どーもー。
佐世保第八鎮守府所属の青葉です。
今回は函館鎮守府へのスニーキングミッションです。
『夜の帝王』とも噂される函館鎮守府の提督の実態を暴くべく、湯の川のコーヒールームきくちのおいしいソフトクリームを食べた後で探訪です。
よし、潜入任務用に明石さんに開発してもらった光学迷彩を……。
「あれ、青葉さん。また取材ですか?」
しまった!
早速、提督に見つかってしまいました!
こんなに早く見つかってしまうなんて!
あ……あんなことやこんなことをされちゃうんでしょうか。
私、じゅんとしちゃいます。
「あ、あの、初めてなのでやさしくしてくださいね。も、もうすぐ、綺麗な体でいられなくなるんですね。」
「あのね、青葉さん。」
「何度も何度も提督の技で(自粛)しちゃって大破するって本当ですか?」
「そんな潤んだ瞳で、大変危ないことを言うのは止めてください。私の方が大破しますよ。貴女がたは似たようなことを言いますね。同姿艦は感性も似ているからでしょうか?」
「えっ? 捕まった私の同姿艦は口封じの為に提督の私室に閉じ込められて、(自粛)されたり(自粛)されちゃうんじゃないんですか?」
「話を捏造しないでください。そもそも私は童貞です。」
「またまたー。そうやって油断させて、おいしく私たちを(自粛)しちゃうんでしょう?」
「しません。」
「えっ? ここを訪れた艦娘は全員、(自粛)しちゃって(自粛)になっちゃって(自粛)なんじゃないですか?」
「放送禁止用語を連発しないでください。」
「あら、青葉さん。また取材でしょうか?」
「おお、いいところに来ましたね、大淀さん。彼女は潜入任務で来たみたいですよ。」
「えっ? 何故わかったんですか、提督?」
「だって……、同じような光学迷彩を纏った青葉さんが以前来ましたから。」
「対策は万全という訳ですね。……私はこれから地下室送りですか。」
「はい? なにを言っているんです? そもそも地下室なんてありませんよ。」
「なるべく痛くしないでくださいね。……覚悟はしていたつもりですけど、いざとなるとこわいです。」
「なにか盛大に勘違いしていますね。大淀さん、彼女になにか飲み物をあげてください。」
「わかりました。」
ああ、その飲み物の中にお薬が入っていて、私は二度と……。
生きて帰りたかったな。
ごめんなさい、提督。
「彼女はなにかに浸っていますね。」
「私がどう思われているか、よくわかります。なんで誤解が絶えないのかなあ?」
青葉です。
潜入任務は失敗しました。
貞操が奪われることはありませんでした。
聞いた噂とは、かなり異なるみたいです。
質疑応答集の厚い冊子をいただきました。
間宮さん特製の間宮羊羮まで貰いました。
なんだか体よく追い払われた気もします。
次回は万全の準備で潜入任務に挑みます。
負けませんから!