴力はやめましょうよ。だって…」

 

 俺はそう言いながら落ちていたボルトを拾った。

 

「…結果は見えているじゃないですか」

 

そう言いながら俺はボルトを指で曲げた。

 

「「「!?」」」

 

「い゛ぃっ!?」

 

「まあ、そちら方がそこまで喧嘩をしたいのなら仕方ありませんね…」

 

と言いつつ指の骨を鳴らす。

 

「こ、今回はこの辺にしておいてやる…」

 

「シィーッ!」

 

そう言って相手は去って行った……

 

 

 

「おい、大丈夫か?」

 

「あ、ありがとう」

 

「お前凄いな」

 

「本当に曲がってる……」

 

やっと見つけた……これで不動遊星に会える。

 

「すいません、ちょっといいですか…?」

 

 

 

 

 

 

-Side/???-

 

 

以前と比べてスピードが大分上がったな……だが念の為もう少し調整しておくか……

 

「ただいま、遊星」

 

帰ってきたか……

 

「ナーヴ、タカ、ブリッツ、お帰り!あれ、この人は?」

 

ラリーが挨拶に来た。

この人とは……他に誰か来ているのか。

 

「ああ、さっき瓜生に絡まれてさ、こいつに助けてもらったんだ。」

 

「でさ、遊星。こいつがお前に会いたいんだってさ。」

 

「俺に客……?」

 

ナーヴが何が起こったのかを説明した。

俺に会いに来た客はスカジャンを着たバサッとした黒い髪の少年であった。

どうやらこの子に助けてもらったのか。

見かけは少年だが、とてつもない何かを感じる…

 

「始めまして、不動遊星。俺は黒金鉄也と申します。」

 

「どうして俺を…」

 

「あんたの噂を聞いて探していました、あなたがサテライトで唯一D・ホイールを作った人だと」

 

「そうか…」

 

「あんたにお願いがあるんです。実はガソリンを探しているんですが…」

 

「ガソリン?今やモーメントで動いている時代にしては珍しいな」

 

「俺の地区の裏ルートにも見つからなくてな…お前はここらへんで有名だろ?力貸してくんねえか?」

 

「…いいだろう」

 

「遊星、何を言ってるんだよ。遊星はジャックとの決着をつけるために…」

 

「お前達を助けてくれた義理があるしな。出来ることなら手伝ってやろう」

 

正直、ガソリンが手には入れるとは思えないが協力してもらえるのなら何でもOKだ。

 

 

 

 

「よお、見つけたぜ……礼をしに来たぜ」

 

 

 

 

 俺達をしている最中に誰かが来た。

 

瓜生(うりゅう)瓜生……」

 

 さっきの不良っぽい背の高い男に取り巻きらしき眼鏡をかけた太い体系の男と小柄の男の二人が俺達の所に来た。

 

「さっきの奴じゃねえか」

 

「あいつは瓜生。元々シティで犯罪を犯してサテライトへ送られたらしい。今はサテライトの住民に仕打ちしている評判が悪い男だ」

 

「なる程」

 

「俺達は昼間の騒ぎできつ~くお叱りを受けちまって!おまけに給料を引かれちまって!」

 

「シシーーーッ!」

 

「それはお前等の所為だろ」

 

「きっちり礼をしないとな……そいつはD・ホイールか」

 

「お前には関係のない事だ」

 

「サテライトが持つには持ったいねえな」

 

「宝の持ち腐れってやつっすね」

 

「……」

 

「腐っちゃ物体ねえ。俺に迷惑をかけた詫びはそいつでチャラだ」

 

「……断わる」

 

「ほお、お前はデュエリストか。デュエルできんのか?」

 

「……」

 

「だったら俺が教えてやろうか?そのD・ホイールを賭けてデュエルしようじゃねえか」

 

「いや、お前は負けても失う物ねえじゃねえか」

 

「……」

 

 俺はベルトからデッキを取り出した。

 

「遊星……あんな奴の相手なんか……」

 

「こいつは俺の夢を笑った」

 

「夢だと?サテライトの分際で。来い……」

 

 ここで奴の根性を叩き直す……

 

「待ってください、ここは俺に任せてくれませんか?」

 

「!!」

 

「!!」

 

「おいお前…何勝手な事を言ってんだ!」

 

「そうだぞ、遊星のD・ホイールがかかってんだぞ!」

 

「………」

 

「結構いるんだですよ……こういう人間は世界中に。キリがないくらい。でも仕方ない。

そういう奴は思い切り叩きのめさないと駄目なんです。

だから俺にやらせてませんか?」

 

「黒金鉄也だったな…」

 

「はい」

 

「いいだろう、お前に任せておく」

 

「おい遊星!」

 

 やはりこの子からとてつもない何かを感じる……彼を信用してもいいだろう。

 

 

 

 

 

 

ーSide/鉄也ー

 

 

 ようし、遊星からの許可を貰ったのでここはあいつを叩きのめすついでにポイントを稼ぐ!

 

「お前が相手か?別にいいぜ、俺のデッキの恐ろしさを見せてやるぜ」

 

「おい、お前は負けても失う物ねえじゃねえか。お前は負けたら1ヶ月俺達のパシリだ」

 

「別にいいぜ、俺が負ける事なんてないしな」

 

 それ負けフラグ。

 

「「デュエル!!」」

 

 

鉄也 LP4000

 VS

瓜生 LP4000

 

 

「俺のターン!」

 

先行は俺だ、先ずはこれだな。

 

「俺はゴブリン突撃部隊を召喚する!」

 

俺のフィールドにゴブリンの集団が現れた。

 

ゴブリン突撃部隊

☆4

ATK/2300

 

 

「レベル4で攻撃力2300!?」

 

「凄え……」

 

「あのモンスターは攻撃力が高い代わりに攻撃すると守備表示になる効果がある。まあ、先行で出せばプレッシャーをかけられるな」

 

誰でも知っているだろうがこのモンスターは攻撃すると守備表示になるデメリットがある。

だがこの攻撃力なら俺にとって厄介なナチュル・ビーストやライオウを倒せるので入れている。

前は友人の厄介なナチュル・バンブーシュートを倒す事に成功した。結局負けたけど。

それに攻撃力2300もあれば相手も動きづらいだろうしな。

原作はあまり覚えてないが昆虫族で簡単に倒せるはずが無い……

 

「更にカードを2枚伏せ、ターンエンドだ!」

 

 

鉄也/LP4000

手札3枚

【モンスター】

《ゴブリン突撃部隊》ATK/2300

【魔法・罠】

リバース×2

 

 

「俺のターン!このスタンバイフェイズ、俺は手札の黄金の天道虫の効果を発動!手札のこのモンスターを公開し、ライフを500回復する!」

 

文字通り黄金の天道虫が現れ、瓜生に金の粉を降り注いだ。

 

 

瓜生 LP4000→4500

 

 

「更に俺は電動刃虫(チェーンソー・インセクト)を召喚する!」

 

チェーンソーを歯にした巨大な虫が現れた。

 

 

電動刃虫

☆4

ATK/2400

 

 

出たがった!

 

「あっちはレベル4で攻撃力2400だと!?」

 

さっきの考えがフラグを立てたか!?

確かに強いよな、そいつ。相手にドローさせるデメリットあるけど便乗やスキルドレインで補うことが出来るのが強みだな。

それに前にも言ってたがナチュル・ビーストを倒せるモンスターなら大歓迎だ。

 

「さーらーに!永続魔法、蟻地獄の報復を発動!」

 

あ、オリカ出た。

 

 

《蟻地獄の報復》(アニメオリジナル)

永続魔法

モンスターが破壊され墓地に送られた時、

そのモンスターのコントローラーに800ポイントのダメージを与える。

 

 

フィールド上にアリジゴクの巣が現れた。

 

「このカードが存在する限りモンスターが破壊される度にコントローラーは800ポイントのダメージを受ける!さあバトルだ!電動刃虫でゴブリン突撃部隊を攻撃ぃ!」

 

 

鉄也 LP4000→3900

 

 

1ミリも役に立たなかったよ、ゴブリン。

流石モブキャラに使わせるモンスターなだけはある。

 

「そして蟻地獄の報復の効果を発動だぁ!」

 

 

鉄也 LP3900→3100

 

 

「だが電動刃虫の効果で俺はカードを1枚ドローさせてもらう」

 

「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ!」

 

 

瓜生/LP4500

手札3枚(1枚は黄金の天道虫)

【モンスター】

《電動刃虫》ATK/2400

【魔法・罠】

《蟻地獄の報復》¥リバース×1

 

 

「(俺が伏せたカードは聖なるバリア-ミラーフォース-……これでどんなモンスターも返り討ちだ!)」

 

「このエンドフェイズに俺はリビングデッドの呼び声を発動!墓地からゴブリン突撃部隊を特殊召喚する!戻って来い!」

 

とりあえず役に立たせてもらうか。

 

 

ゴブリン突撃部隊

☆4

ATK/2300

 

 

「俺のターン!俺はトラパートを召喚する!」

 

俺のフィールドに2人の魔法使いがくっついたモンスターが現れた。

一応戦士族らしい。

 

 

トラパート

☆2

ATK/600

 

 

「行くぞ、俺はレベル4、ゴブリン突撃部隊にレベル2、トラパートをチューニング!誇り高き純粋なる騎士よ、己の騎馬と槍で敵を蹴散らせ!」

 

 

☆4+☆2=☆6

 

 

「シンクロ召喚!駆け抜けろ、大地の騎士ガイアナイト!!」

 

俺のフィールドに馬と合体した騎士が現れた。

 

 

大地の騎士ガイアナイト

☆6

ATK/2600

 

 

「何を出すかと思えば木偶の棒じゃねえか」

 

「木偶で悪かったな」

 

悪かったな、ゴヨウやブリュは高くて前世では買えなかったんだよ。

それにこいつはナチュル・パルキオンを倒せるんだぞ!

これでナチュルの話するの3度目だけどナチュルを潰したい気持ちはわかるだろ!

 

「どちらにしろ今の攻撃力で十分だ。バトルだ、大地の騎士ガイアナイトで電動刃虫を攻撃!螺旋槍殺(スパイラル・シェイパー)!!」

 

ガイアナイトは電動刃虫に向かって突進した。

 

「そうは行くか!俺は罠カード……」

 

 

『ERROR!!』

 

 

「何!?」

 

「無駄だ、トラパートをシンクロ素材にしたモンスターが攻撃を行う場合、相手プレーヤーは罠カードを発動する事ができない!」

 

「何だと!?」

 

ガイアナイトは電動刃虫を槍で貫いた。

 

 

瓜生 LP4500→4300

 

 

「そして蟻地獄の報復の効果によってお前に800ポイントのダメージだ!」

 

 

「しまっ……」

 

 

瓜生 LP4300→3500

 

 

「俺は《電動刃虫》の効果でカードをドローする」

 

来るのが遅かったな……

 

「俺はメインフェイズ2に入り、《おろかな埋葬》を発動。デッキから《ザ・カリキュレーター》を墓地へ送る」

 

後はコンボを待つだけだが……

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンドだ」

 

 

鉄也/LP3100

手札2枚

【モンスター】

《大地の騎士ガイアナイト》ATK/2600

【魔法・罠】

《リビングデッドの呼び声》(対象なし)

リバース×3

 

 

「今のは効いたぜ……だがこのターンで仕返しさせて貰うぜ。俺のターン!俺は《黄金の天道虫》の効果を発動だ!」

 

 

瓜生 LP3500→4000

 

 

「手札の《鉄鋼装甲虫》を捨て、《トレード・イン》を発動!カードを2枚ドローする!」

 

《トレード・イン》って結構良いよね。

 

「俺はモンスターをセットし、ターンエンドだ!」

 

 

瓜生/LP4000

手札3枚(1枚は黄金の天道虫)

【モンスター】

裏守備表示モンスター1体

【魔法・罠】

《蟻地獄の報復》

リバース×1

 

 

「俺のターン!」

 

 ここは一気に攻めるチャンスだ……

 

「俺は《ザ・カリキュレーター》を召喚する!」

 

 

ザ・カリキュレーター

☆2

ATK/0

 

 

「このモンスターは自分フィールド上のモンスターのレベルの合計分の300倍となる!フィールド上のモンスターのレベルの合計は8!よって2400ポイントだ!」

 

 

ザ・カリキュレーター

☆2

ATK/0→2400

 

 

「バトルだ!大地の騎士ガイアナイトで裏守備表示モンスターを攻撃!螺旋槍殺!」

 

セットしたモンスターの正体は気味の悪いでかい虫だった。

 

 

人喰い虫

☆2

DEF/600

 

 

「かかったな、人喰い虫の効果を発動!大地の騎士ガイアナイトを破壊する!」

 

人喰い虫は飛び掛かってガイアナイトに喰らい付いた。

現環境では劣化ライコウって言われたりするけど、昔このモンスターの世話になってた人は結構いるだろ。

 

 

ザ・カリキュレーター

☆2

ATK/2400→600

 

 

「この瞬間、蟻地獄の報復の効果を発動だ!」

 

「お前にも影響するがな」

 

 

鉄也 LP3100→2300

 

 

瓜生 LP4000→3200

 

 

「攻撃表示で出した以上、仕方ないな。《ザ・カリキュレーター》でダイレクトアタックだ。デジタル・チャージビーム!!」

 

『ビビビ~~!』

 

「(たった600か……こんな雑魚にミラーフォース発動するまでも無いな)」

 

 

瓜生 LP3200→2600

 

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

鉄也/LP2300

手札2枚

【モンスター】

《ザ・カリキュレーター》ATK/600

【魔法・罠】

《リビングデッドの呼び声》(対象なし)

リバース×3

 

 

「俺のターン!来たぜ、これでパワーインセクトコンボの完成だ!」

 

 来るか、あの展開が!

 

「俺は黄金の天道虫の効果を発動!」

 

 

瓜生 LP2600→3100

 

 

「更に俺は代打バッターを召喚する!」

 

バッタが現れた。

 

 

代打バッター

☆4

ATK/1000

 

 

「更に手札の《黄金の天道虫》を捨て、《闘虫仮装》を発動!このカードの効果により、デッキから昆虫族モンスター1体を手札に加えるぜ!俺はデッキから《デビルドーザー》を手札に加えるぜ!」

 

 

闘虫仮装(アニメオリジナル)

通常魔法

手札の昆虫族モンスター1体を墓地へ送って発動する。

デッキから昆虫族モンスター1体を手札に加える。

その後、フィールド上の昆虫族モンスター1体を破壊する。

 

 

「そして代打バッターを破壊する!」

 

「この瞬間、800ポイントのダメージを与える」

 

 

瓜生 LP3100→2300

 

 

「くっ…だが俺は代打バッターの効果を発動だ!このモンスターが墓地へ送られた時、手札から昆虫族モンスターを特殊召喚す事ができる!出でよ、鉄鋼装甲虫!!」

 

「損して得とれって事っすね!」

 

いや、得してるのか。

手札1枚とモンスター1体犠牲にしたんだが…

 

 

鉄鋼装甲虫

☆8

ATK/2800

 

 

装甲の割には守備力低いよなこいつ。

 

「更に俺は墓地の《代打バッター》と《人喰い虫》を除外し、《デビルドーザー》を特殊召喚だああああぁ!!」

 

 

デビルドーザー

☆8

ATK/2800

 

 

 

「出たあぁ!瓜生さんのインセクトコンボだ!」

 

 それ言いたかっただけだろ。

 

「攻撃力2800ものモンスターが2体!?」

 

「大丈夫なのか、鉄也!?」

 

「……」

 

「バトルだ!《デビルドーザー》で《ザ・カリキュレーター》を攻撃!」

 

「この瞬間、俺は《スピリット・フォース》を発動!自分が受ける戦闘ダメージを0にする!」

 

 

俺の周りにバリアを張り、ダメージを防いだ。

 

 

鉄也 LP2300

 

 

「更に俺は墓地から守備力1500以下の戦士族チューナー1体を手札に加える事ができる。俺は《トラパート》を手札に加える」

 

「ちっ……だが蟻地獄の報復の効果で800ポイントのダメージだ!」

 

 

鉄也 LP2300→1500

 

 

「そして《鉄鋼装甲虫》でダイレクトアタックだ!」

 

「この瞬間永続罠、《メタル・リフレクト・スライム》を発動」

 

棘が生えた金属の液体が現れた。

 

 

 メタル・リフレクト・スライム

 ☆10

 DEF/3000

 

 

「守備力3000のモンスターだと!?てめえ、何をしやがった!」

 

「このカードは罠カードだが発動後モンスターカードとなる。」

 

これって結構使えるんだよな。

そして俺のデッキだと防御だけじゃなくザ・カリキュレーターの攻撃力を上げる役割があるからな。

それにしても攻撃することが出来ないと描かれているが攻撃力0だから意味ないよな。

 

「ちっ……ターンエンドだ!」

 

 

瓜生/LP2300

手札0枚

【モンスター】

《デビルドーザー》ATK/2800

《鉄鋼装甲虫》ATK/2800

【魔法・罠】

《蟻地獄の報復》

リバース×1

 

 

「俺のターン。俺は《調律》を発動。デッキから「シンクロン」と名のついたモンスター1体を手札に加え、デッキトップを1枚墓地へ送る。俺は《ジャンク・シンクロン》を手札に加える」

 

墓地へ送ったカード:《カタパルト・タートル》

 

「ジャンク・シンクロンか……」

 

「あれって遊星も使ってたカードだよね!」

 

「俺は《闇の誘惑》を発動。デッキからカードを2枚ドローする。その後手札の闇属性モンスターを除外しなければならない。俺は《トラパート》を除外する」

 

さてっと…

 

「フム…」

 

「どうした、俺のパワーインセクトコンボに適わないか!?」

 

「うるさいぜ、少し黙ってろ」

 

 さて、こいつを出すか。

 

「俺は《ジャンク・シンクロン》を召喚する!」

 

 

ジャンク・シンクロン

☆3

ATK/1300

 

 

「《ジャンク・シンクロン》の効果を発動。このモンスターが召喚に成功した時、墓地からレベル2以下のモンスターを特殊召喚する事が出来る。出でよ、《ザ・カリキュレーター》!」

 

 

ザ・カリキュレーター

☆2

DEF/0

 

 

「そしてこの特殊召喚成功時に地獄の暴走召喚を発動!このカードの効果によって手札・墓地・デッキから同名モンスターを特殊召喚する!」

 

『ビビ~~~!!』

 

 

ザ・カリキュレーターx2

☆2

ATK/0

 

 

「この効果でお前のモンスターも暴走召喚できるぞ。」

 

「(念の為、守備表示で召喚しておくか……)俺は鉄鋼装甲虫を召喚する!」

 

 

鉄鋼装甲虫x2

☆8

DEF/1500

 

 

 3枚積みかよ。

 

「《ザ・カリキュレーター》の効果によって攻撃力がアップする。まあ、《ジャンク・シンクロン》の効果で召喚された方は効果が無効になっているがな。」

 

 

ザ・カリキュレーターx2

☆2

ATK/0→5700

 

 

「攻撃力5700のモンスターが2体だと!?」

 

「なる程、メタル・リフレクト・スライムのレベルを上手く利用したか」

 

「さて……レベル2、ザ・カリキュレーター(最初に召喚された方)にレベル3、ジャンク・シンクロンをチューニング!誇り高き鋼の戦士が同志の力を集結させ今、ここに現る!結束の拳で打ち砕け!」

 

 

☆2+☆3=☆5

 

 

「シンクロ召喚!いでよ、《ジャンク・ウォリアー》!!」

 

 

ジャンク・ウォリアー

☆5

ATK/2300

 

 

「ジャンク・ウォリアー!!」

 

「あれは遊星も使ってたカード!!」

 

「何を出すかと思えば攻撃力たったの2300じゃねえか……」

 

「いや、あのモンスターには……」

 

「《ジャンク・ウォリアー》の効果を発動。このモンスターがシンクロ召喚に成功した時、自分フィールド上のレベル2以下のモンスターの攻撃力の合計分、攻撃力をアップさせる。パワー・オブ・フェローズ!」

 

『ハアアァ……』

 

「(鉄也のフィールドには《メタル・リフレクト・スライム》によって強化されたザ・カリキュレーターが2体存在する……つまり攻撃力は……!!)」

 

 

ジャンク・ウォリアー

☆5

ATK/2300→13700

 

 

「攻撃力13700だと!?」

 

「これで決めるぜ」

 

「ちっ…(攻撃力1万には驚いたが俺の伏せカードはミラーフォース。これで返り討ちだ…)」

 

「さて、その伏せカードで凌げるとか考えているんだろう…どうせミラフォのようなカードだろ?」

 

「何!?」

 

「図星か。わかりやすいんだよ、俺が《ガイアナイト》で攻撃しようとしたとき、お前は罠を発動する素振りを見せていたからな。となるとそういう感じのカードだということは明白だ」

 

「だがどうした!つまり攻撃できないということだ!」

 

「俺は《死者蘇生》を発動。墓地からモンスターを特殊召喚する!蘇れ、《カタパルト・タートル》!」

 

 俺の墓地から背中にカタパルトを付けた亀型のロボットが現れた。

 

 

 カタパルト・タートル

 ☆4

 ATK/1000

 

 

「なんだそいつは?いつから墓地に…」

 

「《調律》の効果で落ちたカードだ。これで終わりだ。《カタパルト・タートル》の効果を発動。俺のモンスター1体をリリースし、そのフィールドに存在する攻撃力の半分のダメージを相手に与える」

 

「な、何!?」

 

「ジャンク・ウォリアー、射出!」

 

ジャンク・ウォリアーは巨大な火の玉と化し、大爆発を起こした。

ついでに言っておくとサイクロン持ってたからどちらにしろ勝ってた。

 

「ぎゃあああああぁ!!」

 

 

瓜生 LP2300→0(-4550)

 

 

鉄也 WINNER

 

 

「うぼあああぁ!馬鹿な……まさかこんな負け方があるだと……」

 

「よっしゃ~勝ったぜ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ…この俺がサテライトに負けるだと……」

 

 そりゃあ、防御が薄かったからな。

 

「……俺も昔友に負けたことがあった。」

 

 ……ジャック・アトラスの事か。

 

「この時あいつは言っていた……デュエルに勝つのに必要なのはモンスターではない。魔法でも罠でもない。あの時あいつはそれが何なのかは言っていなかった。だが、今の俺にはそれが何がわかる」

 

「………」

 

「…それはカードを信じる心だという事を。シティであろうとサテライトであろうとデッキを信じればデッキは応えてくれる。鉄也も最後まで自分のデッキを信じていた。だから勝つ事ができたんだ」

 

 まあ、それが現実にでもあればな……

 

「……へ、次は負けねえぜ」

 

そう言って瓜生は帰り始めた。

どうやら少しは考えを改めたようだな。

 

 

 

 

 

 

「あ、ところで遊星……」

 

「まあ、ガソリンを探すのを手伝ってやろう。俺もちょっとバイクに興味がわいてきたしな」

 

「そうか…ありがとうな」

 

これで俺は遊星の信用を得た。

 

 

 

 

 

 

 

 

To Be Continued………


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。