遊戯王5D's Power of Fellows 作:ダーク・キメラ
村上鉄也はある日死んでしまった。
しかし、ユウトという謎の男の手によって彼は「遊戯王5D's」の世界へ転生する事になった。
そして彼は黒鉄鉄也はとして生まれ変わり、妹の望美と共にサテライトで暮らす様になる。
ーSide/鉄也ー
「此処を……サテライトを出ないか?」
「………」
お前はどう思うんだ、望美。
「えっ……あ、あの…その……」
俺の提案を聞いた望美は戸惑い始めた。
相当悩んでいるみたいだな。
「今答えなくても良い、時間を取ればいいさ。」
そうだ、別に行かなくてもいい、原作に任せて俺達が救われるのを待つ事だって出来るさ。
「考えておく……」
-Side/望美-
「ぐぅ……」
あの人は寝ている……
あの時私は思っていた……あの人は何れ此処を出ようと考えていたのではないかと。
でも、急に聞かれたら……
「……」
私はデッキケースを開いた。
あの人が取り戻してくれたデッキ……
私は彼を感謝している……
そして彼は此処を出ようと思っている……
「お兄ちゃん……私、どうしたらいいの?」
私は怖い……あの時の事がまた起こるのが……
「………」
もうちょっと考えさせて……
-翌日-
-Side/鉄也-
ここは工場……サテライトで唯一稼げる場所だ。
俺達サテライトの市民はシティが捨てたゴミをリサイクルして新しい機械を作り上げるのが仕事だ。
そして俺と望美はベルトコンベアーで動いている機械に部品をつけるのが仕事だ。
カチャカチャ……
「よしっと……」
ちなみに俺は手先が器用だ。
テレビやエアコンを直していた経験はあるのであまり難しくなかった。
関係無い事だが友人に1/100スケールのガン◯ムを組み立てて欲しいと頼まれた時は2分で完成した。
「あっ……!!」
望美は少しペースに遅れたらしい。
「大丈夫だ、任せろ。」
俺は望美の遅れへのフォローに入り、部品を付けた。
「ありがとう……」
「どういたしまして。」
さて、次へと……
「おい、お前達……」
「ん?」
俺を含めて10人の業員が工場長に呼び出された。
「お前達は廃品置き場へ行って廃車を崩してこい。」
「「「はい……」」」
廃車崩しか……仕方ないな。
周りは見張られているし望美は大丈夫だろう。
「悪いが望美、ちょっと行かなきゃ駄目だ。」
「私は大丈夫……頑張って、お兄さん。」
-廃品置き場-
俺と呼ばれた者達は廃車を解体して部品を集める事になった。
それにしてもガラクタが多いな……世界が発展するとゴミが増えるな。
『何か此処は居心地いいっす。』
お前も<rガラクタ:ジャンク>だからな。
お前の故郷みたいなものか。
「解体難しいな……」
「シティも人使い荒いぜ、素人にやらせるなんて。」
「仕方ねえんだよ、俺達の様なサテライトが食っていくにはこれしかねえんだよ。」
俺と一緒に解体している者達は愚痴をこぼしていた。
まあ、気持ちはわかるが。
「愚痴を言うのは自由だが少しは口を謹んだ方がいいんじゃ無いのか?聞かれるぞ。」
俺だってこんな所にはいたくはない。
出来れば此処から出ているさ。
だが、そうもいかなくなった。
今は置いておけない人が側にいる……
彼女はここにいるべきではない。
絶対ここから連れ出すんだ……俺はそう確信した。
「そ、そうだな。」
こうして俺達は車を解体した。
-5時間後-
凄い時間が掛かった……
5台も解体するとは聞いてないぞ。
「ようし、今日はこれで終了だ。」
「疲れた……」
「これで休める……」
他の者は皆帰って行った。
俺は平気だがな。
お前ら体力なさ過ぎるだろ。
『じゃあ、帰りましょう。望美も待ってるだろうし。』
「そうだな。今日の晩飯は何にしようかな……」
そう思ったその時……
「ん?」
……俺はある物と目が合った。
「こ、これは……」
面白そうな物を見つけたな。
廃品置き場に来た甲斐があったな。
-Side/望美-
お兄さんそろそろ戻ってくるかな……
私はテントで待つ事にした。
「……!」
こんな所にカードが……
「可愛い……」
貴方は一人ぼっちなのね……
安心して…私が引き取ってあげる……
「確かこの子のサポートカードを拾ったかな……私のデッキにこの子を組み合わせてみようかな……」
そう思った私は心が弾み、テントに戻った。
「~~♪」
あ、これも入れようかな?
いざという時の切り札が使えなくなった時に使えるかもしれないし……
「楽しそうだな、望美。何かいい事でもあったのか?」
「お兄さん……」
デッキの改造を楽しんでいたらあの人が帰ってきてた。
「うん……遅かったね、お兄さん。」
「ああ、帰る前に面白い物を見つけたんだ。」
「面白い物?」
「それはな……」
「木島さん、こいつ等です!」
-Side/鉄也-
俺が帰ると望美が既に帰っていた。
彼女は楽しそうにデッキをいじっていた。
丁度良い、望美に拾ってきた物を見せよう。
「木島さん、こいつ等です!」
……誰かが急に割り入ってきた。
振り向くと……昨日、望美にちょっかいを出してきたモヒカン野郎が現れた。
「俺達のテントに何しに来たんだよ?」
「へ、昨日の借りをたっぷり返そうと思ってな。俺様の用心棒を読んで来たのさ」
「へへへ、舎弟が世話になったようだな」
「他力本願かよ。いい加減にしろよ、昨日自ら望美に手を出して俺にボコボコにされて警告されたのに次の日にまた手を出してくるとかどんな神経持ってんだよ。反省してねえだろ」
「うるせえ!とにかくてめえにリベンジしに来たんだ!」
「あのさあ、今日は仕事からの帰りが遅かったんだよ。重い物運びながら帰って来たんだから疲れてるんだよ。また今度にしてくれない?」
「駄目だ!とりあえずお前が同意するまで俺達は帰らねえからな!」
「はぁ……仕方ねえな、やってやるか。」
俺は机からデュエルディスクを取った。
「やっとやる気になったか。ルールは簡単だ!お前が負けたらデッキ全部もらうからな」
「おい、俺達が勝ったらどうすんだよ?」
「二度と手を出してこねえ」
「じゃあ、やるか…」
普通に力づくで断れればいいなどとは言ってはいけないだろうか
「待って、お兄さん。」
「ん?」
いたんだ望美……
「私はずっとここにいたよ、お兄さん。」
「すまん……何か影が薄い扱いになって。」
「いいよ、正直この空気でどうすればいいか分からなかったし。それよりここは私にやらせて……」
望美からデュエルをしたいと言うのは意外だな。
俺以外の相手とデュエルするところを見たことないしな。
望美の実力?
まあ、少なくとも俺とデュエルしていた時は意外と強かったな。
「自信あるのか?」
「うん……」
まあ、こいつ等が不審な行動を起こしたら俺が動けばいいだけの事だから問題ないか。
「わかった、お前に任せる。」
俺はデュエルディスクを彼女に渡した。
「ふざけんな、このガキが相手だと!?」
彼女に任せてもいいのは俺が彼女の強さを理解しているからだ
「まあ、俺は別に良いけどな。その子は強いのか?」
望美は腕にデュエルディスクを装着した。
「「デュエル!!」」
望美 LP4000
VS
木島 LP4000
「私のターン!私はモンスターをセットします。」
私のフィールドにカードがセットされた。
「そしてカードを2枚セットし、ターンエンドです。」
望美/LP4000
手札4枚
モンスター/裏守備表示モンスター1体
魔法・罠/リバース×2
「俺のターン!俺はジャイアント・オークを召喚する!」
木島の場に棍棒を持った太っ腹のゴブリンが現れた。
ジャイアント・オーク
☆4
ATK/2200
「バトルだ!ジャイアント・オークでセットされたモンスターを攻撃!オーク・スマッシュ!」
ジャイアント・オークは望美のセットモンスターを攻撃した。
望美のモンスターは青い両肩にキャノン砲を装備したロボットであった。
マシンナーズ・ディフェンダー
☆4
DEF/1800
「マシンナーズ・ディフェンダーの効果を発動します。デッキから督戦官コヴィントンを手札に加えます。」
「俺はバトルフェイズを終了する。攻撃したジャイアント・オークはバトルフェイズ終了時に守備表示となる。」
ジャイアント・オークは腕を組み、防御体制に入った。
こういうモンスターはかえってデメリットがあるんだよな。
まあ、デメリットがあってもナチュル・ビーストを倒せるなら大歓迎だ俺は。
ジャイアント・オーク
☆4
DEF/0
「俺はカードを1枚セットし、ターンエンドだ。」
「このエンドフェイズに私は神の恵みを発動します。このカードが存在する限り私がドローする度にライフを500回復します。」
木島/LP4000
手札4枚
モンスター/ジャイアント・オーク(DEF/0)
魔法・罠/リバース×1
「私のターン。このドローによってライフを回復します。」
望美 LP4000→4500
「私はマシンナーズ・ソルジャーを召喚します。」
望美のフィールドに右腕が剣となっている緑色のロボットが現れた。
その外見は正に<r軍人:ソルジャー>を思わせる。
マシンナーズ・ソルジャー
☆4
ATK/1600
「このモンスターは召喚に成功した時、手札からマシンナーズと名のついたモンスターを特殊召喚できます!私はマシンナーズ・ピースキーパーを特殊召喚します!」
車型の赤いロボットが現れた。
マシンナーズ・ピースキーパー
☆2
ATK/500
「バトル!マシンナーズ・ピースキーパーでジャイアント・オークを攻撃。」
マシンナーズ・ピースキーパーは防御体制に入ったジャイアント・オークに突撃した。
守備力0だからどんなモンスターでも倒せる。うまくいけば…
「守備力0な所を狙ったか……だが甘いな!俺は永続罠、最終突撃命令を発動!このカードが存在する限り表側守備表示モンスターは攻撃表示になるぜ!」
「!!」
ジャイアント・オーク
☆4
ATK/2200
「うっ……」
望美 LP4500→2800
「幸いライフを回復したおかげで痛手は少ないな。」
「私はマシンナーズ・ピースキーパーが破壊された時、効果を発動。デッキからユニオンモンスター、マシンナーズ・ギアフレームを手札に加えます。」
「ほお。ダメージを受けたとはいえ、サーチに繋げたか。」
「私はこれでターンエンドです。」
望美/LP2800
手札3枚
モンスター/マシンナーズ・ソルジャー
魔法・罠/神の恵み、リバース×1
「俺のターン!俺はジャイアント・オークをゴブリン陽動部隊を召喚する!」
このデュエルという戦場の中で何故か踊っているゴブリンの集団が現れた。
ゴブリン陽動部隊
☆4
ATK/1000
「さらにフィールド魔法、ダークゾーンを発動!このカードが存在する限りフィールド上の闇属性モンスターは攻撃力が500ポイントアップするぜ!」
ジャイアント・オーク
☆4
ATK/2200→2700
ゴブリン陽動部隊
☆4
ATK/1000→1500
「レベル4で攻撃力2700!?」
しかもデメリット効果は最終突撃命令の効果で打ち消されている。
「さて、ジャイアント・オークでマシンナーズ・ソルジャーを攻撃だ!」
「私は和睦の使者を発動します。このターン私のモンスターは戦闘によって破壊されず、戦闘ダメージも受けません」
望美の場に修道女が現れ、ソルジャーの周りにバリアを張った。
ジャイアント・オークはバリアを壊す事ができなかった。
「そう来たか……ターンエンドだ!」
木島/LP4000
手札3枚
モンスター/ジャイアント・オーク(ATK/2700)ゴブリン陽動部隊(ATK/1500)
魔法・罠/最終突撃命令
フィールド/ダーク・ゾーン
「私のターン、ドロー。」
望美 LP2800→3300
「私はマシンナーズ・ギアフレームを召喚します。」
今度はオレンジ色のロボットが現れた。
マシンナーズ・ギアフレーム
☆4
ATK/1800
「マシンナーズ・ギアフレームの効果を発動します。デッキからマシンナーズと名のついたモンスター1体を手札に加えます。私はデッキからマシンナーズ・スナイパーを手札に加えます。」
スナイパーって確かゲスト出演してたよね、5D'sで。
何か被ったりしないかな……
「(これで手札のこのモンスターと合わせれば……)私は手札からレベル4のマシンナーズ・スナイパーとレベル7のマシンナーズ・フォートレスを墓地へ送り、墓地からマシンナーズ・フォートレスを特殊召喚します。」
望美のフィールドに青い巨大な戦車型のロボットが現れた。
マシンナーズ・フォートレス
☆7
ATK/2500
「墓地から攻撃力2500ものモンスターだと!?」
「マシンナーズ・フォートレスは手札から合計レベル8の機械族モンスターを墓地へ送る事で墓地から特殊召喚することが出来ます。これは手札からフォートレス自身を墓地へ送った場合でも召喚できます。」
「だが、攻撃力はジャイアント・オークの方が上だ。」
「バトルです。マシンナーズ・フォートレスでジャイアント・オークを攻撃!フォートレス・マグナム・キャノン!!」
ピピピピ……
マシンナーズ・フォートレスは狙いを定めた。
『ターゲット……ロック・オン!!』
マシンナーズ・フォートレスは肩に装着されている巨大なキャノン砲からビームを放出した。
「!!血迷ったか!?」
ジャイアント・オークはビームを棍棒で弾き飛ばした。
何か格好いいぞ、ゴブリン!
そしてゴブリンはマシンナーズ・フォートレスに飛び掛り、叩き壊した。
望美 LP3300→3100
「マシンナーズ・フォートレスの効果を発動。このモンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた場合、相手フィールド上のカードを1枚破壊します。」
「何だと?それが狙いか!?」
「私はジャイアント・オークを破壊します。」
マシンナーズ・フォートレスは爆発し、ジャイアント・オークを巻き込んだ。
「くっ……」
「続けてマシンナーズ・ソルジャーでゴブリン陽動部隊を攻撃。」
爆風の中からマシンナーズ・ソルジャーが現れ、腕の剣でゴブリン陽動部隊を切り裂いた。
木島 LP4000→3900
全く役に立ってなかったな、陽動部隊。
陽動という名の壁にはなったけど。
「そしてマシンナーズ・ギアフレームでダイレクトアタックです。」
マシンナーズ・ギアフレームは相手に向かって目からレーザービームを放った。
「くっ……」
木島 LP3900→2100
「私はマシンナーズ・ギアフレームの効果を発動します。このモンスターはユニオンモンスター。機械族モンスターへの装備カードとなります。」
マシンナーズ・ギアフレームは体を分離させ、ソルジャーの鎧となった。
「サーチ効果を持って下級アタッカーのユニオンモンスター……強すぎるな」
それは当時俺も思った事だ。
「私はカードを1枚伏せ、ターン終了です。」
望美/LP3300
手札2枚
モンスター/マシンナーズ・ソルジャー(ATK/1600)
魔法・罠/神の恵み、マシンナーズ・ギアフレーム、リバース×1
「俺のターン!俺はミストデーモンを召喚する!」
霧が浮かび上がり、中から悪魔の様なモンスターが現れた。
ミストデーモン
☆5
ATK/2400→2900
「こいつはレベル5だが、リリースなしで召喚する事ができる。但し、エンドフェイズに破壊される。更に俺は装備魔法、愚純の斧を発動!このカードを装備したモンスターは攻撃力が1000ポイントアップし、効果が無効となる!俺はミストデーモンに装備する!」
ミストデーモンは巨大な斧を手に持った。
ミストデーモン
☆5
ATK/2900→3900
「ミストデーモンでマシンナーズ・ソルジャーを攻撃!」
ミストデーモンは斧を振り下ろした。
「装備カードとなっているマシンナーズ・ギアフレームを身代わりにする事でマシンナーズ・ソルジャーは破壊されません。」
「だがダメージは受けてもらう!」
「私は罠カード、ガード・ブロックを発動します。自分が受けるダメージを0にし、カードを1枚ドローします。」
マシンナーズ・ソルジャーの周りにバリアが現れ、ミストデーモンの斧を受け止めた。
しかし完全には耐えられず、鎧となったギアフレームが破壊された。
望美 LP3300→3800
「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ。このエンドフェイズにミストデーモンは破壊され1000ポイントのダメージを受けるが、愚鈍の斧の効果でその効果は無効だ。」
木島/LP2100
手札2枚
モンスター/ミストデーモン(ATK/3900)
魔法・罠/愚鈍の斧(ミストデーモンに装備)最終突撃命令、リバース×1
フィールド/ダークゾーン
「私のターン。」
望美 LP3800→4300
「私はサイクロンを発動し、最終突撃命令を破壊します。そしてマシンナーズ・ソルジャーを守備表示に変更し、モンスターをセットします。ターンエンド。」
望美/LP4300
手札1枚
モンスター/マシンナーズ・ソルジャー(DEF/1500)裏守備表示モンスター1体
魔法・罠/神の恵み
フィールド/ダークゾーン
「俺のターン!このスタンバイフェイズ、愚鈍の斧の効果により俺はダメージを受ける。」
木島 LP2100→1600
「俺はマッド・デーモンを召喚する!」
今度は体が……衣装がとりあえずシャーマンっぽいモンスターが現れた。
マッド・デーモン
☆4
ATK/1800→2300
「バトルだ!ミストデーモンでマシンナーズ・ソルジャーを攻撃だ!」
愚鈍の斧が今度こそソルジャーを破壊した。
「更にマッド・デーモンで裏守備表示モンスターを攻撃!」
マッド・デーモンが攻撃したのは壺の中に不気味な目を出しているモンスターであった。
メタモルポット
☆2
DEF/600
「メタモルポットの効果によりお互いのプレーヤーは手札を全て捨て、カードを5枚ドローします。」
「メタモルポットか、丁度いい。だがマッド・デーモンには貫通ダメージがある、それを受けてもらうぜ。」
望美 LP4300→2600
「そしてメタモルポットの効果でドロー……神の恵みの効果で回復します。」
望美 LP2600→3100
「あまりダメージが大きくなってないな。俺はメインフェイズ2に入り、カードを3枚セットする。ターンエンド。(伏せカードの2枚は奈落の落とし穴と聖なるバリア-ミラーフォース……どんな状況でも突破できる。さあ、掛かって来い!!)」
「お前、心の中で説明しただろ。」
木島/LP1600
手札2枚
モンスター/ミストデーモン(ATK/3900)マッド・デーモン(ATK/2300)
魔法・罠/愚純の斧(ミストデーモンに装備)、リバース×3
「私のターン……」
望美 LP3100→3600
「私は大嵐を発動します。」
「何!ここで大嵐だと!?」
「やっぱり説明してたな。」
「くっ……対応できるカードがねぇ……俺は大嵐にチェーンして神秘な中華なべを発動!俺はミストデーモンをリリースし、その攻撃力分ライフを回復する!」
木島 LP1600→5500
巨大な大嵐がフィールド上の魔法・罠カードを全て破壊した。
まさか此処で装備カードとフィールド魔法が最後の役目を果たすとはな。
攻撃力の上昇がのライフの回復量を上げたな。
マッドデーモン
☆4
ATK/2300→1800
「私は使者蘇生を発動。墓地から督戦官コヴィントンを特殊召喚します。」
今度は細身の指揮官の様なロボットが現れた。
督戦官コヴィントン
☆4
ATK/1000
「そして私はギアギアーノを召喚します。」
可愛らしい顔をした歯車のモンスターが現れた。
ギアギアーノ
☆3
ATK/300
「攻撃力300って……何をするつもりだ?」
そう来るか……
「私はギアギアーノを対象に機械複製術を発動!このカードは自分フィールド上の攻撃力500以下の機械族モンスターを選択し、デッキから同名モンスターを特殊召喚します!」
ギアギアーノx2
☆3
ATK/300
「来るか……」
ギアギアーノを出したという事はアレを召喚する気だな。
「私はギアギアーノをリリースして効果を発動します。墓地からレベル4以下の機械族モンスターを特殊召喚することが出来ます。私は墓地からマシンナーズ・ソルジャーを特殊召喚します。」
マシンナーズ・ソルジャー
☆4
ATK/1600
「そして私は2体のギアギアーノの効果を使います。蘇れ、マシンナーズ・スナイパー!マシンナーズ・ディフェンダー!」
マシンナーズ・ディフェンダー
☆4
ATK/1200
マシンナーズ・スナイパー
☆4
ATK/1800
「チューナーでもないモンスターを呼んで何をするつもりだ……」
「私は督戦官コヴィントンの効果を発動します!自分フィールド上のマシンナーズ・スナイパー、ディフェンダー、そしてソルジャーを墓地へ送る事で手札・デッキからマシンナーズ・フォースを特殊召喚することが出来ます!集結、マシンナーズ・コール!!」
『ピィーッ!!』
コヴィントンはホイッスルを鳴らした。
3体のロボットはバラバラになり、1体の巨大ロボとして合体した。
因みに召喚条件はコストなのでエフェクト・ヴェーラーとか使われたら悲惨になる。
「起動せよ、マシンナーズ・フォース!!」
望美の背後にソルジャー、スナイパー、ディフェンダーが組み合わさった巨大なロボットが現れた。
マシンナーズ・フォース
☆10
ATK/4600
「攻撃力4600のモンスターだと!?」
「マシンナーズ・フォースは強力です。しかし代償としてライフを1000ポイント払わないと攻撃することが出来ません。」
「召喚条件があれなのにそこまでしないと攻撃できないって……それって超アド損じゃねえか。」
「………」
それは言わない約束だろ…
「バトル、督戦官コヴィントンでマッド・デーモンを攻撃!」
「マッド・デーモンは攻撃対象になった時、守備表示になる。」
マッド・デーモン
☆4
DEF/0
コヴィントンはピストルで守備表示となったマッド・デーモンを射殺した。
「マシンナーズ・フォースでダイレクトアタック!」
ピピピピピピ……
マシンナーズ・フォースはレーザーを放ち、相手に当てた。
どうやらレーザーはポインターの様だ。
『Target...Opponent...Missiles, ready...Launchers, ready... Cannons, ready......』
「マシンナーズ・アームズ・フルバースト!!」
望美 LP3600→2600
『Fire It All!!』
マシンナーズは全ての銃器から一斉に発射し、ミサイルや銃弾、そしてビームが木島を襲った。
「ぐあああぁ!」
木島 LP5500→900
「ぐおぉ……ライフを回復してなかったら負けていた……」
「私はこれでターンエンドです。」
望美/LP2600
手札2枚
モンスター/マシンナーズ・フォース(ATK/4600)督戦官コヴィントン(ATK/1000)
魔法・罠/---
「こいつはまずいな……俺のターン!こいつはいい、俺は悪夢再びを発動!墓地に存在する守備力0のモンスターを2体手札に加える!俺はジャイアント・オークとマッド・デーモンを手札に加える!更に闇の誘惑を発動!カードを2枚ドローし、手札の闇属性モンスターを除外する。手札に闇属性がなかった場合、手札を全て墓地へ送る!俺はジャイアント・オークを除外する!」
なるほど、そういやこれまで召喚されていたモンスターは全て守備力0だったな。
木島のデッキは基本的に悪夢再びで回収出来るモンスターが主軸のデッキという事だな。
スキルドレインあれば強いな。
「俺はパワー・インベーダーを召喚する!このモンスターはレベル5だが相手フィールド上にモンスターが2体以上存在する場合、リリースなしで召喚できる!」
筋肉質なエーリアンの様なモンスターが現れた。
パワー・インベーダー
☆5
ATK/2200
「でもコヴィントンを攻撃されてもライフは残ります。」
「俺は装備魔法、魔界の足枷を発動だ!このカードをマシンナーズ・フォースに装備する!このカードを装備されたモンスターは攻撃力・守備力が100になるのさ!」
マシンナーズ・フォース
☆10
ATK/4600→100
「そんな……」
「バトル!パワー・インベーダーでマシンナーズ・フォースを攻撃!」
望美 LP2600→400
「俺はこれでターンエンドだ!」
これはまずいな……相手の手札には悪夢再びで回収されたマッド・デーモンがある。
コヴィントンを守備表示にしても場凌ぎにはならないな。
次が決め手になるな……
木島/LP900
手札1枚
モンスター/パワー・インベーダー(ATK/2200)
魔法・罠/---
-Side/望美-
私の切り札が倒された……相手の手札にあるマッド・デーモンは貫通能力があるからコヴィントンを守備表示にしても負ける……
「私のターン……」
このドローにデュエルの結果がかかっている……
お願い、私のデッキ……
「ドロー!!」
引いたカードは……
『クリクリ~~~!』
-Side/鉄也-
「ん……?」
何だ、急に俺のカードが反応し始めた。
『どうしたんだ、急に?』
俺はデッキから1枚のカードを取り出して話しかけた。
その中のモンスターは何か騒いでいた。
「急に嬉しそうになったな、相棒。あのドローカードに精霊がいるのか?」
そしてイラストのモンスターは嬉しそうに頷いた。
-Side/望美-
「このカードは……」
来てくれたんだ……
手札のと合わせて……勝てる!
「私はハネクリボーを召喚します!」
『クリ~~!』
望美のフィールドに名前の通り羽が生えたクリボーが現れた。
ハネクリボー
☆1
ATK/300
「ハネクリボー……成る程、通りで俺の相棒も嬉しいわけだ。」
「……何だそのモンスターは?」
「このモンスターは自身が破壊されたターンに自分が受ける戦闘ダメージが全て0となる効果を持っています。」
「だが、その効果だと自身が戦闘に参加した時の戦闘ダメージは避けられないな。攻撃表示に出してどうするつもりだ?」
「この効果とデュエルの勝利は関係ありません。バトル!ハネクリボーでパワー・インベーダーを攻撃!」
『クリイィ~~~!!』
ハネクリボーは相手のモンスターへ向かって突撃した。
「血迷ったか!?」
「速攻魔法発動、バーサーカークラッシュ!!」
「バーサーカークラッシュ!?」
「やはりそいつを持ってたか……」
「このカードは自分の墓地に存在するモンスター1体除外する事でハネクリボーはこのターンの間、そのモンスターの攻撃力と同じになります!」
「何!?確かお前の墓地には……」
「私は墓地のマシンナーズ・フォースを除外!!」
『クリイイイィ!!』
マシンナーズ・フォースの幻影が現れ、ハネクリボーが光り出した。
ハネクリボー
☆1
ATK/300→4600
「一撃必殺!バーサーカークラッシュ!!」
ハネクリボーがパワー・インベーダーにぶつかって爆発した。
「ぐあああああぁ!!」
木島 LP900→0
望美 WINNER
「やった……」
こうしてデュエルが終わり、ソリッド・ビジョンは消え始めた。
『クリクリ!』
あれ?今、ハネクリボーが消える前に私に微笑んだ様な……
-Side/鉄也-
「上出来だ、望美。さて、お前達には出て行ってもらおうか。」
「……」
「まさか木島さんまで負けるとは……」
「まあ、俺の負けだ……約束通り、ここを退くぜ」
あ、この人意外とまともだった。
「それにしてもお嬢ちゃん中々やるね……久しぶりに楽しませてもらったぜ」
「は、はい…私も楽しかったです。」
「まあ悪かった、詫びにこのカードをやるよ。」
そう言って木島は1枚のカードを望美に渡した。
「ファントム…オブ・カオス……?」
結構いいカードじゃねえか!
なんでサテライトに落ちてんだよ。
「じゃあ、邪魔したな……」
そう言って木島は去ろうとした。
「おい……木島だったな。」
「何だ?」
「またデュエルしようじゃねえか。今度は俺が相手になるぜ。」
「……ああ、また会おうぜ。」
そう言って木島はモヒカンを引きずって去って行った。
「それにしてもハネクリボーか……意外だな。拾ったのか?」
「うん……」
おいおい相変わらず声小さいな。デュエルの時はテンション上がって、必殺技出していた時は声大きいのに。
「まあ、嬉しそうで何よりだ。」
やはり望美は精霊が見えない様だな。
まあいい、そいつはお前と一緒で嬉しそうだぜ。
良いコンビになれそうじゃねえか。
まあ、俺とこいつ程ではないがな。なあ、『相棒』。
『クリッ!』
「あ、そうだ。車の解体していた時に面白い物を見つけたんだ、見たいか?」
「………」
「これを見ろ……!!」
俺が見つけた物……それは捨てられたバイクであった。
これは案外使えるかもしれないと思った。
To Be Continued………
次回予告
鉄也「さて、バイクを見つけたのはいいが……全然上手く直せねぇチクショー!!一体どうしたら良いんだ、俺の知識じゃ不十分だしサテライトでバイクの作り方知っている奴とか……いや、1人いるじゃねえか。しょうがない、あった事がないが探しにいくか。ここからの活路……絶対に見つけてやるぜ!」
次回、「サテライトのD・ホイーラー」